プルルル…

梓「……出ない……」


ピーンポーンパーンポーン♪


『在校中の生徒に連絡です。大型台風接近中につき、速やかに下校してください。繰り返します…』


律澪紬梓「」


シーン……


律「……じゃ、じゃあ帰るか~」

梓「えっ!?唯先輩どうするんですかっ!」

澪「まぁこの雨じゃ流石に諦めて家帰ってるんじゃないか?絶対そうだって」

梓「そ、それも憶測っ……大体、まだギターも鞄も部屋にあるのにっ」

紬「でも電話繋がらないんじゃあ…ねえ?」

梓「……」


律「大丈夫だって。とりあえず締め出される前にとっとと出ようぜ」

澪「そうだなー。ベース置いてこ」

紬「迎えを呼ぶけど、皆も一緒に乗っていく?」

律「マジ?じゃあお願いしよっかなー」

澪「私も。助かるよムギぃ」

紬「梓ちゃんは?」クルッ

……

紬「あ、あら?居ない……」

律「唯の鞄も無いな」

紬「探しに行ったのかしら」

澪「うっそぉ。この雨だぞ?」

ドザアアアアアアア…

紬「…とりあえず車呼んじゃうから、下行って待ってよう」

律澪「へーい」

―――

バシャバシャバシャ

梓「はっ…!はっ…!はっ…!」バチャバチャ

梓「うぅ、これじゃ傘なんてほとんど意味ないよっ…」

梓「先輩どこに居るんだろう…」

梓「澪先輩は雑誌頼んだって言ってな。律先輩もどーせ漫画だよね」

梓「だとしたらまずは…いつものコンビニだ!」

バシャ バチャバシャ…




梓「はぁはぁ… …着いたけど……うわぁ客誰も居ないや」

梓「他のお店はシャッター下りてたし… あわわ……」

梓「……」

梓「も、もう一回電話してみよう」ピッ


梓「お願い出てくださいよ~……!」


プルルルル… プルルルル…

―――

唯「はぁはぁ……お邪魔しま~す」モゾッ

唯「ふぁあ、ここなら濡れないや……って言ってももうぱんつまでびちゃびちゃだけど」

犬「……」

唯「へへ、ここわんたんのおうちなの?」

犬「…ワフッ」

唯「そうなんだぁ!ありがとね~、よーしよしよしよし♪」グリグリグリ

犬「……」

唯「うわ、くさー!濡れたいぬのにおいだー、あはははは ヘプシッ!」

犬「……」

唯「グズッ… ごめんごめ~ん、わざとくしゃみかけたんじゃないよぉー」

ピリリリリリッ! ピリリリリリッ!

唯「! り、りっちゃんかな~……」ゴソ

唯「あれ、あずにゃんだ」ピッ

唯「もしもーし」


―――


梓「! ゆ、唯先輩!?良かった繋がった!もしもーし、今どこですか!?」

梓「……え、私ですか?私は外ですよー! あぁもう、雨の音うるさいなぁ…」

梓「先輩はどこなんですか?何か声すっごい反響してますけど……大丈夫ですか~?」

梓「はい、はい…… …えっ、わんt…犬?いやそんなことはどうでも …は?」


梓「空き地の土管の中?」


梓「……」

梓「あ、分かりましたぁすぐ行きますから!そこに居てくださいです」ピッ


―――


唯「ヘチュッ! うぅー、ひえてきた……土管ってつめたいなぁ」ブルルッ

犬「……」

唯「わんたん寒くないの?」

犬「ワフ」

唯「そっかー、あははは」


梓「せんぱ~い!どこですか~!?」


唯「あっ!あずにゃんだ! おーいここだよ~」モゾッ

梓「あぁっ、先輩!良かっ…うわ、びしょ濡れじゃないですか!!」

唯「へへ、傘持ってたんだけどおちょこになってどっか飛んでっちゃったから……」

唯「ほらほらあずにゃんも中入って~」

梓「えっ、いやー。…じゃあお邪魔します」ノソ


唯「いらっしゃーい。でもどしたのあずにゃん、部活は?」

梓「下校指示が出されたんで今日は終わりました」

唯「あ、そうなんだぁ……これどうしよう、りっちゃんと澪ちゃんのおつかい」ゴソ

唯「あちゃー、おなかに入れてたのに…濡れちゃってるや……うぅ」

梓「この状況でまだそんなもの気にしてたんですか!?もう二人とも帰りましたよ」

唯「あぅ」

梓「……先輩、やっぱりだめですよこんなの。ちゃんとパシリは嫌だって言いましょう」

唯「え……でも~」

梓「こんな目に遭ってるっていうのにまだこの関係続ける気なんですか?」

唯「べ、べつに台風はりっちゃん達のせいじゃないよ」

梓「でも台風の中律先輩にパシリに行かされたからこんなになっちゃったんですよ?」

唯「……」

唯「へぷちっ!グジュ…」

梓「だ、大丈夫ですか!?」


唯「ぅうー、ちょっとさむい……あずにゃんもっとくっついてよぉ~」ギュウ

梓「へぁッ!?ちょっ、せんぱ…やめっ……//」

唯「よいではないかぁ~w緊急時ゆえ~w」グリグリ

梓「あぅぁっ……だっ、だめですーっ!!」バッ

唯「ぅう、あずにゃんのケチ……」

梓「とにかくすぐ帰りましょう!」

唯「でも雨すごいよ、やむまでここで雨宿りしてようよー」

梓「台風なんですよ10分やそこらで止まないですよ!
  いつまでもここにいたら風邪ひいちゃいます」

唯「わ、わかったよぉ」

梓「一応傘差しますけどほとんど意味ないと思うんで走りましょう」

唯「うん」

梓「行きますよー… それっ!」ダッ

唯「わああああ~!じゃあねわんたーん!」ダッダッ

犬「……」


バチャバチャバチャ…

唯「はぁはぁ……!」タッタッ

梓「唯先輩大丈夫ですかー!?」タッタッタッ

唯「う、うん大丈b」

ビュオオオオオッ!!

唯「わぁったったったぁあ~!」ヨロヨロ

梓「あわわわわわ」ヨロッ

ビュゴオオオオオオ!!

唯「うわっちっ!」フラフラ

ボバンッ!

梓「あぁっ私の傘までっ!?ひぃっ」

唯「もうだめだぁああこの世の終わりじゃあああ」

梓「先輩しっかりしてください!は、走って!」




ビュウウウウ… ガタガタ…


憂「お姉ちゃんまだ部活やってるのかな…帰ってこれるのかなぁ心配だよ」

憂「……」ソワソワ

憂「タクシー呼んで迎えに行ってもらおうかなぁ……そうしよう」

憂「とりあえずお姉ちゃんに電話して…」

ガチャ

憂「!! お姉ちゃ~ん?」タッタッ

唯「うーぃいい~ただいまぁ……」

憂「お姉ちゃん!大丈夫!?くっちゃくちゃじゃない!!」

梓「ぅうぁあ……」ガタガタ

憂「あ、梓ちゃんまで!?」

梓「や、やっほー。えっとー…唯先輩傘が壊れちゃったから私が一緒に~……」

唯「えへへへ… へぷちゅッ!!」

憂「と、とにかく二人とも上がって」

唯「うぅーい」スッ

憂「っとその前にちょっと待ってぇえタオル持ってくるからふいてから!」

唯「あぅー」

梓「は、は、はやくぅ~」



フキフキ…

唯「ふぅ~っ!おふろに入ってもないのに手がしわしわだよぉー」

梓「お婆ちゃんみたいですね~」

憂「お風呂沸いたよ、風邪ひかないうちに入って~」

唯「ほ~い。じゃああずにゃん入ろう!」

梓「はーい って、えぇ!?」

唯「…何~?」

梓「い、いっ…一緒にですかぁあ~?// 大丈夫です待ってますよぉ」

憂「でもそしたら梓ちゃん風邪ひいちゃうかもだし、
  二人の服すぐに洗っちゃいたいから一緒に入っちゃってよ~」

梓「そ、そそそう?そうかなぁ~っ憂がそういうなら……」

唯「ほらほら早くー、さむいよぉ」グイグイ

梓「分かりましたって引っ張らないでくださいよぉ」



ガララ…

唯「いーぇいっ!!」バッシャーン!

梓「うわっ!!」

唯「ぐぉぉあああっ……きもちぃいいー!」ザパー…

梓「体洗ってから入りましょうよ」

唯「だってさむかったんだもーん。あずにゃんも早くぅ」

梓「わ、私は洗ってから入るです」ワシャワシャ

唯「えぇ~」パチャパチャ

梓「……」ワシャワシャ

唯「……イヒッ」チャプ


梓「……」ゴシゴシ

唯「……」ソーッ…

唯「ほりゃっ!」プニッ

梓「ひィっ!!?」

梓「ど、どこ触っ…ていうかいつの間に後にぃい!!」

唯「うひひひひwどうじゃこりゃwほりゃほりゃw」プニプニ

梓「ひぁあああああああ」


憂「お、お姉ちゃ~ん?梓ちゃん?」


唯梓「」

唯「なーにー」


カララ…

憂「な、何してるのかなーって思って…うるさいから……」

梓「か…体洗ってただけだよ」

唯「そうそう!そうだよ~」

憂「へー……そっかァー…」

唯「ういさむいよー、閉めてよ」

憂「あ、ごめんね~」ピシャ

憂「……」

憂「うぅ、いいなぁ~……」

憂(外出て濡れてきちゃおうかなぁ~)


憂「なんて気にしてないで、とりあえず洗濯しちゃわないと」


憂「ふぅ、うわー二人ともブラウスから下着までずぶ濡れだ。雨凄かったもんね…」

憂「ネットに入れてっと」ポイポイ

憂「あ。お姉ちゃんのぱんつ……」

憂「……」キュッ ポタポタ…

憂「…この水飲んだら…ヘンタイかなぁ~……」ゴキュリッ

憂「…………」

憂「だ、だめだめ!私ったら何考えてるんだろ!ありえないよ~」

憂「ありえないよねお姉ちゃ~ん?(小声)」

ワイワイ キャッキャ…

憂「…返事が無いってことはありえるってことでいいのかな~?」

憂「……」

ペロッ

憂「あンまぁあああああああいッッッ!!!!!!!!!1」

憂「ハァハァ!…お姉ちゃん糖尿なのッ!?」ペロペロ

憂「アイス食べ過ぎて糖尿なのォおおーッ!!?」ペロッ ピチャペロッ

憂「も、もっと!もっとだよぉおお~っ!!」ギュウウウウ! ポタタ…

憂「ングング…… …ンはッ!!??」

ぼろっ…

憂「お、お姉ちゃんのぱんつが絞り過ぎてくちゃくちゃに……」

憂「……」

ポイッ

憂「さて洗濯機のスイッチを、と」ピッ

ブォーン… ブォーン…

憂「あははははは」



ぶぉおおおおお

唯「ふぁああああ」ユラユラ

梓「あっ、ちょっと動かないでくださいよ唯先輩…もぉー」ブォオオー

唯「んはは、へへへへ」

梓(っていうかなんで私がドライヤーかけてんだろ……)

憂「梓ちゃんごめんねー、下着は乾いたけどまだ服乾かないから…はい私の部屋着」

梓「あっ、ありがとう憂」

憂「うちにも乾燥機あったらいいんだけどな~」

唯「買っちゃえばいいよ!」

憂「そんな晩御飯のおかずじゃないんだから~……」

梓「はい、乾きましたよ」カチ

唯「ありがとあずにゃ~ん!」

憂「梓ちゃんどうする?」

梓「ん?」

憂「台風明日の朝にならないと過ぎないみたいだよ、泊まってく?」

梓「あ。うーん……」

ピリリリリッ! ピリリリリッ!

梓「あ、私の携帯」ピッ

梓「もしもーし。あ、ママー? …うん。大丈夫、今友達の家にいるんだ~」

梓「…うん、うん… はーい分かったぁ、じゃあ待ってるね」

ピッ

憂「おうちの人?なんて?」

梓「もう家帰ってきてるみたい。私が帰ってなかったから心配してた」


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