唯「…ん…ん?」
唯は意識を取り戻す。
唯「あれ…ここは…」
まわりを見回すと、澪や紬に、律たちも倒れている。
唯はとなりで倒れている、澪を揺さぶる。
唯「澪ちゃん!澪ちゃん!」
澪「ん?あ、あれ…」
澪も意識を取り戻す。
澪「ここは…?」
周りは、片側が林、もう片方が小高い丘。どうやら古墳らしい。
澪「あれ、なんでみんなも倒れて…」
澪「あれ?大和三山から帰って、それで…」
澪は、その辺の経緯をまったく思い出せない。
律「あ…あれ…ぇ」
律たちも次々と目をさます。
さわ子「ふわぁよく寝た…もう別荘につ…ここどこ!?」
和「事故にあったというわけでもないですし…」
梓「なんか不思議な夢を見た気がするような…」
聡「ふぁ…あ…あ…あ!!!」
聡は一点を見て固まる。
聡の視線の先には…
紬「ふああ…よくねたわね…」
そういうと、紬はゆっくり立ち上がる。
聡「あうあう…///」
聡は紬を直視したまま固まる。
律「聡、どうしたん…っておい!!ムギおまえ!!」
憂「…/////」
澪「むぎっ!!」
紬「どうしたの、りっちゃん、澪ちゃん?」
澪「なんでお前だけ全裸なんだよっ!!」
紬「え?」
下を向き、自分の体をまじまじと見る紬。全裸である。
紬「い…いやぁぁぁぁぁ!!!!!」
律「あっ、さとしてめぇーー!!どこ膨らましてやがんだ!!
ちょん切ってやる!!」
斎藤「お嬢様…おいたわしや…」
唯(なんか大事なものを…)
唯(でも、大事なら思い出せるよね…)
そして一行は、とりあえず別荘への帰路を取ることになる。
しかし、その夜…
律「んん…n…」
就寝していた律はの枕元に何かがいる気配がする。
『頼みがある…』
律「ん…」
『頼みがある…』
律は眠りから覚める。枕元から何者かが話しかけてくるようだ。
律は上半身を起こし振り返ると…
そこには、髭面で、面長な顔の中年男性が立っていた。
フードつきのローブを身につけ、半分透けている。
どうやら中東系の人間らしい。
律「ひっ…」
固まる律。
『頼みがある…』
男性は繰り返す。
律「あ、あなたは…どなたで…た、たのみとは…なんでしょうか…」
律はビビリながらも聞き返す。
ユダ『わたしはイスカリオテのシモンの子ユダ。
イエスの十二使徒が一人。』
ユダ『私の魂は、地獄の最下層コキュートスと呼ばれる場所で獄に繋がれている。
このすがたは、いわばまぼろし…』
ユダ『頼みというのは、地獄から私が抜け出る手伝いを
してもらいたいのだ…』
律「へっ…ちょっと…なにをおっしゃって…」
ユダ『地獄を抜け出、主(しゅ)の前に跪きたいのだ。
主は優しい方。きっと赦してくれるであろうから。』
律「いや、そんなこといわれても…」
ユダ『もし協力してくれるなら…主に頼んで…
あなたの願いをなんでもかなえていただくつもりだ…』
律「なんでも!?まじでっ!?」
ユダ『ああ…』
律「じゃ、じゃあ…澪と…ゴニョゴニョ…」
ユダ『たやすい事だ…』
律「やります!やらせていただきます!!」
一方、梓も
梓「あ、あなたは…」
『私は釈尊が高弟の一人、提婆達多(だいばだった)…』
次回、 律「ジュデッカ!!」
お楽しみに!!
おわり
上記は大嘘です。続きません。
214:補筆1:2009/07/25(土) 22:29:46.04 ID:c6HPofFl0
すいません、最後にちょろっと解説。
まず、ミスラですがユーラシア中に結構広まった普遍的な神格です。
ゾロアスター教では、アムシャスプンタの下、ヤザダに位置づけられます。
しかし、アケメネス朝以降、ギリシア人支配を経て、
パルティア建国と時が移る中で、王をはじめとして、強い帰依をうけるようになります。
そのため、当時のパルティアやその周辺国の王の名前には、
よく『ミトラ』の語句が加えられています。
とはいえ、ゾロアスター今日では格下の位置づけです。
今回は、アフラマズダとアーリマンのバランスをとるために、
調和を司る大神として登場させました。
ジョルジュ・デュメジルのアーリア人における三機能や
自然(ピュシス)、ハルモニア(調和)、ノモス(広義の法秩序)も参照しました。
なので、ミスラは、『ミフル』、ヤザダであの世の裁判官くらいに考えるとよいです。
223:補筆2:2009/07/25(土) 22:39:05.29 ID:c6HPofFl0
その二です。
スラエータオナというのは武器ではなく、いわゆる竜殺しの英雄です。
インドラvsヴリトラに対応していると考えられています。
使った武器というのはアヴェスターに記述されていないのでわかりません。
イスラム時代の文学では、フェリドゥーンという名で登場します。
鉾を使ったらしいです。
対するアジダハーカ竜は、アンリマンユ配下の化け物もしくは化身とされます。
頭は三個、口は三個、目は六個です。
神様の姿は信じんでください。
たとえば、アーリマン配下の6体の悪神の姿は、ほとんど現物と違います。
若干ドゥルジが近いくらい。
アムシャスプンタの姿は、パールシー(現在いるゾロアスター教徒)の
神を描いた絵を参考にしました。髪の色だけは変えてます。
パールシーの図像ではみな黒か褐色に近い黒です。
225:補筆3:2009/07/25(土) 22:47:52.68 ID:c6HPofFl0
最後は言葉についてです。
アーリマンとアンラマンユがあります。
アンラマンユはアヴェスター語といわれる古代東部ペルシアの言葉です。
紀元前10世紀前後までさかのぼります。
アーリマンは、パフレヴィー語、ササン朝ペルシア時代あたりの
もっと後期のペルシアの言葉です。
デーウァとダエーワなども同様になります。
この辺はほとんど使い分けをしてません。
アーリマンのみ、マズダー方はアンラマンユとよんでます。
これは、ズルワーン教が登場すると、
アフラマズダーとアーリマンは同格とされましたが、
それ以前は、スプンタマンユとアンラマンユが同格とされ、
アフラマズダーよりは明らかに格下とされたからです。
あとズルワーンの子守唄なんてありません。
ズルワーンへの讃歌を使いたかったんですが、
みつからなかったので、アフラマズダーへの賛歌をちろっと弄りました。
解説はここまで。
保守支援、本当にありがとうございました。
最後にひとつ。
紬はすごく良い!!
ほんとにおわり
230:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 22:51:48.21 ID:c6HPofFl0
あ、すいませんほんとに最後。
よろしければ誰か、
律「ジュデッカ!」
もしくは
梓「無間地獄!」
書いてください。
では、またどこかで。
最終更新:2012年09月23日 00:30