聡「……」(ボー

律「どうしたんだ、聡。
  合宿からずっとぼーっとしっぱなしだぞ!
  気合入れろ!気合!!」

聡「…姉ちゃんか…
  !!
  そうだ!姉ちゃん!金貸して!金!!」

律「なんだ!?どうした?
  もしかして彼女でもできたか~?
  デートにでも行くつもりだろ?(ニシシ」

聡「違うよ!
  俺!ギターやりたいんだ!ギターが欲しいんだよ!!
  ギターっていくらくらいするんだ!?」

律(ほほう…わが弟ながら知恵を使ったな。
  将を射んとすれば先ず馬を射よって、
  梓に近づくためにギターを始めようって魂胆だな?)

律「まー、5万位準備できれば大丈夫だろ!
  お年玉の貯金って残ってたか?
  足りないならおこずかい前借しな。
  姉ちゃんも一緒に頼んでやるからさ!」

聡「ほんと!?
  ありがとう!姉ちゃん!!」




律「てなことがあってさ―
  聡がギター買うことになったんだ。」

唯(おお!)

澪(聡の奴…)

紬(あらあら)

律「でさ、買いに行くとき梓にも一緒に行ってもらいたくって。」

梓「私ですか?」

澪「それはいい考えだな!
  私たちはギターのことはそんなに詳しくないし!
  ギターのことはギターの梓に聞くのが一番だから!」

唯「澪ちゃん、私もギターだよ?」

律(こいつは…空気読めよ!)

紬「で…でも唯ちゃんはギターの理論とか仕様とか、あまり詳しくないでしょ?
  梓ちゃんならそういうことにも凄く詳しいし、
  初めてギター買う聡くんには適任だと思うわ。」

唯「む―…むぎちゃんまで!」

律「ま、そういう訳だから、今度の日曜日、一緒に行ってくれないか?頼むよ!」

梓「ハァ…そういうことなら…別にいいですけど…」




次の日曜日


律『私は直前まで用事があるから現地集合な。
  一緒に選んでくれる人がいるから先に合流しててくれ。』


聡「…と言われて一人で来たけど…」

梓「あ、聡くん。久しぶり。」

聡「梓さん!お久しぶりっす!
  一緒に選んでくれる人って梓さんだったんですね。」

梓「うん。今日は律先輩も一緒に来るって聞いてたけど…」


(prrrr prrrr)

梓「私の携帯…律先輩からだ。
  もしもし…」

律『ごめん、今日一緒に行くつもりだったんだけど
  用事が思ったよりも長引いていけそうにないわ。
  悪いんだけど二人で先に行っててくれる?』

梓「はぁ…用事ってなんだったんですか?」

律『えっ!?それはなんだ!受験勉強的なものに関係するもので…』

梓「夏期講習で補講にでもなったんですか?」

律『そう!それだ、それ!
  と、言うことで後は頼む!』

梓「にしてもタイミングいいですね。
  今、ちょうど聡くんと合流したところなんですよ。」

律『え!?いや、そうか!いや、たまたまだよ!たまたま!
  じゃあ頼んだぞ!!』

(Pi!←電話を切る音



律「危うくばれるところだった…」

澪「律が一人で墓穴掘ってたんだろうが!」

紬「そりゃタイミングはいいに決まってるわよね。
  今、こっそり様子を見ながら電話かけてるんだもの。」



梓「と、いうことで、律先輩は来れないみたい。」

聡「なんだよ!姉ちゃん!
  ドタキャンとか勘弁してくれよ…」

梓「律先輩らしいといえば律先輩らしいです。」

聡「学校でもこんな感じなんだ?
  家でもいつもこんな感じでさ…いつも困らされてるんだよな~」

梓「ふふっ…
  律先輩の弟をするのって大変でしょ?」

聡「まぁ…でも、映画や…この間の合宿に連れてってもらったり、
  色々面倒見てくれるんで頭はあがんないんですよw」



~~~~

唯「なんか、親しげに話してるよ!りっちゃん隊員!」

律「うむ。聡のまぬけ面は見飽きたがなかなか良い傾向だぞ!唯隊員!」

澪「何やってんだ…」

紬「うふふ…」



回想シーン

律『いいか聡!
  忙しい中時間を割いてお前のギター選びに付き合ってやるんだ!
  お礼に食事くらいはおごれよ!
  私だけじゃなく、一緒に来てくれる人にもだ!』

聡『分かったよ!
  なんだよ、そんなにおごってほしいのかよ?』

律『いいから!とにかく、ギターを選んでもらったら必ずお礼に食事をごちそうするんだぞ!
  楽器屋から近いところでは、ここら辺りがなかなかおしゃれでいい感じだから、
  ここ!この店で必ず食事をおごるんだ!』

聡『うっさいなー!分かったよ!
  おごるから。もー。』

回想シーン終わり



梓「……てな感じで、最初はこれがいいと思うよ。」

聡「ありがとうございます、おかげで助かりました。」
 (姉ちゃんはお礼に食事をごちそうしろって言ってたよな…)
 「あの…これから時間あったらお礼をしたいんで食事でもどうですか?」

梓「え…でもそんなの悪いよ。」

聡「いえ、大丈夫っす。
  梓さんのおかげで思ったよりもいい買い物が出来たんで。
  それに、梓さんにお礼もしなかったって姉ちゃんにばれたら
  締め落とされそうなんでw」

梓「律先輩なら…ありうる…
 それじゃあせっかくだからごちそうになろうかな。」

聡「ありがとうございます!」

梓「お礼を言うのは私の方だよ!ww」

聡「そうでしたねww」




後日。

律「で、ギターの方はどうなんだ?」

聡「なんか…うまくいかないんだ…
  合宿のライブの梓さんみたいなのは無理としても、
  あの時教わったくらいは…って思うんだけど…」

律「まー、楽器ってのは自己流でやっててもなかなかうまくならないしな。
  ちゃんとした先生について教わらないと。」

聡「ギター教室とか通うの?」

律「違うよ、バカ!
  一緒にギター選んでくれたいい先生がいるだろうが!」

聡「梓さんに!?いや…いくらなんでもそこまでお世話になるのは…」

律「大丈夫!あいつは生真面目だから今頃聡がどうなってるか心配してるくらいだって!
  いいから電話してみろ!」

聡「なんだよ!姉ちゃんが連絡してくれるんじゃないのかよ!?」

律「自分のことなんだから自分で何とかしろ!」



聡「こんなことまで聞いちゃって申し訳ないんですけど、
  何から練習したらいいか教えてほしくって…」

梓『んー…電話じゃあちょっと伝えにくいな…
  じゃあ今度の休みに一緒に練習する?』

聡「いいんですか!?
  じゃあ次の休みに行きますから!」

梓『あ、いいよ。私が聡くんの家に行くから一緒に練習しよ。』

聡「ありがとうございます!
  それじゃあ待ってますんで!!」

(Pi!



律「なんて?」

聡「今度の土曜日、教えに来てくれるって。」

律「なんと!?
  いや~遂に聡も家に女の子を招くようになったか!
  これはお赤飯を準備しておかないとな!w」

聡「いたた…背中バンバン叩くなよ!なんだよ、それ?
  なんでそのサムズアップなんだよ!?」




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