律の家



律「おい、これ・・・」

澪「・・・っつぅ」

律「なぁ、これ、なんで・・・!」

澪「いいよ、気にするn」

律「無理に決まってるだろ!なんだよこれ!」

澪「・・・」

律「今日、ずっと様子が変だと思ってたんだ・・・」

澪「・・・」

律「なんで途中で保健室なり病院なり行かなかったんだよ・・・!」

澪「時間が経つにつれて酷くなったんだよ・・・朝はこんな風になってなかった」

律「・・・!!」グイッ

澪「いたっ、律!どこへ行くんだよ!」

律「病院に決まってるだろ!」

澪「行かない!」

律「はぁ!?」

澪「行かないって言ってるんだ!」

律「行かないじゃないだr」

澪「うるっさい!!!!!!!!」

律「!!?」ビクッ

澪「律。静かにしろ」

律「・・・いや、でも」

澪「おすわり」

律「・・・はい」ストン

澪「律、冷静になれ。こんなことで病院に行ったらどうなる?」

律「澪の腕の治療ができる」

澪「大丈夫だ、自分で治せる」

律「お前人間じゃねぇな」

澪「茶化すな」ポカッ

律「はい」

澪「わかるだろ?大事にしたくないんだ・・・」

律「澪の言いたいことはわかるけど」

澪「わかるなら話はおしまいだ」

律「駄目だ。これ、もっと酷くなったらどうするんだ」

澪「傷口が炎症起こしてるだけだ。清潔にしておけば平気」

律「そこからさらに感染症になったら?どうするんだ?」

澪「え?」

律「それもそうだし、朝から酷くなってるんだろ?まだこれからどんどん悪化していくんじゃないか?」

澪「うっ・・・」

律「・・・澪」

澪「なんだ?」

律「・・・病院行こうぜ」

澪「嫌だってば」

律「」

澪「さっき言っただろ?」

律「で、でも、怖いだろ?今のうちに治療しておけば」

澪「怖いけど怖くない」

律「・・・」

澪「このことがバレたら・・・私達はどうなる?」

律「どうなるって・・・とりあえずこっぴどく親に怒られるんだろうな」

澪「多分、マ、お母さんは律に会わせたがらないだろうな」

律「別にママって言っていいよ」

澪「うっ///」

律「・・・でも、そうだろうな。退学は・・・まぁなんとかなるかな」

澪「場合によってはそれも危ういぞ」

律「だよなー・・・よし」

澪「わかってくれたか」

律「病院行こうぜ」

澪「なんだこいつ」



・・・

・・・


和「憂」

憂「なぁに?さっきから何してるの?」

和「なんでもないわ」

憂「それ私のパソコンだからね?あとで履歴見るからね」

和「消しておくわ」

憂「私にそんな小細工通用すると思う?」

和「・・・」カチカチ

憂「もしかしてえっちなサイト見てるの?」

和「違うわよ」カタカタ

憂「だよねー和ちゃんはモテるんだからそんなの見るくらいなら女の子とするよねー」

和「・・・」

憂「・・・なに?」

和「プリンター借りていい?」

憂「プリンターは貸してあげるけど紙は一枚1000円ね」

和「あら、商売上手ね。羨ましい」カチッ

憂「そんなぁ、床上手の和ちゃんの方が羨ましいよぉ///」


…シャコンシャコンシャコン


和「ホントあんたいい性格してるわ」

憂「和ちゃんに私のこととやかく言う権利ないよね?」

和「確かにそうね。灰皿ある?」

憂「あったらそれで和ちゃんの頭殴ってるよ」

和「憂ってなんでそんな火サスが似合うのかしら」


シャコンシャコンシャコン…


憂「結構な枚数プリントアウトしてるね?さっきも言ったけど一枚1000円だからね」

和「ケチくさいわね、火サス系女子」

憂「そのカテゴライズやめて」

和「お金はないから体で払おうかしら、なんちゃって」

憂「和ちゃんがなんちゃってって言っても可愛くないよ」

和「あら、それは残念だわ」

憂「だって和ちゃんって全部なんちゃってなんだもん」

和「何が言いたいのよ」

憂「なんちゃって会長だし」

和「現に会長よ」

憂「なんちゃって不良だし」

和「それは否定出来ないわ」

憂「なんちゃって愛してるだし」

和「何よそれ」

憂「自分の胸に手を当てて聞いてみたら?」

和「・・・何も聞こえないわよ」

憂「だろうね」

和「・・・」

憂「用事終わったの?」

和「えぇ。それじゃこれから行くところあるから」

憂「え?」

和「何?構って欲しかったの?」

憂「さーてと、晩ご飯でも作ろーっと」

和「あら、随分と可愛いリアクションじゃない」




・・・

・・・


律「澪ってば」

澪「平気だって」

律「でも・・・」

澪「わかったよ、わかった」

律「え?」

澪「三日様子を見る。それでダメだったら病院に行くよ」

律「却下。明日には病院に行くぞ」

澪「さっきも言ったと思うけど、そんなことしたら」

律「わかってる。でも澪のことが心配だから。そのあとのことはそのとき考える」

澪「お前はいつもそうやって・・・」

律「嫌いか?こういうとこ」

澪「・・・まさか」

律「だろ?」

澪「律、変わったな」

律「へ?」

澪「前の律ならそんなこと、きっと聞かなかった」

律「・・・」

澪「知らない間に随分ずるくなったんだな」

律「ずるい?」

澪「自覚ないのか?その質問、いじわるだ」

律「・・・それだけ澪のことが心配なんだよ」

澪「別に、ずるくたっていい。責めてない」

律「・・・」

澪「むしろ喜ばしいよ。私たちには、そういう種類の強さがもっと必要だ」

律「・・・意味わかんね」

澪「・・・そっか」

律「とりあえず、明日には」

澪「それとこれとは話が別。三日」

律「いいや、明日だ」

澪「い や だ」

律「・・・もういい。わかった」

澪「そうか」

律「・・・」ゴソゴソ

澪「律、何探してるんだ?」

律「澪が私の言うことを聞かないならもういい」サッ

澪「おい、何してるんだ」

律「・・・」カチカチ

澪「なんだ?それで私を脅すつもりか?」

律「はは、まさか」

澪「じゃあなんだ?」

律「澪が病院に行かないなら私も澪と同じようになる」

澪「・・・!」

律「澪は馬鹿だなぁ。私が澪を斬りつける訳無いだろ」

澪「りつ!やめろ!」

律「やめて欲しかったら明日中に病院に行くって約束してくれ」

澪「・・・!!」

律「・・・大丈夫、とりあえず厨二病のフリすりゃいいんだよな」スッ

澪「律!やめっ・・・!!」


ピーンポーン


律「・・・ちっ」

澪「律、行ってこいよ」

律「行ってきてくれ」

澪「お前の家だろ、私が出るのは変だ」

律「・・・」

澪「カッターは置いていけよ」

律「・・・」カチカチ

澪「よし」

律「・・・」スッ

澪「おい、ポケットに」

律「別にいいだろ。澪に渡したらそのまま没収されそうだし」

澪「・・・」


ピーンポーン


律「はいはーい!」タッタッタッ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


律「でー・・・こんな時間にどうしたんだ?」

和「え?」

澪「え?じゃなくて」

和「えーと、これを渡しに来たの」

澪「なんだ?この封筒」

律「あ」

和「どうしたの?」

律「もしかして提出する書類・・・?だよな・・・?」

和「ふふ、開けてからのお楽しみよ」

律「楽しくねぇー・・・」

和「ところで、澪」

澪「どうした?」

和「その腕」

澪「え?」ギクッ

律「あちゃー・・・」

和「多分その程度なら平気よ。熱が出たりはしてない?」

澪「熱?出てないと思うけど・・・」

和「そう、ならきっと大丈夫。こまめに包帯を取り替えて常に清潔にして」

澪「あ、あぁ」

和「消毒液はある?」

律「あるけど・・・」

和「そう、それはあまり使わないようにね。睡眠をたくさんとって、体力を低下させないように」

律「え?消毒しなくていいのか?しないと」

和「大丈夫、消毒液はタンパク質を破壊して消毒するの」

律「お、おう・・・?」

和「細菌のタンパク質と人体のタンパク質を区別しているわけじゃないの」

澪「へぇ・・・?」

和「人体と細菌のタンパク質、どちらが強いか。答えは細菌のタンパク質よ」

律「・・・」

和「つまり、逆効果になりうるということよ」

澪「・・・」

和「なに?」

律「いや、詳しいなと思って・・・」

和「えぇ。あと入浴は普通にしても平気よ。むしろするべきだわ」

澪「あ、あぁ。わかった」

和「その傷口の様子なら・・・そうね、ガーゼを直接当てるようなことはしないで」

律「・・・お、おう」

和「とにかく、もう手首を切るような真似はしないでね」

澪「その約束はできない。えっと・・・和は、この傷を見ても何も聞かないのか・・・?」

和「?えぇ、事情は察しているつもりよ」

律「どういうことだ・・・?」

和「その言葉の通りよ。それじゃ、私はそろそろ帰るわね」

澪「あ、あぁ。ありがとう・・・?」

和「ふふ、それじゃ。明日学校でね」

律「・・・」

澪「・・・」

律澪「・・・?」



・・・

・・・


唯「うーいー」

憂「なぁに?」

唯「なんだか上の空だよ?大丈夫?」

憂「え?そ、そうかな」

唯「どうしたの??」

憂「和ちゃんが・・・」

唯「和ちゃん?」

憂「うん、今日うちに来たの」

唯「え?そうなんだ。なんか変なことされた?」

憂「それはいいんだけど」

唯「あ、されたんだ」

憂「和ちゃん、面倒なことを抱えてるんじゃ・・・」

唯「面倒なこと??なに?」

憂「・・・例えば、和ちゃんに遊ばれた女の子がショックでリストカットしたり・・・」

唯「・・・」ギクッ

憂「まさかとは思うけど・・・でも・・・」

唯「え、えっと、和ちゃんが何か言ってたの?」

憂「ううん。でもね、パソコン貸してって言って・・・そういうサイトたくさん調べてたの」

唯「そ、そうなんだー」アハハ・・・

憂「しかもプリントアウトして封筒に入れて持っていったの」

唯「ふぅん、へぇー・・・(冗談かと思ったのに、ホントにやったんだ・・・)」

憂「どうしたんだろう・・・」

唯「しかも人のうちのパソコンで」ボソッ

憂「え?」

唯「いや、なんでもないよ!まぁ、あまり気にしなくていいんじゃない?いんがおーほーだよ!」

憂「お姉ちゃん!因果応報なんてどこで覚えたの!?」

唯「えへへーすごいでしょー?」

憂「うんうん!お姉ちゃん天才!」



・・・

・・・


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