数日後



梓「いっつ」

澪「どうした?」

梓「あ、いえ、なんでもないです」

唯「ん?あずにゃん?」

律「どうしたんだ?」

梓「え、えっと・・・」サッ

唯「あー・・・切っちゃったね」

梓「はい、紙で切ると結構治り遅いから嫌なんですよね・・・」

唯「ふわふわ時間の楽譜って凶器だったんだね・・・!」コワイ!

梓「なに言ってるんですか」

澪「・・・」

梓「あ、澪先輩は見ないでください!こういうの嫌ですよn」

澪「ムギ、絆創膏あるか?」

紬「うん、はいどうぞ」ニコッ

梓「・・・って、あれ?」

澪「どうした?」

梓「いや、えっと、あれ・・・?」

澪「?」

唯「はい、あずにゃん傷口隠しましょーねー♪」

梓「隠すってなんですか。いいです、絆創膏くらい自分でできます」

唯「えー?遠慮しないでよー」

梓「してません」

紬「ここは間をとって私が」

律「いやいや私が」

唯「ううん、やっぱり私が」

律紬「どうぞどうぞ」ササッ

唯「やったね!」

梓「認めない」

唯「・・・」シュン

澪「何やってるんだお前ら」

梓「ホントですよ」

澪「ほら、指出して?」ペリッ

梓「ありがとうございます・・・」

唯「澪ちゃんにいいところ取られた」

紬「いいわ、もっともったいぶるように」REC

唯「さらにムギちゃんに撮られた」モウイヤ

律「梓、ギター弾けるか?」

梓「ん、まぁ平気ですよ。とちったらごめんなさい」

唯「いいんだよ、今日の練習はおやすみだね?」クルッ

紬澪「んなわけねぇだろ」

唯「だよね、わかってた」テヘッ

律「あんまり無茶するなよ?」

唯「さっきから気になってたんだけどさー」

律澪「ん?」

唯「りっちゃん、平気なんだ?」

律「・・・!?」

唯「びっくりしすぎだよー」アハハ

澪「唯、それどういう・・・」

唯「え?」チラッ

律「平気に決まってんだろ?っていうかなんの話だよ」

唯「言わなきゃわからない?」

律「・・・はい、休憩おわりー。練習しようぜ」

紬「・・・?」

律「どうした?」

紬「りっちゃんって自分でそういう話振るくせに、実は血とか苦手だったり?」

律「・・・!」

唯「・・・」クスッ

律「・・・あぁ、あんまり好きじゃないかもな」

澪(よく言うよ)

唯「よく言うよ」ボソッ

紬(よくわかんないよ)

梓「あ、そうなんですか。ごめんなさい・・・」

律「いや、いいって」

梓「・・・」

律「うっし、とりあえずなんの曲やろっか」

梓「あれ、おかしい」

澪「え?」

梓「前に律先輩、血好きって言ってましたよね?」

律澪「」

唯「・・・」プッ

梓「あれ?えーと・・・」

律「梓の血は好きじゃないってことだよ」

梓「別に好かれても困るだけなのに、ちょっとムカついた」

澪「梓、残念だったなっ」ルンッ♪

梓「どうしてあなたはそんなに嬉しそうなんですか」

紬「私は梓ちゃんのことが好きよ。でもそれって血を含めてって意味じゃなかった、つまり」ブツブツ・・・

梓「あまり深く考えないで下さい」

紬「梓ちゃんの血を好きじゃなかった私は梓ちゃんの友達、仲のいい先輩として認められないかもしれないわ・・・でも」ブツブツ・・・

梓「あまり重く考えないで下さい」

唯「あずにゃんツッコミに忙しそうだね」

ガチャ


和「ちょっといい?」

唯「あれ?和ちゃん!」

律「和じゃん、どしたー?」

和「先生は・・・いないのね」

唯「うん、今日はまだ来てないよ」

和「そう・・・わかった、他をあたってみるわ」

澪「あぁ。・・・あ、そういえば」

和「どうしたの?」

澪「そういえば、この間は律がごめんな」

律「・・・!」

澪「ほら、律も黙ってないで謝るんだ」

律「え、えっと・・・」チラッ

唯「どうしたの?私の顔見て。部長会議に出なかったこと、私は一緒に謝ってあげないよ?」

和「・・・いいのよ。この間は大した会議じゃなかったし、時間をとらせて悪かったと思ってるくらいよ」

律「!?」

澪「そう言ってもらえるとt」

律「えっと、ごめんな!今度から気をつけるよ!」

和「えぇ。それじゃ、私行くね」

唯「ねーねー、一緒に帰ろうよー」

和「・・・そうね、仕事急いで片付けちゃうわ」

唯「よろしくー!」

和「ふふ、全く」クスクス



・・・

・・・


帰り道



唯「あずにゃん今日は早く家に帰ってなきゃいけないんだってさー」

和「・・・」

唯「ちぇー」

和「・・・」

唯「・・・」

和「・・・で?」

唯「え?」

和「とぼけないの。さっきの部長会議って、なんのこと?」

唯「あー、あれね。話し合わせてくれてありがと」

和「どういたしまして」

唯「ちょっとりっちゃんだけ呼び出したくて適当に言っちゃったんだー」

和「適当じゃないでしょう」

唯「えー?」

和「唯のことだもの、私ならあとで口裏合わせてくれると思って言ったんでしょう?」

唯「あはは、バレた?」

和「まったく・・・」ヤレヤレ

唯「いやぁ、私達、息ぴったりだねー!」

和「それで?律となんの話をしたの?」

唯「りっちゃんが思いつめてるみたいだからちょっとあどばいすしてあげたんだよっ♪」

和「アドバイスって・・・まぁ、最近の律は確かに元気ないものね」

唯「でしょー?だからちょっとねー」

和「ちょっとじゃわからないわ、律に何があったの?」

唯「何もないよ。ただちょっとりっちゃんが変わってるだけ」

和「・・・?」

唯「例えば和ちゃんが私を叩く癖があって、私もまんざらじゃなかったとして・・・何か問題あるかなぁ」

和「私は唯のこと叩かないわよ」ペシッ

唯「あたっ」

和「・・・何も問題ないように見えるけど?」

唯「でも叩くって世間的によくないよぉー」

和「ちょっと誰の真似よ、それ」

唯「向こうにも悪いしぃー」

和「・・・でも、二人の間で成立してるならいいじゃない」

唯「でっしょー?」

和「とりあえず、今の律がそんな感じなのね?」

唯「うん。最初は黙って見てたんだけど、ずっとうじうじしてるからちょっと、ね」

和「見ててイライラしたのね」

唯「そこまで言ってない」

和「じゃあ違うの?」

唯「大正解だよ」

和「よね」

唯「どうなるんだろ」

和「さぁ?私は事情がわからないからなんとも。律にSM趣味でもあるの?」

唯「それは知らないよー」

和「そうなの。でもさっき叩いたらって」

唯「例えばって言ったでしょー?」

和「そうだったわね。えーと・・・」

唯「和ちゃんはさー」

和「えぇ」

唯「憂が包丁で手切っちゃったら、どうする?」

和「・・・心配するかしら」

唯「うん」

和「それで・・・多分、手当するわ」

唯「うんうん。普通そうだよね」

和「なんで急に話変わったのよ」

唯「和ちゃんはさー」

和「ねぇちょっと私の話聞いてる?」

唯「血って好き?」

和「・・・」

唯「答えてよ」

和「・・・え、まさか」

唯「うん?」

和「・・・別に好きとか嫌いとか、特別な感情はないわよ」

唯「そっか」

和「・・・律、めんどくさい趣味があるみたいね」

唯「んー、みたいだよー?」

和「まぁ、澪がいいんなら・・・って、うそ・・・」

唯「え?」

和「もしかして、澪が最近ずっと包帯してるのって・・・」

唯「・・・あはは。りっちゃーん、私は直接は何も言ってないからねー」

和「ホントいい性格してるわ、あんた」

唯「えへへ」

和「・・・そっか、そうなのね」

唯「切るところ間違えなきゃいいけどね」アハハ

和「・・・リストカットのサイト見てみようかしら」

唯「え?」

和「それで参考になりそうなページをプリントアウトして渡してあげるの」

唯「怖いよ」

和「だって、一歩間違えたら・・・色々と参考にね」

唯「んー、そうだけど・・・」

和「一時的なものというか、いつか収まったりしないのかしら」

唯「それはないっぽいよ。だからこそりっちゃんも悩んでたみたいだし」

和「・・・ホント、人の趣味ってよくわからないものね」

唯「うんうん、そーだね」

和「梓ちゃんとどうにかなってる唯に言われたくないでしょうね」

唯「憂とどうにかなってる和ちゃんにそんなこと言われたくないかなー」

和「それもそうね」

唯「私の周りこんな人ばっか」

和「あんたも含めてね」

唯「さーて。おうち着いたーー♪」

和「そうね。それじゃ」

唯「うん!あ、そうそう」

和「何?」

唯「家に帰ったら憂、いると思う?」

和「いないと思う」

唯「どこに行ってると思う?」

和「私の部屋にいると思う」

唯「私、晩ご飯どうしたらいいと思う?」

和「我慢したらいいと思う」

唯「和ちゃんのバカっ!」



・・・

・・・


梓「・・・」


ピーンピーン


梓「・・・」イソイソ


カチャ


梓「・・・」


ギュイィィィン


梓「・・・」


ピロリロピロリロ


純「ねぇ」

梓「・・・」


ジャンジャカジャカジャカキュイーンキュイーン


純「ちょっと!!」

梓「ん?あぁ、なに?」

純「友達が来てるんだからさー、もてなしたりしないの?」

梓「え!?嘘!?友達が来てた!?あーそれは悪いことしたなぁ」キョロキョロ

純「何探してるの?」

梓「友達」

純「そろそろ泣くよ」

梓「純が勝手に来たんじゃん」

純「まぁね」

梓「・・・」


ジャジャッジャー


純「ごめんって!」

梓「何しに来たの?」

純「何しにって・・・」

梓「あぁ、ナニしに来たんだ?」

純「そういう言い方やめて。っていうかそんな関係じゃないでしょ、私たち」

梓「じゃあ何しにきたの?」

純「梓の元気がないから遊びに来たんだよ」

梓「そっか」


ジャカジャカ


純「ギターしまって!?」

梓「・・・ちっ」イソイソ

純「舌打ちしないよ」


9