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こんなこともあろうかとまゆげだけは持ち歩いておいたんだ:29スレ558」(2013/11/11 (月) 12:26:13) の最新版変更点

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※人里関係その他の設定を把握し切れていないため、公式設定と齟齬があるかもしれません。ごめんなさい。 ※まゆ毛は部屋を明るくして、仕上がりをよくイメージしてから整えてくださいね。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「――やっちまったァーッ!」  その晩、博麗神社の巫女、博麗霊夢は頭を抱えて畳の上をのた打ち回っていた。 部屋の隅には、ショックのあまり壁に投げつけられたが故に粉々に割れてしまっている鏡と 手のひらに全体が乗ってしまうほど小さな鋏、そして、ごくありふれた大きさの剃刀が転がっている。  話は数刻前に遡る。 「そろそろお酒も尽きてきたし、明日あたりにでも買い出しに行かないとダメね。」  黄昏時の縁側で暢気に茶をすすりながら、霊夢はひとり呟く。 実はその時、米はもう6日ほど前に無くなっていただろとか、ここ数日つまみと酒しか口にしていないじゃないかとか というかもうイカのくんせいと塩しかここには残っていないじゃないかなどと まっとうなツッコミが幾つか入ってもいい状況だったのだが 幸いにもというか残念ながらというか、とにかくその時神社には 白黒も時間メイドもスキマ妖怪も滑りやすいがジャンプ力で勝りそうな色してる巫女っぽい何かもその他諸々魑魅魍魎も居なかったので 入るべきツッコミは入れられず、ボケは流れっぱなしのまま日は暮れてしまった。  晩飯もとい晩酌の準備でもしようかと思ったときに、何気なく視界に入ったのは鏡に映る自分の顔。 普段から見慣れた顔ではあったが、何故かこの時ばかりはその顔が妙に気になった。 どこかおかしいところでもあるだろうか。そう思った霊夢は鏡に映った自分の顔をじっくり観察してみる。 原因はすぐに見つかった。 「ああ~、だいぶ伸びてきたわね、まゆ毛。」  思い返せば、最後に整えたのは一月以上も前だったか。 あの時は偶然その辺を飛んでいた魔理沙を背後からお札で撃墜して整えさせ、いや、整えてもらったんだっけ。 自分でやるのはなにかと面倒だし、他人に任せた方がなんだかんだでうまく仕上がるので いつもは知り合いに任せてしまっていたのだが。 「善は急げ、ね。」 どうせ明日は人里に買い出しに行かねばならない。たまにしか行かないからには 多少なりとも身なりを整えて行こう、と。 「面倒だけど、そう何度もあることじゃないし、仕方ないか。」 そうぼやきつつ、晩飯の後にまゆげを整えてから寝ようという判断を下した。 ――ところで、まゆ毛というものは実に不思議な魅力を持っていて。  一度いじりだすと簡単なことでは手が止められなくなってしまう、という恐るべき性質を秘めている。 その狂気にあてられたものは、あっ、これはちょっとやりすぎかも、などという疑いを持ちつつも バランス調整という名の、底なし沼への行進を止めること能わず あれよあれよという間に取り返しのつかないレベルまで歩みを進めてしまう。 「まゆ毛は全て(の刃物)を受け入れるのよ。それはそれは残酷な話ですわ。」 と、もやしでない方の紫の妖怪は語る。 ――そして、ここにもまゆ毛の狂気にあてられた哀れな巫女が一人。  どうして途中でやめるという選択ができなかったのか。 だがしかし。後悔先に立たず。後の祭り。覆水盆に返らず。である。 右を削れば左が。左を削れば右が。  気になる。気になる。ああ気になる!  当たり判定の限界を探るがごとくグレイズしていくうち、ふと気がつけば 自身のまゆ毛は、まるでどこぞの秋の姉妹の存在感のごとく細くなってしまっていた。 いやむしろ、もっとひどい。これは自分の神社の祭神レベルではなかろうか。 霊夢の顔には、おおよそまゆ毛と呼べるレベルの代物は全く残っていなかった。  ここでようやく、冒頭部分へと話が繋がる。 霊夢は、自分のしでかしたことの重大さにしばらく呆然としていた。 「うーん、さすがにこれじゃあ外に出られない……。」 明日には買い出しに行かないと、そろそろ食糧は限界だ。イカ君もとい“いかのくんせい”ももう殆ど残っていない。 だがしかし、いくらなんでもノーまゆ毛で買い出しになんて行けるわけがない。困った。  おまけに事態はさらに霊夢に追い討ちをかける。 まゆ毛がなくなってしまったことに気づいた瞬間、ショックのあまり壁に投げつけてしまった鏡。 小さな鏡の台座は壊れ、本体である鏡は無残にも砕け散ってしまっているが。 そう、これは霊夢の持っている唯一の鏡だったのだ。 「さすがに、鏡なしで生活するわけにもいかないわよねえ。無くても困らないといえば困らないけど。  あ~あ、食費換算でどの位になるのやら……。」  とにかく、まずは明日の心配だ。いくらなんでもまゆ毛が生えそろうまで待っていては飢え死にしてしまう。 そもそもどうしてこんなことになってしまったのか。一度冷静になって、状況を分析することにする。  答えは明白。ただでさえ、まゆ毛というものは非常に扱いの難しい代物で。 いつも自分で整えているような人がシラフで慎重に整えているときでさえ、失敗して頭を抱えるケースは少なくないのだ。 ましてや、普段から他人任せにしていた自分が酒に酔った状態で整えようものなら。 原因がわかったところで、対策を考える段階へと移ることにした。 「明日一日を乗り切れればいいのよね。まずはその心配。お酒と食料さえ手に入れば、あとはどうにでもなるわ。」  買い出しをなんとか無事に済ませれば、あとは時が解決してくれるはず。 買い出しに行くことができなければ、すなわち自分には飢え死にという惨い運命が待っている。 どうにかしてごまかさなくちゃ。そう考え、使えそうなものはないかと部屋を見回してみると 意外なほどあっさりと、解決策は見つかった。 「描けばいいじゃない。」  そう。無くなってしまったまゆ毛のかわりに、墨でまゆ毛を描くことでごまかそうという策。 机の上に置いてあった筆を見た瞬間に思いついたわけだが ためしに手のひらにまゆ毛に見えるような線を引いてみると、これが案外いけそうな気がしてきた。 「ちょっと見づらいけど、割れた鏡でもなんとか顔の一部なら映せるわね。よし、決まり。」  明日の朝早起きしてまゆ毛を描いて、買い出しが済み次第すぐに帰宅し、まゆ毛の復活まで家にこもる。  完璧。  八意さんが月の頭脳なら、私は幻想郷の頭脳ね。などとゴキゲンでつぶやき、霊夢は床についた。  それから10日ほど後のこと。 「おーい、霊夢?いるんだろー?いるなら返事しろー。いなかったら返事しろー。」 箒にまたがって空を飛んできた白黒の魔法使い・霧雨魔理沙は、境内に降り立つと同時に声をあげて巫女を呼ぶ。 だが、いつもならすぐに返ってくる返事が、今日は返ってこなかった。 「なんか、お前のことなのかそうでないのかよくわからんが  お前そっくりの妖怪の噂で里がえらいことになってるぜ?  いったいどうしちまったんだ?おーい、いるんだろー?出てこいよー。」  尚もしつこく魔理沙が霊夢を呼んでいると、神社の奥の小さな扉がゆっくりと開いた。 「おーおー、いるならさっさと出てこいよな。お前のことだと思うんだが  人里でえらい噂になっ」 「   な   に   よ   ?   」 ほんの少しだけ開いた扉。その隙間の闇から顔を覗かせたのは さながらホラー映画に出てくる幽霊のごとく、髪の毛で顔をばっさりと覆った霊夢だった。 「で、出たー!」 箒に跨り一目散に逃げ出す魔理沙。鬼の形相で追いかけ……ない霊夢。  知り合いにこんなノーまゆ毛状態を、それもあの魔理沙に見られてはたまったものではない。 おそらくどちらかが死ぬまで、いや死んだ後もそれを知った妖怪どもに何百年もネタにされるに決まっている。 まゆ毛がないのを隠すために髪の毛で顔を覆ってみたのだが、意外な方向に事が進んでくれたおかげで助かった。 「それにしても『出たー!』はないでしょ。酷いなあ。」 ――後日談。  「巫女装束を身にまとった“パンダをマーブル模様にしたような”模様の顔の妖怪が  人里の雑貨店やら酒屋やら八百屋やら肉屋やら米屋やらを襲いに来たらしい」とか 「いや、ソイツならうちに来たときは暴れたりせずに筆と鏡を買っていったよ」とか 「ああ、ウチでは普通に米を買って帰っていったよ」とか 「ウチに来たときはすごい形相で酒樽を睨んでいたから、とにかくいい酒を2、3本ほど握らせて  安ーい酒の樽一つと一緒に渡してお引取り願ったよ。ああ恐ろしかった。」とか 「顔面を髪の毛が覆ってる巫女のオバケを神社で見たぜ」とか  こんな具合に、巫女姿の奇怪な妖怪の噂で人里がもちきりになったり。  その噂を受けて半獣がまた人里を隠したり。  異変が起きたにもかかわらず霊夢がいつまでも解決に乗り出さないせいで 「このやろー!サボり巫女!このやろー!」等とその辺の村人にあちこちで罵倒されたりとか 罵倒されまくったのに「あの」霊夢が結局神社の建物の外に出てこなかったとか  そんなことがその後も一か月ほど続いたらしい、という話。                                     おわり                                      ̄ ̄ ̄ - 霊夢が寝てる間に片眉だけ剃り落としたい -- 名無しさん (2009-10-30 15:03:22) - こーゆー霊夢可愛いwww -- 名無しさん (2009-10-30 17:47:18) - ZUN帽をそこらへんの妖怪からパクってかぶってればいいよ -- 名無しさん (2009-10-31 18:38:46) - 勢いに乗って髪の毛まで剃って(切って)しまう霊夢が幻視·····出来ない -- ナナシ3 (2009-11-12 18:37:23) - その辺の村人が異常に可愛い。 -- 名無しさん (2010-04-29 23:42:06) - 『SUPER REIMU SHAMANS』 マリオ=霊夢 滑りやすいがジャンプ力で勝りそうな色してる巫女っぽい何か=早苗 -- 天内 (2010-05-03 01:52:36) - なんでアリスいないの? -- 名無しさん (2010-05-03 18:54:55) - ↑アリスが好きな気持ちはわかるが、こういったコメントは控えたほうがいいと思うよ。 &br()見方によっては作者と作品に自分勝手すぎる意見を押しつけているようにも見える。 &br()まあ俺もアリス好きだけどね(*・ω・)ポッ -- 名無しさん (2010-05-04 02:02:09) - なんか幻想郷の住人て可愛いな -- 名無しさん (2010-11-04 05:53:22) - 村人ナイスガッツやな -- 名無しさん (2013-05-23 18:29:47) - なんかワロタw -- 名無しさん (2013-06-14 19:55:06) #comment(vsize=2,nsize=20,size=40)
※人里関係その他の設定を把握し切れていないため、公式設定と齟齬があるかもしれません。ごめんなさい。 ※まゆ毛は部屋を明るくして、仕上がりをよくイメージしてから整えてくださいね。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「――やっちまったァーッ!」  その晩、博麗神社の巫女、博麗霊夢は頭を抱えて畳の上をのた打ち回っていた。 部屋の隅には、ショックのあまり壁に投げつけられたが故に粉々に割れてしまっている鏡と 手のひらに全体が乗ってしまうほど小さな鋏、そして、ごくありふれた大きさの剃刀が転がっている。  話は数刻前に遡る。 「そろそろお酒も尽きてきたし、明日あたりにでも買い出しに行かないとダメね。」  黄昏時の縁側で暢気に茶をすすりながら、霊夢はひとり呟く。 実はその時、米はもう6日ほど前に無くなっていただろとか、ここ数日つまみと酒しか口にしていないじゃないかとか というかもうイカのくんせいと塩しかここには残っていないじゃないかなどと まっとうなツッコミが幾つか入ってもいい状況だったのだが 幸いにもというか残念ながらというか、とにかくその時神社には 白黒も時間メイドもスキマ妖怪も滑りやすいがジャンプ力で勝りそうな色してる巫女っぽい何かもその他諸々魑魅魍魎も居なかったので 入るべきツッコミは入れられず、ボケは流れっぱなしのまま日は暮れてしまった。  晩飯もとい晩酌の準備でもしようかと思ったときに、何気なく視界に入ったのは鏡に映る自分の顔。 普段から見慣れた顔ではあったが、何故かこの時ばかりはその顔が妙に気になった。 どこかおかしいところでもあるだろうか。そう思った霊夢は鏡に映った自分の顔をじっくり観察してみる。 原因はすぐに見つかった。 「ああ~、だいぶ伸びてきたわね、まゆ毛。」  思い返せば、最後に整えたのは一月以上も前だったか。 あの時は偶然その辺を飛んでいた魔理沙を背後からお札で撃墜して整えさせ、いや、整えてもらったんだっけ。 自分でやるのはなにかと面倒だし、他人に任せた方がなんだかんだでうまく仕上がるので いつもは知り合いに任せてしまっていたのだが。 「善は急げ、ね。」 どうせ明日は人里に買い出しに行かねばならない。たまにしか行かないからには 多少なりとも身なりを整えて行こう、と。 「面倒だけど、そう何度もあることじゃないし、仕方ないか。」 そうぼやきつつ、晩飯の後にまゆげを整えてから寝ようという判断を下した。 ――ところで、まゆ毛というものは実に不思議な魅力を持っていて。  一度いじりだすと簡単なことでは手が止められなくなってしまう、という恐るべき性質を秘めている。 その狂気にあてられたものは、あっ、これはちょっとやりすぎかも、などという疑いを持ちつつも バランス調整という名の、底なし沼への行進を止めること能わず あれよあれよという間に取り返しのつかないレベルまで歩みを進めてしまう。 「まゆ毛は全て(の刃物)を受け入れるのよ。それはそれは残酷な話ですわ。」 と、もやしでない方の紫の妖怪は語る。 ――そして、ここにもまゆ毛の狂気にあてられた哀れな巫女が一人。  どうして途中でやめるという選択ができなかったのか。 だがしかし。後悔先に立たず。後の祭り。覆水盆に返らず。である。 右を削れば左が。左を削れば右が。  気になる。気になる。ああ気になる!  当たり判定の限界を探るがごとくグレイズしていくうち、ふと気がつけば 自身のまゆ毛は、まるでどこぞの秋の姉妹の存在感のごとく細くなってしまっていた。 いやむしろ、もっとひどい。これは自分の神社の祭神レベルではなかろうか。 霊夢の顔には、おおよそまゆ毛と呼べるレベルの代物は全く残っていなかった。  ここでようやく、冒頭部分へと話が繋がる。 霊夢は、自分のしでかしたことの重大さにしばらく呆然としていた。 「うーん、さすがにこれじゃあ外に出られない……。」 明日には買い出しに行かないと、そろそろ食糧は限界だ。イカ君もとい“いかのくんせい”ももう殆ど残っていない。 だがしかし、いくらなんでもノーまゆ毛で買い出しになんて行けるわけがない。困った。  おまけに事態はさらに霊夢に追い討ちをかける。 まゆ毛がなくなってしまったことに気づいた瞬間、ショックのあまり壁に投げつけてしまった鏡。 小さな鏡の台座は壊れ、本体である鏡は無残にも砕け散ってしまっているが。 そう、これは霊夢の持っている唯一の鏡だったのだ。 「さすがに、鏡なしで生活するわけにもいかないわよねえ。無くても困らないといえば困らないけど。  あ~あ、食費換算でどの位になるのやら……。」  とにかく、まずは明日の心配だ。いくらなんでもまゆ毛が生えそろうまで待っていては飢え死にしてしまう。 そもそもどうしてこんなことになってしまったのか。一度冷静になって、状況を分析することにする。  答えは明白。ただでさえ、まゆ毛というものは非常に扱いの難しい代物で。 いつも自分で整えているような人がシラフで慎重に整えているときでさえ、失敗して頭を抱えるケースは少なくないのだ。 ましてや、普段から他人任せにしていた自分が酒に酔った状態で整えようものなら。 原因がわかったところで、対策を考える段階へと移ることにした。 「明日一日を乗り切れればいいのよね。まずはその心配。お酒と食料さえ手に入れば、あとはどうにでもなるわ。」  買い出しをなんとか無事に済ませれば、あとは時が解決してくれるはず。 買い出しに行くことができなければ、すなわち自分には飢え死にという惨い運命が待っている。 どうにかしてごまかさなくちゃ。そう考え、使えそうなものはないかと部屋を見回してみると 意外なほどあっさりと、解決策は見つかった。 「描けばいいじゃない。」  そう。無くなってしまったまゆ毛のかわりに、墨でまゆ毛を描くことでごまかそうという策。 机の上に置いてあった筆を見た瞬間に思いついたわけだが ためしに手のひらにまゆ毛に見えるような線を引いてみると、これが案外いけそうな気がしてきた。 「ちょっと見づらいけど、割れた鏡でもなんとか顔の一部なら映せるわね。よし、決まり。」  明日の朝早起きしてまゆ毛を描いて、買い出しが済み次第すぐに帰宅し、まゆ毛の復活まで家にこもる。  完璧。  八意さんが月の頭脳なら、私は幻想郷の頭脳ね。などとゴキゲンでつぶやき、霊夢は床についた。  それから10日ほど後のこと。 「おーい、霊夢?いるんだろー?いるなら返事しろー。いなかったら返事しろー。」 箒にまたがって空を飛んできた白黒の魔法使い・霧雨魔理沙は、境内に降り立つと同時に声をあげて巫女を呼ぶ。 だが、いつもならすぐに返ってくる返事が、今日は返ってこなかった。 「なんか、お前のことなのかそうでないのかよくわからんが  お前そっくりの妖怪の噂で里がえらいことになってるぜ?  いったいどうしちまったんだ?おーい、いるんだろー?出てこいよー。」  尚もしつこく魔理沙が霊夢を呼んでいると、神社の奥の小さな扉がゆっくりと開いた。 「おーおー、いるならさっさと出てこいよな。お前のことだと思うんだが  人里でえらい噂になっ」 「   な   に   よ   ?   」 ほんの少しだけ開いた扉。その隙間の闇から顔を覗かせたのは さながらホラー映画に出てくる幽霊のごとく、髪の毛で顔をばっさりと覆った霊夢だった。 「で、出たー!」 箒に跨り一目散に逃げ出す魔理沙。鬼の形相で追いかけ……ない霊夢。  知り合いにこんなノーまゆ毛状態を、それもあの魔理沙に見られてはたまったものではない。 おそらくどちらかが死ぬまで、いや死んだ後もそれを知った妖怪どもに何百年もネタにされるに決まっている。 まゆ毛がないのを隠すために髪の毛で顔を覆ってみたのだが、意外な方向に事が進んでくれたおかげで助かった。 「それにしても『出たー!』はないでしょ。酷いなあ。」 ――後日談。  「巫女装束を身にまとった“パンダをマーブル模様にしたような”模様の顔の妖怪が  人里の雑貨店やら酒屋やら八百屋やら肉屋やら米屋やらを襲いに来たらしい」とか 「いや、ソイツならうちに来たときは暴れたりせずに筆と鏡を買っていったよ」とか 「ああ、ウチでは普通に米を買って帰っていったよ」とか 「ウチに来たときはすごい形相で酒樽を睨んでいたから、とにかくいい酒を2、3本ほど握らせて  安ーい酒の樽一つと一緒に渡してお引取り願ったよ。ああ恐ろしかった。」とか 「顔面を髪の毛が覆ってる巫女のオバケを神社で見たぜ」とか  こんな具合に、巫女姿の奇怪な妖怪の噂で人里がもちきりになったり。  その噂を受けて半獣がまた人里を隠したり。  異変が起きたにもかかわらず霊夢がいつまでも解決に乗り出さないせいで 「このやろー!サボり巫女!このやろー!」等とその辺の村人にあちこちで罵倒されたりとか 罵倒されまくったのに「あの」霊夢が結局神社の建物の外に出てこなかったとか  そんなことがその後も一か月ほど続いたらしい、という話。                                     おわり                                      ̄ ̄ ̄ - 霊夢が寝てる間に片眉だけ剃り落としたい -- 名無しさん (2009-10-30 15:03:22) - こーゆー霊夢可愛いwww -- 名無しさん (2009-10-30 17:47:18) - ZUN帽をそこらへんの妖怪からパクってかぶってればいいよ -- 名無しさん (2009-10-31 18:38:46) - 勢いに乗って髪の毛まで剃って(切って)しまう霊夢が幻視·····出来ない -- ナナシ3 (2009-11-12 18:37:23) - その辺の村人が異常に可愛い。 -- 名無しさん (2010-04-29 23:42:06) - 『SUPER REIMU SHAMANS』 マリオ=霊夢 滑りやすいがジャンプ力で勝りそうな色してる巫女っぽい何か=早苗 -- 天内 (2010-05-03 01:52:36) - なんでアリスいないの? -- 名無しさん (2010-05-03 18:54:55) - ↑アリスが好きな気持ちはわかるが、こういったコメントは控えたほうがいいと思うよ。 &br()見方によっては作者と作品に自分勝手すぎる意見を押しつけているようにも見える。 &br()まあ俺もアリス好きだけどね(*・ω・)ポッ -- 名無しさん (2010-05-04 02:02:09) - なんか幻想郷の住人て可愛いな -- 名無しさん (2010-11-04 05:53:22) - 村人ナイスガッツやな -- 名無しさん (2013-05-23 18:29:47) - なんかワロタw -- 名無しさん (2013-06-14 19:55:06) - ↑ムカ -- 名無しさん (2013-11-11 12:26:13) #comment(vsize=2,nsize=20,size=40)

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