※早苗いじめ
※キャラ崩壊です エピローグは蛇足?両ルート読んでからじゃないと一方が萎える?

早苗いじめAルート 神奈子様の仰るとおりに 
(Bルート…諏訪子様の仰るとおりに:27スレ532


守矢神社、明朝
「どういうつもりなのさ!神奈子」
「お前こそなんだ!諏訪子!」

いつもなら小鳥の囀りと共に始まる筈の早苗の朝。
しかし今朝は守矢の神々の怒鳴り声で目を覚ますハメになった。
あくびもそこそこ、只ならぬ険悪な雰囲気に、早苗は慌てて布団から飛び起きて二人の方に駆け寄る。
「どうしたのですか、神奈子様!諏訪子様!」

その瞬間、二柱の神はクルっと早苗の方に向き直った。
「「早苗、アンタはどっちの味方だい!」」
寝ぼけ眼にいきなりの究極の質問、早苗はぐっと息を飲む。
「あの…私は…お二人とも…そもそも何の…」
早苗はしどろもどろになりながら、曖昧な返事をしようとするが
「どっちかで答えな、それ以外は許さないよ!」
どっちつかずの仲良しこよしは、神奈子の一喝で封じられてしまった。

早苗はまだ目覚めきっていない頭脳を回転させて考える。
私はこの神社の風祝、だから祭ってるお二人には…
いや、この神社の表は神奈子様で裏が諏訪子様だってお二人は言ってました。
いつも 神社の面目は大切だ と仰っています。
「どちらかと言えば、神奈子様かな…でも、
早苗はぽつりと小さく漏らし、そこから更に曖昧な言い訳に繋げようとするが
「うわーん、早苗のバカッ!」
その言葉を聞いた瞬間、諏訪子は神社の外へ走り去ってしまった。


数時間後

早苗は箒を掃く手を止め、今朝の失敗に大きく溜息をついた。
「はぁ…どうしたらお二人が仲直りしてくれでしょうか…」
早苗はぼんやりと、鳥居の向こう側に広がる眺望に見入る。
果てしない空、広大なパノラマ、駆け抜ける透明な大気。
広がる幻想郷の景観がジオラマならば、四角いの鳥居は景色を切り取るファインダー。
ああ、それにしても諏訪子様はどこにいっちゃったんだろうな…ん?
…よく見てみれば鳥居の影に、誰かがうずくまっていた。

どうしたんだろう、あの人?体調が悪そう。
「あのう…参拝客の方ですか?」
早苗はトコトコと座り込んだ人物の方に歩いてゆく。
今の声、聞こえていましたよね?返事が出来ない程に体調が悪いのでしょうか?
…ペチャペチャと妙な音が聞こえる。何かを吐瀉しているのだろうか。

具合が悪くて戻してしまっているのでしょうか?人間の方だったら大変です。
「大丈夫ですか?お家まで運びましょうか?」
クチャ…クチャ…ジュル…
これは吐瀉ではない、何かを啜る音だ。
この人は何をしているんだろう?…なんにせよあんまり清潔な事ではないだろう。
不審な何者かは、声を掛けた早苗に振り返る事も無く、ずっと背を向けたまま。

「あの!神社で変な事をされると困るのですけど!」
早苗は、不審者の肩を掴みぐいっと力ずくでこちらを向かせる。
…なんてことはない、不審者は屈んで何かを食べていただけだった。

両手に抱えて頬張っていたのは、見慣れない汚れた毛皮の塊。
振り向いた不審者の口はベッタリと何かで汚れている。
口元からはみ出た赤茶色い何かが、腐敗し虫の沸いた動物の死骸である事に早苗が気づいたのは数秒後だった。
その人物の足元には、茶色い腐汁と蠢くウジ虫の塊。

おええええええ、うっげえええええ
思わず吐きそうになる衝動を抑え、早苗はこの人物の姿を確認する。

それは、顔立ちや姿の輪郭がハッキリしない真っ黒な陰なのに
その容姿は、害意を持つ不気味な変質者のような、伝染病で醜く病変した患部のような
器官が正しく形成されずに生まれてしまった、重度の奇形のような。
そして埋葬されぬまま放置された死体のように不潔で、亡霊のように非現実的で
とにかく生理的に嫌悪感を呼び起こす、気味の悪い 何か だった。

「ひ、ひひゃああああああ…!」
早苗は怯えて、ビクビクと硬い動きで数歩下がる。
一瞬にしてぐっと上がる心拍数、ドクドクと異常な早鐘の音が自分の体内から聞こえた。
早苗は視界が一瞬暗転し掛けそうになるのを、なんとか足を踏ん張って堪え
少しだけ深呼吸をしながら、自身に渇を入れる。

落ち着け…落ち着け早苗、どんな妖怪や不審者でも私の奇跡で捻じ伏せられる。
私はいざとなれば飛んで逃げる事も出来るんです!か弱い女子高生とは違うんです!
だからこんな変質者に怯える必要はありません!

早苗はそうやって自分に言い聞かせる事で、落ち着きを取り戻そうとする。
しかし、突然不気味な 何か が発した不快な音に、その短い瞑想は中断させられた。
「twんひf「gfmきwfm」wt」t3んpjw@:え」d@mg;」
気味の悪い 何か は、立ち上がって腕を伸ばしながら早苗に近づいてくる。

「あなた、妖怪…で、ですね こっち来たら攻撃しますよ!」
早苗は警告の言葉と同時に、 何か に向かって風の弾幕を放つ。
警告と同時に攻撃するならば、警告の意味はどこにあるのだろう…ルール違反だ。
残念ながら、今の早苗にはそんな事を考えるだけの余裕は無かった。

風は大気を切り裂く鋭い音と共に 何か に命中する。
一陣の風はこの 何か を包む不気味なオーラを吹き飛ばして、正体を暴いてくれる筈。
だが手ごたえが無い、風はただ虚ろな洞窟を吹き抜けるかのように 何か の中を通り抜け
そのまま彼方まで消えていってしまう。
早苗の安全と冷静の全て支える、奇跡という一本の命綱は無くなった。
彼女が妖怪を前にして平然としていられるのは、奇跡と神の十重二十重の護りがあるからだ。
奇跡が効かないなら、今の私は妖怪の前に放り出された普通の人と同じなんじゃ…
疾風の一撃に怯みさえしない 何か を見て、早苗の中で不安はどんどんと大きくなる。
向かってくる 何か が、先程より一回りも二回りも大きく感じられる。

「な、な…えい!えい!えい!!」
早苗は少しの間唖然とするも、すぐにそれを振り払うかのように、そのまますぐに続けざまに弾幕を放つ。
色とりどりの弾は、ゆっくり直進する 何か に全て命中するも、結果は先程と同じ。

そんな…この世界では弾幕勝負ですよね?!なんで?おかしいです!
ぺたりと尻もちをつく早苗に 何か は、なおゆっくりと近づいてくる。
へたり込んだまま後ろにじりじりと下がる早苗に 何か の腕が伸びる。
ぜっ、ぜっ、と荒い自分の呼吸の音がうるさい…世界がぐるりぐるりと揺れる。
やだ…来ないで…
ようやく、早苗は立ち上がって一目散に逃げ出せばいいと気がついた。
だが 何か に背を向けて跳ねるように立ち上がろうとした瞬間
後ろに突き出してしまった腕を 何か に掴まれる。
…あっ。

これでもなるべく気丈に振舞ってきた早苗の中で、何かがプツリと切れる。
年頃の娘が、変質者に腕を掴まれて冷静でいられるだろうか?
子供は、不審者に連れ去られそうになっても正気でいられるだろうか?
人間の持つ闇への恐怖、女性の持つ暴漢への恐怖、子供の持つ大人への恐怖
多大な感情の負荷に、早苗の心は風祝からただの若い娘に戻ってしまった。
思考は真っ白にフェードアウトし、力の入らない膝はがくりと折れる。
体は硬直したまま小刻みに震えるばかり、瞳からじわっと涙がこぼれた。

「やだぁあああぁあ!いやあぁああぁ!た、助けて!たすけておかあさぁぁん!」


「どうした早苗!何があった!」

早苗の側に、神奈子が降り立つ。
その瞬間、何をしても動じなかった 何か は動きを止めて、神奈子の方に黒い輪郭の顔を向ける
「下等な祟りの分際で何早苗に触ってんだい!」
神奈子は 何か をカッと睨みつけ、破ッという掛け声と共に神気を放つ。
早苗のいかなる弾幕も効果が無かった筈の 何か は、その神気にはかなり動揺している。
何か は、人の形を崩しグニャグニャと蠢いた後、石畳をスーっと伝うように神社の外へ逃げていった。

早苗は神奈子の腰あたりに、はしっと捕まって泣きじゃくる。
「神奈子さま!神奈子さま!私、怖かったです!」
神奈子はなんてことなしに、ポンポンと早苗の頭を手のひらで軽く叩いた。
早苗は少し落ち着いたのか、涙を袖で拭いながら尋ねる
「神奈子様、あれは グスッ 一体何だったんですか?」
「ああ、アレは最低級のミシャグジのもどき…いや、その前段階の祟りや怨念の塊さ」
「アレは恐怖そのものだ、屈強な男達でも『恐怖の感情』を克服するのは至難の業だ」
神奈子は苦い顔をしながら、何も無い空の方を見つめつつ言う。
「チッ、諏訪子め。早苗が女の子なのを知ってて…見下げた果てた奴だ」

「私、もう二度と嫌です。あんなの」
早苗は先程の恐怖を思い出して、震えながら言う。
しかし、神奈子にはそれがまるで だから諏訪子と和解しろ 遠巻きにと言っているように聞こえた
神奈子は少し声を荒げながら、呆れるように言う。
「なーに言ってんだい!守矢の風祝がそんな事でどうする!」
「でも…私、怖くって。ああいうのはちょっと…足が…」
早苗は涙に濡れた不安げな瞳で神奈子を見つめ訴える。
だが神奈子はその視線を避けるようにプイッと横を向いて言った。
「諏訪子はねちっこいからね、またすぐ似たようなのが来るよ…キリがないだろうね」
「あいつ…近くにいる筈だ、私は諏訪子を探して二人っきりで決着つけて来る!大丈夫だ!早苗!」
神奈子はそういうと空の彼方へ猛スピードで飛び立っていった。


急に境内に一人で取り残された早苗、暫くはポカーンとしていたが
数分後、ようやく自分が神社に一人きりで、またあの化け物がやって来る現実に気がついた。
早苗は神社に併設されている住居の奥に閉じこもるべく
おっかなびっくりながらもそろそろと鳥居に背を向けて歩み始める。

「twgjりえ@fgjv4えw?うtgdj:お@fk」rwd」
「tg^れf、w」えr@おdふぇtgwでs」

背後から、先程聞いた不快な音がいくつも聞こえる。
その瞬間早苗の体はまた硬直し、恐怖と動揺で頭は真っ白になる。
恐る恐る振り向いたその先には






以下、救い エピローグ なるべく両方読んでからの方が








「グスッ もうやだ…風祝やめる…ヒック…」
先程から気まずげに、泣きじゃくる早苗の側で正座している二柱の神は驚愕して口を開ける。
「え!?私達を祭る人間いなくなるし!」
「東風谷家どうするんよ!?」
関係無い争いに早苗を巻き込んだ結果がこれだ。
非難するようにお互いを見つめ合った後、真っ青な顔をしながら早苗に話しかける二柱の神。

「ごめん早苗!機嫌直してよ!」
「いや、すまなかったって!早苗を巻き込む事なかったな?ウン」
にへらにへらと気まずい笑みを早苗に向ける二柱

「かにゃこざまなんて嫌いっ!ずわこざまなんてきえちゃえ!」
二柱に背を向けて、早苗はワッと泣き出す。

これは!風祝からフツーに存在否定の言葉入りました!と言いながらありゃーと顔をしかめる諏訪子。
そんなバカな諏訪子を睨みつけながら神奈子は言う
「早苗にあんなモノけしかけやがって!早苗にもしもの…!」
「だから、アレは周囲をウロウロして驚かすだけなんだって!腕を掴んだのは走り去られたら意味が無いからさ!」
真っ青な顔のまま言い争いを始める二柱
「大体、神奈子が『いちご煮』は当然苺ジャムの事だろうとかおかしな事を言うから…」
「諏訪子だって!…いや、もうこの話はお終いだ。とにかく今は早苗の心を…」

神奈子は少し思案した後、早苗の向いている方に回り込むとボソボソと囁く。
「…スイーツ、食べに行こうか。寿司でもいいぞ」
ぽつりと、神奈子は言った。
諏訪子は察したように、大げさに喜んでみせる。
「そういえば里には洋菓子店もあるらしい!今夜はミラクルスイーツ(笑)といこうか!」
いい雰囲気を装いながら、早苗の顔を覗き込もうとする諏訪子。
しかし、早苗はムスッと横を向いてしまった。
「ちょ…早苗。無視しないでよ、こっち向いて、ねえ、ねえ…さなえぇええぇえぇ」


  • もうだめだこの神社ww -- 名無しさん (2009-08-31 10:53:22)
  • 2つを読み比べたけど、どっちかというと諏訪子の方が酷い気が… -- 名無しさん (2009-09-07 11:59:27)
  • 神奈子様が寺生まれのT先輩みたいだぜ -- 名無しさん (2010-01-12 13:38:18)
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