「チルノがレミリアを下す:754-756」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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754 :名前が無い程度の能力:2008/08/16(土) 10:30:41 ID:oeMXvHeA0
>>749を見て妄想した!
満月の夜
湖の畔で、蛙と戯れる少女がいた
そこへ、紅の目をした少女が現れた
翌日、天狗達の新聞の一面には、次のような見出しが躍った
“チルノがレミリア下す”
“下克上 成る”
“館主追放、紅魔館は新体制へ”
“氷魔館 立ち上げ”
「門番は、門と館を守ることが職務ですから? 自ら『出撃』していった主が敗れたとしても、私に責任は…」
「確かに彼女は友人として大切だけれども…図書館の方がもっと大事だから…」
「へぇ、アイツ、負けたの? 無様だよね~ キャハハハ! そんなことよりさぁ、私も外に遊びに行きたいなぁ…」
周りの酷薄な言葉を耳にしても、咲夜は不思議と怒りを感じなかった
むしろ、怒りを感じぬ自分自身をこそ、不思議に思った
敬愛してやまなかった主が敗北する姿を目にした時
咲夜は、己の中で何かが冷めていくのを感じていた
そうか、自分はレミリア・スカーレットを敬愛していたのでは、なかったのだ
強く、誇り高いレミリア・スカーレットを敬愛していたのだ
「メイド長の十六夜咲夜で御座います。今後とも宜しくお願い致します……“御主人様”」
自分の中の感情に気づいた時、咲夜は 強き氷精の足元にかしずいていた
新月の夜
湖の畔で、虚ろな目をして蛙と戯れるレミリアの姿が!
756 :名前が無い程度の能力:2008/08/16(土) 11:14:50 ID:XZko7aLwO
>>754
チルノの希望で紅魔館に大妖精が加わった
優しいお姉さん的存在ができたことにより、妖精メイドたちの統制も取れはじめて以前よりも館は活気づいていた
そんな元住処を遠巻きに見つめるレミリアの目にあるものが映った
あのだれにも懐こうとしなかった妹が自分を負かした氷精と戯れていた
遊んでいる間、その顔には終始笑みがこぼれていた
それはレミリアに対してこれまで一度も見せたことの無い表情だった
おまけにチルノのことを「チル姉ぇ」と親しみを込めて呼んでいた
チルノもそう呼ばれて悪い気がしないのか、フランの手を引きあっちへ行ったりこっちへ行ったりと楽しそうにハシャいでいた
(ああそうか・・・)
レミリアはようやく今になって気付いた
妹は強い姉ではなく、自分のことをちゃんと見てくれる存在が欲しかったのだと
もしそれに気づけたら運命は変わっていたのかもしれない。そう思うと悔やんでも悔やみきれなかった
レミリアは以前よりも数段良くなった紅魔館を背に湖を後にした