唯「うぃ~」ドサッ
唯「ふー…」ゴロン…
唯「へへへ、はははは♪」ゴンロゴンロ
憂「お姉~ちゃんっ♪」ガチャ
唯「うい!はやかったね~どこ行ってたの?」
憂「えへへ」ガサガサ
憂「はい!プリン買ってきたよ~」
唯「えっ!!ほんと!?ありがとう~いぃい~っ!」
憂「生クリームのってるやつだよ~」
唯「わぁああ流石ういだよ分かってるぅ~っ」
憂「下行って食べよ?」
唯「うん!やったーやったーやったった~♪」トントン
憂「ふふ、お姉ちゃんったらぁ~w」
―
――
―――
どうも!またまた平沢唯です!
時が経つのは早いもので、二年目の春を迎えました。
私は今年もぶかつを頑張ってま~す☆
そしてそんなぶかつに、なんとびっくりかわいい後輩が!
新歓ライブのおかげかなぁ。やったね~♪
でも驚くのはそれだけじゃないんです。
実はその子、黒髪でツインテールでちっちゃくて……
そう、去年の春に見た夢のまんまだったんです!
もしかして私ってエスパー!?なーんちゃって~w
とにかく、今はとっても嬉しいで~す!
唯「あだ名はあずにゃんに決定~♪」
梓「えっ!?は、恥ずかしいですよぉ…//」
律「ははは、よかったな」
梓「よくないですよぉお~!」
紬「それじゃあ皆、お茶にしましょう♪」
唯「やったぁ~♪今日のお菓子はなぁに~?」
紬「モンブランよ~」
唯「もんぶらん!だいすきだよーっ!!いっただっきま~…」
律「あー唯、その前にさ。ほら」
唯「ほぁ?」
律「ほぁじゃなくって。ほら」ヒラヒラ(ページをめくるジェスチャー)
唯「?」
律「私何も持ってないだろ~?」
唯「えっ…えーっとぉ~(なんだろう…)」
律「…ったくいつまで経っても覚え悪いなぁ…漫画だ漫画っ。 近麻の新号出たからちょいっと買ってきてよ」
梓(ん?)
唯「あっ。うん分かったよぉ~(うぅ~食べたいなぁ……)」ガチャ
澪「唯待って!シャーペンの芯切れそうだからついでにお願~い」
唯「うん」
澪「0.3mmだから」
唯「うっ、うん(れいてんさん…れいてんさん……)」
唯「えとえと…ごめんりっちゃん、まんが何だっけ?き、きん…」
律「近麻」
唯「きんま… うん分かったよー(れいてんさん、きんま……れいてんさん…)」
バタム
梓「……」
梓「……あの~…」
律「ん、何?」
梓「もしかして今のって、パシリですか?」
澪「おいおい、おつかいって言ってくれよ。聞こえが悪いだろ」
律「いやまぁ事実だしいんじゃね?梓はもう軽音部員だしな」
澪「そうかぁ?」
梓「……」
律「梓もさぁ、何か欲しいもんあったらガンガン唯パシってっていいからなー」
梓「えっ」
紬「パシリ先輩って呼んであげたら喜ぶんじゃない?」
澪「ははっ、ムギそれはいくらなんでもだろ~w 本人は未だにパシリじゃなくておつかいって思ってんだからw」
梓「……」
律「まぁそういうわけだから。ホント後輩だからとか気にしなくていーかんなw」
梓「は、はぁ」
律「とりあえずいっただっきゃーす!」パクッ
律「うンめーっw」モグモグ
紬「あらあら、本当?モンブランにして良かったぁ♪」
梓「…唯先輩待たないんですか?」
澪「あーいいのいいの。気にしないで食べていいよ」パク
梓「でも……」
澪「あホントだ、おいしいなぁこれっ!流石ムギチョイス!」モグモグ
紬「ふふっ♪ …ほら梓ちゃんも、お茶冷めちゃうよ?」
梓「……」
―――
唯「れいてんさん、きんま、れいてんさん、きんま、れいてんさん……」ブツブツ
犬「……」トコトコ
唯「! あぁーっ、わんた~ん♪」ナデナデナデナデ
犬「!……」
唯「よーしよしよしよしよしよしよし♪」
犬「……」
唯「よぉおおしよしよしよしy …はっ!!?」ガバッ
唯「あ、あぶないあぶない!こんなことしてたら忘れちゃうよ~」
唯「ごめんねわんたん!またねーっ」タッタッ
犬「……」ショボン…
唯「えと…れい……れんてんさん… …れ……あれっ」
唯「れいてんさん、さん……さん…さんまっ!うわーっ、あぶなかったぁ~…忘れるとこだったぁ」
唯「れいてんさん♪さ~んま♪れいてんさん♪さ~んま♪…」テクテク
ティロリロー♪
店員「しゃっせ」
唯「えーっと、えーっと……なんだっけ。れいてんさん!」
唯「…って何?あ、あれれ……」
唯「まてまてーぃ!冷静に考え直してみよう……『れいてんさん』…」
唯「人のなまえかなぁ。『れいてん』っていう。『れいてん』さん」
唯「うぅ……」チラッ
店員「…?」
唯(なふだには『すずき』って書いてある…この人じゃないや……)
店員(…おいおい、めっちゃ見てきとるやん……も、もしかしてこのコ俺ん事……//)
唯「…あ、あのぅ」モジモジ
店員「!! …なっスかぁ~?」
唯「このおみせに『れいてん』って人いますか?」
店員「…いなァっす……」
唯「そ、そうですか~ごめんなさい//」
唯(そうだよ人のわけないよ~、おつかいなのに…私のどじっ!恥かいちゃったよぉ……)
店員「……」
唯「…あのぅ……」
店員「…なっスかぁ」
唯「れいてんさん…って売ってま……せんよね~^^;」
店員「はぁ?……ちょっつわがァーねっスね……」
唯「あぅ……」シュン
唯(どうしよう、電話して聞こうかなぁ…でも絶対呆れられちゃうよ~……)
唯(もう少し頑張って思い出してみよう…)
唯「むむ…………」
店員「…『れいてんさん』っていう商品なっスかぁ~?」
唯「へっ!?あ、えと…た、多分なまえじゃないかもです。 れいてんさんのなんとかだったかも~……」
店員「はァ~。 …………あー、シャー芯とかっすかぁ?」
唯「えっ?」
店員「0.3mmのシャー芯とかじゃーなァっスかぁ?」
唯「あっ!!!!!そ、それだぁ~!!」
店員「まァじすかぁ?ほんなら売ってァすよ」
唯「ほ、ほんとですかー!?やったぁ~♪」
店員「あっこにありゃースよ」
唯「わ~い」タッタッ
唯「ん~… あったぁ~!」
唯「くーださ~いな♪」
店員「105円になりゃァーす」
唯「ほぃ」チャリ
店員「丁度いただきゃぁーす」
唯「ありがとうございました~、助かりました!」ペコ
店員「あっ、ありあり ありぁたっしァ~//」
唯「よーし、あとはりっちゃんのさんまだー!」タッタッ
唯「お魚屋さんは商店街だよぉ、ちょっと時間かかっちゃうなー。りっちゃん怒っちゃう…」
…
唯「はぁはぁ」タッタッ
唯「つ、ついたぁ。お魚屋さんは…」キョロキョロ
唯「あった!さんま売ってるかな~っ」タッタッ
魚屋「おっ、憂ちゃんらっしゃい!髪下ろしてイメチェンかい?w」
唯「えっ!?」
魚屋「…?」
唯「お、おじさんういの事知ってるの?」
魚屋「ん?」
唯「ういは私の妹だよ~」
魚屋「なんと! …それじゃ嬢ちゃんが例の『お姉ちゃん』ってワケだ!」
唯「例の?」
魚屋「あッ!いやぁ~っ^^;」
魚屋「それにしても珍しいねぇ、お姉ちゃんの方が買い物なんてなぁ」
唯「へへ、おつかいなんで~す」
魚屋「何探してんだい?」
唯「えっと、さんま!」
魚屋「さ、さんま?さんまは今旬じゃねぇが……憂ちゃんに頼まれたのかい?」
唯「ううん、友達に頼まれたの」
魚屋「そうかぁー。まぁあるにはあるが…何尾いるんだい?」
唯「えぇっと…そういえば聞いてなかった……ちょ、ちょっと待っててくださぃ」ピッピッ
唯「……あ、もしもーし!りっちゃん? …ごめ~ん、今商店街まできたところだから…」
唯「…え?お魚屋さんだよぉ~。それでね、さんまいくついるのか聞いてなかったかr …へ?」
唯「き、きんま?さんまじゃなかったっけ?」
唯「……うん、うん… ……わ、分かったぁ~」ピッ
魚屋「何尾だって?」
唯「あぅ、あの~……」
魚屋「?」
唯「ごっ、ごめんなさい!さんまじゃなくってきんまでした!!」
魚屋「きんま? …あぁ、ひょっとしてキンメの事かい?」
唯「えっ、あるんですかー!?」
魚屋「あるよ!煮付けがウマイねぇ…ちょっと待ってな」
唯「わーい、やったぁ♪」
魚屋「よっと」デンッ!
唯「うわーっ!目おっき~い」
魚屋「深海魚だからねェ」
唯「視力どれぐらいあるんですかー?あふりかの人ぐらい?」
魚屋「ははは、そいつぁちょっと専門外だなぁ」
唯「あぅ、残念… おいくらですか~?」
魚屋「2800円だよ!天然モンだからね」
唯「え゛ッ!!??に、にせんっ……あわ」カパッ ゴソゴソ
唯「……にせんごひゃくえんしかないぃ…」
魚屋「えぇ?困ったなァ~…」
唯「あぅ…」
魚屋「…よッし!じゃあマケて2000円だ、お姉ちゃん価格ってことにしといてあげらぁ!」
唯「ほ、ほんと~!?わ~い、おじさんだいすき!」
魚屋「お、おぉ…// 待ってな今包んであげるから」ガサガサ
魚屋「はいよ!」
唯「ありがとうございましたぁ~!」
魚屋「憂ちゃんによろしくなぁー」
唯「ほ~い」
唯「よぉーし早く戻ってもんぶらん食べるぞぉ~っ♪」タッタッ…
律「…しっかしおっせぇーな唯のヤツ……」イライラ
澪「商店街まで行ってるんだって?」
紬「えぇ?なんでまた…コンビニになかったのかな?」
律「近麻を秋刀魚と聞き間違えただかで魚屋まで行ったんだと。ったく……
普通に考えて魚なんか頼むかっつうのな。家のおつかいじゃねーんだから」
梓「……」
ガチャ!
唯「はぁはぁ……ただいま~!」
律「唯っ、おっせーぞ!ったくよー」
梓「先輩おかえりなさいです」
唯「ただいまー!あずにゃん!」
澪「シャー芯忘れてない?」
唯「大丈夫、買ってきたよぉ」ガサッ「はい澪ちゃん」
澪「サンキュー。200円だっけな、ほら」ポイッ
唯「うん。まいどー♪」
澪「さて、じゃあ恥ずかしくってむず痒い歌詞の続きでも書くとするか」カリカリ
律「おいさっさと私の近麻もくれ」
唯「へへ…りっちゃんさー、間違えてたよ?wきんまじゃなくてきんめだったよ!もぉ~w」ガサッ
唯「へいおまち!」ドンッ
律「は? …えっ、何この包み」
唯「何ってきんめだよぉ。天然ものまけてもらったんだよ!凄いでしょ~♪」
紬「もう一声~ってやった?唯ちゃん」
唯「あっ、してない!あちゃーっ、すればよかったよぉおお」
紬「ふふふ唯ちゃんまだまだね~w」
律「…天然って何だよ、まさか近麻オリジナルの方買ってきたとかじゃあーないだろな……」
律(そもそも漫画ってまけてもらえるモンなのか?)ガサガサ
キンメ「」グデッ…
律「」
律「……おい唯ッ…何だよこれ……!さ、魚じゃねェ~かッ…」プルプル
唯「? だからきんめだよ」
律「ちげーよ!キンメじゃなくて近麻っ、近代麻雀だっつーの!金目鯛買ってきてどーすんだよ!!!」
唯「えっ?ち、違う魚だったの?あわ…」
律「ちげええ漫画だっ!近代麻雀なんて魚いねェーよどんな新種だよボケも大概にしろこらっ!!」バンッ!
唯「まんが… あぁっ!?」
律「……」
唯「あわわ……ご、ごめ…」オロオロ
澪「ぶふっw」
紬「あらあらあらあら…w」
梓「……」
律「あ゛ぁ!?これヒラキにでもしてめくって読めってか!?中何も書いとらんっちゅうねん!」
唯「そ、そうだよね~… 内臓しかないぞう!なんちゃって~、あはは」
律「つまんねーよ」
唯「」
律「あーっ、くっそ…さんざ待たされた挙句にこれかよっ……」
唯「…あ、あのね……このきんめ2000えn」
律「払うわけないだろ。勝手に買ってきといて」
唯「でっ、でもぉ~……」
律「あぁあもぉおおおーッ!!!」ボリボリ
紬「りっちゃん、とりあえず甘いものでも食べて落ち着いて~」
律「そうだな…くそっ!」バッ
唯「あっ!?私のもんぶ」
バクッ!モグッ…
唯「…らん……あぅ…」
梓「……」
最終更新:2011年04月26日 18:48