殺傷、流血描写あり

キャラの性格に改変あり







古明地さとりは自室の椅子に頬杖をついて眠っていた
自身の目蓋が小さく痙攣するのを感じながら目を開ける
「私、いつの間に寝て・・・・?」
どういった経緯で自分がここにいるのかが思い出せない
「んっ?」
状況の整理がつかないさとりの鼻を、腐った卵のようなニオイが刺激した
突然に悪臭にさとりは顔をしかめる
「これは・・・硫黄? 間欠泉のニオイが何故?」
どこからか知らないが、腐乱臭のする有毒なガスが部屋の中に流れ込んできている
袖で口と鼻を覆い、部屋の扉の取っ手を握る。この部屋の出口はこの扉だけだった
(開かない?)
取っ手を回して。押しても、押しても、押しても、押しても。扉は動かない
「壊れてる? 何故? まさか誰かが意図的に?」
扉に見慣れない紙が貼ってあることに気付いた
_____________________________________________

『 コイシ ニ フレレバ アナタ ノ カチ 』

  【やってはいけないリスト】←禁止行動。これをしたら確実に死亡

・自室に長居するな		『扉は引け』
・気絶するな			『この“紙”を手に取れ!』
・致命傷を負うな			
・火焔猫 燐の台車に乗るな



※ ※ ※ ※
_____________________________________________


(なにこの紙?)
気にはなったが、部屋からの脱出を最優先するため無視した
扉に蹴りと体当たりを繰り返したが、開く気配はいっこうに無い
時間の経過と共に手足の力が徐々に抜けていのが自覚できた
(早く、早く・・・・開けないと!)
さとりの中で危機感が増していく
(息も苦しくなってきた・・・・)
頭痛と吐き気が酷くなり。視界もぼやけ、思考が霧散していく
(ま、ずい・・・)
扉を押す力は完全に失われた
張り付くようにさとりは前のめりで扉に倒れこむ

さとりが立ち上がることはなかった









※ ※ ※


「ッ!!」
椅子から身を乗り出してさとりは首を左右に素早く振った
首を回して飛び込んできた景色は、夢で見たのと同じ自分の部屋だった
「・・・・夢?」
再び椅子に座り、胸に手を当てて安堵の息を吐いた
(そうね、あんな理解不能な出来事が現実なわけないわ・・・・・そういえば、私どうしてここにいるのかしら?)
夢の時と同様、自分がここにいる経緯が思い出せなかった

思い出そうと手を口元に当てた瞬間、鼻を突くニオイを感じた
驚愕で目を大きく見開くさとり
「また、このにおい?」
わけがわからないまま、扉まで駆け出す
取っ手を掴んで押した
(また。開かない)
これも夢と同じだった
まさかと思い目線を少し上にあげる。案の定、貼りついていた
_____________________________________________

『 コイシ ニ フレレバ アナタ ノ カチ 』

  【やってはいけないリスト】←禁止行動。これをしたら確実に死亡

・自室に長居するな		『扉は引け』
・気絶するな			『この“紙”を手に取れ!』
・致命傷を負うな			
・火焔猫 燐の台車に乗るな



※ ※ ※
_____________________________________________

すっぽりと抜け落ちた自分の記憶。謎の毒ガス。開かない扉。不可解な紙
すべてが夢と同じ現象だった
理解できない事柄を理解しようと、さとりの目は必死に分析の素材を探す

壁に貼りつく紙に目を通す

―――扉は引け

「扉は・・・引け?」

書かれたとおり引いてみた
「あ・・・・」
扉はあっさりと開いた
飛び込むように部屋から出る。飛び込んだひょうしに腹をしたたかに打った
「ごほっ、ごほっ。ごほっ、ごほっ・・・・・一体なにが」
そのままうつ伏せで深呼吸を繰り返す
「第一関門突破だね」
痛みとガスで混濁する頭に、よく知った声が届いた
声がした方を向くと妹のこいしが立っていた
姉に向かって、笑顔で手をパタパタと振っている

呼吸のペースが正常に戻ってから、さとりはゆっくりと体を起こした
思考もまともに働くようになり、状況を整理する
「私は無意識の内に、扉は押さなければ開かないと思い込んでいた」
自身の部屋のドアの開閉方向を間違えるなど普通はありえない。さとりは妹をキッと睨む
「こいし、まさか私に能力を?」
無意識をあやるつのがこいしの能力である
「うん、さすがお姉ちゃん」
満足そうにこいしは頷いた
「はいこれ、壁に張り付いたままだったよ?」
特に悪びれる様子も見せず、こいしは紙を差し出す

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『 コイシ ニ フレレバ アナタ ノ カチ 』

  【やってはいけないリスト】←禁止行動。これをしたら確実に死亡

・自室に長居するな		『扉は引け』
・気絶するな			『この“紙”を手に取れ!』
・致命傷を負うな			
・火焔猫 燐の台車に乗るな



※ ※ ※
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「これって確か・・・・」
扉に貼りついていた紙だった
「それじゃあ記録者としてゲームのルールを説明するね」
「ゲーム?」
「まずは簡単なシステムの紹介から」
こいしの行動も、自分の身に起きた不可解な現象についての理由もここにあると思い、さとりはこいしの言葉を傾注した








一通りの説明を受けたさとりは改めてあたりと見回した
「にわかには信じられないわ。夢にしては景色が精巧すぎる」
「そうかな?」
つられてこいしも辺りを見回す
(今っ!)
妹の視線が自分から外れた瞬間、さとりはこいしに手を伸ばした
――― コイシ ニ フレレバ アナタ ノ カチ

『こいしに触れればあなたの勝ち』。それがゲームの勝利条件
信じられないという言葉も、見回す動作も、こいしの隙をつくための布石だった
「その手には乗らないよ?」
さとりの手は虚しく空を切った

こいしの姿が突然消えた
目の前に存在するはずなのに認識できない。気配すら感知できない
不思議な感覚がさとりを襲う

「お姉ちゃんがその手を使ったのは6回目。だから簡単にかわせるよ♪」

声だけが聞こえた
「私に7回、お燐に8回、お空に10回。それが死亡内訳だから参考にするといいよ」
「待ってこいし!!」
「私は灼熱地獄跡にいるから。頑張ってそこまでたどり着いて」
それ以降、声は聞こえなくなった
(久しぶりに会ったから色々と話したかったのだけれど・・・・)
思えば最近、こいしに触れていなかったことを思い出す
そして、それが奇しくもゲームのクリア条件
さとりにとって、このゲームは試練か苦行のように思えてしょうがなかった





地霊殿よりもさらに深部にある灼熱地獄跡の前までやって来る
ここまで、特に何も無かった
景色に多少の違いはあるものの、灼熱地獄跡に至る道はさとりが知っているものと大体同じだった
飛ぶことが出来なくなっているため、たどり着くまで普段よりも時間がかかってしまったが

「(怖いよう、怖いよう)」
「 ? 」
さとりに、何者かの心の声が聞こえた
弾幕と飛ぶことは出来ないが、相手の心を読む能力だけは消えていないらしい
この声も知っている声だった
「お空」
灼熱地獄跡に続く、洞窟の通路の真ん中で自分のペットが行く手を阻むように仁王立ちしていた
さらに近づくと、声も聞こえてきた
「怖いよう、怖いよう(怖いよう、怖いよう)」
「…ッ」
お空の口から出た言葉と、心から出た声がぴったり重なる
顔をしかめたくなるような、不気味な声だった
これまで数え切れない心の声を聞いてきたさとりだが、思考と言葉がここまで一致したものを聞くのは初めてだった
初めて以前に、知能と言語を持つ生物が、心の声と口から出る言葉が重なることなど有り得ない
(不自然なことを平気でやってのける。まるで機械ね)
目の前のお空は本当に生き物なのかと疑った
「さとり様の眼がこっちを見てる。怖いよう(さとり様の眼がこっちを見てる。怖いよう)」
またも同時に聞こえてくる二つの声
あまりの不協和音さにさとりは片手で頭を押さえた

例の紙を取り出して、【やってはいけないリスト】が記載されているのと反対の面を見る
ここまでくる道中、何度も目を通した

_____________________________________________

記録者はこいし
登場する順番 お空→お燐→またお空

お空、お燐ともに準禁止行動アリ。準禁止行動についてはこいしに質問する
!!(準禁止行動は【やってはいけないリスト】に記録されないので注意)

お空:背中を向けると襲ってくる。←準禁止行動

お燐:準禁止行動不明←襲ってくる時と襲ってこない時があるため、何らかの法則性アリ

お燐は猫の姿で襲ってくる。お燐の台車に乗ると体が動かなくなって強制的に火口に落とされる

		↑お燐がいない場合も、台車が一人でに動き出すので注意

こいしは灼熱地獄跡の一番奥に居る

_____________________________________________


文面はすべて自分の字で書かれていた
字の太さから自室にあったペンだとわかる

―――お空:背中を向けると襲ってくる

正面さえ向いたままならお空は無害なのだと、過去の自分が教えてくれた

背中を見せないように注意しながら横を通り、通り過ぎてからもお空の方に体を向けながら歩く
お空の姿が見えなくなるまで後(うしろ)歩きで進んだ

やがて通路は大きな曲がり角にさしかかる
このあたりまで来たら安全だと思い、後歩きをやめようと振り向こうとした
その瞬間、さとりはバランスを大きく崩した
「きゃぁ!」
後ろ向きで後方を良く確認しないで進んでいたため、曲がってすぐの場所に大きな段差があることに気付けなかった
「・・・びっくりした」
1m程の高さから落ちたが大した外傷はなかった
さとりの足元には死体が無造作に並べられ、詰まれていた。それがクッションの役割を果たしくれていた
死体は人の形をしたものから獣に近い姿をしたものまで、その種は様々である
すべてが灼熱地獄にくべられる燃料
「う・・・すごい死臭」
むせ返るにおい。死体の持つ特有の臭いがさとりの胸いっぱいに広がる
「ケホッ。でも死体があるってことは、もうすぐ灼熱地獄跡ね」
目的地は近いと自身を奮い立たせる
打ち身が無いかを確認してさとりは歩き出した





進むたびに、灼熱地獄跡の火口の明かりで洞窟が明るくあっていくのがわかる
「(火が弱いから、燃料をくべないと。お空が今はいないから、私が代わりに)」
さとりは足を一旦止め辺りを警戒しはじめた
心の声は聞こえるが、姿は見えない
壁によりかかり手を付いて、物音を立てないよう慎重に歩く
(あれは・・・)
道の隅っこに、お燐が死体を運ぶ時に使う台車が立てかけてあった
「フシィィィィィィィィィ!!(死体をくべなきゃ)」
台車に目を取られていたら、真上から猫が威嚇する際に出す鳴声が聞こえた
「え?」
見上げた瞬間、喉元に激痛が走った
一匹の黒猫がさとりの喉笛に噛み付いていた。飛び掛られてさとりは後方に倒れこむ
「け......か、ぁ」
小さくも鋭いいくつもの歯はさとりの柔らかい喉の皮膚を軽々と破り
肉の繊維を掻き分け大事な血管に突き刺さる
さとりの衣服が真っ赤に染まっていく
黒猫の体を掴んで抵抗するが、ガッチリと食い込んだ牙はそう易々と離れない
いっそお燐を返り討ちにしてしまおうと、掴む手に力を篭めようしたとき
「こぷっ」
赤黒い血の塊を吐いて、さとりの目から生気が消えた。瞳孔が目の前にいる猫のように開ききっていた
お燐を掴んでいた手が力無く地面に落ちる
「ヒュー.........コヒュー......ュ」
空気の通る音だけが、さとりの喉の部分からする
「ぃよし!(ぃよし!)」
猫から人の姿になったお燐。彼女の声も、心の声と重なっていた
道の隅にある愛用の台車を取り、瀕死のさとりを乗せた
「しゅぱーつ!!(しゅぱーつ!!)」
元気良く台車を押して灼熱地獄の火口まで進んで行く

ろくに整備されて無い岩盤で出来たガタガタの道
石に乗り上げるたびにさとりの体は大きく跳ねる
やがて台車が止まり、大きく傾くと台車の上のさとりはずり落ちた
地面にぶつかる衝撃はなく、落ちて行く感覚がいつまでも続いた
永久と思われたその感覚も猛烈な熱さの後、終わった






※ ※




目を開けたさとりは扉に張り付いた紙を取ってから硫黄臭い部屋を出た
部屋を出てすぐに、こいしが現れる
「いくつか訊きたいのだけどいいかしら?」
「どうぞ」
さとりは紙の裏面をこいしに見せた

_____________________________________________

記録者はこいし
登場する順番 お空→お燐→またお空

お空、お燐ともに準禁止行動アリ。準禁止行動についてはこいしに質問する
!!(準禁止行動は【やってはいけないリスト】に記録されないので注意)

お空:背中を向けると襲ってくる。←準禁止行動

お燐:準禁止行動不明←襲ってくる時と襲ってこない時があるため、何らかの法則性アリ

お燐は猫の姿で襲ってくる。お燐の台車に乗ると体が動かなくなって強制的に火口に落とされる

		↑お燐がいない場合も、台車が一人でに動き出すので注意

こいしは灼熱地獄跡の一番奥に居る

_____________________________________________

「この『準禁止行動』というのはなに?」
「ああ、それね。記録者達の間ではマーダスイッチと呼ばれてる行動よ」
「マーダスイッチ?」
聞き慣れない単語のせいで、オウム返ししてしまう
「やってはいけないリストに載っている禁止行動を取ればプレイヤーは確実に死ぬ。でも、準禁止行動を取った場合は助かる可能性もある」
「どういうこと?」
「例えば、あるキャラクターの前で帽子を取ると襲ってきたり。話しかけるといきなり斬りつけてきたり・・・」
「もっとわかりやすく説明して」
「う~~~ん」
こいしは腕を組んでうなりだした。姉にどう説明しようか考えているようだ

「プレイヤーが特定の行動を取ったせいで、無害だったキャラクターが突然プレイヤーに攻撃を始める。その攻撃のきっかけとなる行動を準禁止行動、別名マーダスイッチと呼ぶの」
「プレイヤーを殺すキャラに切り替わるからマーダ(murder)スイッチ?」
「その通り! 良かった、今度はすぐに伝わった。三回目にしてようやくわかりやすく説明できたよ」
ひと仕事終えたようにこいしは額を袖で拭った
「つまり。準禁止行動を取っても。倒すか、逃げればいいという事?」
「うん。確実に死ぬわけじゃないからやってはいけいないリストには記載されないの。だからプレイヤーが自分で気付くしかない」
「厄介ね」
その後、中には出会うという行為自体が準禁止行動になるキャラクターもいるとこいしは補足した
「それで、訊きたいことはこれで全部?」
こいしはさとりに背を向けた
「あ、待って!」
突然さとりは声を張り上げた
「 ? 」
無意識の操作を中断する
振り返ると姉が自分を不安げな表情で見つめていた
「どうしたの?」
「その・・・・今のこいしの発言は手助けにならないの?」
記録者はプレイヤーの手助けをしてはしないという説明を思い出した
「平気だよ。お燐とお空が襲ってくるのに何か条件があることを見つけたのはお姉ちゃん自身だから。私はそれに答えただけ」
訊かれた内容は禁止事項でないかぎり必ず答えるのが記録者の義務らしい
「そう。良かった」
「『良かった』って? 何が良かったの?」
「こいしがルール違反して私に教えてくれると思ったから、それでこいしが何が罰を受けるんじゃないかと思って」
「へ?」
こいしは目を丸くする
「お姉ちゃん、私の心配をしてたの?」
「当たり前じゃない」
「今の自分の状況わかってる?」
「ええ」

「・・・・・はぁ」
帽子を被りなおすと、こいしは姿を消した





火焔地獄跡までの道のりは長い
考えごとをしながらさとりは足を進めていた
内容は妹についてである

これまで、さとりは妹のこいしをずっと不憫に思ってきた
心を読むことで嫌われる、なら心を読む第三の眼を閉じて読めないようにしてしまえば嫌われない
結果。妹は心を読めなくなり地底の住民から嫌われることはなくなった
だが同時に、好かれることもなくなった
こいしはあちこちをフラフラ放浪するだけの妖怪になってしまった。無意識で行動できるようになったため誰にも気付かれることは無い
本人は楽しいと感じているが、さとりはそれが可哀想でしょうがなかった
さとりもこいしの心だけは読む事は出来ず、いつも何処で何をしているのかよく判っていないのが現状である
ペットと触れ合い、地上の者との出会いである程度の変化はあったが、さとりが望む妹の姿にはまだ遠い
さとりは常に、こいしの心を開かせる方法を模索してきた
(これって、私の我が侭なのかしら?)

お空の姿が見え始めたので考えごとを中断させた

お空に背中を向けないようにしながらその横を通りすぎる
後(うしろ)歩きの途中も、背後の段差に注意しながら進む
先程、自分が落ちた死体置き場の場所までやってくる。お空の姿は完全に見えない
「よっ」
正面に向き直り、死体の上に綺麗に着地する
しばらく進むとお燐の台車を見つけた
「(火が弱いから、燃料をくべないと。お空が今はいないから、私が代わりに)」
「ッ!!」
あの声が聞こえてきた
前回襲われた位置を通る
「フシィィィィィィ!!(死体をくべなきゃ)」
頭上から猫の鳴き声
(来たっ)
洞窟の天井から猫が降ってくる。喉を守るように手を前に突き出す
だが、今度は首に噛み付くことはなかった。黒猫は普通に地面に降り立つ
さとりを見てはいるが仕掛けてこない
(何もしない?)
お燐を警戒しながら、慎重にその横を通る
「ミャァァァオ(死体をくべなきゃ)」
通り抜け安堵した瞬間、突然うしろから足に噛み付いてきた
「きゃぅ!」
左足のアキレツ腱に激痛が走る
走るのに必要な筋肉の部分を噛まれたため、派手に転ぶ
「く、離しなさいお燐。これ以上は許しませんよ」
痛みで顔をしかめながらペットに言い聞かせる。が、まったく届いていない
「このっ!!」
噛まれていない右足で黒猫を蹴る
踵が猫にぶつかり、ぶつかった衝撃で靴が片方脱げた
「ギニャッ!(痛い)」
黒猫は足からようやく離れる
「今のうちに火焔地獄跡に」
この際、お燐を無視して目的地に向かおうと画策する
だが
「フシィィィィィィィィィ!!(死体をくべなきゃ)」
すばやく起き上がり跳躍。さとりの前に立ちはだかり威嚇の声を上げる
完全に道を阻まれたため、後方にあとずさりする
「くっ」
前進を諦め、いったん来た道を戻って何か対策を立てのが得策だと判断する
しかし、足には噛み跡の他に、爪で引っ掻かれた跡もあり。お燐から逃げられる自信は正直無かった
「フシィィィィィィィィィ!!(死体をくべなきゃ)」
有効な手を模索する主人のことなどいざ知らず、再び黒猫がさとり目掛けて飛び掛る

ように見えた

「え?」
黒猫は先程もみ合った際に落ちたさとりの靴に噛み付き、爪を立てていた
「ミャァ!!(死体をくべなきゃ)」
見る見るうちに靴が解体されていく
さとりは逃げられる絶好の機会だったが、その光景を食い入るように見ていた
猫から人の姿になったお燐は、原型を留めなくなった靴を拾う
「ぃよし!(ぃよし!)」
台車の上に靴を乗せる
「しゅっぱーつ!(しゅっぱーつ!)」
火焔地獄跡に向かい台車を押して行った
(なんなの一体?)
状況がつかめず困惑する
彼女の後ろについて行けばこいしに近づけるのだが、下手に接近して人間の姿のお燐から攻撃を受けるわけにもいかないので。追うのはやめた

一分ほど待つとカラになった台車を押してお燐が戻ってきた

同じ位置に台車を立てかけると再び猫の姿に戻った
「フシィィィィィィィィィ!!(死体をくべなきゃ)」
そしてさとりの方を向いた。すぐにでも跳びかかってくるのがわかった
「・・・・・」
さとりは黙ってもう片方の靴を脱いだ、そして猫の前に放ってみる。何の根拠も無いが試してみた
「ミャァ!!(死体をくべなきゃ)」
その靴に猫は攻撃をしかけた
お燐が靴を引き裂いている間に、さとりは来た道を引き返した
不確定要素が多い今、安易に先を急ぐのは危険だと判断したためである


死体置き場の場所まで戻ってきた
(今とさっき。一体なにが違うのかしら?)
死体の横に腰を降ろして、お燐の行動を分析する
(音がする物に攻撃を? いや、最初の時も十分静かに歩いていた。他の違いといえば、ここにやってくる時間だけど・・・お燐が待ち伏せしていた場所も同じだし)
お燐はもうすぐここにやってくる。聞こえる心の声が次第に大きくなっているのがわかる
それまでにお燐のマーダスイッチを見つけなければ自分は確実に残機が減る
(最初は首に噛み付いてきて、その次は足だった。どうして?)
この世界のキャラクターはプログラムされた行動しか取らないと記録者の妹は始めに説明した
(ならさっきも首に噛み付いてくるはず。私が首を防御する体勢を取ったから?)
考えれば考えるほど答えは遠ざかっていくような気がした
(他のヒントになるようなことといえば、お燐が心の中で何度も言っていた・・・・)
自分のすぐ横に詰まれている死体たちに目を向ける
(ここで転んだか、転んでないかの違いくらい)
お燐が自分の靴を攻撃するし、火口に捨てに行った姿が脳裏を過ぎる
(ああ、なるほど)
余りにも単純な答えに、この状況下で口元が緩んだ





火焔地獄跡
その一番奥で、こいしはプレイヤーの到着を待っていた
記録者はどこに居てもプレイヤーの情報を知り得ることが出来る。どんな原理なのかは記録者自身わからないが
「逃げた死体置き場でお燐と接触した・・・・・・これはまた死亡かな? ん?」
さとりがダメージを受けている情報が入ってこない





「タネが分れば可愛いものね」
「ウニャニャッ! ウニャニャッ!(死体をくべなきゃ!)(死体をくべなきゃ!)」
さとりの周りを黒猫が必死に跳びはねていた
意地悪く腕を大きく振ると、猫もそれに合わせて一緒に跳んだ
さとりが手にしているのは死体置き場にあった獣の足
それにお燐が必死に跳び付いていた
指揮者が振るうタクトのように、獣の足を振るってペットを弄ぶ

「“死臭”。お燐は死臭が強いモノを優先的に攻撃していたのですね」
最初は転んだひょうしに全身に死体の臭いが付着したが、今回は転ばず死体の上に着地したため、靴と足に死臭がついた
だからお燐はさとりの首ではなく、足と靴に攻撃をしてきた
「『死体をくべる』とはそういう意味だったんですか」
火口のすぐ近くまでやってくる
お燐の前に獣の足を差し出す
「ウニャァ!!(死体をくべなきゃ!!)」
自らに与えられた使命を果たすべく、牙と爪で足にガッチリとしがみつく
「・・・・・」
さとりはお燐ごと獣の足を火口に投げ入れた
黒猫が溶岩に到達する瞬間、さとりは顔を背けた
「気付いたんだ。お燐の準禁止行動に」
どこからともなくこいしが現れて、火口を覗き込んでいた
「ペットを殺した気分はどう?」
「夢だからと思ってやったけどあまり良い気分じゃないわ」
「へぇ。そう。どんな感じ?」
「心を開けば、こいしにもわかるわ」
一歩、妹に近づく
「また、陽炎みたいに消えたりしないわね?」
「大丈夫だよ。ここが終着点だから」
「良かった」
まるで覚悟でも決めるかのように、さとりは一度大きく息を吸う
こいしの肩に手を伸ばす

その時

「(死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね)」


「なに!?」
心の声がした方を振り返る

溶岩の光がその声の持ち主の影を壁に映し出す
大きな翼、右手には大きな棒状の物体
「お空っ!!」
制御棒の先が太陽のように輝きだした。筒の先が向いている方向にはさとり
(迂闊だった。お空の行動範囲はあの通路だけだと思い込んでいた)
さとりの眼が向いていない間だけ、お空は活動を停止するのだと今わかった
眼が向いてない時は、自分を殺すために常に行動している。だからここに現れた

制御棒から光の塊が放出される

巨大な破壊エネルギーをもったそれは、姉妹からだいぶ離れた位置に着弾した
撃ち出されるギリギリでさとりの眼がお空を捉えたため、狙いがブレたためだ
だがその衝撃はすさまじく、さとりの体は糸くずのように軽々と吹き飛ばされた
「ぐぅぅぅ」
幸い、火口に落ちることは無かったが、地面を何度も転がった衝撃で体が言う事を聞かない
酸素もろくに体を行き渡らず、うつ伏せの姿勢のままさとりは立ち上がることが出来ずにいた
「こ、こいし無事なの!!!・・・・・・ぁがっ!」
そんな状態にもかかわらず妹を心配する彼女の背中をお空は容赦なく踏みつけた
「さとり様死ね(さとり様死ね)」
「い゛っ゛!」
制御棒で後頭部を殴られた
何度も何度も、お空はさとり目掛けて容赦なく振り下ろす
「さとり様死ね、さとり様死ね(さとり様死ね、さとり様死ね)」
殴られるたびに意識が削られていく
「その声.....止めなさい。すご...く耳..障り...よ」
さとりは背中に手を回して、手にしたものをお空に見せた
「あ・・・・・」
お空の手が止まった。もうあの不愉快な音程の声は聞こえない
「夢だからと思ってやったけどあまり良い気分じゃないわ」
つい先程言った言葉を再び使った
自分の胸に付いていた第三の眼だった。それを引きちぎり、お空に見せた
「この眼が怖かったんでしょう? お空に吹き飛ばされた衝撃で千切れる寸前だったから、簡単に取れたわ」

「怖いよう、怖いよう」

お空の声が震えだした
第三の眼を外した時点で、心の声は聞こえなくなっていた

「さとり様の眼がこっちを見てる」

眼を見せたまま、起き上がり。そのまま制御棒を掴み、それを捻ってお空を地面に倒す
「怖いよう、怖いよう」
お空の腹に乗りかかり、首に手をかける
「怖いよう、怖いよう」
握力はいらない。喉の両側に手のひらを当てて腕の力で圧迫すれば数十秒で終わる
「怖いよう、怖いよう、怖いよう、怖いよ・・・・・・ぅ」
お空の体から力が抜けていくのが両手を通して伝わってきた
口の両端には、小さな気泡の混じった唾液が流れている

手を離すと自分も大の字になって倒れた

「・・・・こいし。無事?」
「うん。ぴんぴんしてる。見ればわかるでしょ?」
「お空の撃った弾の光をまともに見たせいで、目が見えてないの」
殆ど手探りでお空と格闘していた。お空が近づいてきてくれたのは幸運だった
「さて、と」
言葉通りボロボロのさとりは立ち上がる
「こいしはそっちにいるのね」
「なんで立つの、もうやめなよ。立ってるのがやっとどころか、絶命寸前じゃない」
「心配してくれるの? とても嬉しいわ」
「残機はまだ二つある。攻略法はもうわかったんだから、いったん気絶して楽になってからまた挑めば良い。キツい道を選ぶ必要は無い。アナタは次でクリアできる。私が保証する」
「無理よ、普段出かけてばかりいる妹が、珍しく私の前にいるのだもの」
片足を引きずりながら、声のする場所へ向かう
「こいしに触れられる絶好の機会を逃したくはないの」
一度、躓いて転べば起き上がれないのはわかっていたが、慎重に進む気などなかった
「良い?心を読む力は、自らの心の強さでもあるの。心を閉ざすということは他人の心を受け入れないということなの。それはとても不幸なことだわ」
この状況だからこそ、口に出来るような気がした
「私にこいしの心は読めない、無意識を操られたら見ることも触れることも、話すことも。何も認識できない」
精神力だけが、か弱いさとりの体を支えていた
「嫌われたくない。怖がられたくない。と思うのはわかる。でもそれは逃げたのと変わらない」
ずっとずっと、疎遠だった妹に言いたかった言葉だった
「ルールの最初に説明したでしょう。私はあなたの妹の思考をトレースしただけのレプリカ。私に言う台詞じゃないわ」
「そうかもしれない。それでも聞いてほしいの。いつもアナタはふらふらと何処かに行って、なかなかお話する機会が無かったから」
さとり自身、自分が何の言っていることが支離滅裂なのはなんとなくわかった。ただ気持ちだけでも伝わって欲しいという想いで言葉を並べる
ついに足に限界が来て、さとりはもつれた
靴を履かない足の裏は石や岩で傷つき、くたびれた雑巾のようなっていた
「そういうことはさっさとクリアして本人に言ってあげなさい。そしてじっくり話し合いなさい。お互いが納得いくまで」

倒れこむさとりは、こいしの体にぶつかり、そして支えられた
ぶつかる際、血まみれの手が妹の頬を愛しそうに撫でた

「おめでとう、ステージクリアだよ。お姉ちゃん」
「・・・・・」

返事はなかった









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こいしが抱きかかえるさとりの体の傷が修復されていく
周囲の景色が歪み、洞窟の天井は月明かりのまばゆい夜空に切り替わる
火口が消えて足場は間欠泉の入り口に変貌を遂げる

「さて、それじゃあセカンドステージを・・・・あり?」

世界が静止したのを感じた
景色の変更が中断された代わりに、目の前に厳かな装飾を施したドアが一枚“だけ”現れる
「もしかして召集?」
姉を地面に寝かせて、ドアを開けて中に入る

ドアの向こうはまったくの別世界に繋がっていた

上下前後左右、全方向から蛍光灯の薄白い灯りが照らす真っ白な部屋。その中央に大きな円卓があり、四人の人物が腰掛けていた
「この子が最後か?」
「どこの子? 私ほとんど地下にいるから、情報が少ないの」
「そういえば私も知らないな」
「早苗がらみで顔は知ってる。地底の子だよ」

開いている椅子が一つだけあり、そこにこいしは腰掛ける

「自己紹介はいる?」
「必要ない。我々は本物の模造品だ、プレイヤーの前以外で名乗るなどおこがましい」
心を閉ざした妖怪の問いに、九尾の狐は小さく首を振り淡々と言った
「そう言われると身もふたも無いな」
元人間の蓬莱人はやや苦い顔で頬を掻いた
「まあ本当のことだからね」
吸血鬼はあははと笑う
「で、どうして召集がかかったの?」
土着神は話しを本題に移すように促した
「そういえばそうね。非常時しか召集はないはず?」
「私から皆に説明しよう」
藍に視線が集中する
「ゲームのプログラムに不正が検知された」
「えーと、それってもしかしてウチのこと?」
申し訳無さそうな声で諏訪子は発言した
「いや、ゲーム内の不正はいくらでも修復できる」
「じゃあ外から不法なアクセスがあったの?」
「その通りだフランドール・スカーレット。俗に言う『招かれざる客』というやつだ。今から全員に情報を送る」
藍が机を指でトンと叩く
全員の頭に情報が流れ込む

「だれこのお姉さん?」
「私も知らない」
「あー、私は会ったことある。二対一でボコられた」
「名前なら聞いたことは」

「この方は応対した私に『今すぐ戯れを中止しろ』と訴えかけてきた。『これは夢の範疇を超えている』とも仰っていた」
「それを私たちに話してどうするの?」
「全てはプログラマーが決めること、その手足となる記録者にはなんの決定権もないわ」
「ゲーム側は彼女の参加を承認した。これはそのことを通達する為の召集だ」
「まあ、参加資格はあるから良いとして。色々矛盾が生まれないか?」
「そうね、キャストとして既に登場している。同じ人物は二人存在できない」
その問いに藍が答える
「微調整はする。セカンドステージの内容が若干切り替わる。主に時間帯やキャラの配置、クリア条件、難易度などが」
*1))
図らずしも同じことを思った
諏訪子以外の頭上に紙が降ってくる。落とすことなく四人は紙を空中で取る
「えーとなになに・・・・・ハクレイジンジャマデ」
「タドリツケバ」
「アナタノ」
「カチ?」

全て同じ文章だった

「ウチの神奈子のは?」
「不正プログラムを修復している関係で、発行が遅れている」
「ああ・・・了解」
言って諏訪子は自分の前に出されているお茶を啜った。飲んでお茶を円卓に置くと中身が勝手に補充され、飲む前の状態にもどった
「各プレイヤーの進行状況は? ちなみに私のところはまだだ」
「私のところはたった今クリアした。まぁみんなよりも早く始めたから当然かな?」
「ペナルティの真っ最中。まさか始まって早々あんな馬鹿やるとは思わなかった」
「ようやくゲームの仕組みを理解したところよ。記録者にペンを渡して『ルールを書け』なんて傲慢なことを言ってきた」
「私んとこはまだずっと先だ、60回死んでるのに進歩がまるで無い。まぁ難易度が鬼畜だからしょうがない」

五人の背後それぞれに扉が現れる。それが集会の終わりを知らせていた
「新規参加者の所属は私の管轄だから記録者はこちらが引き受ける。今後も乱入者が来るかもしれない、その場合はまた召集をかける」
そして藍は右から左に顔を回し、全員と一回ずつ目を合わせてから
「それでは、各々方。抜かりなく」
「はーーい」
「わかったよ」
「うん」
「OK」

締めの言葉に、それぞれが生返事を返して椅子を立つ
自分が入ってきたそれぞれのドアを開いた
各ドアの向こうの景色は、まったく違うものだった

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□








※ ※ ※ ※


こいしがドアを潜るのとさとりの意識が戻るのは同時だった
突然あたりの景色が変わったことで困惑するさとり
「お姉ちゃん」
妹の姿をした記録者は受け取ったばかりの紙をプレイヤーに渡す
「まだ続くの?」
「うん」
「・・・・そう」
「意外に冷静だね。もっと取り乱すのかと思った」
「自分でもすこし驚いているわ」
小さく笑った
「このゲームは私の意志で参加したの? それとも強制?」
こいしはその問いに、遠くを指差すことで答えた
「行けばわかるよ」
「じゃあ・・・・行って確かめてくるわ。地上は少し怖いけど」
「うん。行ってらっしゃいお姉ちゃん」

終わりのわからない夢の中で、プレイヤーは足を踏み出した




  • 物語がだいぶ大きく動いたな・・・・・
    新たな参加者は誰なのか・・・・ -- 名無しさん (2009-07-26 15:41:35)
  • 「私のところはたった今クリアした。まぁみんなよりも早く始めたから当然かな?」
    これはこいしだな。
    今回は結構平和な気がする・・・ -- 名無しさん (2009-07-26 17:08:58)
  • 四季様かとも思ったが、既に登場した人物・・・誰だろう -- 名無しさん (2009-07-26 17:56:59)
  • 妹紅が二人がかりでボコられたと言って、更に既に登場している、藍が¨この方¨と丁寧に言っている、そして一応は参加資格がある・・・ということから、間違いなく白玉楼の姫様でしょうな・・・ -- 名無しさん (2009-07-26 20:53:44)
  • ↑だろうな・・・。
    フラン、諏訪子、こいしは面識ないし
    紫のところで出てきてるし -- 名無しさん (2009-07-26 22:56:21)
  • 藍の「新規参加者の所属は私の管轄」という言い回しを「私の管理下に所属している人物が新規参加者」と解釈すればますます嬢様だな
    記録者は藍が兼任か、妖夢あたりが据えられるのか……?
    ともあれ、さとりが普通に優しい姉でなんか和んだ。いじめネタであることを考えたら、最後にどんでん返しがあるかと考えてしまったが。たとえレプリカでもこいしとはいい関係のようでよかった…… -- 名無しさん (2009-07-27 05:54:00)
  • すべてがお嬢様と対照的すぎる -- 名無しさん (2009-07-27 21:29:43)
  • でもペットに対する仕打ちは…… -- 名無しさん (2009-07-27 23:47:39)
  • みょんはペットじゃないってば! -- 名無しさん (2009-07-28 23:16:55)
  • お前は何をいっているんだ -- 名無しさん (2009-07-29 02:20:26)
  • 今気づいたけど、記録者は全員EXステージのボスなのか -- 名無しさん (2009-07-29 16:58:56)
  • おまえらな・・・ゆゆこ様がありがちなのはわかるが、
    我らがいじめられクイーンの魔理沙も可能性があることを忘れるな! -- 名無しさん (2009-07-29 18:34:03)
  • 魔理沙が出る場合、異変は全部霊夢が解決してるからフラン、こいし、諏訪子と面識がなくて、肝試しの時は妹紅とばったり遭遇したからフルボッコ・・・という状態なんだろうなぁ・・・と妄想した。
    しかしながら、魔理沙はまだストーリー内に登場していないという現実。 -- 名無しさん (2009-07-29 20:25:27)
  • あるいみ小悪魔じゃねえか -- 名無しさん (2009-07-29 20:59:05)
  • しかし、どれでも身内のありがたみを改めて理解させる展開だな
    プレイヤー側が理解するかどうかは別として -- 名無しさん (2009-07-29 21:11:31)
  • 異変の解決役なんて腋巫女しかいないだろ -- 名無しさん (2009-07-31 13:54:34)
  • 夢オチじゃなきゃいいのにな -- 続編マダー? (2009-08-01 10:09:21)
  • 自らがこのゲームやってみたい -- 名無しさん (2009-08-01 10:11:21)
  • これ条件達成のために色々やるけど、ひたすら裏切って殺し続けさせたら面白そう。
    けーねが「ごめんなさい」と泣きながら子供を殺すとか。
    で親、妹紅や早苗にバレないように里から出ろとかさ。 -- 名無しさん (2009-08-21 09:29:24)
  • 作品の雰囲気が山田悠介の作品に似てる
    後からジワジワくる恐怖心というか何というか・・・ -- 名無しさん (2009-08-21 23:56:59)
  • 続編はまだか!? -- 名無しさん (2010-01-27 23:37:22)
  • 今は作者さん違う作品書いてるしなぁ
    まぁそのうち気が向いたら書いてくれるかもしれんし気長に待とう -- 名無しさん (2010-01-30 09:37:59)
  • 今、聖編を書いてます。近いうちスレに投下できそうです。 -- 書いた人 (2010-01-30 10:08:43)
  • ↑イエァ! -- 名無しさん (2010-01-30 13:04:56)
  • 妹想いなさとりん=姉妹丼
    という図式が成り立つ -- 名無しさん (2010-01-30 16:53:40)
  • 「必要ない。我々は本物の模造品だ、プレイヤーの前以外で名乗るなどおこがましい」頭痛が痛くないかこれ? -- 名無しさん (2010-03-29 07:18:53)
  • ↑「頭痛が痛い」とかリア鬼の読者乙
    『招かれざる客』って最初星蓮船の人追加かと思ったが「二対一で・・」とか投降した時期を考えたら違うかな?
    -- 名無しさん (2010-04-01 03:43:34)
  • さとこいはジャスティス -- 名無しさん (2010-06-02 18:38:59)
  • ↑↑↑頭痛が痛い吹いたww -- 名無しさん (2010-06-03 05:28:30)
  • 頭痛が痛いの元ネタってどこ?
    ドラえもん? -- 名無しさん (2010-06-03 19:17:13)
  • 山田悠介?あぁ…あの三流作家か。
    さとりの話が今までのやつで一番優しいな。 -- 名無しさん (2010-07-24 02:49:17)
  • 魔理沙は100%無い。『博麗神社まで辿り着けば〜』が「変更後の内容」である以上、紫の「変更後の」2ndステージに出てくる魔理沙は参加者にはならない。霊夢も同上。


    以上から新規参加者は1stステージの登場人物である。まぁ幽々子様でしょうね。 -- 名無しさん (2010-10-27 19:09:10)
  • 次誘導「ひじりん いぢめ」http://www35.atwiki.jp/th_izime/pages/1214.html -- 名無しさん (2011-01-06 11:07:47)
  • みんなEX? -- 名無しさん (2011-11-02 19:37:54)
  • なんかこいしの気持ちが少しだけわかるような気がする -- 名無しさん (2011-11-24 22:37:29)
  • 夢月  夢を叶える程度の能力
    幻月  夢を司る程度の能力


    まぁ、この2人だろう
    -- 逆立ち (2014-06-28 15:11:22)
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最終更新:2014年06月28日 15:11

*1 ((それ若干どころじゃないような