律(おいおいおいおい……お世辞にも可愛いとも面白いとも言えないぞこれは)

澪(いや待て。もしかしたらこれもお金持ちの間ではドッカンドッカンバカウケしてる鉄板ネタなのかもしれないぞ)

律(さすが金持ち、まったくついていけないぜ……)

紬「」フヨフヨ





律(……)

澪(……)

律(……いやいやいやいや、いくら鉄板ネタってもなげえよ!長すぎるよ!いつまでやってんだよ!)

澪(ま、待て!これはもしかしたら盛大な前フリでこのあとにものすごーく面白いオチが付くのかもしれない)

 (きっとお金持ちにバカウケのスペシャルでクレバーなギャグなんだよ)

律(早くプレゼント交換がしたいのに……見てることしかできないのかよ!)

澪(明けない夜はない。律、今は耐えるんだ)

律(くそぅ)

紬「」フヨフヨ





唯「」スヤスヤ

律(唯?……唯ー!!)

澪(しまった、ムギのものまねのあまりの退屈さに……まだ、ケーキも食べてないのに……!)

律(澪!私はもう我慢ならねえ!アレを止めるぞ!)

澪(だから待て!ムギはお金持ちなんだぞ!この家のどこかにSPのひとりやふたりいてもおかしくないんだ!)

 (下手にムギを刺激すれば命を落とすことになるかもしれないんだぞ!!)

律(でも……でも!)

澪(今は耐えるんだ……反撃のチャンスは、必ずある)

紬「」フヨフヨ





唯「」スヤスヤ

さわ子「」グーグー

律(さ、酒が回ったか……この飲んだくれ教師め……!)

澪(落ち着け!今日のさわ子先生は酔ってた、最初から戦力外だ)

律(でもこのままじゃ憂ちゃんまで!中学生の憂ちゃんにこんな状況はまだ早すぎる!)

憂「」ウツラウツラ

律(ほらみろ!)

澪(まだだ……まだ待つんだ……あともう少しだけ……)

律(澪!)

紬「」フヨフヨ





唯「」スヤスヤ

さわ子「」グオー

和「」

律(……和?)

澪(ま、まずい!あまりの不毛さに和が自分の世界に入り込んだ!)

律(なんだって!?それじゃあ……)

澪(もう和に私たちの声は……届かない)

律(そ、そんな……グロッキーの憂ちゃんには期待できないし……)

憂「」ウツラウツラ

律(いくらなんでも金持ち1人に凡夫2人じゃ相手が悪すぎる!)

澪(誤算だ……まさか和が脱落するなんて……)

律(……澪。反撃のチャンス、ちゃんと来るよな?)

澪(……)

紬「」フヨフヨ




唯「」スヤスヤ

さわ子「」ガー

和「」

憂「」スースー

律(……)

澪(……諦めるな)

律(えっ?)

澪(大金持ちが1人に対して中流家庭の子が2人、確かに分は悪いが私たちは反撃のチャンスを伺ってる状況だ)

 (奇襲は実力差を覆す要因に十分なりうるんだ。私たちは、まだ負けたわけじゃない)

律(……)

澪(限界を超えて初めて見えるものがある……まだだ、まだ終わりじゃない)

律(澪……)

紬「」フヨフヨ


紬「」フヨフヨ

律澪「……」

紬「……クシュン!」

律澪「!!」

秋山澪は、この戦いが長期に渡ると悟った瞬間、密かに部屋の暖房を切っていた

広くはない部屋である、温められた空気が再び覚めるのにも時間はかからない

そしてこの間こたつから出て冬の寒さを直に感じる環境下に置かれていたのは

拮抗したこの状況でくしゃみをしうる環境下に置かれていたのは

反撃のチャンスを許してしまう環境下に置かれていたのは

―――――そう、琴吹紬ただひとりであった


澪「律、今だ!!いけえええええええええ!!!!」

律「よしきたああああああああ!!!」



果たしてふたりは琴吹紬に勝つことができるのか

そして長時間放置された平沢憂お手製のクリームたっぷりクリスマスケーキは乾いているのかいないのか


彼女たちの戦いはまだ始まったばかりなのです

ですがこれだけは言えるでしょう

彼女たちは決して諦めないと



ご愛読ありがとうございました 俺先生の次回作にご期待ください