111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 13:32:39.67 ID:dyKaFgXa0



……――

………―――

唯「…」

梓「…」

律「…」

澪「…」

唯「あのバンド、サイドギターうまかったね」

梓「あ…はい」

唯「どうして大振りして弦切っちゃうのかなー…」

梓「…! ご、ごめんなさいです…」

紬「^^」

112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 13:38:27.78 ID:dyKaFgXa0


唯「ねぇ、あずにゃん」

梓「は、はい…?」

唯「どうしていつもよりギターの位置低かったの?」

梓「あ…」

唯「言った筈だよね、変な気を起こして失敗することが多いって」

梓「はい…」

114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 13:42:45.37 ID:dyKaFgXa0


唯「ねぇ、澪ちゃん」

澪「!?…なんだ?」

唯「足元、何置いてた?」

澪「えっと……えーっと、うん…プリアンプ…?」

唯「前日までなかったエフェクターなんで持ってるの?」

澪「梓の知り合いの楽器屋にシールドのお礼をしたときに…その…折角のライブだし…」

唯「ふーん、それでBassAttackなんて買ったんだ、いや、買わされたんだ」

115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 13:47:45.66 ID:dyKaFgXa0


澪「買わされたって!!そんな事ない!」

唯「なんで?シールドタダで直してもらって断りにくかったんでしょ?」

澪「ち、違う!初心者にも使いやすいからって…!」

唯「初心者にも…かー…澪ちゃんこのSHAPEとかHARMONICS、どんな効果あるかわかるの?」

澪「えっ…いや、

唯「BRITEは? …これはまぁわかるか…澪ちゃんさぁ、鴨にされたんだよ」

紬「フォアグラやがーw」

116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 13:52:39.54 ID:dyKaFgXa0


澪「鴨って…そんな事ない!」

梓「…ぷっ」

澪「!?」

梓「ぷっはっはっはっは!!あーっはっはっはっ!!」

澪「梓!どうしたんだ!おい!梓!?」

唯「…」

梓「澪先輩っ! ぶふっ、今日そのエフェクター持ってきた時笑い堪えるの大変だったんですよ!あは!」

澪「…?」

125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:00:13.01 ID:dyKaFgXa0


梓「ひぃーひぃー…ふぅ…あのですね、あの楽器屋の私あの楽器屋でお手伝いしてるんです」

梓「そこでエフェクターが全く売れなくて困ってたところ…例のシールドの件ですね、澪先輩に買わせちゃおうって」

梓「歩合制ですし売った者勝ちなんですよ、まさか澪先輩がこんなにまんまと…あはは!」

澪「梓…嘘だろ…?」

紬「まーんこ」

紬「ちーんこ」

126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:02:57.76 ID:dyKaFgXa0


澪「おどりゃくそ猫許しがたいムスタングよこせ」

梓「ああっなにすうんですかー」

バッキーン

紬「ショートスケール(笑)」

梓「くっそこの根暗やったな庭に生えた木を使ったようなフェンジャパ安物ベースがァーッ!!!」

バッキーン

唯「あーらら」

律「よーし私もドラムセット破壊するぞーどっせーい!!」

紬「YOSHIKIー!!」

129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:06:35.52 ID:dyKaFgXa0


 ; ; ; ; : ; : , ::███████▀◢▓▌▓◣▌ ▉▋  ▌█▌ ◢▓▌▓◣ ▀█████ : ,ああ!
 ; ; ; : ; : , : ██████◤ ▓▌▓▌▓▌ ▊▌  ▍▼ ▓▌▓▌▓▍ █████, : ,私の!
 ; ; : ; : , : ,██████  ▓▌▓▓▌▓▌ ▊◥  ▎  ▓▌▓▓▌▓▌ █████: エリザベス!
 ; : ; : , : , ██████ ▓▌▓▌▓▌▓▌ ▋  ┃ ▓▌▓▌▓▌▓▌ █████. : , :
 : ; : , : , ::██████ ▓▌▓◤◥▓▌▓▍ ▌     ▓▌▓◤◥▓▌▓▌ █████▎.:
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135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:11:50.14 ID:dyKaFgXa0


…――二週間後

梓「その…皆さんお騒がせしましたっ!」ぺこり

律「梓…」

唯「…」

澪「…」

梓「澪先輩…ごめんなさい!謝って許して貰える事じゃないのはわかってますが…」

澪「いい、いいんだよ、梓」

梓「先…輩…?」

澪「もういいんだ、梓 私はあの事が切欠で凄く大切な事を知らされたんだ…」

梓「大切な…事ですか…?」

澪「ああ、これを見てくれ…」

そういって澪がソフトケースから取り出した物――それは…

137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:18:05.42 ID:dyKaFgXa0


梓の眼に映ったもの、それは

梓「新しい…ベース…ですか…?」

涙で霞が掛かった視界、飛び込んでくるのは「Killer」というロゴ

澪「Killer-KB-IMPULSS…偶然立ち寄った楽器屋で見かけたときにさ、見つけたんだ」

そう言って微笑み窓際でベースを愛おしそうに掲げる澪を、梓は生涯忘れないだろう

梓「先輩、実は…」

139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:21:25.02 ID:dyKaFgXa0


澪の眼に映ったもの、それは

澪「新しい…ギター…なのか…?」

逆光で霞が掛かった視界、飛び込んでくるのは「Killer」というロゴ

梓「Killer-KG-PRIME…偶然立ち寄った楽器屋で見かけたんです」

そう言って愛くるしい笑顔で楽器を抱き寄せる梓を、澪は生涯忘れないだろう

律「二人とも、実は…」

140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:27:39.80 ID:dyKaFgXa0


後ろを見てくれ――その言葉に振り向いた二人の先には

梓「新しい…ドラムセット…ですね…?」

見慣れたドラムセットが在った空間に眼を向けると、脳裏に半裸の男が浮かび上がってきた

律「TAMAのクリスタルドラムセット…偶然ムギの家に立ち寄った時に見つけて、思わず、失敬してな…」

そう言って太陽の様な笑顔でスローンに腰掛ける律を傍目に、唖然とした顔をする紬を澪と梓は生涯忘れないだろう


144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:31:45.91 ID:dyKaFgXa0


澪「ああ、そうだ、これはただのインパルスじゃないんだ…」

梓「どういう事ですか?」

澪「お前のギターを振り上げた時に…ショートスケールの魅力に気づいてしまったんだ…」

澪「なんというネックの細さ、なんというフレットの狭さ…これが私の追い求めていたものだと…」

澪「ショートスケールにして損なわれる音などどうでもいい、演奏性、フィンガリングが見た目が全て…」

澪「なにせ上手く見られる! あの刹那にそう思ったんだ…これはお前のお陰だよ、梓」

梓「先輩…!」

紬「カスw」

147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:36:42.79 ID:dyKaFgXa0


梓「先輩…私も先輩の振り上げたベースを見て気づいた事があるんです…」

澪「なんだ?」

梓「なんてダサいシェイプなんだと、そう思いました」

澪「そう…か…」

梓「こんな楽器使って例え上手いとしても、格好悪いじゃないですか…」

梓「見た目で魅せてミュージシャン、音やフレーズなんざパンピーは聴いてないんです」

梓「そしてムスタング…今思い返すとなんであんなギターを使っていたのかわかりません」

梓「そしてそして、これも全て…澪先輩の…お陰です」

澪「梓…!」

紬「ださw」

149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:39:06.61 ID:dyKaFgXa0


律「へへっ一件落着、だなっ!」

紬「えっ」

律「んーっ!!心のモヤモヤがスッキリしたぜー!」

梓「そうですね!悩んでいたのが馬鹿みたいです!」

澪「ああ、やっぱり放課後ティータイムはこうでなくっちゃな!」

律「よーしっ、練習するぞーっ!」

150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:42:04.53 ID:dyKaFgXa0


~~♪~~♪

律「ふぅー!やっぱいいなー!」

澪「ああ、久々に合わせると気持ち良いな!」

梓「皆さん上達してないですか!?凄いです!」

紬「あのーw」

唯「ねぇ」

154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:48:33.32 ID:dyKaFgXa0


唯「ねぇ、あずにゃん」

梓「唯先輩!なんですか?やっぱ音の違いわかります!?」

唯「なんで演奏中くねくねしてるの?」

梓「く、くねくねって!ライブでもとちらない様に、パフォーマンスの練習ですよ!もうっ」

唯「見た目が大事、演奏には心が篭ってればいいって言う人が周りからどう見られるか知らない訳じゃないよね?」

梓「演奏も大事にしてます!ちゃんと聴いて下さい!」

唯「しっかり聴いた上で言ってるんだけど…明らかに音外してるよね」

唯「それにしてもイントロのトリルがちゃんとできてない様な…」

梓「いいんです!スタイルの違いってやつです!私は私の道を行く!です!」

唯「…」

161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:53:34.24 ID:dyKaFgXa0


唯「ねぇ、律っちゃん?」

律「なんだー!?」タンタンスタタン

唯「ちょっと音止めて あのさ、なんでバスが二つ置いてある訳?」

律「細かいなー唯は、いいだろー?別に」

唯「置いてあるだけならまぁ文句は言わないけど、ふわふわタイムに16分でバスを踏むってどういう事なの」

律「迫力でるだろー!?やっぱドラムは音圧が一番だぜ!?」

唯「どう考えても合うわけないじゃん それにほぼ3連になってるよ?それにライドで刻んでるし…」

律「あぁーっもう!!唯は一々細かいんだよ!いいだろ別に!」

唯「…」

163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 14:57:31.42 ID:dyKaFgXa0


唯「ねぇ…澪ちゃん」

澪「私にも何かあるのか?」

唯「イントロで3フィンガーで16分刻むのやめようよ」

唯「冷静になって考えてみなよ、必要ないでしょ?」

澪「唯、ドラムと一体になる気持ちよさがお前にはわからないのか?」

澪「私はな、テクニカルなプレイに嵌ってしまったんだよ」

澪「ギターを…殺すッ!」

紬「(キリッw)」

澪「唯…日の目を当たらないベースの気持ちがお前にわかるか?」

唯「音楽は誰か一人が輝くものじゃないよ」

澪「戯言だよ、唯 上物のお前にはわからないさ」

166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 15:01:32.86 ID:dyKaFgXa0


澪「絶対によれない8ビートを弾いたところでどうなる?」

澪「観客の誰一人としてわからないだぞ?それに比べてギターは下手糞なソロでも歓声があがる」

澪「ルート弾きだからといって、へんてこなギターソロよりも何倍も時間をかけて練習したのにだぞ?」

唯「…」

167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 15:05:03.90 ID:dyKaFgXa0


澪「土台を支えるのは確かに素晴らしい仕事だ、だけどな、唯…」

澪「支えた土台の上で胡坐をかいて座るような上物は、大嫌いなんだ…」

梓「~~♪」くねくね

澪「音楽を楽しまずに何が音楽だ…唯?」

唯「そう…」

168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 15:06:39.72 ID:dyKaFgXa0


澪「そうなんだ、唯」

澪「私はテクニカルの道を行く、いずれはどんなギターソロにも負けない様になる」

澪「スウィープはもうギターだけのテクニックじゃないぞ!唯!!」

唯「…」

169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 15:09:19.46 ID:dyKaFgXa0


唯「ねぇ、ムギちゃん」

紬「はいw」

唯「死ね」

紬「あ?」

唯「ムギちゃんは頭のおかしい子だけど、どうしてまともな演奏をするの?」

紬「私はね、唯ちゃんw皆が何をしたって、いいと思っているのw」

唯「どうして?もう音楽とは呼べない様な現状なのに?」

紬「うーん、そうねーw 皆が楽しんでいるからかしらw」

172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 15:11:42.63 ID:dyKaFgXa0


唯「ムギちゃんはやっぱり頭の足りない子だったんだね…」

紬「はいw」

唯「そう…」

………―――

175 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 15:19:45.42 ID:dyKaFgXa0


唯(あずにゃんは、演奏に対するプライドを打ち砕かれ、見た目だけを優先するギタリスト()になってしまった)

唯(まぁ私が悪いんだけどね)

唯(澪ちゃんは、控えめなプレイに徹する自分と周囲の目に嫌気が差してテクニカルベーシスト()を目指すようになった)

唯(これも私がプレッシャーを与えてしまったせいだね)

唯(律っちゃんは、元の性格に拍車がかかって手のつけられないドラマーになってしまった)

唯(…これは主に私のせいではないと信じたい)

唯(結局一番まともだったのはあずにゃんでも澪ちゃんでも律っちゃんでも、そして私でもなく…)

紬「今日はアバ茶やがーw」

唯(…)

177 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 15:27:48.58 ID:dyKaFgXa0



梓「やっぱりMCでう●こ投げつけた方がいいですって!」

澪「地獄の婚姻届も何とか弾けるようになったぞ!」

律「あれ…なんか首が痛いぞ…?」

紬「手水w手水ーw」

唯(帰ろう…)

178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 15:29:19.02 ID:dyKaFgXa0


唯「あぁー、もう真っ暗じゃん」

唯(…)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

さわ子「あのね、唯ちゃん…バンドって皆で成長していくものなのよ?」

唯「そんなのわかってるよさわちゃん、ただ指摘しないと気づかないでしょ?」

さわ子「そうね、確かに指摘するのはとても大事だわ 自分じゃ気づかない部分だってあるもの」

唯「むしろ自分で気づいても直そうともしない人もいますけどね」

さわ子「でもね、言うだけ言って後は自分で何とかしろ!じゃなくて、一緒に工夫していく事が大事じゃないかしら?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

唯(あの時は躍起になっていたけど、さわちゃんの言う事を真摯に受け止めていれば…)

?「ふゥーッ、ふゥーッ」

180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 15:33:00.18 ID:dyKaFgXa0


唯(ううん、これからだよね…これから皆で解りあっていけばきっと、素晴らしいバンドになるはず)

唯(だって、放課後ティータイムの皆だもん こんなに素晴らしいメンバーなんて、もうきっといない)

唯(そうだよね、皆…?)


ザッ――

聡「おちん●んプテラノドーン!」

唯「ッ! きゃぁ!?」

187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 15:43:25.15 ID:dyKaFgXa0


もういいか

唯(ううん、これからだよね…これから皆で解りあっていけばきっと、素晴らしいバンドになるはず)

唯(だって、放課後ティータイムの皆だもん こんなに素晴らしいメンバーなんて、もうきっといない)

唯(そうだよね、皆…?)

でFinにしておこか

189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/18(水) 15:48:21.56 ID:dyKaFgXa0


\               ¦         /
  \             ¦        /
             / ̄ ̄ ヽ,
            /        ',      /     _/\/\/\/|_
    \    ノ//, {0}  /¨`ヽ {0} ,ミヽ    /     \          /
     \ / く l   ヽ._.ノ   ', ゝ \       <   おわり!  >
     / /⌒ リ   `ー'′   ' ⌒\ \    /          \
     (   ̄ ̄⌒          ⌒ ̄ _)    ̄|/\/\/\/ ̄
      ` ̄ ̄`ヽ           /´ ̄
           |            |  
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         /           ∠_
  --   |    f\      ノ     ̄`丶.
        |    |  ヽ__ノー─-- 、_   )    - _
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   /_ノ /              ,ノ 〈           \
    (  〈              ヽ.__ \        \
     ヽ._>              \__)



唯「ねぇ、皆本気で楽器やる気あるの?」