あたしアニスちゃん
趣味はガルド拾い
特技はお金持ちのお坊ちゃまの誘惑
ローレライ教団神託の騎士団道師守護役所属、アニス・タトリン 13歳!


なんだけど………
ルーク様の超振動の影響で違う世界に飛ばされたみたい……

この世界にも人間はいて、街もある
でもガルドが通貨じゃないみたい!
おまけに言語も通じないし、アニスちゃん大ピンチ~!!

もう元の世界に戻れないのかな?

いや、こうなったらこっちの世界で玉の輿を狙うんだからね!!


「と、い~訳で大きな建物の前に来ました~。
きゃわ~ん
こんな大きな家に住んでるんだから、きっとかなりのお金持ちね~♪
………んしょ
第一印象が大事ね。言語が通じなくても、可愛らしさはどの世界でも通じるはず!」


じゃあ、早速門をくぐって行こ~。



ガチャガチャ……


「あれ?ドアが開かないや………。
ちっ。留守だったか……」


『アニスちゃんの世界では、人が他人の家に勝手上がり込むなんて日常茶飯事です。インターホンなんて習慣すらありません。』


「ま、いいか。その辺にも、まだ大きな家があるし………」

「あら?……何か御用?」


目の前には……
ナニコレ?めっちゃ綺麗な女性じゃない!?
あー、妬けるわ。

「えーと…。この家の人は……留守みたいですね?」

この女何者?
この家のお嬢様……?
はっ!!まさかこの家のお坊ちゃまの許婚!?

「あら……日本語がお上手なんですね。現地……の方ですか?」


あ………。
そうだ!3日ぶりに人と会話できた!
やった~!通じた!


「あのあの!あたしアニス・タトリン……て言うんですけど……」

「あらあら……可愛い。」

あたしはまだ知らなかった

この出会いが、あたしをあんな未知の世界に落としめるなんて………

「あたし!この家の人に会いたくて……いや、その……あたし、実は…!」

「ここ……うちの別荘だけど………」

「はぅあ!?そうだったんですか!?」

別荘?これが?
この女……侮れない…
こいつに兄弟なんて居たら……狙い目ね!!

「あの~、お嬢様。ご兄弟なんていらっしゃいますか?」

「私?いえ、一人っ子です。」

「えーと、じゃあ、お母様がいないとか、お父様が独り身だったりしませんか?」

「いえ……特に……」

ちっ………
なら、お父様の愛人関係を狙ってみるか……

なら早速、この女を取り入って……

「あの~、私、実はこうお家に一度でもいいから入ってみたくて………」

「………困ったわね……。お父様にはむやみに他人を家に入れるな、って言われてるの。」

「うっ………。そこをなんとか………?」


「じゃあ、一つ条件を与えます。それを守るなら、特別に入れて差し上げますわ。」

「え?ホント!?何々?アニスちゃん頑張る!」

「ええ……。私の妹になってくれませんか?」

「…………ほえ?」

「私、姉妹とかも居なくて、親戚にも身近な年齢の人がなかなか居なくて……」


「はぅ~ん。分かりました。今日からアニスちゃんはお姉様の妹です!」

「うふふ……可愛いわぁ~。」



ふふふ……計画通り
意外にチョロかったわね
さすがわアニスちゃん!



………妹ってなんだろ?


「ひっろ~い。おしゃれ~。最高です~。」

ルーク様のお屋敷並……

これは期待出来る!

「それでお姉様。お名前は何て言うのですか?」

「琴吹 紬です。」

コト……変な名前。

「あたしはアニス・タトリン。ローレライ教団神託の騎士団道師守護役です!」

「神託………?そういう学校があるんですか?」

「え?いや……学校って言うか、軍隊のような……」

待てよ
いきなり軍人なんて言っちゃったら、暴力的な女の子に見られちゃう!?

「………っぽい遊びが学校で流行ってました。」

「あらあら。楽しそうですね。」

………おし!
上手く切り抜けた
違う世界とはいえ、軽々しく自分を軍人なんて……



………って………

「はぅあ!忘れてた!」

あたしは今、謎の新世界に居て帰れないかもな状態なのに!
せっかく言葉が通じる人を前にして何やってんの!


「あの………何か?」

「あのあの!あたし、実はオールドランドからやってきたんです!この世界はなんて言うんですか?」

「…………。オールドランド?その様な国名は……。ここはイタリアですよ?」

「え?知らないの?オールドランド………。いたりあ?何それ?」

「………あら。やっぱり出身はこの辺りではないのですね。もしかして、日本人の方なんですか?」


「日本………?なんか聞いた事あるような……」

「アニス……。日本名ではなさそうですし……」


………やっぱ、そう上手くはいかないか……


グゥウウ~

「はわわ!?」

ヤバッ!こんな時にお腹が鳴った!
ああ、はしたない女の子に見られちゃう~!

「………まずは食事でも取りましょうか?」

「え?いや………」

「その……アニスちゃん?」

「えっ!?」

キモッ!!
女にちゃん付けされた!
何!?喧嘩売ってんの!?


「……とお呼びしてもいいでしょうか………?」



………なんなのその目…
うるうるして、餌を求めてる子犬みたいな………



はぅあ!
何?あたしの中の何かが反応した!



うう………


「……いいですよ。むしろ呼んで下さい。紬お姉様♪」
「よかったぁ~。ありがとうございます。アニスちゃん♪」


「はは………」


なんでこんなに喜んでるの?

なんか、こっちが可愛い感じてきた……



「そうですわ。せっかくですから、私が料理をお作りしましょうか?」

「ええ!?駄目ですよ!
お姉様がお料理なんて!」

お嬢様の料理=激ヤバ
に決まってる!

「あたしがやります!」

「いえ……そんな。お客さまなんですから……」

「任せてください!妹の手料理、心して作ります!」


ここで手料理の実力を見せつけておくのもアリね
全ては玉の輿の為~♪


エプロンを付けて……

「お姉様は座って見ていて下さい。」

いざ出陣!


「アニスちゃんのエプロン姿………。
可愛い……」


「………おいしい…」

「よかったぁ!お姉様のお口に合って…」

「エビの焼き加減がお上手ですね。素材本来の風味が増しているように感じます。……でも、こちらのカレーは独特ですね。」

「マーボーカレー?材料が足りたから作ってみたんだけど……」

金持ちはこういった庶民の味が美味に感じると聞いた事あったんだけど……
駄目だったかな?

「なんかお嫁さんの手料理って感じです。味もずば抜けてる気がします。
アニスちゃんはいいお嫁さんになりますね?」

「そうですかぁ~?アニスちゃん嬉しい/////。」


好印象ゲットー!!

あたしサイコー!


「………もう、今晩のお食事会に行く必要はありませんわね……」

「え?お姉様、何か言いました?」

「アニスちゃん。もうお家に帰らなくてもいいの?暗くなってきましたわよ?」

「え?……あ……。」

家なんてないし……
家なき子=孤児!?

ヤバい!印象激悪!?

「あ、あ、あたしは………その……」

「………アニスちゃん。今晩は私は暇なのですけど、宜しければ泊まって行きませんか?」

「……へ?」

「見ての通り、この屋敷には部屋は沢山あります。
本当なら使用人が数人いるんですけど、私、プライベートの使用人があまり好きになれなくて……」

「………。こんな大きなお屋敷で……1人?」


さすがに、それはかわいそう……




「…………うん。お姉様が1人で淋しいの、アニスちゃんも嬉しくないし。今日はここで泊まる!」

「本当ですか!?よかったぁ~。私、1人で居るのとか……本当に嫌で……」


ふふふ………タダでこんな豪邸に寝泊まり出来るなんて……
アニスちゃん、今日はめちゃめちゃラッキー!

今までは路地の端でタチ悪い野良犬を襲って食事、橋の下で寝泊まりだったし……
ようやく、ちゃんとした所で睡眠できる……


うひひひ

今日だけ、アニスちゃんはお姫様~、な気分♪


綺麗な部屋~

きゃわ~ん!


…………

………でも、なんか寂しい……


コンコン

「あの~、アニスちゃん。お風呂が沸きましたよ?」


「はぁ~い♪今行っきまぁ~す♪」

お風呂か~。
何日も入れないのは慣れてるけど、やっぱ女の子だし~。

ガバッ

「え?」

「お姉様。一緒に入りましょうよ♪」

アニスちゃんの必殺、相手の腕に飛び付き上目遣いでおねだる交渉術!!
……を、調子に乗って使っちった。
てへっ♪


「//////。ええ、是非一緒に…………。」

「きゃわ~ん!恥ずかしがるお姉様!可愛い~!」


なんか~
夢見たい!

あたし、本当にここのお嬢様になれないかな!?







「お姉様、肌綺麗~…」


服を脱ぐ姿もなんかさまになってる

さすがお嬢様!

「アニスちゃんも……。綺麗な肌ですね?」

「え?あたしですか?そんなぁ~。お姉様と比べたら~……」


傷を負ってもすぐヒール、オイルで手入れしてるから当然だけど………


「きゃっほ~!」
バッシャア-ン!

何!?すっごい広い浴場じゃない!泳げるじゃん!

「サイコー!快感~!」


ガララ……

「お湯加減はどうです?」

「はわ~。最高ですぅ~。お姉様~。」

………とっとっと。
あくまで上品に………

「えいっ!」

バッシャアーン!

え!?何!?何が起こったの!?


「ぶくぶく……ぶはっ。気持ちいいですね~。」



お嬢様が飛び込んだぁああああ!!!!?

「お姉様!?あの……」

「使用人がいると苦笑いをされるんです。だから、今だけ………ね?」

「あ、あは、あははは。」

ぽか~ん

ひょっとして、
見た目以上にはしゃぐタイプの人?


「………えいっ!」

ムギュッ!

「はぅあ!?」

きゃっ!何!?胸!?


「アニスちゃん。ぷにぷにしてる~。」

「きゃっ……はわ……あ……お姉様……やめっ…!」


この……お風呂に入っただけでテンションが全く変わったわ……


「お……お姉様だって!」
「ひゃっ………もう、アニスちゃんったら……えい!」


も、も~ ………
なんでお嬢様相手にこんなことやってるの?


「も~、いい加減に…………。!?」

ふと顔を上げたら、目と目があっちゃった……


「……アニス……ちゃん…」

………え、何!?この状況!?

いつの間にか、お嬢様の手があたしの背中……腰に……

「あ………あの……」

「あの………」

「アニスちゃん……やっぱり綺麗な肌……」

「そんなぁ、お姉様の方が白くて綺麗な肌ですよぉ~。」

「アニスちゃんの褐色の肌………なんか神秘的。それに長い黒髪……綺麗。」



いやぁ……確かに髪には自信あるけど……
なんか髪の毛の触り方がやらしいんですけど……



………やらしい!?
なんでよ!?



「ふぁあ!?……ひゃ…」
「やっぱり肌の触り心地……癖になっちゃいそ…」


はわわ……なんかやらしい手つき………



って、なんでやらしいの!?

どうしたのお嬢様!
なんか凄く感じちゃうんだけど!
なんで女同士でこんな事を!?


「あ、あの、お姉様?」

「……アニスちゃん……」


あ……でも綺麗な目だなぁ

自然と顔が緩んでくる……なんか力が抜ける……

あ……気持ちいいかも……


「…………はわわ…」


目……近くでみると本当に綺麗……

お姉様……やっぱ綺麗だな……

どんどん近くなって……
匂いもしてきた……

いい匂い……

近い……お嬢様の吐息が私の唇に…………


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