律「まずは5分割した時の近似面積を求めてみよう。」

律「5分割の場合、全部の長方形の横幅は同じだよな。その長さはいくつだ?」

唯「うーん、全体の幅が1でそれを5分割してるから、1/5?」

律「そうだ。そして、高さなんだが、これはこう求める」

律「例えば3つ目の長方形だと、その右端(放物線に接触している部分)は、どこの位置にある?」

唯「原点(0の位置)から長方形3つ分の幅離れてるから・・3*1/5で、3/5だね」

律「そうだ
すると・・今考えてるグラフは、y=x^2だよな。つまり位置xが3/5だから、高さはどうなる?」

唯「y=x^2のxに3/5を代入して・・7=(3/5)^2 = 9/25?
あ・・・ということは縦が9/25、横が1/5だから、この3つ目の面積は
9/25*1/5=9/125だね!?」

律「そういうことだ!!」


律「他の長方形の面積も全く同じ。」

律「左からk個目の長方形の位置は、k/5だ。
そしてy=x^2だから、その高さは(k/5)^2になる。
そしていま、一個の幅が1/5・・・・
つまり一個の面積は、1/5 * (k/5)^2になる」

律「つまり全体の面積は、長方形を全部足した
1/5*(1/5)^2 + 1/5*(2/5)^2 + 1/5*(3/5)^2 + 1/5*(4/5)^2 + 1/5*(5/5)^2
になる。」

律「ただこの式は整理できるぞ。
1/5*(k/5)^2は整理すると(1/5)^3*k^2だ。
つまり結局、1個目、2個目、3個目・・・の面積は
(1/5)^3*①^2、(1/5)^3*②^2、(1/5)^3*③^2・・・・になる。

これを5個全部足すと
(1/5)^3*1^2 + (1/5)^3*2^2 + (1/5)^3*3^2 + (1/5)^3*4^2 + (1/5)^3*5^2 = 0.44

になる。」

唯「おお、具体的な数が出てきたよ」

律「おう、今扱ってるのは、全部具体的な数だからな
この式はGoogle電卓とかに入れれば計算できるぞ。」


律「ここで、分割数を増やしたらどうなるか?」

律「例えば10分割にしたら、一個一個の長方形の幅は1/10、
k個目の長方形の高さは(k/10)^2となるから、
一個の面積は1/10*(k/10)^2=(1/10)^3*k^2となる。
これを10個足すから、全体の面積は

(1/10)^3*1^2 + (1/10)^3*2^2 + ........ +(1/10)^3*9^2 + (1/10)^3*10^2 = 0.3850

になる。」

唯「あれ、これって全部に(1/10)^3がかかってるから、まとめられるんじゃない??」

律「その通りだ!
項を(1/10)^3でくくると、

(1/10)^3 * (1^2 + 2^2 + 3^2 + .... + 10^2)

になる」

唯「おお、大分すっきりしたよ!!」


律「こうすると、規則性が見えてきただろう!」

律「分割数をnにしたならば、全体の面積はどうなると思う?」

唯「5分割と、10分割の時から考えて・・・
(1/n)^3 * (1^2 + 2^2 + 3^2 + .... + n^2)
になるのかな?」

律「その通り!!正解だ!
これで、分割数を入れるだけでその時の面積が求まる式が作れた。」

律「試しに計算してみるんだ!!」

唯「おう、りっちゃん!!」


分割 面積  
1    1.00000
2    0.62500
3    0.51852
4    0.46875
5    0.44000
6    0.42131
7    0.40816
8    0.39844
9    0.39095
10   0.38500
20   0.35870



唯「はぁ、はぁ・・・・
りっちゃん、この式見た目はいいけど、20分割とか
1^2、2^2、3^2、4^2、5^2・・・から20^2まで全部計算して
しかもそれ全部足さなきゃいけないんだよ・・・」

律「唯・・・」

唯「もう・・・行き詰まったよ・・・」




テッテン・・・ テテッ  テッテン・・・ テテッ・・・


唯「ん、このBGMは・・・??」


?「どうも・・・山中任三郎です」

唯澪律紬梓「さわちゃん!??」

山中「いえ・・・山中任三郎です
どうやら唯さんは、無限に足さなければならない数列に
困ってしまったようですね・・
ここで・・・ものすごい公式を紹介しましょう
これです」


1^2 + 2^2 + 3^2 + 4^2 + 5^2 + ..... + n^2 = n(n+1)(2n+1)/6


唯「え、えナニコレ」

山中「1^2からn^2まで全て足した数を求めたい・・・
実はそんな時は、単純にn(n+1)(2n+1)/6という計算をすればいい」

唯「え、いちいち1^2、2^2、3^2・・・を計算しなくていいの!?」

山中「その通りです
唯さん。試しに手頃な数で手計算してみなさい」

唯「ん、ん・・・
例えば5だったら、1^2+2^2+3^2+4^2+5^2 = 55、 5*(5+1)*(10+1)/6 = 55・・・あ、ほんとだ・・・!!!」

山中「その通りです!」

山中「そして・・・その公式を使えば・・・積分の最後までたどり着けるのです
さあ、唯さん・・・あなたの手で、積分の真髄を確認して下さい
それでは・・・。」

唯「あ、ありがとうさわちゃん!!!」

山中「いえ、山中任三郎でした・・・」サササッ





律「・・・なんつーキャラだ・・・」


律「・・唯、さっきの公式を使うんだ」

唯「・・うん、わかった」

(1/n)^3 * (1^2 + 2^2 + ... .n^2)
=(1/n)^3 * n(n+1)(2n+1)/6
=1/3 + 1/(3n) + 1/(6n^2)


唯「た、たった3項になっちゃったよ!!」

律「これなら計算できる!唯、この式で面積を計算してみるんだ!」

唯「いえっさー!」


分割 面積      分割   面積
1    1.00000    200   0.33584
2    0.62500    300   0.33500
3    0.51852    400   0.33458
4    0.46875    500   0.33433
5    0.44000    600   0.33417
6    0.42131    700   0.33405
7    0.40816    800   0.33396
8    0.39844    900   0.33389
9    0.39095    1000   0.33383
10   0.3850     2000   0.333580
20   0.3587     3000   0.333505
30   0.3501     4000   0.333469
40   0.3459     5000   0.333434
50   0.3434     6000   0.333420
60   0.3417     7000   0.333401
70   0.3405     8000   0.333401
80   0.3396     9000   0.333391
90   0.3389     10000  0.333381
100  0.33835


唯「あ!!・・・これって0.333333.......に近づいてない!?」

律「気がついたか!!」

律「しかも・・・私たちはそれを証明できる段階にまで至っている」

律「ここで当初の目的に立ち返ろう。」

律「我々は放物線の下の面積を求めたかった
そのために、長方形で分割した
そして分割数を無限に増やしていくと、正確な面積が求まるんだった」

律「分割数を無限に増やすということは・・・nを増やす
つまりnの値をでかく、増やし続けるということだ」

律「ここで、この式をもう一度見てみろ」


1/3 + 1/(3n) + 1/(6n^2)


律「唯。1/1000っていくつだ」

唯「0.001・・・・だよ」

律「1/100000は?」

唯「0.000001」

律「なら1/100000000000000000000000000000000000はどうだ?」

唯「0.000000000・・・・うあーー何桁目かわかんないよ」

律「そう。
つまり・・・分数でばかでかい数が分母にくると、もの凄く小さな数になる。
それも、無視できるくらいにな!」

律「この式の2、3項目、
1/(3n)と、1/(6n^2)の分母は、唯 どうなっていくんだ?」

唯「限りなく・・・大きくなっていく」

律「ということは・・・
さっきの理屈で行くと、この二項は・・」

唯「限りなく・・・・ゼロに近づいていく・・・!!」

律「ということは!!!
分割数・・・nを増やしていくと、
1/3 + 1/(3n) + 1/(6n^2)
の2、3項目はゼロになって消えてしまう。
つまり・・・残るのは1/3だけだということだ!」

律「唯。
1/3を小数になおすとなんだ?」

唯「0.33333333.....!!あ!!」

律「そう!!
つまり証明されたんだ」

律「放物線の下の面積は、唯の言ってた0.33333333..になるんだ!!」

唯「りっちゃん・・・・!!!」

律「唯・・・・!!!」


紬「あら、りっちゃんったら・・・」///

澪「わざわざ抱き合わんでも・・・」

梓「唯先輩・・・また一歩成長しましたね」


唯澪律紬「あれ、梓いたのか?」

梓「いやいましたよ!!!さっきからセリフが少なかっただけです!!」



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