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いろいろなことがあった。沢山の異変を解決して。沢山の妖怪や人間と会って。 ま、みんなそれなりに仲良くなったと思う。 後任も育てたし、自分で言うのもなんだけれど巫女としての勤めは充分果たしただろう。 後任に神社を任せて、里へ移って幾年月、 もう、体にもずいぶんガタが来た。もって後2,3日といったところか。 勘が鋭いというのはこういうとき、少し困りものだ。 「霊夢」 暗い部屋で物思いにふけっていると、散々私を厄介ごとに巻き込んだ妖怪の声がした。 霊夢「紫か。思えば長い付き合いになったわね」 紫「そうね…今までお疲れ様、霊夢。最後に味見してみていい?」 霊夢「あんたは…ええと誰だっけ、あの常闇の妖怪」 紫「ルーミアよ、ルーミア」 霊夢「ああそうだった…歳はとりたくないわね」 紫「もう、私の五分も生きてないくせに」 霊夢「私は人間よ、もう充分生きたわ」 紫「そうね…いろいろあったわね、霊夢」 霊夢「ええ…ま、いまさら話すこともないわ。縁があったら、また来世で会うかもね?」 紫「ふふ、最後くらいはロマンチックに、かしら?」 霊夢「死に際だからセンチになってるのよ、多分。さあ、もう行って」 紫「かもね…ねえ霊夢、あなたと過ごした時間、とても楽しかったわ…さよなら」 霊夢「…ありがと。じゃあね、紫」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 数日後、人里で霊夢の葬儀が行われた。 レミリア「霊夢…結局人間のまま逝ってしまったわね。何度も眷属にならないかって誘ったのに」 パチュリー「乗らないって、解ってたでしょ?」 レミリア「そうね…だからこそ、私は霊夢が好きだったのかも」 美鈴「咲夜さんと、仲良くしてくれるといいですね…」 小悪魔「いやあ、どうでしょう…あって即効弾幕勝負かも」 フラン「ふふ、そうね。その方が霊夢らしいわ」 輝夜「また、知り合いが死んでしまったわね…」 永琳「ええ、永遠を生きる私達の背負った咎…しかたないでしょう」 慧音「なんだかんだあったが…やはり居なくなると寂しいな」 てゐ「絶対に私より長生きすると思ったんだけどな…」 鈴仙「馬鹿ね、ありえないでしょう」 妹紅「そうだな…やっぱり、人間だったんだな…」 早苗「結局、最後に立っていたのは私のほうでしたね。何があろうと、生き残ったものが優れてるんです」 諏訪子「はは、なんだったっけ、その漫画」 神奈子「結局早苗と霊夢を区別しなかった奴、結構多かったね…」 早苗「それは…ケホッ、コホン」 諏訪子「早苗、大丈夫?」 早苗「は、はい…大丈夫です…霊夢さん、私ももう少ししたら、そちらにいきますからね…首を洗っていてください」 天子「割と欲なさそうな奴だったし、案外天界にきたりしてね?」 衣玖「あら、そしたらどうされます?」 天子「そうね、後輩に上下関係を教え込んでやるわ」 衣玖「下克上されないように気をつけないといけませんね」 天子「…縁起でもないこと言わないで」 さとり「満足そうな死に顔でした…大往生かしらね」 お燐「これは運んじゃ…だめだよね、やっぱり」 お空「燃やしても…駄目だよね、やっぱり」 こいし「ああ、死ぬ前に一度、本気で殺してみたかったわ」 さとり「こら、こいし…」 聖「悼んでいるのだけれど、明るい…不思議ですね…」 星「なんだかんだで、人気があったのですね」 ナズ「ま、暴力的だったけど」 小傘「まったくだわ」 村紗「まあ、死んだ相手の悪口は言いっこなしでしょ」 萃香「紫…」 紫「大丈夫、別れは済ませてるから、気持ちの整理はついてるわ」 幽々子「ちゃんと三途の川を渡れるかしら、心配ね」 紫「大丈夫よ、こんなに好かれているのだもの」 幽々子「でも、渡し賃は故人のために誰かがお金を使った額なのよ?」 紫「大丈夫でしょ。ねえ皆?」 レミリア「そうよね、誰かしら使ってるでしょ?」 輝夜「え? あなたの所が一番使ってるんじゃないの?」 天子「私は神社を建てたけど…あれは除外よね…」 紫「え? え? ちょっと?」 神奈子「うちもお金は使わなかったな…そういえば」 さとり「私も、そもそも会う機会も少なかったですし…」 聖「特にお金に困っている様子はありませんでしたし…」 幽々子「ね、ねえ紫、まずいんじゃない、これ…」 紫「あ、ああ…なんてこと…」 萃香「助けや施しなんて求めない奴だったから…まさかこんな形で裏目に出るなんて…」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 小町「そういうわけだ。あんたのために金を使った奴は殆ど居ない。むしろ撃ち落したりで、大幅なマイナスだ」 ああ、これは予想外だったわね。 小町「あんたが好かれてるのは解ってるが…三途の川はそういうところだ」 やれやれ、ちょっとは他人を頼ったほうが良かったかしら。 小町「あんたの死出の旅はここでお終い、永遠に三途の川の底で漂うがいい」 結局、閻魔の予言どおりになったわね、地獄へも天国へもいけず、か。 小町「…あばよ」 小町が私を船から蹴り落とし、水面が見る見る近づいてくる。 ああ、いやだな…何か来世があれば、 きっとまた、あの賑やかな集まりに参加できたのに。 今度はもうちょっと素直に感情を出して、あいつらと一緒に騒げただろうに。 でももう、それも適わない。私は三途の川に沈む…もう二度と、誰かに会うこともない… [[続き>>霊夢、逝く。救い:29スレ792]] - 続きが俺には必要なかったのに見たくなる衝動が····· -- 名無紙山 (2009-11-12 18:47:57) - 早苗さんは現代神だからそう簡単に死なない件 -- 名無しさん (2009-11-13 13:16:31) - 早苗さんは現人神だから神として死んだら人間として、人間として死んだら神として生きていける -- 名無しさん (2009-11-13 23:24:42) - 早苗の言ってることはエロスタイムの人の言か -- 名無しさん (2012-05-17 17:31:01) #comment(vsize=2,nsize=20,size=40)
いろいろなことがあった。沢山の異変を解決して。沢山の妖怪や人間と会って。 ま、みんなそれなりに仲良くなったと思う。 後任も育てたし、自分で言うのもなんだけれど巫女としての勤めは充分果たしただろう。 後任に神社を任せて、里へ移って幾年月、 もう、体にもずいぶんガタが来た。もって後2,3日といったところか。 勘が鋭いというのはこういうとき、少し困りものだ。 「霊夢」 暗い部屋で物思いにふけっていると、散々私を厄介ごとに巻き込んだ妖怪の声がした。 霊夢「紫か。思えば長い付き合いになったわね」 紫「そうね…今までお疲れ様、霊夢。最後に味見してみていい?」 霊夢「あんたは…ええと誰だっけ、あの常闇の妖怪」 紫「ルーミアよ、ルーミア」 霊夢「ああそうだった…歳はとりたくないわね」 紫「もう、私の五分も生きてないくせに」 霊夢「私は人間よ、もう充分生きたわ」 紫「そうね…いろいろあったわね、霊夢」 霊夢「ええ…ま、いまさら話すこともないわ。縁があったら、また来世で会うかもね?」 紫「ふふ、最後くらいはロマンチックに、かしら?」 霊夢「死に際だからセンチになってるのよ、多分。さあ、もう行って」 紫「かもね…ねえ霊夢、あなたと過ごした時間、とても楽しかったわ…さよなら」 霊夢「…ありがと。じゃあね、紫」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 数日後、人里で霊夢の葬儀が行われた。 レミリア「霊夢…結局人間のまま逝ってしまったわね。何度も眷属にならないかって誘ったのに」 パチュリー「乗らないって、解ってたでしょ?」 レミリア「そうね…だからこそ、私は霊夢が好きだったのかも」 美鈴「咲夜さんと、仲良くしてくれるといいですね…」 小悪魔「いやあ、どうでしょう…あって即効弾幕勝負かも」 フラン「ふふ、そうね。その方が霊夢らしいわ」 輝夜「また、知り合いが死んでしまったわね…」 永琳「ええ、永遠を生きる私達の背負った咎…しかたないでしょう」 慧音「なんだかんだあったが…やはり居なくなると寂しいな」 てゐ「絶対に私より長生きすると思ったんだけどな…」 鈴仙「馬鹿ね、ありえないでしょう」 妹紅「そうだな…やっぱり、人間だったんだな…」 早苗「結局、最後に立っていたのは私のほうでしたね。何があろうと、生き残ったものが優れてるんです」 諏訪子「はは、なんだったっけ、その漫画」 神奈子「結局早苗と霊夢を区別しなかった奴、結構多かったね…」 早苗「それは…ケホッ、コホン」 諏訪子「早苗、大丈夫?」 早苗「は、はい…大丈夫です…霊夢さん、私ももう少ししたら、そちらにいきますからね…首を洗っていてください」 天子「割と欲なさそうな奴だったし、案外天界にきたりしてね?」 衣玖「あら、そしたらどうされます?」 天子「そうね、後輩に上下関係を教え込んでやるわ」 衣玖「下克上されないように気をつけないといけませんね」 天子「…縁起でもないこと言わないで」 さとり「満足そうな死に顔でした…大往生かしらね」 お燐「これは運んじゃ…だめだよね、やっぱり」 お空「燃やしても…駄目だよね、やっぱり」 こいし「ああ、死ぬ前に一度、本気で殺してみたかったわ」 さとり「こら、こいし…」 聖「悼んでいるのだけれど、明るい…不思議ですね…」 星「なんだかんだで、人気があったのですね」 ナズ「ま、暴力的だったけど」 小傘「まったくだわ」 村紗「まあ、死んだ相手の悪口は言いっこなしでしょ」 萃香「紫…」 紫「大丈夫、別れは済ませてるから、気持ちの整理はついてるわ」 幽々子「ちゃんと三途の川を渡れるかしら、心配ね」 紫「大丈夫よ、こんなに好かれているのだもの」 幽々子「でも、渡し賃は故人のために誰かがお金を使った額なのよ?」 紫「大丈夫でしょ。ねえ皆?」 レミリア「そうよね、誰かしら使ってるでしょ?」 輝夜「え? あなたの所が一番使ってるんじゃないの?」 天子「私は神社を建てたけど…あれは除外よね…」 紫「え? え? ちょっと?」 神奈子「うちもお金は使わなかったな…そういえば」 さとり「私も、そもそも会う機会も少なかったですし…」 聖「特にお金に困っている様子はありませんでしたし…」 幽々子「ね、ねえ紫、まずいんじゃない、これ…」 紫「あ、ああ…なんてこと…」 萃香「助けや施しなんて求めない奴だったから…まさかこんな形で裏目に出るなんて…」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 小町「そういうわけだ。あんたのために金を使った奴は殆ど居ない。むしろ撃ち落したりで、大幅なマイナスだ」 ああ、これは予想外だったわね。 小町「あんたが好かれてるのは解ってるが…三途の川はそういうところだ」 やれやれ、ちょっとは他人を頼ったほうが良かったかしら。 小町「あんたの死出の旅はここでお終い、永遠に三途の川の底で漂うがいい」 結局、閻魔の予言どおりになったわね、地獄へも天国へもいけず、か。 小町「…あばよ」 小町が私を船から蹴り落とし、水面が見る見る近づいてくる。 ああ、いやだな…何か来世があれば、 きっとまた、あの賑やかな集まりに参加できたのに。 今度はもうちょっと素直に感情を出して、あいつらと一緒に騒げただろうに。 でももう、それも適わない。私は三途の川に沈む…もう二度と、誰かに会うこともない… [[続き>>霊夢、逝く。救い:29スレ792]] - 続きが俺には必要なかったのに見たくなる衝動が····· -- 名無紙山 (2009-11-12 18:47:57) - 早苗さんは現代神だからそう簡単に死なない件 -- 名無しさん (2009-11-13 13:16:31) - 早苗さんは現人神だから神として死んだら人間として、人間として死んだら神として生きていける -- 名無しさん (2009-11-13 23:24:42) - 早苗の言ってることはエロスタイムの人の言か -- 名無しさん (2012-05-17 17:31:01) - …人里の人は?そいつらならお金使ったろ。 -- 名無しさん (2016-06-16 22:22:25) #comment(vsize=2,nsize=20,size=40)

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