「ムギ~。放課後、文化祭の練習するっていっただろ?」

「律ちゃん。ごめんなさい。私、今日は外せない用事があって……。
あ、これ、夏休み中にヨーロッパ行ってた時のお土産。」

「よし。許可する。」


「律~。あたしも今日は用事があるって言っておいたはずだけど?」

「なら何かお菓子をよこせ澪!」

「調子に乗るな!」

「うふふ……律ちゃん、澪ちゃんったら……。ホント、仲がいいのね。」


「ムギちゃん。この写真の子、誰?」

「なんだ~?唯隊員、何を見ているんだ~?」

「ああ。ムギがヨーロッパに旅行に行ってた時の写真だろ?そう言えば、最後のイタリア?この写真だけ、女の子が写ってたな。」

「どれどれ?うわっ、梓にそっくり!唯隊員。命名はミニ梓で?」

「いやいや、ポケット梓ですよ。律っちゃん隊員。」


「この子は………私の………大切なお嫁さんなの。」


「「「………え?」」」



「………ほわ~ん」


「……ム…ムギちゃん?律ちゃん隊員。ムギちゃんの様子が……」

「色々あったんだ。唯隊員。戦帰りの兵士の心の傷はそっとしておいてやるもんだ。な?澪大佐。」

「ムギの……お嫁さん……?……あ、ひょっとして、おママごとの事か。」



「もう………アニスさんには………二度と会えないけど………私………。ううん。大丈夫。私、もうあの頃の私じゃないから……。

でも、ごめんね。約束、果たせなくて………」









ムギちゃん………


約束、果たせなくててごめんね……


本当に…………