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316 名前:名前が無い程度の能力[sage] 投稿日:2008/01/10(木) 02:56:28 ID:PXThm4MI0 「うぐっ!………ぐすっ!!」 「ええっと、じゃあ次は……」 布団の上でべそをかきながら腕を押さえてうずくまるリグルをよそに、私はぱらぱらと本を捲る。 「キャメルクラッチ。これにしようかしら。」 私はリグルの方に向き直り感情を込めずにそう言う。 「さぁ、こっち向きなさい。」 「も、もうやめにしてよぉ………、グスッ!」 「だめよ。」 私が睨み付けるように冷たく言い放つと、リグルは手足をばたつかせて拒否する。 「いやだいやだ!!もう痛いのはいやだっ!!」 「騒がないで、藍と橙が起きちゃうでしょう?それに、負けたら何でもするって約束でしょ?」 そう言いながら暴れるリグルの片足を掴む。 「ああっ!」 必死でもう片方の足で私の手を蹴り振り解こうとするが、もちろんそんな程度で掴んだ獲物を放してしまう私ではない。 「リグルが駄々をこねたから今度はさっきより痛くするわね。」 私がさらっとそう言うとリグルの顔が青くなる。 あがくリグルをうつぶせに押さえつけてリグルの背中にまたがり、すっと両手でリグルの顎を持ち少し浮かせる。 何をされるか察したリグルはバタバタと身体を振って暴れる。 「おねがいおねがい!やめて、やめて!!」 私は叫ぶリグルを無視し、ゆっくりとリグルの顎を上げ背骨をそらせてゆく。 「はぁっ!はぁっ!!……あぐ!」 持ち上げるにつれリグルの口から苦しそうな声が漏れる。 喉がしまっているせいか息をするにも苦しそうである。 「苦しかったらちゃんと言うのよ?」 「う……!ぐ……!!」 リグルが声を出せないのを知っていてちょっと意地悪なことを言ってみる。 みしみしとリグルの背骨がきしむ。 「うふふ、リグルのかわいいお顔がこんなブサイクに歪んじゃったわ。」 「うう………っ!!!」 涙を流しながら必死でばんばんと布団の上に手の平を打ち付けギブアップを伝えるリグル。 ふふ、甘いわね。私のルールブックにタップアウトはないわ。ここは戦場なのよ。 リグルが甘えた罰として、私は膝でリグルの背骨をぐいぐいと押し込む。 リグルの声にならない叫びと共に、ばきっという何かがへし折れた音がリグルのなかから聞こえた。

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