1、
「うう、ちくしょー・・・」
と、弾幕勝負でフルボッコにされたチルノ。

「服がビリビリだよぅ」
と、服を捕まれて投げられまくったリグル。

「おーろーしーてー」
と、木に吊るされたルーミア。

「いやマジ勘弁してくださいお願いします調子こきましたごめんなさい」
と、半泣きで土下座するミスティア。

「あらあら、別に謝らなくてもよくってよ?」
その正面には、日傘をさし、にこやかだがどこかドス黒い笑みを浮かべた幽香がいた。

「私は楽しかったのだから」



ここ最近の、向日葵畑における日常だ。

少し前のこと。幽香に弾幕勝負でコテンパンにやられたチルノは、その復讐とばかりに幽香に挑戦していた。
まあ、何度やっても勝てるわけがないのだが。
それから⑨もさすがに学んだのか、遊び友達を仲間として連れてくるようになった。
なんでも、『最強だから1対複数でも何でもアリ』らしい。

で、この体たらく。4人で行って18連敗。●ッテの連敗記録に並んでしまった訳だ。
ここ最近は、
『あなたたち、弱すぎてつまらないんだけどなぁ』
『私もちょっとは楽しまないとね♪』
と幽香に遊ばれている始末。
上4つの状況が、4人にローテーションして回っている。


「ちょっとは手加減してよぉ、幽香さん」
リグルがぶーたれるが、
「いやよ。手加減したら負けちゃうかもしれないじゃない?」
と、返す幽香。いや、今でも手加減はしているのだが。
「たまには負けてくれてもいいでしょー?」
ルーミアを木から降ろし終わったミスティアが、こちらに来て言った。
「いやよ。負けたらいじめられないじゃない」
ニコッと笑う向日葵畑の主。
「・・・真性だよこのお方、おお怖い怖い・・・」
呆れ気味に呟くルーミア。
「こわくなんかない! なんたってあたいは最強だからね!!」
「で、そのさいきょーの妖精さんはここまでで何勝したの?」
ギク、とチルノ。
「・・・えーっと」
「・・・えーっと?」
「・・・・・・・えーっとね」
「・・・・・・・えーっとね?」
「でーーーーーい! 今度こそ勝つんだからね! 顔洗って待っときなさいよ!」
「顔なら毎日洗ってるけど?」
「・・・首でしょ、チルノちゃん」
大妖精だ。傷を負った4人のお迎えは、もはや彼女の習慣になってしまった。

「幽香さん。いつもごめんなさい」
「いいのよ、気にしないで。ウフフ・・・」
「首でも顔でもどっちでもいいの、大ちゃん!! さあ、明日もやるよ!みんな!」
「・・・いや、もういいって。やめときなよ。」
「やるの! ここでやめたら女が廃る!」
「そこは男だってば」
「え! 大ちゃん男の子だったの?!」
目眩がしてきた。

「・・・ま、私は屋台の営業に支障がなければ別にいいけどね」
「私も別にいーよ」
「戦ってお腹が空いた後のご飯はおいしいのだー」
「・・・みんな元気だねぇ・・・」
呆れながらも、4人が歩いたり飛んだりする事に支障がないと判断した大妖精は、とりあえずホッとする。

それからしばし談笑した6人だが、
「あ、そろそろ屋台の仕込を始めなきゃいけない時間だわ」
「じゃあ帰ろうか」
「じゃー今日はこの辺で! 耳そろえて待ってなさいよ!」
「ありがとうございましたー」
「また明日ねー」
「ええ、いつでもいらっしゃいな」
幽香はバイバイ、と手を振った。



木陰からそれを見ていた複数の瞳。
「見たか?」
「ああ、見た」
「すげーな、ブンブン振り回してたぜ」
「すげー楽しそうにバシバシぶん殴ってたなぁ」
「木に吊るすのとか楽しそうだよな、へへへ」
「惨めだったよねー、あれw」
「弥彦を引っ張りまくって投げまくって、服をビリビリにしてやるか!」
「男の裸なんてみてもうれしくねーよ、菊乃にしようぜ」
「お伽羅ちゃんがボロボロにされている所みたいなぁ、私」






2、
今日も向日葵畑では、4対1の弾幕勝負が行われた。
ただ、いつもと違うのは、敗北者が幽香であることだ。

「う・・・ ご、ごほっ・・・ かはぁ・・・」
嘔吐し、傷だらけで倒れる彼女の目前には

不機嫌そうな霊夢と、
胡散臭い笑みを浮かべる紫と、
無表情の慧音と、
口を結び、幽香をにらみつける早苗がいた。

「何・・・ なのよ・・・ よってたかって・・・」
「ちょっとは反省した? 幻想郷一のいじめっ子」
「・・・今あなたたちがしたのはいじめじゃなくって?」
「あなたには負けるわ、さすがに」
「なんたって『幽香ごっこ』の発案者だものな」
「おかげで私も霊夢さんも慧音さんもいい迷惑ですよ」



~~~~~~~~~~~~~~~

時は少し戻り、人里のある集会所。

博麗霊夢は項垂れていた。
なぜ自分がこんなにも罵声を浴びせられなければならない。
「ちゃんと仕事をしろ!」
「うちの子が泣きながら家に帰ってきたんだ・・・ なんとかしてくれ、頼む!」
「山の神社の巫女の方がよっぽど仕事をしているよ、全く・・・」
「あーあ、博麗の巫女も落ちたもんだな!」
「・・・・・・ごめんなさい」
抗議の罵声を浴びせる人里の住人を前に、唇を噛んで俯く紅白の巫女。
「・・・あの、皆さん。霊夢さんはここの所、異変続きで立て込んでいてですね・・・」
「彼女が普段サボり気味なのは認めるけど、この件に関して悪いのは彼女じゃないだろう?」
早苗と慧音が霊夢を庇った。


『幽香ごっこ』。
ここ最近、人里の子供たちの間で行われている、所謂いじめだった。
例として
  • 小石を大量に投げつける。よけないと、『お前は負けだ』といって、顔面を一発殴られる。
  • 服がボロボロになるまで、集団で人間キャッチボール。
  • 顔が真っ赤になるまで木で逆さに吊るす。
などなど。下手したら命に関わるものもある。

早苗や慧音等が体を張ってそれらを止めに周り、いじめっ子たちを問いただしたところ、向日葵畑の主である風見幽香の
物まねをして見たかった、との返事が返ってきた。それはそれは楽しそうに『遊んでいた』そうだ。

そして今に至る。
ここ1ヶ月、異変続きで人里に殆ど顔を出せなかった霊夢は、今ようやくこの事実を知ったのだ。
霊夢が異変に出張っている間、早苗が人里で奉仕活動に励んでいた事や、
異変の合間を縫って神社で行われていた宴会に幽香が時々出席していたことも、火に油を注いだ。

---妖怪が起こした混乱を放置し、あまつさえその妖怪と酒を飲んでいるとは。

里の人々には、霊夢が怠けているように見えてしまったのだ。

人々が帰った後も、霊夢は元気なく俯いていた。
「気にしないでくれ、霊夢。 大人は、子供の事になると必死なんだよ」
「・・・ごめんなさい、霊夢さん。 なんか私、火事場泥棒みたいですよね・・・」
「別にアンタは悪くないわよ」
慧音は勿論、人里の人々のために働いていた早苗を攻める理由は、霊夢にはない。
寧ろそれで大事が起きなかった可能性もあるのだから、感謝するべきだろう。
しかし、これで益々博麗神社への信仰は落ちてしまう。
「異変は続くわ、文句は言われるわ、信仰も金も無くなるわ・・・」
踏んだり蹴ったりね、自嘲気味に霊夢は呟いた。

「一度、お灸を据えた方がいいかもね、妖怪側には」
「?!!」
早苗が声にならない声を上げた。
「あら? この時間に起きているとは珍しいわね、紫」
八雲紫が、スキマから今日は。

「幽香だけじゃない。 あなたが忙しいのをいい事に、妖怪が色々問題を起こしているのよ」
「・・・」
「私や守矢の風祝だけじゃ、対処しきれないんだ」
「方法も段々狡猾になってきてます・・・」
「そこで、考えたのよ。」
紫が少し間をおいた。
「・・・幽香にスケープゴートになってもらうの。妖怪側に脅しをかける意味でね」

~~~~~~~~~~~~~~~



幽香ほどの大妖怪が、幻想郷最強の二人にボロボロにされたとなれば、妖怪側は震え上がり、悪行を
自重するようになるだろう。
人妖のバランスを保つ立場にある紫は、そう考えた。
それに慧音と早苗が加わることにより、人間側の面子は保てるし、守矢神社にとっても
大妖怪を退治できたとなれば、よい宣伝になるだろう。
その意味でこの4人というわけだ。

「・・・別に私は、人間に何もしてないでしょ」
「直接はね」
「それが一番大事なポイントでしょ?」
「黙れ」
博麗の巫女が怒気を込めて言った。

「これを抜きにしたって、アンタは前々から色々あったでしょ。
臨界点に達した、それだけよ」
幽香は反論しようとしたが、4人の形容し難い雰囲気に押され、黙り込んだ。

「1年の間、人里への出入り禁止。」
「同期間、弾幕勝負を除いた戦闘の禁止。」

黙って聞くしかなかった。






3、
ある晴れた日のこと、向日葵畑にて。
幽香は日傘を差し、ぼーっと立っていた。
「今日はいいお天気になりそうねぇ」
独り言が増えてきている気がする。
今日は何をしようかな。
向日葵の花の数を数えるのはもうやった。
花の辺りに飛ぶ虫の数を数えるのは無理と悟ったのは一昨日。
紅茶を飲むような気分でもない。最後にティータイムを楽しんだのはいつだっただろう?
幽香はここ3ヶ月ほど、会話らしい会話をしていなかった。


幻想郷の賢者に懲らしめられてから4ヶ月。
人里と多少の交流があった彼女にとって、謹慎処分は地味に痛かった。
花と交換することによって得ていた、お茶菓子のような嗜好品を手に入れる手段を失ってしまった。
人里の知人との交流も無くなってしまった。

妖怪との交流も無くなってしまった。
3ヶ月前のこと。
幽香は、気まずそうな顔をしたチルノら4人を迎えた。
「・・・ごめんね、幽香。」

人里での騒動及び向日葵畑での制裁は、チルノたちの耳にも入っていた。
「自分のことしか考えてなかったんだよー、私たちは」
「私たちが頻繁に来て、無謀な勝負を吹っかけたりしてなければ」
「幽香さんがこんな目に合わずにすんだのに・・・」
リグルは涙目だった。
「・・・何言ってるの? 貴方達が悪い訳ないじゃない」
本当に、これっぽっちも思ってない。

「・・・幽香は優しいんだね。なんとなく分かってたけどなー」
「その優しさに報いる事ができるように、もっと強くなるようにがんばるからね!」
「ちょっと待って! 私は本当に・・・」
「いいって! そんなに気を使うなよ! 疲れるだろ! あんたは
 強いけど最強じゃないんだから!」
「・・・というわけで、しばらく此処には来ない様にしようと思うんだ」
「え?」
「幽香さんに迷惑だし、強くなるための時間も欲しいし」
「また変なことやって、巫女とかスキマになんか言われたらつまんないでしょ?」
「大丈夫だって! 別に一生のお別れじゃないんだし!」
「ちょっと時間が必要なだけだよ、お互いにね」
「・・・」
自分のことを考えて言ってくれている以上、余計なことは言えなかった。

それ以来、彼女たちは一度も此処へ来ていない。



さて、実は全く誰とも交流がないわけではない。
といっても、”監視員”とだけだが。

不意にスキマが開き、二名ほど見知った顔が出てきた。霊夢と紫だ。
「・・・さて。 一応聞くけど、何もしてない?」
「この状況で何をしろと言うのよ・・・」
「ハイかイイエで答えて欲しいんだけど?」
「・・・ ええ。何も悪さはしてないわ」
幻想郷の賢者たちが、週に1度、幽香の様子を監視しに来る。
この二人以外に、慧音や早苗が顔を出す時もある。

「・・・で? 私を出汁にした成果は出てきてるの?」
出汁ねぇ、と霊夢はため息をつき、
「妖怪の起こしてた問題は、大方自然消滅したわ」
「ただ、まだ粘って悪さをしてる子達がいてねぇ・・・ ちょっと問題になってるのよ」
「一応言っておくけど、私じゃないわよ?」
「アンタの性格なら、今まさに私たち相手に戦闘を吹っかけてくる様な感じだと思うけどね、私は」
「・・・相変わらず、良い勘をお持ちだこと」
「まあ、貴方は余計なことはしない様にしてね? 謹慎中なんだから」
「しないわよ。 もう十分でしょ? 帰ったら?」
「そうね。 この時間は眠いのよ」
紫が欠伸をし、スキマを開いた。 


二人が帰り、また幽香は孤独になった。
人里との交流が禁止されているだけで、別に他の場所に行くことは問題ない。
しかし、あまり自分のテリトリーから出ない幽香が自分から、しかも大した用事も無く
他所へ出張するとなれば、それは『寂しいからかまってくれ』と言っているような物だ。
幽香が制裁を受け、謹慎中であることは、幻想郷の強者たちは皆耳に入れているだろう。

---自分から何処へも行くものか。

少々理不尽な制裁謹慎を受けた幽香にとって、これが最後の意地だった。
しかし、それも限界に近い。


寂しい。

寂しい。

寂しい。


気がつくと、涙が頬を伝っていた。悲しくて泣くなど、何年振りだろう。

ここで突っ立っていてもしょうがない。屋敷に帰ろう。
そう振り返った。


「あ・・・」
目の前の(といっても20メートルほど離れてはいたが)人間の男が、声を上げた。
背後に人が立っていることに気づかなかった。それほど幽香の精神は弱っていたのだ。

「・・・すまない。 その、なんだ・・・」
男は気まずそうな、すまなそうな顔をして、
「帰るよ。 申し訳なかった。」
といい、踵を返そうとした。

「ま、待って!!」
気がつくと幽香は、その男に近づき、服の袖を握っていた。

男は少々驚いた様子を見せたが、一方で落ち着いている印象を受けた。
「・・・俺は喰っても美味しくないぜ?」
「お腹なら空いてないわ」
「その日傘でメッタ挿しにするのか?」
「理由も無く生き物を殺したりしないわ」
「金なら持ってないぞ?」
「追剥じゃないわよ」
「面白い芸なぞできんぞ?」
「私はサーカス団の団長じゃない!」
「・・・じゃあ、何だって言うんだ? 謝罪が足らなかったのなら
 もう一度謝・・・」
「いいの! 気にしてないから! 謝らなくていいから!」
こんなに必死になったのは何時振りか。
「・・・屋敷に来ない? お茶なら出すわ」








4、
見ず知らずの人間の男に椅子を出し、お茶を入れ、お茶菓子を出す。
男はどこか落ちつかなそうにキョロキョロ辺りを見渡している。
幽香も少し困っていた。初対面の人を、いきなり屋敷に招待したことなど無かった。


「えーっと・・・」
先に口を開いたのは幽香だった。
「なぜ、向日葵畑に来たの?」
「え、あ、ああ」
男は虚を突かれた感じだったが、すぐに自分を取り戻したようだ。
「風見幽香。 アンタに用事があってきたんだ」
「・・・私に?」
人里の子を抱えた親だろうか。となれば私に抗議をしに来たのだろう。
たった一人で此処まで来るのも、文句を言うのも、相当な勇気が要ることだろう。
大したものだ。
      • しかし、その割には少々若く見える。二十台前半、といった所か?
「・・・里に迷惑をかけたことに関しては謝るわ。御免なさい。」
こういうのは先に謝っておくに限る。それがお互いにとって一番いい。
幽香はそう考えて先手を打った。
しかし。

「ん? アンタ、人里でなんかやったのかい?」
男はキョトンとしていった。

「え? 知ってるでしょ? 『幽香ごっこ』の件よ」
「ユウカゴッコ? 幽香さん、アンタ何時から遊びの伝道師になったんだ?」
「・・・知らないの? あなた、ひょっとして外から来た人間?」
違う。外来人ならこのような服装はおかしいし、何より私の名前と顔が一致しているのは不自然だ。

「いや。里の者だよ」
男は続けた。
「元、ね。」



「俺は元々、里を守る対魔士だったんだ」
この男 --- 名は○○というらしい --- は語り始めた。
(ちなみに「○○という名を知ってるか?」と聞かれた幽香が「知らない」と切り返したところ、
 彼は軽く凹んでいた)

「博麗の巫女や慧音先生に比べりゃ、ゴミみたいな戦闘力だが・・・
 雑魚妖怪程度なら、勝てたんだよ」
なんとかね、と○○は笑った。 確かに、あまり強力な霊力は感じない。

「で、2年ほど前、わけ分からん妖怪と戦ったんだ。
 で、勝つには勝ったんだが、まともに返り血を浴びちゃってさ。
 ・・・妖怪になっちゃったんだ。 1割だけ」
○○は口を大きく開けた。
成程、中の歯は人間のそれとは似つかなく鋭い。

「妖怪が混ざっちゃった直後は、大して問題も無かったんだよ。
 ただ、段々自制がきかなくなってきてさ。
 ・・・ついに、里の人間に手を出してしまった」
幸いにして、大きな怪我ではなかったそうだ。

「慧音先生と博麗の巫女に、退治されかけたんだ。
 でも、俺に妖怪が混ざってしまった経緯は、二人はもちろん、里の人間は
 知っている人間が多かった。
 ・・・それで結局、里から追放って形で、俺の処分は決定したんだ」
以来彼は、里から少し離れた場所に小屋を設け、暮らしているとのことだ。

「・・・大変だったのね」
「・・・調子狂うなぁ・・・ 君、本当に風見幽香?
 あのドSで有名な」
「何よその質問は」
「いやさ、実はここには、純粋な殺し合いをしに来たんだよ、君と。元々はね
 ・・・ただ、その、そんな気はなくなっちゃったけどね・・・」
○○はさらっと言ったので、不思議と緊張感は生まれなかった。

「できれば楽に殺して欲しかった。 君の力なら、俺なんて一瞬でミンチさ」
「・・・なぜ死にたがるの?」
「・・・すべてを失ってしまったから、かな・・・
 肉親も、
 友人も、
 日常も、
 信頼も、
 名誉も、
 財産も、
 故郷も。

 ・・・そして、『人間』も

○○は俯いた。

しばしの間、沈黙が二人の間を支配した。



それからいくらか話をした後。
窓の外では、太陽が傾き始めていた。
「・・・そろそろ、帰ったほうがいいわ」
幽香は○○に勤めて優しく言った。

「・・・そうだな。 今日は本当にすまなかった。
 ああ、あとお茶とお茶菓子ご馳走様」
○○は扉に向かっていった。
その背中は、ひどく小さく見えた。

「・・・ねぇ?」
「うん?」
「よかったら、また此処に来ない? それでお話しない?」
話し相手が欲しかったのも事実だったが、純粋に彼が心配だったのだろう。
幽香は、○○にそう声をかけた。

「・・・君がよければ、また来ていいかな?」
「ええ、構わないわ」
断られなくてよかった。 少しほっとする。

「・・・あ、そうそう。 できれば毎週水曜日に来てくれない?」
今日のような日曜日は、監視員が来るからだ。 このような事態を発見されるのは
好ましくない。
「?  ああ、監視員の件か。」
「そうそう」
「わかった、毎週水曜日だな」
○○は、今日初めて、心から微笑んだ。







5、
それから4ヶ月が経った。
○○は毎週水曜日、正午前後に来ては夕方前に帰る、というサイクルで、向日葵畑に
来ていた。
迎える幽香は、日々紅茶の葉を入れ替えながら、お茶菓子を変えながら迎え入れる。
最初はぎこちなかった二人だが、段々と会話のバリエーションが増えてきた。

「魚ねぇ・・・ 外の世界には『海』があって、魚を取るのは容易って話を聞いたわ」
「川や湖でだって簡単に取れるぜ?」
「あまり魚って興味が無いのよね。 他人が料理したのを食べるのはいいんだけど」
「自分で取って料理してみたら案外だった、ってことか」
「ちょっと泥臭くって・・・」
「泥抜きがちゃんとできてないんじゃないかな」
「1日じゃだめなのかしら?」
「種類によるけど、例えば鯉だったら10日くらいやったほうがいいと思う」
「ふーん・・・」
自給自足しているだけあって、この辺は詳しい○○。

「一概にカーネーションって言っても、色々あるんだなー」
「花言葉もそれぞれ違うのよ。
 赤だったら『熱烈な愛』とか、
 白だったら『愛の拒絶』とか。
 それぞれ他にも意味を持ってるし、他の色も同様よ」
「へー。 花屋も勉強が必要なんだな。 花の育て方以外にも」
実物を見せながら、専門分野の花について、○○に講義する幽香。

二人は会話中に笑顔が増え、すっかり打ち解けていた。

幽香は嬉しかった。
話し相手ができたことも、自分の話に興味を持ってくれている事も、そして孤独の寂しさを
お互い理解し合えていることも。

--- 人一人に、ここまで自分は救われるのか。

自他共に大妖怪として認める風見幽香が、たった一人の元人間に救われるとは。
幽香は思わず噴出した。



さて、今日は楽しみな水曜日。
      • だが、○○が来ない。
もう1時を過ぎようとしている。

「・・・変ね」
○○は時間に律儀な男で、大体正午ぴったりには来ていた。
それが、1時間の遅刻。
「今日は来ない、見たいな話はしてなかったし・・・」
何かあったのだろうか。
ふと、幽香は霊夢と紫の思い出した。

--- 妖怪の起こしてた問題は、大方自然消滅したわ
--- ただ、まだ粘って悪さをしてる子達がいてねぇ・・・ ちょっと問題になってるのよ

まさか---
幽香は人里に向かって全力で飛び出した。



人里と向日葵畑の間にある、森の中。
○○は逃げていた。
幽香のいる向日葵畑に向かう途中、敵意を持った妖怪と鉢合わせたのだ。
最初の何匹かは倒したものの、数が違いすぎる。
十匹はいるだろうか? 逃げるしかなかった。
「クソったれめ!」
人里を巻き込むわけには行かず、かといって何か頼りとなるものもない。
○○は当ても無く逃げ回るしかなかった。
「くそ・・・ 死んでたまるか!」
走る、走る。しかし。
「ぐお!」
妖怪の爪の攻撃が、○○の太股を切りつけた。
○○は倒れこんだ。 振り返ると、目前に数匹の妖怪が迫っていた---

と、その瞬間。

「幻想『花鳥風月、嘯風弄月』!」
眼前に迫っていた妖怪が吹っ飛んだ。 いや、消滅した。
直後、チェック柄の服を来た女が、○○の目の前に飛び出してきた。
女が残りの妖怪に向かって特攻する。
周囲の木々が破壊される程の、すさまじい破壊力。
逃げようとする妖怪を、片っ端から殴り、或いは飛び道具で始末していった。


「はあ、はあ、はあ・・・」
妖怪の全てを始末した後、女は○○に振り返った。
息遣いが荒れていた。相当急いでここに来たのだろう。
「・・・幽香」
○○は震えていたが、やっとの事で口が動いた。
「はあ、・・・大丈夫?」
「あ、ああ・・・」
「・・・怪我をしているじゃない! その足!」
「え、あ、そ、そうだな・・・」
幽香は服の一部を破り、○○の太股の辺りを縛り、出血を押さえた。
そしてポケットから、何やら乾燥した花の粉を取り出した。
それを○○の傷口に擦り付ける。
「ぐ・・・」
「しみるかもしれないけど我慢してね」
どうやら薬らしい。

「・・・これで取り敢えずは大丈夫ね」
数分後、ホッと息をつく幽香。○○もようやく振るえが止まったようだ。
「ありがとう」
「いいのよ。 気にしないで」
僅かに妖怪が混じっている事もあるのだろう。○○の傷はそれほど深くなく済んだ。

「向日葵畑に行く途中の道中で、妖怪に絡まれてしまってさ。
 ・・・いやさ、俺も元々対魔士だっただろ?
 ちょっと色気を出してさ、最初は良かったんだよ。
 3匹位は倒したんだぜ? すごいだろう。
 でもさ、妖怪共がこっちの技を見切りだしてさ、
 数も多くてさ、歯が立たなくなってきてさ・・・

○○は静かに、しかし断続的に語った。
「それで、倒されて、もうだめかと思って・・・」

○○は目に涙を浮かべ、幽香に抱きついた。
「怖かった。 死ぬかと思った。
 怖かったんだよぉぉぉぉぉぉ!
 ううううううううぅぅぅぅぅぅ・・・」
○○は声を上げて泣いた。

幽香は○○を優しく抱き返した。○○の頭を撫でながら、
「もう大丈夫よ。 大丈夫だからね・・・」
そう耳元で呟いた。

「・・・あんなに、死にたがってたんだけどな・・・
 死ぬのが、怖くなったんだ・・・」
○○が呟く。
「幽香に、会えなくなっちゃうから・・・」


どれ位経っただろう。
もう二人は離れている。○○は恥ずかしくなったのか、
「・・・ありがとう。 大分落ち着いたよ。もう大丈夫だ」
顔を赤らめていった。
「あらぁ? もっと甘えてくれてもいいのよ?」
幽香に、久々に加虐心が生まれた。
「う、いや、いいよ・・・」
「あら、私は魅力的じゃなかった?」
「そんなこと無いよ! ・・・その、いい匂いがするというか、柔らかいと言うか・・・」
「・・・スケベ」
「う、うるさい!」
ぶっきらぼうに○○は言った。
幽香はそれを見てクスクスと笑った。 もう大丈夫だろう。

「今日のとことは、退散するよ。時間が時間だし」
「そうね。 一緒にお茶が飲めなかったのは残念だけど」
「そ、それでさ・・・」
○○は顔を一層赤らめ、俯き加減に言った。
「明日・・・ いっていいかな? 向日葵畑に」
「・・・傷は大丈夫なの?」
「薬も塗ってもらえたし、この程度なら」
ならば、断る理由など無い。
「歓迎よ。 いらっしゃいな」
「ありがとう! 手土産でも持っていくよ。お礼代わりにね」
○○は笑顔を見せ、幽香の手を握った。
そして、立ち上がる。どうやら足は、本当に大丈夫のようだ。
「少し遅れるかもしれないけど、いいかな?」
「勿論」
「わかった。 明日、必ず、絶対行くからな!」
そして、やや早歩きで○○は去っていった。

幽香は幸せだった。
○○の命を救えたこと。
○○の信頼を勝ち取れたこと。
明日、○○が傷を負いながらも屋敷に来てくれること。
「ウフフ♪」
上機嫌に日傘を手に持ち、クルクルと回す。
そして、鼻歌を歌いながら、向日葵畑へと帰っていった。



この1,2時間程で、喜怒哀楽を限界まで感じた幽香。
その彼女が戦闘の際の流れ弾により、やや離れた場所にある小屋を破壊しまったことに、
気づかなかったのも無理は無かった。








6、
翌日の正午前。

○○は顔見知りの妹紅を通して、慧音に会っていた。
「花が欲しいのか?」
「ああ、薔薇が欲しいんだ」
○○は慧音に、人里の花屋で花を手に入れてくれるよう、交渉していた。
「こっちはお金は無いから、野菜を出すよ。 どうかな?」
「それは構わないけど・・・ 誰かにプレゼントするのか?」
よかったなぁ、と慧音が言う。おそらく本心からだろう。
「・・・いや。 自分で楽しもうと思って」
元対魔士が、妖怪に惚れたなんて言える筈が無い。
「ほほう。新しい趣味でも見つけたのか。それはそれでいい事だ」
やはり本心からだろう。真面目な慧音らしい。
「で、薔薇は何色がいいんだ? 何本だ?」
「店にある限りの色を入れて欲しい。
 本数はそうだなぁ・・・ 一本ずつでいいよ」
「わかった」
「こんなもんで足りるかな? 野菜は」
といって、○○は野菜が詰まっている、背中に背負っていた籠を
降ろし、慧音の前においた。
「・・・多いだろ、これは」
「その代わり、店一番の出来の薔薇が欲しいんだ」
真面目な慧音も気がついた。どう見たってこれはプレゼントだ。
但し、今度は良かったなぁ、とは言わない。それは無粋だろう。
「わかった。頼んでみよう 1時間ほど待っていてくれ」
「ありがとう、慧音さん。」
「なに、大した事はない」
慧音は籠を背負って里に向かっていった。


慧音は里で色合い鮮やかな薔薇の花束を手に入れた。 無論、綺麗に包んでもらってある。
それを○○のところに届けようと、人里を移動中。
通りすがりの男衆から、
「なんだよおおおおお それはぁぁぁぁ」
「誰だ! 俺の慧音さんをぶんどったやつは!」
「誰がお前のだ! 俺のだ俺の!」
といった雑音が。その度に誤解を解く慧音。
但し、○○の名前は出さない。
それは人里の人々の為でもあるし、何より○○の為だ。

「ちょっといいかしら?」
道中、突如目の前にスキマが開き、紫が現れた。
「・・・昨日の一件か?」
「ええ。 今すぐ、出発しましょう」
「・・・分かった。一つ頼まれてくれ。
 妹紅をここに連れて来て欲しい」
「ああ、その花束の件ね。 分かったわ、ちょっと待ってて」
いつもの紫ならこれを見てからかいの一つでもして来そうだが、どうやらそんな余裕も無いらしい。
間もなくして、スキマから訝しげな表情をした妹紅が現れた。
「これを○○に届けてくれないか?」
「○○に? 分かった。任せておいてよ」
手短に説明を受けた妹紅が、役割を頼まれた。

「・・・では行くか、紫」
「急ぎましょう。 霊夢も早苗も待ってるわ」
二人は人里の集会所へ向かった。


「急用?」
妹紅から花束を受け取った○○は、慧音が来ないことに疑問を感じ、妹紅に質問したのだ。
「うん。 何かすごい緊張感だった」
「ふーん・・・」
何かあったのだろうか? 大事で無ければいいのだが・・・
「まあ、何にしてもありがとう。 慧音さんにも礼を言っておいてくれないかな?」
「わかったー」
妹紅は帰った。
それにしても、慧音さんめ・・・
すっかりばれていたらしい。
綺麗に包まれた薔薇の花束を見て、改めて○○は慧音に感謝した。

さて、行こうかな。あまり遅くなるのはまずい。
○○はやや急ぎ足で、向日葵畑に向かった。

愛・美・尊敬を意味する、薔薇の花束を抱えて。






7、
正午のほんの少し過ぎた、向日葵畑。

幽香は考えていた。

自分は何か不味い事をしたのだろうか? 全く記憶に無い。
だが、したらしい。
でなければ、
霊夢、紫、慧音、早苗はおろか、人里の有力者数名、割と理性的な妖怪数名と対峙するような事には
ならないだろう。

「・・・何かしら?」
正午が過ぎた。早くしなければ、○○は来てしまう。

「規則違反よ。アンタ、昨日」
恐ろしく不機嫌そうな顔をした霊夢が言い、
「人里の近くで暴れたでしょ? 弾幕勝負じゃなく、純粋に」
笑みを浮かべない紫が続いた。
昨日。○○を助けたときだろう。
「・・・確かに、一暴れしたわ。でもあれは・・・」
「もういい」
慧音が冷たく言った。
「暴れた、という事実だけで十分ですよ」
早苗が霊力を貯め始めている。
「アンタが大暴れしたおかげで、私たちと友好の深かった妖怪の住処に弾が直撃してねぇ・・・」
「中にいた人間、妖怪共々怪我を負ったんだよ」
それでこの組み合わせか。幽香は納得した。謝ろうとする。
「ごめ・・・」
と、その直後。

「霊符『陰陽印』!」
幽香は霊夢の放った弾幕に吹っ飛ばされた。
それが引き金となった。
「境符『四重結界』! 」
「国符『三種の神器 剣』!」
「奇跡『白昼の客星』!」
殺意とまで行かなくとも、明らかに敵意、怒りをこめて弾幕を放ってくる4人。
幽香にとって、地獄のリンチが始まった。





○○は花束を落とした。
いや、落とさざるを得なかった。

何せ、もう両腕は無いのだから。

目の前に鼻と口がやけに大きい妖怪がいた。
○○の2回りは大きいだろうか。彼の左腕を、噛み砕いて食している真っ最中。


昨日と同じく、向日葵畑に向かう道中、○○はこの妖怪に遭遇した。
昨日の妖怪よりずっと強そうだ。まず勝てないだろう。
ふと、その妖怪は口を開いた。
「イイニオイガスルナア、ソノハナハ」
「・・・妖怪の癖に、花の香りが分かるとはな」
「アア。ソレト、ニンゲンノカオリモワカルンダゼ?
 トッテモオイシソウナ、ソノカオリガナ!」


大した抵抗もできなかった。慧音や博麗の巫女辺りが出張んなきゃ無理じゃないかな、と
○○は考えていた。
何を暢気に考えているんだろう。

出血量が多いせいで、思考力が低下しているのだろうか?

また幽香が助けに来てくれると思っているのだろうか?


違うな。自分の死期を悟ったんだ。


無論、死にたくは無い。特に今日は、どうしても死にたくない。
でも、もうだめだ。
ごめん、幽香。約束は守れそうに無い。

「イタダキマース」
といってその妖怪は○○の頭に齧り付いた。

「元気でな、幽香」
○○が、この世で最後に発した言葉だった。






胃の内容物は吐き尽くし、何度も吐血する。
両腕は既に折られ、あらぬ方向を向いている。
「ぐ、 ・・・うぇ・・・ ごほっ、ごほ! おええええぇぇぇ」
幽香はまた吐いた。血と胃液しか出ない。
いや、血の方が多いか。胃液も吐きつくしたらしい。

「何なのよ! アンタは! そんなに私のことが嫌いなの!!!」
霊夢が普段は見せない、感情むき出しで幽香を蹴る。
「そんなに私を困らせたいの?! 貧しくしたいの?! こんな・・・
 こんな風な事をさせたいの!!??」
霊夢は泣いていた。

「大変なのよ、人妖のバランスを取るのは。
 貴方はそれが本当にわからないみたいね。
 チルノより馬鹿なんじゃないの?」
霊夢を制しながら、紫が見下したような目で言う。

「こんな妖怪、成敗してしまえばいいんです!」
早苗が興奮した口調で、再び霊力を貯め始めている。

「幸い軽い怪我で済んだからいい物の。 取り返しのつかない事態になったら、
 どうするつもりだったんだ?」
それを制する形で、慧音が幽香にいった。

「そんなに人間が嫌いか! 俺たちがアンタに何をしたっていうんだ!」
「人間どころか同属の我々にも出を出しおって・・・!」
石が飛んできたり、罵声を浴びせられたり。

満身創痍の幽香。しかし、そんな状況でありながら、彼女は死んだり、気を失ったりしなかった。
彼女を支えているのは、『約束』。

--- そろそろ、○○がきてくれる、はず。
--- 昨日は私が彼を助けた。 今日は、彼が私を助けてくれる。○○は優しいもの。
--- 今日は紅茶じゃなくてコーヒーにしようかな。 ああ、でも持ってきてくれる物によるか。
--- 今日はどんな話をしてくれるのかなぁ

思考を必死に現状からずらす。楽しいことを考える。
なに、孤独のときの寂しさに比べれば、この程度・・・

そのとき、幽香の左足に、人間の持ったハンマーが振り下ろされた。
「ひぎぃ!」
金属製のハンマーを力いっぱい振り下ろせば、人間でも大妖怪にダメージを与えられるらしい。
「があああ! ううう! 痛いぃぃ!」
「俺たちだって、仲間だって痛かったんだよ!!!」
思考を痛みから必死に逸らす。中々難易度が高い。


(丁度その頃、○○の左足が食いちぎられた)


幽香の右足に、妖怪がナイフを立てる。
「あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
刃渡り10cmを超えるナイフが、2本3本と幽香の足に刺さる。


(丁度その頃、○○の右足に歯が立てられた)


--- ○○、ごめん、もう意識が。。。。。

幽香は遂に気を失った。






○○を食べていた妖怪は、彼を食いつくし、花束に手を出し始めていた。
「コレハ、ショクゴノデザートニハムカナイナ」
色が違えば美味いかもしれないと、何本か食べてみたが、どうも口に合わなかったらしい。
「ゴチソウサマダッタゼ、ニンゲン」
そう言って、その妖怪は去っていった。


殆どの薔薇は食べられてしまったが、たった1本だけ、残った薔薇があった。



白い薔薇。

『尊敬』

を意味する一方、

『永遠の別れ』


を意味する花だった。








  • 泣いた(´;ω;`) -- 名無しさん (2009-06-04 03:28:37)
  • これは泣ける… -- 名無しさん (2009-06-04 04:14:57)
  • ゆうかりん…… -- 名無しさん (2009-06-04 08:08:46)
  • 流石に苛苛するね -- 名無しさん (2009-06-04 22:50:47)
  • いじめスレまとめ内で一番ひどい(褒め言葉)作品だな -- 名無しさん (2009-06-04 23:55:08)
  • これは泣ける。
    何が泣けるって、幽香がやった「戦いを挑まれたから応戦」という正当防衛がクソガキどもの虐めの口実になったこと。
    慧音も早苗も子供達の教育よりも幽香を懲らしめるという「暴力ゲームがあるから犯罪が起こるから、暴力ゲーム規制」みたいな手段に出てしまったこと
    霊夢も慧音も早苗も疲れてしまって最終的には私怨に近い状態になってしまったこと。
    幽香の事情を知り、伝えれる人間がいなかったこと。
    どれもすばらしい悲劇だと思う。
    願わくば最初に幽香ごっこをはじめた子供に罰が下らんことを -- 名無しさん (2009-06-06 01:45:58)
  • この話で腑に落ちないことがある。何で慧音は幽香の過去、歴史を
    見なかったのか?見れば○○を助ける為に仕方なく力を行使した事
    や流れ弾が事故であった事が分かりそうなものだと思うんだが?

    因みに激情に駆られて暴走した感情は、事が終わると一気に冷静に
    なる。そのとき、性格的に真面目な慧音と早苗がどうなるかが見もの
    -- 名無しさん (2009-06-06 09:50:32)
  • 1.激情に駆られたから見るという選択肢が無かった
    2.一通り終わって冷静になった時には「幽香が理由も無く暴れた」に置き換わっているから、幽香が暴れた理由を知ろうとは思わない
    だと勝手に思ってる。
    -- 名無しさん (2009-06-06 18:48:53)
  • 花言葉、ステキだな
    -- 名無しさん (2009-06-10 17:27:48)
  • 誰かー!
    早く旧作設定を持ってくるんだ!! -- 名無しさん (2009-06-13 20:36:40)
  • ここまでくると四季映姫くらいだな、幽香を救ってくれるのは。まあ最初にとんでもなくきっつい小言があるだろうけど -- 名無しさん (2009-09-14 20:18:51)
  • なんでだろう。後には、悲しさと怒りしか残らなかった。
    -- 名無しさん (2009-10-06 20:49:32)
  • 幻想郷の人達はもっと思慮深い筈だが・・・ -- 名無しさん (2009-10-30 23:17:06)
  • 素晴らしい、なんて悲しい話なんだ。 -- 名無しさん (2009-11-23 00:25:40)
  • 少なくとも霊夢は思量深いって事は無いと思う。
    異変が起きたらろくに調べずに手当たり次第にぼこっていくだけだし。
    今回は少なくとも犯人がわかっていたから、理由なんて絶対に聞かないと思う。 -- 名無しさん (2009-11-23 05:26:05)
  • このサイトでいくつものいじめを見てきたけど、この作品ほど感動できて美しい虐めの展開を繰り広げたものは無かった。
    正直はじめてだ。この虐め物語の完成度は、何よりもここに記載されている他者の感想が語っている。みんな共感しているのだ。
    人間にも妖怪にも存在する邪念、友情、責任、そして無力感が凄くよく伝わってくる。そして永遠に別れる2人の姿がとても魅力的であり、素敵である。
    誰一人として、完璧な人間、妖怪はおらず(紫ぐらいだろうか、感情という概念がなくただただ結果を重視しての行動に走った妖怪らしい妖怪というのは。)いずれもみな人間臭い思考と情で、最後は幽香を無残なまでに虐めていた。
    典型的、ありがちシチュ、そんな言葉を忘れさせるような哀愁と読書側の没頭。
    まさに悲劇。孤独という名にふさわしい最高の悲劇である。
    著者の方、このような傑作を作って下さり誠に有り難うございました。最高に面白かったです。
    -- J (2010-02-01 19:21:28)
  • この作品はすげえわ。美しい綺麗な締めくくりだな。いじめSSはこうだから好きなんだ。 -- 名無しさん (2010-02-01 19:24:34)
  • 感動を…ありがとう…
    (ノд<。)゜。 -- 名無しさん (2010-02-22 21:37:45)
  • 理不尽さがたまらん -- 名無しさん (2010-11-15 20:54:52)
  • あぁ、向日葵と白薔薇は最後に会うことすら叶わないのね…… -- ただの人形 (2015-03-24 22:32:09)
  • クソ巫女二匹とババアと暴力教師は殺せ -- 名無しさん (2015-07-10 12:08:48)
  • 幽香もかわいそうだけど、霊夢もかわいそう。 
    -- 名無しさん (2016-02-09 21:46:02)
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