紬「みんな~、そろそろ おやつにしない?」

律「は~い!」

澪「は~い!じゃないよ」


澪「こうなったら、お前の肺を握り潰してやろうか」ガッ


律「ゴェッ」



秋山澪はイライラしていた。



部活中にもかかわらず、幼なじみの律が相も変わらず練習をしないから…



ではなく…



昨夜インターネットでえっちな画像をコッソリ閲覧してる所を


大好きなママに目撃されてしまったからだ。


しかも、その画像というのが


『娘が大好きなママをぐっちゃぐちょに犯す』


という近親相姦ものの中でも
特殊なアレなのだから、たまったものではない。


まあ、本当にたまったものではないのは
こんなモンスターを育ててしまった

秋山澪ママの方だろうが…



澪「そういう事があって昨日からママが私を怖がるんだ」


秋山澪は聞かれもしないのに軽音部のメンバーに
とくとくと自分の身にふりかかった不幸話を語って聞かせた。


澪「それでどう思う?」


律「アタシも怖えーぜ」


唯「そもそも身にふりかかった不幸というか
澪ちゃんが勝手に火種を撒き散らしたように感じるよー」

唯「ユーアーおバカさんなんだよー」


澪「だまれっ!」

ガッ


そういうと澪は紬が用意した
唯の分のおいしいシュークリームを喰った。


唯「うわぁあぁあぁああぁ!?アアァアァアアアアァア!?」

澪がシュークリームを食べた事によって
自分が大好きなシュークリームを食べられなくなったので
唯ちゃんはうわぁあぁあぁああぁって泣き叫びながら泣き叫んだ。


梓「話題を変えませんか」

律「そうだな」


ゴッ ゴッ ゴッ 

ゴッ ゴッ


泣き叫びながら壁に頭を打ち付ける唯が恐ろしくなった梓は
話題を変えてムードを明るくしようと試みる。


紬「それで梓ちゃんはどんなお話がしたいの?」


梓「え…いや、なんでしょうね…」


梓「じゃあ みなさん、最近なにか楽しいこと ありましたか?」


梓は適当に話題を振ってみる。


澪「ないよ。楽しいことなど何ひとつ。ぉ前は私の話を聞いていたのか?」


梓「あっ」


イライラした澪は紬が用意した
梓のためのシュークリームを力まかせに

喰った。


梓「うわぁあぁあぁああぁ!?アアァアァ
澪「GAOaAaAaaaaaaaa!?」

律「えっ?」

シュークリームを喰われたショックで梓が発狂したかと思えば
続けザマに澪が唯の隣で壁に頭を打ち付ける。


梓「…?」


律「一体、何が…」


紬「梓ちゃんのだけクリームのかわりに

熱さ200℃の

灼熱アンコ入りだったから…」


梓「!?」


紬「ぐへっ」


梓はニコニコと微笑むムギ先輩の愛らしい笑顔と

起動実験に失敗したエヴァンゲリオン零号機みたく壁に頭をガシガシ打ち付けちゃってる
澪ンゲリオンとを交互に見比べる。


澪「うおぉおこのシュックリッムッッ

クッッソ熱ッいぜえッッ!?」


ゴッ ゴッ ゴッ

梓「ムギ先輩、なんで私のシュークリームだけあんなギミックが…」


紬「どっきりカメラよ」


律「200℃とか どっきりの領域を越えて人が死ぬレベルだぜ?」

紬「ごめん。実際はもうちょい低い」

律「話を盛ったのか」

紬「夢だったの」


梓「え…」


紬「毒と話を盛るのが」

律「!!」

毒を盛ると話を盛るをかけるなんて、うまいにゃん!

って、あずにゃんは不覚にも感心してしまった。


澪「ブォオッw」

突如、澪が口内の灼熱あんこを律たちに噴射した。

びちゃびちゃ

ジュウゥゥ

律「ギャアアアアッッ」


紬「熱ぁうアァアァアッッ!?」


そうなったからには律も紬も唯の両隣で壁に頭を打ち付ける。


梓だけはとっさに机の下に隠れて難を逃れたが
4人並んで壁に頭を打ち付ける先輩たちの後ろ姿を見て


早く帰りたいにゃん


て 思った。


律「ところでさー、6月ってヒマだよなー」

トンちゃんの水槽に熱々のケツをジャポッと突っ込みながら律が発言する。



唯「え?なにそれ、どういう流れ?」

澪「熱々シュークリームの件はお前の中でどう処理されたワケ?」


律はアレだった。



律「アレだよ、それは…お前…アレ…」


律「あれ…」


紬「あれ?」



律「光あれ…」




唯「!」


唯たちのMPが5回復した!


気がした。


澪「律よ」

律「あぃ」

澪「お前は6月はヒマとか言ったけど、じゃあ練習すればいいじゃないの」

紬「私たちは受験生なんだから受験勉強するという手もあるわ」

律「そんな事してなんになる!!」

律は水槽から ジャポッと脱出して
犬みたいに体を震わせて水飛沫をブルブルブルルッて飛ばす。


その結果
澪もムギもびしゃびしゃになっちゃった。


律「すまん」

澪「いいよ」


バキィッ


澪は笑顔で律のドラムスティックをヘシ折った。


律「オイッ!?」

紬「はい」

律「……!?」


割り箸が律に贈呈された。


紬「スシローから盗んできたお箸よ」

律「そう言われてもな」

澪「律」

律「あぃ」

澪「もしかして、その割りばし…ドラムスティックにもってこいなんじゃ…!?」


律「ハァ?ふざけんなっ!!」


ドコジャァアアンンンヌ♪♪♪


律「あっ」


試しにドラムを叩いてみたら


いつもより、すごく良い音がしてしまった。

律「……!?」


さあ、一方 割り箸を握りしめる律は複雑な心境だ。


割りばしの方がいい演奏が出来るとしたら
今まで偉そうにドラムスティックを振り回していた自分がアホらしく感じるのだ。


律「こんな時どんな顔したらいいのか分からねえ」

澪「笑えよ」


澪は一応、新しいスティック代として律に200円も弁償した。


律「足りないよ!?」

梓「でもドラムスティックは無理でも
野菜スティックなら買えるかも…?」


律「おっ!お前は頭がイイな!!」



律は部屋の角に立ち
壁の方を向いたまま
心を閉ざしてしまった。


すると唯は澪たちが律に構っているスキに
紬や澪のシュークリームを次々といただきました。

澪「……!?」

唯「むしゃむしゃ!」


紬「唯ちゃん」


唯「むしゃむしゃ」


紬「ストップTHE平沢唯ちゃん」


唯「いない!」


澪「いや、いるだろ」


紬「私たちの目の前に」


唯「むしゃむしゃ」



紬「とりあえず私たちのシュークリームを口に含むのをやめて」


唯「あぐ…」


唯はひとまず紬の言葉に従った。


なぜならムギちゃんに逆らえば明日から唯ちゃんのおやつの保証はないからね!


紬「ふう…」

梓「なんとか1つだけシュークリーム残りましたね…」

澪「まったく人のシュークリームを食べちゃうなんて最低だぞ!」

唯「……」

梓「……」

律「……」

紬「……」

口のまわりをクリームでベタベタにしている澪を
皆が見つめた。



澪「えっ///」


あっ…もしかして、みんな 私のことが好きなのかも!!

と澪ちゃんは思ったけど
残念ながら、それは秋山澪ちゃんの妄想だったのだった。


みんな、虚ろな眼をしてるし。


紬「シュークリームはあと1つ…」

梓「ど、どうするんですか」

あずにゃんの関心ごとはこのシュークリームを誰が食べる事になるのか…


その検案で頭がいっぱい!


トンちゃんが「エサが欲しいよぉ」と水槽をカリカリ引っ掻いてるけど
知った事ではありませんのだ。


紬「とりあえず今日まだシュークリームを食べていないのは…」

紬「りっちゃんと梓ちゃん、そして私ね」


唯「そんなの関係ないよ!!」

梓「いや、関係ありますってば」


がちゃっ


さわ子「話は聞かせてもらったわ!」


混乱する現場に美人女教師、山中さわ子が颯爽と現れた!


彼女はもはやムギちゃんのおやつだけを楽しみに午後の授業を乗りきったので

唯「いただきまあす」


ぱくっ


さわ子「ありえないわ」

こうして最後のシュークリームは我らがお姉ちゃん
平沢唯ちゃんの胃袋におさまったのであった。


めでたしめでたし…



さわ子「ってホォオォオィッ!?」

梓「今、唯先輩の中でどんな判断が下されたですか!?」

唯「なんて言えば納得する?」ムシャムシャ



もう、みんな泣いてた。


梓も、澪も、紬も、さわ子も
涙で顔をぐしゃぐしゃにしていた。


でも、りっちゃんはすでに心を閉ざしていたので動揺も少なく
わりと平気でした。


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