梓「どうぞ」

唯「!!!!」

唯「誰もいない…」

梓「ははぁここには誰もいませんよ」

唯「昨日の夜、声がしたのに」

梓「まずは落ち着くことが大切ですよ」

唯「そ、そうですよねぇハハハ」

唯(おかしい…確かにきいたのに)

梓「とりあえず、どこまで覚えてるか分からないので簡単な記憶チェックをします。」

唯「は、はい」

梓「こちらの教授室に来てください」

唯「う、はい」



唯「うわぁ、何ですかねこれは」

梓「ふん、ここは教授室と言っても私の部屋ではないのです。」

梓「一ヶ月前に亡くなってしまった田井中博士の部屋なんですよ」

梓「ちなみにそれは狂人が自分で切り落とした左手の五本指と使った包丁」

梓「他にもオッドアイの猫の生首の剥製や、漫画や、色々ありますよ」

唯「こ、これがなんだってんですか」

梓「まぁこれはあんまり関係ありません」

梓「それより質問です」

梓「この飾ってある写真の人物が誰か覚えていますか?」

唯「い、いや…」

梓「覚えていませんか。まぁこれくらいの説明は大丈夫でしょう」

梓「この方こそさっき言っていた田井中博士ですよ」

唯「は、はぁ」

梓「田井中博士は天才でした」

梓「精神科学について研究していまして暗示などに強い興味を持っていたんですよ」

梓「ちなみに田井中博士の資料とか事件の詳細は面倒なので読んでいてください」

唯「どこへ行くんですか」

梓「別の患者を見に行きます」



唯「なになに…?キチガイ地獄外道祭文?」

唯「ふむふむ」

唯「スカラカチャカポコチャカポコ」

唯「な、長いなぁ…」

唯「早く事件のことについて知りたいから飛ばそう」

唯「なにこれは?胎児の夢?」

唯「胎児も夢を見る?田井中博士の論文じゃん」

唯「やっぱりおかしな人なんだなぁ」

唯「アハアハアハ」




律「いいかぁー!よくきけぇっ!」

律「胎児は夢を見るんだ!母親の胎内から出るまでの10ヶ月間の間に長い長い夢を見る」

律「それは記憶の保存という根本的な事から考えれば分かる事実である。」

律「記憶はどこにある?そこのお前、答えてみろ」

「え、えーと脳髄ですかね?」

律「ばか!ちげーよ!」

律「みんなは脳髄を考える所だったり、記憶をためる場所だと思っているのか?」

律「それは違う!記憶や物を考える場所は脳髄なんではない!」

律「細胞だ!細胞の一つ一つが記憶し、考えているのだ!!」

律「だから脳はそれを他に伝える電話交換所のような場所にすぎない」

律「だからみんな、脳髄な物を考える処じゃないんだ」

律「脳髄は物を考える処にあらず!」

律「よく覚えておけ」

律「え?それとこれに胎児の夢がどう関係してるかって?」

律「ばっかやろーう!少し考えれば分かることだろ!」

律「いいか、細胞が記憶しているということは」

律「胎児にも記憶、心理が遺伝するということだ!」

律「つまり我々人間は常に先祖からの記憶を受け継いでいることになる!」

律「つまり先祖代々からの記憶は胎内で夢として見ているのだ!」

「なんの証拠があって言ってるんだよー」

「そうでぃそうでい」

律「証拠はあるさ!まだ実証はできないけどな」

律「人には先祖からの考えや心理が遺伝する。」

律「つまり心理遺伝するのだ!!」

律「急に分けのわからないことをやり始めたり、何かの拍子でそうなったりなどのほとんどがこの心理遺伝作用なのだ!」

律「まぁ見ていろ!数十年たったら実証してやるからよ」



唯「フウン。おかしな人だなぁ」

唯「あ、事件記録だ」



梓の事件記録

平成十一年六月九日

女子高生大暴れ!2人死亡1人負傷
この衝撃的なニュースは
桜ヶ丘女子高校で起きた悲惨な事件である。
平沢 憂(17)が姉の軽音楽部部室にあったギターを振り回し、部員を何度も殴ったという。この時部室にいた秋山澪、琴吹紬が頭を何度も殴られた為死亡
姉の平沢唯は頭を殴られたのが一回だったので負傷で済んでいるとのこと
なお、平沢憂がなぜこのような犯行に至ったかは現在精神科にて解明させるとのこと



唯「!!!!!思い出した!」

唯「憂は私の妹だ!」

唯「確かに私の後ろ首あたりに殴られた跡がある!」

唯「その時の弾みで記憶が無くなったってわけか」

唯「なんだかスッキリした気がする」

唯「あ、まだ続きがある」


周りの人の意見

「憂がそんなことをするのは信じられない。本当に姉思いで姉の事を思って生きている憂が姉のギターで姉とその友達を殴るなんて信じられません」(同級生)

「憂?いつか爆発すると思ってたね、うん」(同級生J)


唯「そうだよ…私だって憂のことが好きだったのに…どうして…」

唯「それに段々思い出してきた」

唯「りっちゃんが事件を解決するって精神科医になったこと」

唯「梓さんは別の学科だけど事件を解決しようと頑張ったって」

唯「だからみんな友達だったんだ」

唯「あれ?」

唯「なんでりっちゃんはなくなったんだ?」

唯「さっきあずにゃんが亡くなったって言ってたよね?」

唯「オカシイ」


律「だーれが亡くなったって?」

唯「りっちゃん!」

律「私を幽霊だって驚かないのは感心したぜー唯!」

唯「でもどうして!」

律「はっはーお前梓の言っていることを信じてたのかよー」

律「遺書も何にもないのにさーひどいぜー」

唯「だっだってあの時はまだ記憶が…」

律「まぁ記憶が無い状態で吹き込まれた事を真実だと信じるのは仕方がないことだよ」

律「だけど事実。あたしは生きてるぜ」



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