翔太郎「なるほどな。昨日から家に帰ってこないと」

亜樹子「家出じゃないの?」


憂「そんな!お姉ちゃんが家出なんて…」

翔太郎「ま、何にせよ任せな。俺たちが必ず君のお姉さんを見つけてやるさ」

憂「ありがとうございます!」

翔太郎「最近の警察は役に立たないからな。俺たちを選んで正解だぜ」

照井「言ってくれるな」

亜樹子「フィリップ君、仕事だよ仕事」

フィリップ「ただの家出なら興味はない」

ウォッチャマン「平沢唯?知ってるよ~!ていうか翔ちゃん知らないの?」

ウォッチャマン「放課後ティータイム」

翔太郎「あ?なんだそれ」

ウォッチャマン「5人組の女子高生バンドだよ。もうむちゃくちゃ可愛くて」

ウォッチャマン「ほら、これTシャツ」

亜樹子「そのメンバーに唯ちゃんがいたの?」

ウォッチャマン「そう!ただ最近変な噂を聞いてね…」

翔太郎「変な噂?」

ウォッチャマン「HTTのメンバーが全員行方不明になったんだって」

翔太郎「HTTってなんだよ」

ウォッチャマン「放課後ティータイムの略に決まってんじゃん!翔ちゃんバカ?」

翔太郎「なんだと!?」

亜樹子「メンバー全員行方不明…」

翔太郎「こりゃ結構でかい事件かもな」


桜ヶ丘高校


さわ子「学祭が終わった直前まではみんな普通だったんです。けど…」

翔太郎「けど?」

さわ子「なんて言うか…目に光がないっていうか」

さわ子「元気がなくなっちゃったみたいで…」

翔太郎「部員全員が?」

さわ子「はい」

翔太郎「なるほどねぇ…」

亜樹子「部員全員に異常が出るなんて…これは絶対なにかあるよ!」

翔太郎「ちょっと部室の方を覗いてもいいですか?」

さわ子「どうぞ。案内します」


さわ子「この音楽室です」

ガチャッ

さわ子「!?」

翔太郎「こいつは…!」

亜樹子「酷い…音楽室が滅茶苦茶に…」

ドーパント「誰だ!」

翔太郎「!」

亜樹子「あっ!しょ、翔太郎君!!」

翔太郎「結局ドーパントの仕業か」\ジョーカー!/

翔太郎「行くぞフィリップ」

フィリップ『あぁ』\サイクロン!/

翔・フィ『「変身!」』

\サイクロン!/\ジョーカー!/

W「ご機嫌なティータイムは邪魔させないぜ、ドーパント」

W「おりゃっ!こいつ!!」

ドーパント「くっ…」

W「逃げてばかりかよ」

ドーパント「ふん、お前も現実を味わいな」バシュッ

W『避けるんだ翔太郎!』

W「おっと!」

さわ子「きゃあぁぁぁぁああっ!!」

W「しまった!?先生に攻撃が当たっちまった!!」

さわ子「いやぁっ!!いやあぁぁああぁぁぁあああっ!!」

亜樹子「先生!どうしたの先生!!」

さわ子「いやだっ!!こんなのイヤあぁぁぁあああ!!」

W『これは…なにか催眠にでもかかっているのかもしれない』

W「催眠?」

亜樹子「あっ!?ねぇ二人とも!!」

W「あ?……あっ!?アイツどこ行った!!」

W『どうやらドーパントには逃げられたみたいだね』


鳴海探偵事務所


翔太郎「とりあえず先生は安静にしているが…またいつ発作が起こるか分からねえな」

憂「そんな…さわ子先生まで…」

亜樹子「軽音部の子たちも探さなきゃいけないのに…」

照井「その必要はない」

翔太郎「照井!」

照井「全員俺が見つけてここまで運んできた。今は奥で寝ている」

憂「お姉ちゃん!」

照井「……」

翔太郎「どういうつもりだ照井」

照井「これでも警察が役に立たないとでもいうのか?」

翔太郎「あ?」

亜樹子「さすが竜君!かっこいい~!」

照井「それにドーパントが絡んでいるのなら放ってはおけないからな」

翔太郎「かっこつけやがって…」

翔太郎「フィリップ、ドーパントは特定できたか?」

フィリップ「いやまだだ…キーワードが足りない」

翔太郎「そうか…とりあえず彼女たちの様子でも見に行くか」


唯「……」

憂「お姉ちゃん…」

翔太郎「容態はどうだ?」

憂「それが…どんなに声をかけても目覚めなくて」

照井「完全に意識を失っているのか」

律「うっ…」

憂「律さん!」

律「万引きは…やって……」

憂「律さん!!」

翔太郎「なんだ、寝言か?」


澪「うぅ……」


澪「いつ……気づ……」

紬「私……お金………」

梓「…三……にふさ……」

亜樹子「なにこれ…みんなどうしちゃったの!?」

照井「まるで悪夢にうなされているようだな」

憂「お姉ちゃん!お姉ちゃんしっかり!!」

翔太郎「……」

亜樹子「あっ、翔太郎君どこいくの?」

翔太郎「フィリップのところだ。なにか分かった気がする」


翔太郎「フィリップ、検索してくれ」

翔太郎「キーワードは…軽音、万引き、そして夢だ」

フィリップ「………ビンゴだ!」

フィリップ「メモリは蛸壺屋。やつは蛸壺屋ドーパントだ」

照井「蛸壺屋?」

フィリップ「同人サークルの名称さ」

亜樹子「ど、同人サークルのメモリなんてあるの!?」

翔太郎「とりあえず正体が分かったんだ。あとは取っ捕まえるだけ…」





憂「きゃあぁぁぁぁああっ!!」


翔太郎「どうした!?」

憂「お、お姉ちゃんが怪物に連れ去られて…」

照井「なんだて!?」

フィリップ「おそらく平沢唯を殺すつもりだろう」

憂「えっ…」

翔太郎「おい!どういうことだフィリップ!!」


フィリップ「蛸壺屋の作中で平沢唯は死亡した…」

フィリップ「おそらくあのドーパントはそれを再現するために、最後の手を加えに連れ去ったのだろう」

憂「そんな…お姉ちゃん…」

憂「いやだ!いやだよぉ!!」

翔太郎「安心しろ。君のお姉さんは必ず助けてみせる」

翔太郎「いくぞ」

亜樹子「うん!」

フィリップ「照井竜、君も来てくれ。君の力が必要だ」

照井「分かった。俺もこのまま見過ごすわけにはいかないからな」


蛸壺屋ドーパント「ふふ…これだ。これが理想のけいおんなんだ!」

蛸壺屋ドーパント「何が日常物だ。そんなもの…俺がぶっ壊してやる!」

唯「う…う~ん……」

蛸壺屋ドーパント「悲劇こそが人の心に深く刻み込まれるのさ!!」

翔太郎「そこまでだ」

蛸壺屋ドーパント「!?」

蛸壺屋ドーパント「仮面ライダーか…」

翔太郎「悲劇だかなんだか知らないが、彼女たちの幸せを奪うことは俺が許さないぜ」

照井「貴様にはそれ相当の罰を受けてもらう」

照井「変……身ッ!!」\アクセル!/


蛸壺屋ドーパント「ふん、だがもう遅い」

アクセル「なに?」

蛸壺屋ドーパント「平沢唯はもう死ぬ」

憂「お姉ちゃん!!」

唯「うい~…」

憂「お姉ちゃん!しっかりして!!」

唯「お別れだよ~…」

憂「!?」

唯「今までありがとうね~……」

憂「いや…いやだお姉ちゃん……」

唯「……」

憂「いやあぁぁぁぁぁぁあああああっ!!!」

翔太郎「ふざけやがって!!」

フィリップ「落ち着くんだ翔太郎!」

翔太郎「これが落ち着いていられるか!!」

フィリップ「大丈夫だ、問題はない」

フィリップ「照井竜」

アクセル「分かっている」\エレクトリック/

ビリッ

唯「うっ」

憂「お姉ちゃん!?」

フィリップ「これで平沢唯は蘇生した」

蛸壺屋ドーパント「なんだと!?」

翔太郎「さすがだぜ」

フィリップ「あとはこいつを仕留めるだけさ」

蛸壺屋ドーパント「うっ…」

翔・フィ「「変身!」」

\サイクロン!/\ジョーカー!/

\エクストリーム!/

CJX「ダブルエクストリーム!!」

蛸壺屋ドーパント「ぎゃあぁぁぁあっ!!」

ドカーン!!

男「うぅ…なぜだ…なぜ邪魔をする…」

男「俺の作品で喜ぶ人がいるというのに…なぜ邪魔を…」

翔太郎「確かに喜ぶやつもいるだろうが…それと同じぐらい悲しんでるやつだっているのさ」

翔太郎「俺は…俺たちはそいつらの涙を拭う二色のハンカチ」

翔太郎「仮面ライダーWだ」

翔太郎「蛸壺屋、お前の罪を数えろ!」

男「うっ…」ガクッ

照井「こいつは俺が警察へ連れていく」

翔太郎「あぁ、任せたぜ」

憂「お姉ちゃん!お姉ちゃん!!」

唯「憂…」

憂「よかった…お姉ちゃん…」

唯「私…ずっと嫌な夢みてた…」

唯「憂に…みんなにひどいことをしてた…」

唯「ごめんね…」

憂「いいんだよ…そんな悪夢忘れちゃっていいんだよ」

憂「お姉ちゃんはこれからもずっとお姉ちゃんのままだから!」

唯「憂…」



亜樹子「一件落着ね」

翔太郎「あぁ…やっはハッピーエンドが一番だな」





翔太郎「事件が終わり数日が経った」

翔太郎「あれから彼女たちは何事もなく日常を過ごしている」

翔太郎「これから先、彼女たちの人生には辛いことがたくさん待ちうけているだろう…」

翔太郎「けど、それでもそれを乗り越えて幸せを掴む力を彼女たちは持っている」

翔太郎「蛸壺屋のような物語は…彼女たちには似合わない」

翔太郎「願わくは、最高のハッピーエンドを彼女たちに」

亜樹子「翔太郎君!これ」

翔太郎「あ?なんだこれ?」

フィリップ「どうやらHTT特別ライブのチケットだね」

照井「なるほど、俺も同行しよう」

翔太郎「うおっ!?お前なにジャケットの下にHTTのTシャツ着てんだよ!!」

照井「あのバンドは素晴らしい…」

亜樹子「りゅ、竜君!浮気はだめだって!」

フィリップ「HTT…興味深い」

翔太郎「ったくよ、もう好きにしろ」

フィリップ「翔太郎はライブに行かないのかい?」

翔太郎「行くに決まってるだろ」



おわり