「お姉様……それ、ホントですか?」

「え?……ええ…」


「……マジですか?」


「?……………??……」

お嬢様はおろおろしてる…


あたしが今考えてる事……


同性でも結婚できる……

目の前にはちょっと抜けてそうだけど超お金持ちのお嬢様……


昨晩、既成事実………






「………お姉様………いやお嬢様………」


「は、はい?……何か?」


「あたしと!結婚してください!!」


「え?………あ、あの………え?」


「結婚です!あたし、お嬢様のお嫁さんになりたいんです!!!」

「は、はい………ですが……その……あの……」




なんとなく、お嬢様が怯えてるような気がする……


多分、今のあたし、すんごい迫力の顔でお嬢様に迫ってるんだろな……


でも、ダメ!

ここでひくわけにはいかない!!!


「あたし!あたし!お嬢様の為ならなんでもします!毎朝ご飯つくります!!お風呂も一緒に入ります!!夜だって、いつでもお相手します!! 」


「………え、えと。でもね………」



ここだ!!

チェンジアップ!!


「それとも………お嬢様、アニスの事が嫌いなんですか……ぐすん……?」


「え?えぇ!?……いえ、そのような事は……」


アニスちゃん必殺!ヒットアンド泣きじゃくり!!



決まったー!

大佐以外の人なら、例え相手が女性でもこれを食らったらイチコロよ!!




「………ごめんなさい。私一人では決めきれません。あたしのお父様に聞いてみないと……」


「はぅううう……」


ちっ

やっぱり金持ちは親類の賛同を気にするんだから…

やっぱりこっちの世界でも女の子同士の結婚も難しいのかな……?

「………でも!アニスちゃんがお嫁さんになってくれるなら、ぜひそうしたいし!……だから……」


「……なら、今日は姉妹じゃなくて、夫婦になりませんか?」

「え?」

「だ~か~ら~、今日はアニスちゃんがお嬢様のお嫁さんになります!」


とりあえず、そういう事にして、今日もこの家に居座ろ~♪

なんたって、玉の輿がかかってるんだから……

相手は女だけど
お金持ちならなんだっていいし~♪


「……はい。そうですわね…。そうしましょうか!」

「はわ~ん。アニスは今日からお嬢様のお嫁さんですぅ~!!」

「じゃあ、またアニスちゃんでいいかしら?呼び名………」

「はい!んで、あたしはなんてお呼びしましょうか?コト………」


名前……
コト………なんだっけ?

もぉ~、コトちゃんでよくない?



「ムギ……。お友達はそう呼んでくれてました。」

「ムギ?ムギちゃん?
かわい~ですね!じゃあムギちゃんで!!
ふつつか者ですが、今日からお世話になります。
ムギちゃん。」


「//////。こちらこそ。アニスちゃん………」





よし

後は、お嬢様をオトすだけ…………


……………

でも、具体的に何をすればいいんだろ?


お嫁さんって言ったら、ご飯を作ってあげたり、お風呂で背中を流してあげたり、夜のベッドで……


……て、もう既にやってる事ばっかじゃん!

え!?
じゃあ、これ以上何をアピールすればいいの!?


「あの、アニスちゃん。よかったらこの後、私の部屋に来ない?」

「え?あ………はい!」


部屋………私室……

え?昼間っから!?


いや~ん!お嬢様ってば大胆!!


「何々!?何するの!?ムギちゃん。」

「大したことではないのだけれど……。実は、最近ハマってる趣味があるの。」




趣味………?


いゃぁん!なんか期待しちゃう~♪

お嬢様の趣味…………


え?

なんか危ない事じゃないよね?

この人ならやりかねん!


「あ……あの。趣味って?」


「音楽です。私、最近ピアノの練習にハマってて…」


「へ?」




案外普通でした


やっぱお嬢様の部屋はひっろ~い!!!


なんかいい匂いする~



んで、でかいピアノがある

でかさだけじゃなくて高そう……


「ムギちゃんのピアノ~♪わくわく♪…わくわく♪」


うっは~

高そうな壺!
なんか光ってる
………宝石!?


きゃっは~♪


…………あ、なんか聞こえてきた…………



……………

……………


なんだろ………


……………


「あまりレパートリーはなくて……。気に入った曲だけを独学で弾けるようにする程度なんですけど……」


「いえ!さすがお嬢様です!あたしなんて、楽譜も読めませんよ……」


「いえ、私も………。音楽は習い事の一つに過ぎませんでした……。」


「……どうかしましたか?」


「い、いえ………。
………そうですわ!
アクセサリーなど興味ありませんか?」

「え?装飾品ですか?ありますあります~。」


キター!!

何々!!?
金のブレスレット!?
ダイヤの指輪!?

はわ~ん
宝石が埋め込まれたティアラなんかも~



「はい、これ!」


「うわぁ~………あ?」


…………?

カチューシャ?

それに………猫耳?


「猫耳バンドです。」


「あ……はは。かわいいですね………」


「アニスちゃんに似合うと思うわ~♪」



やっぱ、この人………変


「うわぁ~。かわいい~……」


「……あはははは……」

そりゃあたしは何をつけてもかわいいだろうけど……


う…………でも

猫耳なあたし……

破壊力バツグンじゃん♪


「あの!アニスちゃん!」


「は、はい!?なんでしょうか!?」


「にゃ~……って、言って下さい………」


「………へ?」

「にゃ~………です!」

「……にゃ、にゃ~…」


「あぁ………癒されますわ~……」


「あはは……。良かったですにゃ~。私も嬉しいですにゃ~……」


「そうですわ!
アニスちゃん!これを…」


白黒の……服?


「猫耳メイド~。最高のシチュエーションですよね~。」


「にゃぅあ!?」


な、な、
なんであたしがメイド服なんて!!?

使用人の服なんて着たら、幸が薄くなっちゃうじゃない!!


………ま、かわいいのは認めるけど………


「ささ、お着替えしましょう♪」

「え!?え!?
…………にゃわっ!?」


またこのシチュエーションなの!!?


「い、いや!!
ちょっ!………自分で脱げるから………
あ、いや!?」




あう~…………


この人のお嫁さんはやっぱ嫌かも………


「かわいい~!!
アニスちゃん!可愛い過ぎます!!」


「……あ、ありがとうございます……にゃ~。」



あは、あはははは


もう、なんでもいいや……


「あ、あの~……ムギちゃんはこ~ゆ~のは着ないんですか~?」


「あ、私?私は着るのより、着ている人を見るほうが好きなので……♪」



はぁ~……

なんか疲れた………


あたし、こんなのでお嫁さんになれるのかな?


玉の輿の為にも、結婚まで持っていかせなくちゃならないし………

その為にも、お嬢様を誘惑して、あたしの虜に………




あれ?


「あ、あの~、ムギちゃん?」


「はわ~……ふぇ?なんでしょ~か?」


あたしに見惚れてる?


あれ?今、ひょっとしてチャンス!?


「……えへへへ……
ム~ギちゃん。」

「ふぇ?…………あ……」


姿勢を低くして、お嬢様の懐に入り込む

上目遣いで近づき………


「………にゃ~ん。」


「えっ!?あ、アニスちゃん!?」

「ごろにゃん♪」


そのまま胸の中へ飛び込んだ

頭を胸の間になすりつけてグリグリ~

「……あ……アニスちゃん、どうかしましたか………?」


「にゃ~♪にゃにゃっ♪」


もう言葉なんて発しない……

あたしはかわいい子猫

子猫になるんだ!!


ペロッ

「あ……やぁっ!」

そのまま首筋を軽く舐めて………

もういっそしゃぶり付いちゃえ!!


カプッ

「ひゃぁっ!?……アニ……ス……ちゃん?……やっ………あ…………」


さっきや昨晩とは違って、今はアニスちゃんが先手を取ってる~♪


こう見ると、お嬢様も意外とかわいい~



「にゃふ~ん♪」


「アニ……ス……ちゃん…………どうし……ちゃったんですか…………?
ひぃあん!?」


今度は耳たぶを軽く噛んでみた……


どぉ?

お嬢様

あたし、こんな子猫にもなれちゃうんだよ?

大佐はあたしを
かわいい妖精のふりをして危険な森に連れ込む皮をかぶったゴブリン
って言ってた……

……ゴブリン………って…………さすがに嫌だな


でも、それで悪い?

人を魅惑するために見た目に気を遣う可愛いゴブリンがいるんなら……




「にゃ~ん♪」


今、私は子猫

子猫の皮を着た小悪魔かもしれない

……だから………

お嬢様を襲っちゃうんだから♪


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