澪「仕事が早く終わったから1日早く帰れることになったぞ」




紬「梓ちゃんおはようのちゅー」

梓「口臭っ」

紬「起き抜けなんだから仕方ないじゃない~。梓ちゃんだって絶対臭いはずだわ」

梓「だから嫌なんです。なのでお互い下の口にキスしましょう。そっちだと臭くてもあんまり気になりません」

紬「もう梓ちゃんたらっ♪ それじゃぁ……」

(玄関の扉にカギが差し込まれる音)

紬梓「!!?」

紬「うそっなんで!? 澪ちゃんが帰ってくるのは明日のハズ……!!」

梓「えっうそっどうしようっ!」

紬「とりあえず梓ちゃんはクローゼットに隠れてっ!」

梓「は、はいっ!」

紬「あ!?」

紬「私達裸だった!!!!」

澪「ただいま」

紬「ッ!!?!」

澪「……なんだよその格好。それにこの部屋の散らかり具合」

紬「えっ、えっと……その……」

澪「まあ……うすうすわかってたけどな」プルプル

紬「あ……あの」

澪「クローゼットに隠れてる奴出てこい」

梓「っ!!」

梓「……」

澪「梓か」

梓「……」

澪「何か言うことないのかよ」

梓「す……すみませ」

澪「手ぇついて謝れよ!!」

梓「すみませんでしたあああああ!!!!!」

紬「……」ビクビク

澪「っ……」パシャ

紬「えっ何してるの……?」

澪「証拠として写メ撮っておく」

梓「うぅ……」

紬「ちょっと待ってよ……そんなの公表されたら私……」

澪「お前なあ! お前が連れ込んだんだろ!!」

紬「な……なによ! 私のこと殴るの!?」

澪「はぁ? ……とりあえず梓は今すぐ帰れ」

梓「はい……」(パンツを履く)

澪「っていうことなんだ……う、うえぇぇぇん」

唯「よしよし」

澪「ムギのやつ……梓の他にもいろいろ連れ込んでたみたいだし」

澪「そもそも結婚したのに家事はしないしよく飲みに行くし……」

澪「なんでこんな……ぐすっ」

唯「そっか……」

唯(こんな時りっちゃんがいてくれたら……)

澪「あとムギの両親に」

紬『実は澪ちゃんからDVを受けてて……』

澪「とか言ったらしいんだ……私そんな事してないよぉ」

唯「おうふ、ムギちゃんひどい」

ペロレロペロレロ

唯「あれ、(あずにゃんからの)メールだ」

梓:来月から実家に戻ることになりました

唯(あずにゃん……)

唯「ムギちゃんはしばらく謹慎らしいけど……離婚するの?」

澪「……うん。もうムギとは一緒に暮らせない」

唯「そうだよね」

澪「うう……りつぅ……」

唯「……よし! 澪ちゃんここはパーッとご飯食べようよ! やらなきゃいけないことはその後で考えよ?」

澪「……」

唯「一旦落ち着いてからの方が考えもまとまりやすいと思うし」

澪「……そうだな。何食べようか」

唯「私がハンバーグ作ってあげる!」

唯「できましたー」

澪「おおーっ、何だか悪いな」

唯「食べて食べて~」

澪「うん、いただきます。もぐもぐ……えっ!?」

澪「唯……この味って」

唯「うまく作れてたかなぁ?」

澪「律のハンバーグの味だ……」

唯「そしてここ見て!」

澪「ん? ぶっ!?」

唯「見覚えあるでしょ? ピンクのボクサーパンツ!」

唯「りっちゃんの家を演出してみました」

澪「パンツは余計だ!!」

唯「ですよねーえへへ」

澪「ふふっ」

唯「おっと冷めないうちに食べよ」

澪「そうだな」



しばらくして


唯「やっぱり澪ちゃんとムギちゃん別れちゃったか」

唯「そりゃあばれたらそうなるよね……」

唯「ムギちゃんはどうして不倫したんだろう」

唯「ね、何でだと思う?」

律父「そうだなぁ……唯ちゃんみたいに刺激が欲しかったとか?」

唯「それは違うような気がするなぁ」

律父「澪ちゃんもかわいそうにねえ」

唯「それおとーさんが言う?」

律父「あっこれ言わないでね」

唯「そもそも言えることが何一つないよ~」

律父「そうだった」

唯「あははっ、もぉー」

律父「しかし自宅に連れ込むとは大胆なことするなあ」

唯「今度りっちゃんちでしよっか」

律父「それは勘弁してほしいね」

唯「ええー……」

律父「本気に聞こえるからやめてくれ」

唯「……嘘で言ってると思ってる?」

律父「…………………………ぶちゅう」

唯「んっ……ちゅぱ、びちゅっ、あは、んむぅ」




梓「……ご迷惑をおかけしました」

唯「あはは……私は迷惑してないよ」

梓「……」

唯「澪ちゃんには?」

梓「改めて謝りました。本当に酷いことしちゃったのに慰謝料も恩情をもってもらって……」

唯「そっか……何だかんだ言っても放課後ティータイムの一員だしね」

唯「それにあずにゃんはあの日酔ってたから」

梓「久しぶりの飲み会で羽目を外しすぎたっていうのもありますけど……それだけじゃないですし」

唯「あれより前から連絡とって会ってたんだっけ」

梓「はい……」

唯「……ムギちゃんのこと好きだったの?」

梓「……どうでしょうね」

唯(どうでしょうねっていう顔じゃないな)

梓「唯先輩は今付き合ってる人いるんですよね」

唯「うん」

梓「結婚とか考えてるんですか?」

唯「それはないな~」

梓「そうなんですか」

唯「うん。あ、でも結婚しようって言ったり言われたりするのはすっごく好きだよ。燃えるし」

梓「燃える?」

唯「あずにゃんも私と違うタイプだったかー」

梓「???」

唯「またみんなで集まれる日が来るといいね」

梓「今はさすがに想像できませんけどね……」

唯「りっちゃんも……」

梓「私律先輩に殴られますね」

唯「それは……どうだろうね」

唯(私の方が殴られそうだけど)

梓「それじゃあそろそろ失礼しますね」

唯「そっか……そうだあずにゃん!」

梓「はい?」

唯「ピンクの服が似合う人はかっこいいんだよ!」

梓「それって男の人の話じゃないですかね……」

唯「そうだっけ」


1年後


律「よう」

唯「りっちゃん久しぶり! ……と、こちらの方がもしかして?」

律「そ、あたしの旦那♪」

唯「はじめまして~。旦那さんイケメンですねー」

旦那「あはは、そんなことないです」

律「いくらかっこいいからって横取りすんなよ~……ってこれ唯以外には口が裂けても言えないギャグだな」

唯「あははそんなことしないよ~」

唯「りっちゃんの方が年上なんだよね? もうちょっと年と脂が乗ってた方が好みかな……」

律「へ?」

唯「何でもない。あ、大トロ食べたくなった」

律「相変わらずだなぁ。さーて澪が来る前に料理作るか」

唯「私も手伝う~」

律「いやーそれにしてもまさかあんな事が起こるなんてなぁ」

唯「びっくりだよね」

律「まあそのなんだ、澪のことサンキューな」

唯「何それー」

律「何となくだ」

唯「でも最初澪ちゃんがうちに飛び込んできた時はすごかったよ」

唯「あいつら許さないだとか私との子供はしばらくいらないとか言ったくせに別のやつと子作りかーとか」

唯「ムギの無知芸にはうんざりなんだよ私不倫するのが夢だったの~ってかぁ!? とかすごい剣幕だった」

律「うーわ怖ぇ……」

唯「ところでりっちゃん」

律「なんだー?」

唯「りっちゃんの旦那さんってやっぱりピンクのボクサーパンツ持ってるの?」

律「お前は何を言ってるんだ」

唯「え? なんとなく?」

律娘「ただいまー」

律「おーおかえりー」

唯「おお~かわいい~」

律娘「やっほー」

唯「やっほー」

律「台所に3人もいたら動けないだろーあっちいってな」

律娘「はーい」

唯「うーん」

律「?」

唯「りっちゃんてば真面目になっちゃって」

律「真面目ってなんだ」

唯「私と一緒にピンクのパンツで盛り上がってくれないことだよ」

律「うん、さっぱり意味が分からんぞ」

唯「……」

律「何故こっちをガン見する」

唯「……おでこと口元がそっくりだね。かわいい」

律「ああ娘のこと? いや娘はデコ出してないぞっていうかデコがそっくりってなんだよ!」

唯「こう、撫でたくなるおデコに吸い付きたくなる唇というか……」

律「いやんっ、私には旦那がいるから唯ゴメンっ」

唯「あはは、それじゃあしょうがないね」

律「それはさておきそろそろ唯も幸せを築く頃合いなんじゃないの?」

唯「私ー? 私は幸せに気付くっていうよりわくわくに気付いてるっていうか」

律「また訳の分からないことを」

唯「むしろ気付かれないようにしてるのが一番幸せかな♪」

律「わからんけどまあいいか。さーてさっさとごはん作っちゃおうぜ」

唯「はいよー」


END