~~さわ子の部屋~~
さわ子「…んっ…はぁっ…」クチュクチュ

さわ子「…あっ…んんっ…」クチュクチュ

彼女の名は山中さわ子。
桜ヶ丘女子高等学校の教師である。
彼女は今、電気を消して暗い自室の中で自慰にふけっていた。
テレビ画面を見ながらである。
AVをみているのか?いや違う。
彼女はある映画を見ながら自分の股間をいじっているのである。

さわ子「ああっ……博士……」クチュクチュ

その映画のタイトルは……

さわ子「ああああっ!!ハイター博士っ!ハイター博士えぇっ!!」クチュクチュクチュ!

その映画のタイトルはっっ…!!!

『 ム カ デ 人 間 』 

~~~ビデオレンタル屋~~~~

唯「ねえねえりっちゃん」

律「んー?」

唯「時代はDVDとブルーレイなのになんで未だにビデオレンタル屋っていうんだろうね」

律「しらん」 

澪「あ、これなんかどうかな?」すっ

律「ん?……おいおい恋愛ものかよ。せっかく軽音部でお泊り会なんだからそういう甘ったるいのやめようぜ」

律「澪はそういうのばっかり見てるから詩があんなんになるんだよ」

澪「なっ!それどういう意味だ!」

紬「これなんかどうかしらー」すっ

律「ん?…おおっ!ダークナイトか!評判良いよなこれ!借りよう!」

梓「ムギ先輩バットマン好きなんですか?」

紬「好きってわけじゃないけど、うちの斉藤がこの映画に出てくる執事に憧れてるって聞いて、一度見てみたかったの」

律「んじゃ、これでいいな?」

姫子「あれ?軽音部じゃん」

唯「姫ちゃんっ!」ダキッ

澪「どうも」

紬「こんばんはー」

梓「こんばんは」(この人たしか…先輩たちと同じクラスの)

唯「姫ちゃーん」スリスリ

姫子「おおよしよし」ナデナデ
姫子「なにやってんの?みんなそろって」

律「今日唯ん家にみんなで泊まるんだ。そんでなんか映画でも見るかってことになってさ」

姫子「ふ~ん……おっ、それダークナイト?」

律「そ。これ見ようかってことになったんだけど」

姫子「それ凄く面白いから正解だよ。でもせっかくみんなで見るんだから……」

姫子「ホラー映画にしなよ」

澪「っひっ、嫌だっ!ホラーは絶対嫌だっ!」

姫子「ははっ!まぁまぁ落ち着いて。ホラーが一番盛り上がるしみんなで見れば怖くないって」

律「それもそうだな。よしっ!ホラーんとこ行くか!」

~~~ホラーコーナー~~~

律「なんかオススメある?」

姫子「これなんかどうかな?……ブレアウィッチプロジェクト」すっ

紬「わー怖そー」

姫子「ふふっ!きっと盛り上がるよ」

澪「あずさー、ちょっとあっちの方に行かないか」がくブル

梓「大丈夫ですって」(ああ、澪先輩が私に抱き付いてるなんて……!)

唯「じー」

律「ん?なんか気になるのあったか唯」

唯「ねーこれ凄い奇抜な絵だよ」

律「ん?……なんだこれ……ムカデ人間?」

律「うわっ!なんだこの絵っ!?きもーっ!ムカデってそっちのムカデかよ!」

ムカデ人間のパッケージには絵が描かれている。
三人の人間が直列につながっている絵である。
どことどこがつながっているのかって?
口と肛門である。

姫子「あーそれイマイチだったよ」

律「もう見たの?」

姫子「うん。宣伝が大げさだったからね。」
姫子「レザーフェイス、ハンニバルレクター、ジグソウに次ぐ新たなカリスマが現れたとか言ってたから期待してたんだけどさ」

唯「どういう話なの?」

姫子「ある1人の天才外科医には夢があった。その夢は三人の人間をつなげて新しい生命体を作ることだったって話。」
姫子「しかも繋げる場所が口とお尻っていう」

唯「うえぇ」

律「監督は変態か」

姫子「発想は奇抜だったけど、内容はB級感漂うチープなものだったよ」

唯「世の中には妙なこと考える人がいるねぇ」

姫子「ふふ、そうだね。あ、そうそうこれはおもしろかったよ」すっ

その日、なんだかんだで姫子も唯の家に泊まることになった。
可憐なる美少女たちはそれはそれは楽しい夜を過ごしたという……。

そして同じ日、山中さわ子は……

~~~~

さわ子「ああっ!ハイター博士っ!ハイター博士っ!」クチュクチュ

相変わらずムカデ人間を見ながらの自慰である。
~~~~~~~~~~~~
約半年前。まだムカデ人間が劇場公開していた頃。
それは偶然だった。
たまには映画でも見るかと思ってある日映画館に寄った山中さわ子。
ちょうど良い時間に開始される映画がムカデ人間だった。
たったそれだけの理由だったのである。
本当にそれだけの理由で、どんな映画かも知らず(タイトルからしてホラーっぽいとは思っていたが)、なにも考えずに館内に入った山中さわ子。

そして約2時間後、館内から出てきた山中さわ子は恍惚の表情を浮かべていた。股間が濡れていた。
映画内の人物に真剣に恋をしたのである。
ムカデ人間というクレイジーな映画を観て未だかつてないほど興奮したのである。

そしてその日に、無情にも決定されてしまったのだ……。

軽音部に、悲劇が訪れることが……。

第一部 完



~~~~桜高、職員室~~~~

さわ子「……」(ああ、ハイター博士)

山中さわ子のパソコンのデスクトップがヨーゼフ・ハイターの写真になっていた。
ムカデ人間に出てくるマッドサイエンティストである。
写真の下の方に『ヨーゼフ・ハイター』とロゴが入っている。ちなみに携帯の待ち受けもである。
あの日からさわ子は、暇さえあればハイター博士の写真をみて、自宅ではムカデ人間を繰り返し見ていた。
もはや変態である。

あんな気持ち悪く不愉快極まりない映画を見て興奮するなんて異常にもほどがある。
精神が病んでいるといえるかもしれない。

教師「……さわ子先生、大丈夫ですかな。最近ボーっとしてることが多いですぞ」

さわ子「ああ、すみません。なんだか疲れてるらしくて」にこっ

教師「そうですか。夜は早く眠るのですぞ」

さわ子「ありがとうございます」(この男は……どうかしら……う~んダメね……美しくない)

山中さわ子は今なにを考えているのだろうか……?
教師を見て美しくないと思った。
だからこの男はダメだと。ふさわしくないと。

この変態はいったいなにを企んでいるのだろうか……

まさか……???

がらら
憂「失礼します」

憂「さわ子先生、音楽のプリント貰いにきました」

さわ子「……」(……う~ん……なにか良い『素材』はいないかしら)

この変態は美少女平沢憂が来たことに気付いていない。
なんか素材がどうのこうの考えているらしい。
素材……??
素材とは……??

まさか…… 

憂「……先生……?」チラッ

憂「!」

さわ子「!……あら憂ちゃん」

憂「あ、先生、音楽のプリント貰いにきました」

さわ子「ああこれね。はい。ありがとね」すっ

憂「ありがとうございます。失礼します」

がらら……

さわ子「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

憂「……」(なんかさわ子先生ボーっとしてたな……それに……)

憂「……」(あのチラッと見えたパソコンのデスクトップ……なんか……)

憂「……」(異様な雰囲気の画像だったけど……ハイター?とか書いてあったのかな……)

憂「……」(なんなんだろ……)

~~~~~~

その日の放課後 音楽室

紬「さわ子先生はミルクティーですよね?」

さわ子「ええ。お願い」

紬「はい。どうぞ」すっ

さわ子「ありがとう」ずずっ

いつもの放課後のティータイムである。
さわ子はミルクティーを飲みながらその場にいる美少女たちを舐めるように見つめていた。
唯、律、澪、紬、梓の5人を。

さわ子「………」(……いるじゃないの……こんなに可愛い素材が……)

~~~~その日の夜~~~
仕事を終えて自宅に戻った山中さわ子。
いつもならすかさずブルーレイを見るとこだが、今日は違った。
机の前の椅子に座って、ボールペンと紙を取り出したのである。
そしてなにやら書き出した。
手紙である。
絶対に届くことのない手紙を、この変態は書き始めたのである。

『 拝啓 
ヨーゼフ・ハイター博士

私は

あなたが大好きです

だから

私も

つなげてみることにしました   
                』
 ~~~~~~~~

さわ子「………」ゴゴゴゴゴゴゴ

さわ子「………」にィ~~~~~~~~

山中さわ子は、1人で邪悪な笑みを浮かべていた……!!

~~~~~夏~~~下校中~~~

唯「週末はいよいよ合宿だねぇー」

律「そうだなー。でも意外だよなー。さわちゃんが別荘持ってたなんてさ」

~~~~さわ子はいろんな所から借金をして山奥の別荘を購入したのである。
ある計画のために…~~~~

澪「なんか親戚から譲り受けたとか言ってたぞ」

紬「バーベキューセットとかはもうあるらしいわ」

梓「あの、合宿なんですから……遊びに行くんじゃないんですよ……ね?そうですよね?」

姫子「軽音部は良いねー合宿が多くて。楽しそう」

唯「あ、姫ちゃんも来る?」

姫子「はは、私は無理だよ。試合あるし」

唯「そっか。頑張ってね姫ちゃん!」

姫子「ありがとう。頑張るよ」

~~~~~
夕日に照らされて楽しそうに談笑する可憐なる女子高生たち。
なんとも眼の保養になる光景であることか。~~~~

~~~夜。平沢家~~~

唯「ふんふ~ん……あ、これも必要かな」

憂「あとこれもね」

~~~唯はもう荷作りを始めているらしい。まだ合宿まで数日あるというのに。
それを文句ひとつ言わずに、むしろ喜んで手伝う憂。
仲の良い姉妹(それも両方美しい)を見るとなぜこうも心が安らぐのだろうか。
~~~~

憂「でも紬さんってすごいね。海辺だけじゃなく山奥にも別荘持ってるなんて」

唯「んーん、今回のは麦茶んのじゃないよ。さわちゃんの別荘だよ」

憂「      え  」

~~~瞬間、ほんの刹那、憂の心の奥深くで、わずかな不安がよぎった!
なぜ不安がよぎったのか!?
山奥だからか?
それは憂自身にも分からなかった!~~~

唯「ん?どうかした?憂」

憂「え?、あ、……意外だね、さわ子先生が別荘持ってるなんて」

唯「そうだよねーあはは、今日そのことでみんなと話してたんだよ」

唯「ふぅ、よし、今日はこれでもう寝よう」

憂「うん。おやすみ」(……あとで調べてみよう……えーとたしか……ハイター?だっけ)

~~~憂はあとでパソコンで検索してみようと思っていた。
職員室でチラッと見えた、山中さわ子のパソコンのデスクトップの画像の人物を。
なぜ調べるのか?
なんとなくである。そうとしか言いようがない~~~

唯「……憂、今日一緒に寝ようよ」

憂「え?」

唯「……ダメ……?」ウワメヅカイ

憂「……はうっ!」ズキュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!

唯「!?」

憂「ふ~~~~~じこちゃぁ~~~~~~ん!!!」がばっ!

唯「ちょ、憂どうしたの、なに、ルパンの真似!?」

~~~~しかし憂はその夜、唯と一緒に寝たせいで調べるのを忘れてしまった!~~~

~~~~金曜日、合宿前日、午後6時~~~

さわ子「えーっと……あ、あとこれもいるわね」

山中さわ子は仕事帰りにホームセンターに寄っていた。
買い物カゴになにやらたくさん入れている。
トンカチとか、包丁とか、大型のホッチキス、それに包帯やらテーピングやら……
大き目の針とか、糸とか……

さわ子「ああ、わくわくするわ」ゾクゾクっ

さわ子が嬉々とした足取りで曲がり角を曲がったその時である。

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 

さわ子「!」

~~それは偶然だった~~~

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド 

彼女もたまたま、このホームセンターに立ち寄っていたのである~~~

憂「……」ゴゴゴゴゴゴゴ

さわ子「あら憂ちゃん、こんばんは♪」にこっ

憂「……こんばんは」ぺこり

さわ子「憂ちゃんもお買いもの?」

憂「はい。ちょっと親におつかいをたのまれちゃって」

さわ子「えらいわねー。それじゃ、またね、憂ちゃん」くるっ

~~~さわ子が背を向けて去ろうとした!

ド ッ ド ッ ド ッ ド ッ ド ッ ド ッ ド  ッ ド ッド ッ ド ッ 

~~~~~その時っ!!

憂「さわ子先生」

さわ子「!」ぴたっ

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

~~~~~憂がふいに呼び止めた!

さわ子「……なぁに?」くるり

ド ッ ド ッ ド ッ ド ッ ド ッ ド ッ ド  ッ ド ッド ッ ド ッ 

~~~~~さわ子が振り向いた!

憂「……それ……」

さわ子「?」

憂「そのカゴの中のもの……なにに使うんですか?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 

さわ子「どうしてそんなこと聞くの?」ニコニコ

憂「トンカチとか包丁とか……なんか物騒だなぁと思って」

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド 

さわ子「トンカチは日曜大工の為。包丁は料理の為。料理上手なあなたなら分かるでしょ?」ニコニコ

憂「……それじゃぁ」

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ト ゙ ト ゙ ト ゙ ト ゙ ド 

憂「その大きなホッチキスは……?」

ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ トッ ゙ッド ッ ド ッ ト

さわ子「…………」ゴゴゴゴゴゴゴ

憂「…………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

さわ子「日曜大工のためよ」ニッコリ

憂「日曜大工ですか。なに作るんですか?」

さわ子「それはヒミツ」ニッコリ

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴ 

憂「そうですか」ニッコリ

さわ子「うふ」ニッコリ

憂「それじゃあ、明日はお姉ちゃんたち、よろしくお願いします」ぺこり

さわ子「まかせて」ニッコリ

憂「失礼します」スタスタスタスタ

さわ子「ええ。おやすみ憂ちゃん」

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ト ゙ ト ゙ ト ゙ト ゙


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