捜査本部 

L「レイ・ペンバーが調べていたふたつの家に、盗聴器と監視カメラをしかけます」

松田「なっ!?」

総一郎「そのペンバーが調べていた2人というのは誰なんですか?」


L「平沢次長とその家族。夜神局長とその家族です」

L「この二軒の家に盗聴器とカメラをつけさせていただきたい」

松田「なっ…ばれたらこの本部も破滅ですよ!」

L「絶対ばれないようにとりつけます」

総一郎「竜崎……その中にキラがいる可能性は…?」

L「10パーセント……いや5パーセントです」

総一郎「分かった…その代わり付けるならトイレ、風呂まで見落としのないようにだ!」

L「ありがとうございますそのつもりです」


ーーー翌日

L「ちょうど今、夜神家も平沢家も夕食をとりながらテレビを見ていますね」

L「ワタリ…例のテロップを流してくれ」

~~~~~ 
夜神家

ピンポンパンポーン
キラ事件に対しICPOは先進各国から1500人の捜査員を日本に派遣することを決定

サユ「1500人だって…すご」

月「馬鹿だなICPOも…こんなことしたら意味がない。送り込むならこっそりいれこっそり捜査するべきだ」

~~~~~~
平沢家

唯「憂~っ!今日のハンバーグすごく美味しいよ!」

憂「ふふっ!ありがとうお姉ちゃん!」にこにこ

~~~~~~

L「……賢いですね息子さん」

総一郎「えっ?…ええ…まぁ」

~~~~
夜神家

サユ「えっ!お兄ちゃんご飯の後にポテチ!?」

月「受験勉強の夜食さ」

~~~~~~~
平沢家

憂「お姉ちゃーん!お風呂沸いたから先に入っちゃってねー!」がしゃがしゃ(洗い物中)

唯「はーい」

~~~~~~~

松田「この平沢姉妹の妹の方…しっかりしてますねぇ」

L「…………」



約2時間後

ワタリ「竜崎…先ほど新たに報道していた犯罪者が心臓麻痺で亡くなりました」 

総一郎「キラだ!」 

L「…夜神家では月くんはずっと勉強(ポテチ食いながら)…サユさんと奥さんはドラマを見ていた」

L「…平沢家では姉妹仲良くアイスを食べながらそのニュースを見ていた…」

総一郎「これで家の家族は潔白ですね!」

L「……」

L「今日のキラは随分罪の軽いものを報道されてすぐ殺しましたね…」

~~~~~~
翌日

総一郎「竜崎…もう私の家族の疑いは晴れたのでは?」

L「……あ、息子さんが帰って来ました」

~~~~
夜神家 

月「はぁ…また表紙に騙された…」

~~~~~~~
総一郎「あの真面目な息子があんな本を…」

L「…17歳なら普通です」

~~~~~~~
平沢家

唯「へぇ~!そうやって弾くんだぁ~」

憂「書いてあるよ、ここに」にこにこ

~~~~~~~

松田「ほ、本当に良く出来た妹ですね…」

L「…………」



2日後

L「結論から言わせて貰います。両家で怪しい者はいません」

総一郎「ほっ」

L「両家から盗聴器とカメラを外します」

L「……」(キラの精神はすでに神の域に達している…)

L(顔色ひとつ変えずに殺人を行っている…これはそういうことだ)

L(ペンバーが調べていた者の中にキラがいるとすれば夜神家か平沢家のだれか…)

L(このまま調べてもカメラの方を先に見つけられてしまうだろう…)

L(どうすればいい?…私がキラですと言って貰い実際に殺人を見せてもらうのが一番いい…)

L(そんなこと出来るはずが…)



4月 桜ヶ丘高校

梓「はぁ~今日から私たちも2年生だね~」

憂「そうだねぇ~」

純「ねぇ聞いた!?今日このクラスに転校生がやってくるらしいよ!?」

梓「えっ!そうなの!?」

がらら

担任「お~いみんな席につけ~」

担任「転校生を紹介する……よし、入ってきていいぞ~」

「失礼します」

 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 

担任「紹介する。転校生の竜崎L子ちゃんだ」

女装したL「初めまして。竜崎です」

憂「……」(…ん?なんか私の方見てる…?)

L「……」 

出会った2人!!

ざわ…ざわ…ひそひそ…
ねぇちょっと…変わってない?あの子…ざわ…ざわ…

担任「おお、ちょうど平沢の後ろの席が空いてるな。そこに座ってくれ」

L「はい」すたすたすた

純「…!」(わっ!この子裸足で上履き履いてるよ!)

憂「……よ、よろしく~…」にこぉ~

L「はい」がららっ

梓「…!」(えっちょっなにあの座り方!?」

ざわ…ざわ…

L「平沢憂さん」ぬっ

憂「わっ!な、なぁに?」

L「警視庁平沢次長の娘さんであり様々な才能に恵まれた完璧超人…」

憂「………はい?」

L「その超人っぷりを信じてもし誰にも漏らさないと誓っていただければ、重大なことをお話したいと思っています」

憂「え?」

L「私はLです」

憂「………えっ?」

L「……」ゴゴゴゴゴ

梓「…!」(わっ!早速憂が絡まれてる!)

純「!」(頑張れ!憂!)

憂「…え…える?…もしかして、探偵の?」

L「はい」

憂「探偵のLに憧れてるってこと?」

L「いえそうじゃなくて、私がLなんです」

憂「……そ、そうなんだ、凄いね!これからよろしくね!」(ど、どうしよう…変わってる子なのかな…)

L「……はい。よろしくお願いします」

L(平沢憂…キラである可能性5パーセント未満…しかしあの中では一番何かを感じさせた…)

L(お前は完璧すぎる…そしてもしお前がキラであればこれ以上のプレッシャーはないだろう)


放課後…テニスコート

憂「…でも…L子ちゃん。どうして私と急にテニスなんかしたくなったの?」

L「親睦を深めるためです…では6ゲーム1セットを先取した方が勝ちでいいですね?」

憂「うん。わかった」

L「 」すぱぁん!!

憂「!」

L「フィフティーンラブです」

憂「ちょ、ちょっとL子ちゃん、本気出しすぎじゃ…」

L「先手必勝です」

憂「そっか。じゃあ私も」(早く帰って夕飯の準備しなきゃ…)


音楽室

律「あれ?梓のやつ遅いなぁ」

澪「掃除か?」

紬「風邪かしら?」

唯「あっ!あずにゃんからメールだ…なになに?」

律「なんだってー?」

唯「おおっ!今テニスコートで面白いものが見れるらしいよ!」

澪「テニスコート?」

唯「なんか憂と転校生が試合してて、これが凄いレベルだから見に来てだって!」

紬「行きたいわ!」

律「気になるな…行ってみるか」


テニスコート
ぱーん! ぱこーん! ぱかーん!
きゃー! 憂ぃー! 竜崎さぁ~ん!!

純「行けぇー憂っ!!!そこだっ!」

梓「憂ぃーっ!!!頑張れぇーっ!」

L(安心しろ平沢憂…キラは負けず嫌いだがキラでなくとも試合には勝ちたいと思うのが大多数だ)ぱこん!

憂(竜崎L子ちゃん……どうして私にやたら絡んでくるんだろう…?)ぱこーん!

律「おお?すげぇギャラリーだな」

澪「あ、あの子か転校生か」

紬「わぁー2人ともかっこいいー!」

唯「憂ぃー!!頑張ってー!!」ふりふり

憂「!!」(お姉ちゃん!!よし!!これは負けられないよ!)スパァン!!

  び ゅ おっ 

L「!」(ほら……勝ちにきた……)

L「はぁーっ!はぁーっ!」

憂「はぁーっ!はぁーっ!」

さわ子「ゲームカウント、フォーゲームスオール」

梓「さわ子先生いつの間に審判席に!?」


L(今までお互いキラ事件には触れずにきた)ぱこぉん!

憂(ふふっ!お姉ちゃんあんなに一生懸命手を振ってくれてる!)ぱこぉん!

L(いきなり腹を割ってそんな話をするのもおかしい)ぱこおん!

憂(今日の夕飯はお姉ちゃんの好きなものにしてあげよう!)ぱかーん!

L(平沢憂…このテニスをしたことでお前は…)すぱぉん!

憂(ハンバーグは作ったばっかりだし…なにがいいかなぁ?)ぺこぁん!

L(私がまた一歩踏み込む準備をしたと考える)すぴょーん!

憂(オムライス……?…うーんなんかしっくり来ないなぁ)たもぉん!

L(私は【完璧超人】と言ってお前に【私がLです】と名乗った)かもーん!

憂(そういえば最近お肉とか卵とかばっかりな気がするな…あ、もちろん野菜も毎食入れてるけど)やさーん!

L(お前はそこを利用するに違いない)ちーん!

憂(お魚がいいかなぁ…そうだね!よしお魚にしよう!)さかーナ!

L(お前はキラ事件の話をするのなら先にこっちのキラ事件の捜査状況等を見せ…)そーん!

憂(そうと決まれば…何が良いかな? 秋刀魚? マグロ?)まぐぉーん!

L(…自分をまず信用させろと言ってくるだろう)しよーん!

憂(ん~やっぱりここは…シャケだよね!)さーもーん!

L(お前が私に要求してくることは…)よきゅーん!

憂(シャケをホイルで蒸してマヨネーズをかけて…)まよーん!

L(私をLだと証明する有力な第三者との接見…)せけーん!

憂(よし!早く終わらせて食材買いにいかなくちゃ!)ちゃーん!

L(お前が私に提案してくることは…捜査本部に連れて行くこと!)ぱこぉん!

憂(これで決めるよ!L子ちゃん!)ぱかーん!

L&憂(やっぱり勝つには先手を打つこと!)スパアン!!


うおおおおおおおおお!!!!
憂ぃー!! 竜崎さぁーん!! 

さわ子「ゲームセットウォンバイ 平沢 シックスゲームストゥフォー!!」

律「うおー!憂ちゃーん!」

唯「憂ぃー!!!」

L「……さすが憂さん、負けました…」

憂「私も初めてこんなに追い詰められたよ」

憂「じゃ…私はこれで…」

L「待って下さい」

憂「なに?」(も~…早く買い物行きたいのに)

L「私は、憂さんを………キラなんじゃないかと疑っているんです」

憂「………え?」

L「…ですから、私は憂さんがキラなのではないかと思ってるんです」

憂「……え…キラって……犯罪者を殺してるっていう……あの…?」

L「はい。大量殺人犯のキラです」

憂「………」

L「………」

憂「……ど…」

L「?」

憂「……どうして……そんな酷いこと言うの…?」うるうるうるうる

L「!?」



律「さて、部活戻るか」

澪「そうだな」

紬「あら?憂ちゃんと竜崎さん、なにやら話し合ってるわね」

唯「ん?…」

唯「んん!?」だだっ

律「お、おい唯!」

澪「急にコートの方に走り出してどうしたんだ!?」

~~~~~

唯「憂っ!!!」だだだっ

憂「!?」(お姉ちゃん!?)ゴシゴシ

憂「お姉ちゃんどうしたの?」にこっ

L「……」(平沢憂…今明らかに泣きかけていたのに姉が来た瞬間、涙を消した…)

唯「いやぁ~なんか今、憂が泣いてたように見えたから」

憂「ふふっ、お姉ちゃんったら…汗が光っただけだよ」にこっ

唯「そっか~」

L「……」(平沢唯……憂の姉……一見とぼけてるように見えるが……)

唯「……竜崎…L子ちゃん…だっけ?」

L「はい」

唯「もしかして憂をいじめてないよね?」

憂「そ、そんなわけないじゃんお姉ちゃん!」

唯「……憂を泣かしたらただじゃおかないよ」

L「大丈夫ですよ」

唯「……」ゴゴゴゴゴ

L「……」ゴゴゴゴゴ

唯「じゃあ私、部活行くね」

憂「うん!頑張ってね!お姉ちゃん!」にこにこ

L「かっこいいですね…お姉さん」

憂「え?」(可愛いじゃなくて…かっこいい…?)

L「ちょっと近くの喫茶店に行きませんか?」

憂「……」(も、もういいや…今日だけ付き合おう)

憂「うん。いいよ」


2
最終更新:2012年01月25日 00:16