MIO”FINAL FANTASY IV THE ENKO”
おじさん「それじゃあ僕先にシャワー浴びてくるね♪」
澪「ぇ、ぁ、あの……」
ガチャ バタン シャワアアアア
澪「……」
澪(うわあああどうしてこんなことに……)
数時間前
律「こないだムギと二人きりで会ってさー」
澪「っ……それでどこにいったんだ?」
律「ん? どこに行ったかって、えっとー駄菓子屋とかゲーセンとか」
律「ムギの奴ほんと何にでも興味津々でさ。ま、いつもの事だけどな。それでな――」
律「――ムギのやつ唯より天然かもしれないぜ。すごく面白かったー!」
澪「……」
律「澪? どしたの?」
澪「……いや、なんでも」
律「あれぇーもしかして澪も遊びたかったのかなぁ? いやあーすまんすまん! 二人っきりでデートを満喫しちゃったよ♪」
澪「っ!」
ゴチンッ!
律「ぐぇあ!?」
――――
澪「なんだよ律の奴……」とぼとぼ
澪「ムギ……」
澪「私もムギと遊びたかった」
澪「遊びたいよう」
おじさん「えっ!? じゃあ……遊ぶ?」
澪「遊ぶぅ……」
おじさん「おお……! じゃ、じゃあ休憩しにいこっか!」
澪「うん……えっ?」
おじさん「いやー君かわいいね♪ おじさんドキドキしちゃうよ」
澪「あ、あれ?」
そして今に至る
シャワアアアアア
澪「ど、どうしようどうしよう……」
澪「どうしてこんな事に……あぁぁ」
澪「元はと言えば律の奴が……いや、律は悪くない」
澪「私が勝手に怒って……怒るっていうか律に……」
澪「だってムギと二人っきりで……」
ガチャ
おじさん「ふーさっぱりさっぱり♪」
澪「あああそんな事考えてる場合じゃなかったぁぁぁ……!」
おじさん「どうしたの澪ちゃん。澪ちゃんもシャワー浴びるでしょ? おじさんは浴びなくても構わないけどね(笑)」
澪(どうしよぅぅ……はっ! ていうかおじさんがシャワー浴びてるうちに逃げればよかったんじゃ!?)
澪(私のバカバカ!)
おじさん「それとも話でもする? 澪ちゃんって高3くらい?」
澪「……あ、はい」
澪(何か……何かこの状況を打開する方法を考えなきゃ……!)
おじさん「じゃあ夏休みかー。学校はどこに通ってるの? 家はどの辺?」
澪「……学校は桜が丘女子高で家は――」
澪(さっきまでは怖くて頭が回らなかっただけだ。冷静に考えれば何か糸口が見えてくるはず!)
おじさん「へえー隣の駅かぁ。そうだ番号とアドレス交換しようよ」
澪「……はあ」
澪(こんな時律ならどうするのかな……ムギだったら……)
おじさん「これでOK。暇な時は遊ぼうね♪」
澪「あ、はい」
澪「……へ?」
おじさん「澪ちゃんみたいなかわいい子に誘ってもらえるなんて嬉しいなあ!」
おじさん「僕の息子も喜んでるよ。なんちゃって////」
澪「」ダラダラダラダラ
澪(ア……あ……考えるのに夢中でなんだか色々まずい話しちゃった気がするぞ……)
おじさん「それじゃあ――」
澪「っ……ああっ!」
おじさん「うん?」
澪「えーとえーと……あ! ゲーム! ゲームがある!」
澪(何だかホテル同様古そうだけどこれで時間を稼ごう!)
おじさん「うわあスーファミだ懐かしいな~」
澪「わ、私これやりたいですっ!」
おじさん「うーん、じゃあやってみようか。夜は長いしね//// なんちゃって(笑)」
澪「わ、わーい」
澪(ふぅ……あとはなるべく長持ちするゲームを)
澪「えっとえっと……ぷよぷよはだめだ……スト2も……」
澪(対戦型ゲームじゃ常に終りと隣り合わせだ。おまけにおじさんとの仲を深めていい余興になってしまう可能性もある……!)
澪(じゃあ何をやればいいんだぁぁぁ……ん、これは?)
澪「FINAL FANTASY IV……」
おじさん「えっそんなのあるの? うわー懐かしいなー」
澪(このシリーズ律と聡がやってるの見た事ある。確か13だか14だった。そのゲームの4作目か)
澪(おじさんも知ってるみたいでウケもよさそう。何よりRPGなら時間が大幅に稼げる!)
澪「これやりたいです!」
おじさん「でもこれRPGだよ」
澪「だ、だけどどうしてもこのゲームやってみたいんです! お願いします!」
おじさん「うーん……」
おじさん「僕このゲーム昔よくプレイしたんだよねー。懐かしいなぁ。そもそも今時スーファミが置いてあること自体がすごいね」
おじさん「ああ、そういえばこのゲームって2人プレイ出来たっけなぁ」
澪「じゃ、じゃあ……」
おじさん「せっかくだからやってみようか」
澪(神よ……!)
おじさん「スーファミのカセット差し込むなんて何年振りだろう」
ガチャ バチン
テレレレレレレレ……♪
おじさん「うわー懐かしいな(笑)」
澪(とにかく今は1秒でも長くゲームをやり続けるんだ)
最終更新:2012年09月11日 08:16