――軽音部、部室。
部屋はカーテンが引かれ、薄暗い中に灯りはロウソク一本だけだ。


さわ子「――では、拉致してきた新メンバーの梓ちゃんを加えて、これより第四回『唯ちゃんをエロスに目覚めさせよう会議』を執り行う」

紬「……ええ」

律「……うむ」

澪「……ああ」


梓「いや、ちょ、何ですかこれ」

  「あんたらバカなんですか?」

  「澪先輩まで乗り気で何やってるんですか?」

  「っていうかこんなバカみたいなこと過去に三回もやってたんですか?」


さわ子「質問が多いわね」

梓「じゃあ大事なことをもう一つ、なんで私は四回目になって急に呼ばれたんですか?」

紬「もっと前から参加したかった?」

梓「そうじゃないです。嫌な予感がするって意味です」

澪「みんな梓に期待しているんだ」キリッ

梓「言葉と顔だけ見ればカッコイイんですけど」

さわ子「まぁ、まずは今までの失敗談を聞いてちょうだい」


律「一回目は私がエロビデオを押し付けようとした」

梓「いきなり直球で何やってんですかバカなんですか」

律「いや、これが一番確実じゃないか。なぁ?」

さわ子「まぁね。ジョシコーセーっぽいし」

紬「ちなみに商品は私がお金を出してりっちゃんのお父さんに選んでもらいました」

梓「家族を巻き込むとは汚い」

澪「しかし唯は興味を示さなかったため失敗した」

律「無理矢理押し付けようとしたらたまたま通りかかった堀越先生に没収された」

紬「その日の夜は励んだそうです」

さわ子「ハゲが進むわね」


さわ子「二回目は私がポールダンスを披露しました」

梓「教育委員会さんこっちです」

さわ子「これも教育よ!」

澪「確かに凄かった…///」

さわ子「すっごいセクスィーでキワドい衣装だったのに唯ちゃんは純粋に褒めてくれるだけでした」

紬「私はさわ子先生の胸の谷間にお金を挟んでおきました」

梓「もしかしてムギ先輩は毎回資金供給源なんですか」

紬「失礼な。財布って呼んで!」

梓「ムギ先輩がそれでいいならいいですけど」


澪「三回目は私が脱いだ」

梓「キャラ崩壊ってレベルじゃねーぞ!」

律「お前もだよ」

梓「あ、すいません」

紬「私は澪ちゃんに10万円渡しました」

梓「10万円で脱いじゃったんですか」

澪「脱いじゃった」

梓「全部ですか」

澪「全部脱いだ」

梓「私の知ってる澪先輩はここにはいないんですね」

澪「探せ! この世の全てをそこに置いてきた!」


さわ子「というわけで四回目は梓ちゃんに白羽の矢が立ったわけ」

梓「どうしてそうなるんですか!?」

紬「りっちゃんで年頃の友達同士のエロネタで、さわ子先生と澪ちゃんで年上&同級生のセクシー系で攻めたから次はロリ系って結論に…」

律「他に手が無いんだ」

澪「ほら、5万円やるから脱げ」

梓「今日何度目かわからないですけど、言わせてください」



  「バカなんですかアンタら」



さわ子「まぁ落ち着いて。勿論それだけじゃないわ。唯ちゃんが今一番気にかけてるのは間違いなく梓ちゃんよ」

梓「それは…後輩だからでしょう」

紬「理由は何だっていいの。とにかく、気にかけてるコから色仕掛けされたらさすがの唯ちゃんでも萌えると思うのよ!」

梓「萌えるって……えっ、っていうか色仕掛け!?」

律「もちろんだ」

澪「脱げって言ったじゃないか私が」

梓「えっ、いや、無理無理無理ダメですって絶対!」

さわ子「なんで?」

梓「だ、だって私、貧相な身体してるでしょう!?」

紬「どこが?」

梓「む、胸とか……ちっちゃいですし…」フニュ

澪「ふむ…」

梓「だからといって、ウエストが細いとか……そういうのでもないですし…」サワサワ

律(こいつなんで自分で触りながら説明してるんだ)

梓「お、お尻のラインとかも、別に…ですし。ね?」プリッ

さわ子「ね? って?」

梓「だ、だから、私みたいなまな板幼児体系じゃ、み、魅力ないですし……誘惑なんて、無理ですよ///」カーッ

紬(自分で説明してて赤くなっちゃう梓ちゃん可愛い!)


さわ子「ふむ、やはり梓ちゃんを選んだ私の目に狂いは無かったわね。足りないのは恥じらいよ!」

律「本来それは澪の得意分野だったのにな」

澪「私は何かされたようだ」グギギ

律「そうか」

紬「ともあれ、梓ちゃんに期待ね!」

梓「え、だからやりませんって!」

律「やらなきゃ退部《クビ》」

梓「腐れ外道がッ!!!」

律「何とでも言え。これはバンドとしての成長に必要なものなんだ」

梓「……へぇ?」

紬「ロック、すなわち反骨精神。そんなものを掲げる私達は、やっぱり無垢なままじゃいけないのよッ!!」

澪「エロスとタナトスの混沌に導かれた歌詞を次は書こうと思っている。そのためにも、な」

梓「澪先輩の言っていることは全くわからないけどムギ先輩のほうは何故か説得力がある!」

澪「人間革命」

さわ子「つまりやるのね?」

梓「ぐっ……し、仕方ないですね……」

律(ちょろいなコイツ)




――そして。


梓「っゆ、っ、唯先輩!///」

唯「およ? あ、あずにゃ~ん!」ダキッ

梓「んひゃぁぁんっ///」

唯「???」

梓「あ、す、すいません……今、その、下着…つけてなくて///」

唯「な、なんで!?」

梓「ゆ、唯先輩と……エッチ、したくて///」

唯「ぐはぁ」ブシャァァァ

梓「ゆ、唯先輩すごい鼻血ですよ!?」



紬「……どこかで私のキャラが盗られた気がする」



梓「だ、大丈夫ですか!?」

唯「ぐふっ…だ、大丈夫。あずにゃんが可愛すぎるのがいけないんだけどね…」

梓「あ、す、すみません…?」

唯「……ところで、あずにゃんや」

梓「は、はい?」

唯「お持ち帰りしてもよかですか!?」ガシッ

梓「はいぃ!?」



紬「……どこかで私のキャラが次々に盗られていってる気がする」



梓(い、一応作戦成功…でいいのかな?)

唯「今夜はお楽しみですぜ、あずにゃん!!」

梓「や、優しくしてくださいね……?///」

唯「お姉さんに任せなさい!」フンス

梓「は、はい///」

唯「さぁて、今夜は憂と3Pだ!!」

梓「はい///」



  「………はい?」



おわれ