澪「ん? うん」

律「私が部長で良いよな?」

澪「良いんじゃないの?」

律「本当に?」

澪「何が?」

律「私なんていうクズが部長に……」

澪「良いよ良いよ。どうせ廃部するんだろ?」

律「確かに」

澪「まぁ気楽に行こうよ」

律「確かに」

一ヶ月後

澪「お?」

律「何?」

澪「あれじゃない?」

律「?」

澪「明日で廃部じゃない?」

律「おお」


律「部員集らなかったな」

澪「な」

律「何人?今」

澪「二人」

律「明日までにあと二人か……」

澪「お、諦めてない感じですか」

律「うん、やっぱり部長だし頑張らないとなって思った」

澪「一ヶ月前にそう思っていればな」

律「まぁまぁ」

澪「で、どうするの?」

律「何が?」

澪「あー……。あーあ」

律「ウソウソ、部員誘ってくるからちょっと待ってろ」

澪「え? 私行かなくて良いの?」

律「うん、私みたいなクズのワガママに付き合わせちゃかわいそうかな」

澪「お、分かってんじゃん。まぁ頑張れ」

律「おう」


唯「あー、和ちゃんにゴチャゴチャ言われてめんどくさい」

律「何が?」

唯「部活入れって幼なじみがウルサいんですよ」

律「入っちゃえば良いじゃん」

唯「どこに?」

律「軽音部に」

唯「おお」


律「こいつミオジローっていうんだ」

唯「はじめましてミオジローさん」

澪「ああ、よろしくな」

唯「ちなみに楽器持ってません」

澪「ああ私もこの前パクられたから気にしないで良いよ」


澪「とりあえずこれであと一人だな」

律「いける気がしてきた」

唯「何が?」

澪「廃部寸前なんだよウチ。部員4人じゃないと廃部」

唯「へぇ」

律「もう一人必要なんだ。もう一人」


唯「何とかならないんですか?」

律「何が?」

唯「このままじゃ廃部なんですよね?どうしたら廃部を免れるんですか?」

律「もう一人部員を増やす」

澪「話をしっかり聞け」

唯「じゃあ妹連れてきます」

澪「おお、頼んだ!」

律「え?」

唯「一年後になりますが」

澪「楽しみにしてるぞ」

律「馬鹿にされてんのか」

さわ子「お前ら誰だ」

律「軽音部です」

さわ子「ここに何しに来た」

律「部活です」

さわ子「これで全員か」

律「いえ、もう一人います」

さわ子「どこだ」

律「そこに」

さわ子「いないぞ」

律「いやそこにいます。愚か者には見えない部員がそこに」

さわ子「あああいつのことか。金髪の」

律「そう、キーボード弾いてる……」

澪「なんだもう4人集まっていたのか」

唯「妹はいらなかったようですね」

さわ子「良かったな」

律「おう、がんばってみるもんだな」

澪「何が?」

律「? 部活とか?」

一週間後

唯「えーっと、あの」

律「どうした」

澪「どうした」

唯「もうひとりの部員は……どこに」

律「ふっ」

澪「お前見えないのか」

律「そこにいるだろう! 愚か者には見えない部員が」

澪「くっくっく」

唯「正気か」

律「まぁお前にもいずれ見えるようになる」

澪「今はギターを手に入れることだけを考えていろ」

唯「いやギターよりも部員のことが気になるんですよ」

澪「ギターに専念しろ」

唯「専念するためにも部員のことがですね」

律「なんだ、何が気になる言ってみろ」

唯「え? えーっと名前とかパートとかですかね」

律「名前は……ミオサブローだ」

澪「パートはキーボードだ」

律「金髪で上品な女だ」

唯「ほうほう」

澪「気が済んだか」

唯「ああ、とりあえず今のところはこのくらいにしておきます」

律「良かったな」

合唱部

紬「きついなー」

紬「合唱部キツいわ。毎日毎日練習ばっかり」

紬「労働者になった気分だ」

紬「これだけ頑張って一銭にもならないとは……」

紬「不毛だ」

紬「バイトでもしてみるか」

楽器屋「え?」

紬「お前の店でバイトするわ」

楽器屋「えーっとじゃあ面接とかしますか」

紬「は?」

楽器屋「え?」

紬「バイトするから」

楽器屋「うちの店で?」

紬「おう」

澪「ギターは手に入ったか唯」

唯「手に入らない」

律「お前はいったい今まで何をしていた」

唯「ごめんなさい……ギターがどこに売っているか分からないんです」

澪「そうか」

律「それならしょうがない」

唯「愚か者ですいません」

澪「何とかって楽器屋がどっかにあった気がする」

律「あったな。どこにあったっけ」

澪「えーっと駅前だったような、ちょっとあやふやだが楽器屋があったはずだ。どこかに」

律「ああ、どこかにあるはずだ」

唯「その何とかって楽器屋に行けばギターが手にはいるんですね」

律「ああ、金を渡せばブツと交換できる」

唯「じゃあ行ってきます」

唯「ここか」

紬「いらっしゃいませ」

唯「ギターくれ」

紬「ギターなんか何に使うんですか?」

唯「そ、それは言えない。金ならある」

紬「まさか、やばいことに使うわけではありませんよね」

唯「金ならある。ギターをよこせ」

紬「断る」

唯「……」

唯「店長呼べ」

紬「私が店長だ」

楽器屋「私が店長です」

唯「店長さんギターください」

楽器屋「良いですよ。こちらにあるものから選んでください」

紬「その女にギターを渡してはいけない……きっと大変なことに」

唯「じゃあこのイカしたやつを」

楽器屋「25万円です」

唯「正気か」

楽器屋「そういう世界ですから」

唯「うむむ」

紬「じゃあ私これ買います」

唯「え!?」

紬「くっくっく」

唯「ファック」

律「どうした」

唯「ギターをパクられた」

澪「気にするな。私もパクられたまま帰ってこない。ベースが」

唯「ガックシですよ私は」

律「そんな日もある」

一ヶ月後

澪「何部だ」

律「?」

澪「私たちは何部なんだ」

唯「哲学的ですね」

澪「いやいやいや」

律「あ、やる気出てきた感じ?」

澪「ああ、やる気出てきた感じだ。悪いか?」

律「わるかないよ。だがお前楽器あるのか」

澪「無いけど」

唯「そういえば私も無い」

律「はぁ……私でさえ家に帰ればドラムがあるというのに…」

澪「くそ、私のベースさえ帰ってくれば……」

律「お前のベースは今頃アフリカで山賊が使い倒してるよ諦めな」

翌日

澪「ベースあった」

律「どこに?」

澪「自宅に」

律「パクられてなかったってこと?」

澪「その可能性が高い」

律「何だったんだろうな、今までのこの時間」

唯「私もギター手に入れた」

律「おお」

澪「パクられたんじゃなかったのか」

唯「そのパクられたギターがゴミ捨て場に置いてあった」

律「くさいな」

澪「くさいくさい」

唯「くさくないよ」

律「あーじゃあやっちゃう感じ?」

澪「何を?」

律「練習とか?」

唯「おっほ、ついに練習しちゃいますか?」

律「長かったな」

澪「ああ、長かった」

廊下

~♪
   ~♪

紬「ん? この音は……」

紬「何だろう、何か懐かしい感じがする……」

紬「上の方だな」

部室前

紬「あ、ここか」

ギィ
  ~♪
 ~♪
紬「……」

~♪

紬「ヘタクソ」

律「ちょっとストップ」

澪「どうした」

律「下手すぎてツラい」

唯「ああ、キツいですね」

澪「もうちょっと上手くなってから練習するか」

唯「賛成」

翌日

律「練習しなくても上手くなる方法を思いついた」

澪「ほう」

律「CDを聞く」

澪「あー」

律「やらないよりマシかなーみたいな」

澪「あー、ねー」

律「どう思う?」

澪「良いと思うよ。なぁ唯」

唯「ZZZ」

律「睡眠練習中か」

澪「どうせ聞くなら寝ながらの方が良いな」

律「うむ」

澪「じゃあおやすみ」

律「じゃあCDかけるぞ」

澪「おう」

~♪
 ~♪

澪「ん? これなに?」

律「けいおん!のサントラ、私たちが演奏しているらしい」

澪「どういうこと?」

律「わからん」


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