和「みんな揃ったところで討議を開始したいと思います」

さわ子「なんかこの部屋カレー臭いわね」くんくん

和「現段階で実用化を目的に開発を進めている
チェケラッチョイ和ちゃんについて」

律「はい」

和「田井中さん」

律「どのへんが売れると思ったんでしょうか」

和「では実際にデモを加え説明したいと思います」

和「商品名:チェケラッチョイ和はゼンマイ式で前進する
斬新かつ画期的な玩具てす」

和「プルバック式にしようか迷いましたが今般のテーマである
ジェネレーションギャップをうかがわせるようにということで
あえてゼンマイ式にしました」

梓「・・・」

和「さらにゼンマイを回すと同時にいろんなものが作動して
音声を発します」

チェケノドカ「チェケラッチョイ!チェケラッチョイ!」

唯「音質悪いね」

和「そこは100円クオリティだから」

和「プロトタイプですがヤッテヤルデス梓ちゃんになります」

ヤルデスアズサ「あずにゃんだにゃん♪」

梓「そっそれさっきの!」

律「仕事早いな」

和「別売り予定のネコ耳型変換アダプタを装着させることによって
音声パターンを変えることも可能」

ヤルデスアズサ「やってやるです!」

梓「うわあ恥ずかしいいいいいいいいいいいいいいい」ゴロゴロ

澪(ちょっと欲しいかも)

和「今期はこれで中央突破するつもりだから」

律「今からでも考え直さないか」

和「他に案があるの?」




唯「はあー終わった終わった、最近暗くなるのも早くなったね」

律「なあ、ちょっとみんなで話さないか」

澪「私はいいけど」

律「唯と梓は」

梓「はい付き合いますよ」

唯「私も大丈夫だけどお腹空いたなあ」

澪「ファミレスにでも行くか?」

梓「あ、この近くに友達がやってる喫茶店がありますけど」

律「じゃあそこにするか」

唯「喫茶店!」


シャカシャカシャカシャカ

澪「ちょっと待ってチェーン外れた」

四人は自転車通勤


律「ここか」

=純なひととき=

律(三日で潰れそうな店名…)


ガチャ

純「いらっしゃいませーーーよぉ梓久しぶりだね」

梓「今大丈夫かな」

純「どうぞお好きなテーブルへ」

梓「ありがとう」

純「その人たちは」

梓「会社の先輩方だよ」

唯律澪「こんばんわー」

純「どうもどうも梓がいつもお世話になってます、
大親友の鈴木純です」

唯「髪の毛もふもふ」

純「触っていいですよ」

唯「わしゃわしゃ」

純「そいつ中々に生意気な口叩きますでしょ」

律「小さいくせに少ししゃあつくところはあるな」

梓「小さいのは関係ないです」

澪「でも律儀だし仕事にも真面目に取り組んでるよ」

律「まあな、注文いいかな」

純「どうぞー純ちゃんの気まぐれピッツァがおすすめですよ」

律「私、サンサン太陽をたっぷり浴びた完熟マンゴーパフェで」

澪「私は恋のラブポーションカプチーノ甘酸っぱい苺のソース和えで」

澪「これは純ちゃんが命名したのかな?センスがあるな」

純「えへへ」

唯「私、ゴールデンヘッドバットココナッツクラッシュパフェ
生クリームデンプシーロール乗せ!」

梓「私は・・・この脚を組みたくなるブルジョアコーヒーっていうのでいいや」

純「すぐ出来るから少々お待ちくださーい」

唯「楽しみだね」

澪「そうだな」ニコッ

律「漫画でも持ってくるかな」ヨイショ

梓「純、豆は何を使ってるの?」

純「豆?えーとマキシムだって」

律(おっドカベン置いてある、前言撤回この店は流行る)


りっちゃんジングス
ドカベンの置いてある飲食店は潰れにくい


純「先に飲み物の方お待ちしましたー」

純「パフェはもう少しお待ちくださいね」

唯「うん!」

澪「先にいただいてるぞ」

梓「いただきます」

律「かまわんよ」

梓「ズズー」

澪「ズズズー」

梓「これってなにがブルジョワなの」

「えー?」

梓「全然ブルジョアじゃないっていってんのー!」

「あーごめんごめん今入れるから」

バンバンバンバン

「あれおかしいなあ・・・」

バンバン

「ブルジョア入りましたー!」

梓「?」ズズッ


ザ・・ザザザザッガガガガガガ

ダバダンーーダバダンーーーーーーーーー

梓「ブブブー」

律「ぐあ゛ぁ」

唯「りっちゃん!」

梓「何が脚を組みたくなるブルジョアコーヒーだ」

純「痛い痛い、笑って許してくれるお客さんだっているんだよ」

梓「ごめんなさい律先輩、服汚れてませんか?」

律「顔に直撃したからよかったけどドカベンか3冊くらい犠牲に」

純「弁償だなこりゃ」

梓「じゅ、純のせいで!

純「あーあーー聞こえないーーー」

梓「ぎぎぎ」

律「まあまあ」

澪「まあまあ」

純「パフェお待ちどうさまです、あとこれも」

律「ピザなんて頼んでないぞ」

純「サービスです、梓のことよろしくお願いしますね
それと宣伝も兼ねて」

唯「純ちゃーん」

純「もっと褒めていいですよ」

唯「わしゃわしゃ」

澪「ありがとうね純ちゃん」

梓「サ、サンキュ純・・・」

純「いいっていいって」

律「じゃ、食べながら会談でもしますか」

時計「チックタックチックタック」

律「うーん」

唯「ガラガラガラガラ」

梓「唯先輩遊ばないでください」

唯「あずにゃんやってみない?カプセル星座占い」

澪「懐かしいな、まだ置いてある店あったんだ」

唯「面白いよね~昔お母さんに頼んでよくやらせてもらってたんだ~」

律「ただのおみくじみたいなもんだろ」

梓「そうですね、きっと待つ者に福は訪れるとか
在り来たりなことが書いてあるだけですよ」

唯「やらない?」ガラガラ

梓「やりません」

唯「りっちゃん澪ちゃんは」

澪「やらん」

律「左様」

唯「むーじゃあいいよ私がやるから」

唯「100円入れて…射手座に合わせてと

ガラガラ

ガシャ

コロン

唯「出たっえーと何々・・・」



思い立ったが吉日
突然の閃きが貴女の運命を大きく変える



唯「?よく分かんないや」

梓「やっぱりそんなもんですか」

律「でも大吉じゃん良かったな」

澪「突然のひらめきが貴女の人生を・・・
ターニングポイントってやつか」

唯「ターニングポイント・・・」

律「そういえば子どもの頃弟がこのカプセルをあめ玉かなんかと
間違えて飲み込んだことがあったな」

梓「確かに見た目はキャンディみたいで美味しそうですね」

唯「おいしそう・・・?}

澪「聡は元気にしてるの?」

律「前に大学の友達とスキーに行ったみたいだけど
両手にギブス付けて帰ってきたよ」

唯「おいしそうなカプセル・・・食べたくなるカプセル・・

いや寧ろ、

・・・食べられるカプセル?」


そのとき平沢唯の脳天に
一閃の稲妻が直撃した


唯「わあああああああああああああああ」

しーん

律「ど、どうした唯」

梓「そんなにパフェがおいしかったですか?」

唯「はあはあ」

澪「大丈夫か唯」

唯「澪ちゃん」

澪「何だ?」

唯「私凄い事に気づいちゃった」

律「凄い事?」

梓「仕事の話ですか」

唯「あのね・・・


唯の思いつたこと
それは普通中身を取り出したら真っ先に捨てられるカプセルを
チョコの殻にしたらどうかというアイデアだった

いわゆる食玩である
食品玩具はあくまでもお菓子が主体であり玩具は完全なおまけであった

が、

プロ野球チップスやビックリマンチョコといった出来すぎている
おまけを付けることによって、
元来モノをかき集めるのが好きな日本人のコレクター精神を運用し、刺激した

その娯楽という気晴らしに過ぎない行為によって

爆発的な人気を誇った食玩は本体とおまけの主従を逆転させたのである

しかしそういった食料の付属品というのは大昔から代々継続されていて
獣を狩れば皮が、魚を獲れば骨が、植物を採取すれば種がといったように既に求められていた

この起源にして頂点『アカムトルム』の法則を
唯は突然のインスピレーションでひらめいたのであった


澪「これチョコエッ

律「いける!」

梓「す、凄いです!唯先輩!」

律「チェケラッチョイより断然イイ!」

唯「えへへ」

律「よーし今夜は徹夜で研究だ」

唯梓「おー!」

澪「お、おぉー・・・」

唯律梓澪「わー」ドタドタ

純「ちょっとお代!」

純「・・・ピッツァ食えよ」

純「美味しいのに・・・」モグモグ


=次の日=

和「これは当たるわ」

唯「でしょ」

和「今までのプランは全て切り捨ててこっちに全力で砲火しましょう」

律「チェケラッチョイはもういいのかよ」

和「あんな物売れるわけないじゃないゴミよゴミ」

梓「わ、私のヤッテヤルデス梓ちゃんはどうなるんですか」

和「スクラップ」

澪「でもこんな型破りなモノに協力してくれる企業あるのかな」

律「あー・・・」


=純なひととき=

唯「うーん」

律「どうしたものか」

純「昨日の分のお代貰ってないんですけど」

澪「難しいなあ」

梓「私たちみたいな弱小社に手を貸してくれる企業なんて」

唯「うーん」

唯律澪梓「悩みますなあ」

純「おい!ナチュラルに帰ろうとするな!金払え」

律「あークソッ」

梓「まだまだですね、もっとレイジシステムをうまく活用しませんと私には勝てませんよ」

律「うるせー」

澪「店員さん!3000円も使ったのにクマちゃんが1ミリも動きませんよ!」

律「はいはい澪ちゃん私が獲ってあげますよーっと」

唯「あずにゃんバッティングセンター行かない?」

梓「バッティングセンター?野球するところですか」

唯「飛んでくるボールをバットで打てるんだよ」

梓「へえ、私やったことないですね」

唯「楽しいよ!行こっ」

梓「律先輩、二階のバッティングセンター行ってきますね」

律「おーう、暇になったら私たちも行くよ」

澪「律!あれも欲しい!とってとって」フンフン

律「よしよしハンターりっちゃんが根こそぎ頂戴してあげますわよ」

唯「あずにゃん早くー」

梓「はいっ」

カキンカキン

カキーン

唯「先客がいるね」

カキーンカキーン

梓(すごい…女の人なのにボールがバカバカ飛んでく)

唯「最近ハマっちゃってね」

梓「これは景品とか何か出るんですか?」

唯「あそこの小さい的に当てるとホームラン賞でぬいぐるみとか貰えるんだよ」

梓「唯先輩は当てたことあります?」

唯「まさか」

唯「バットに当てるだけで精一杯だよ」

梓「見ただけだと簡単そうですけどやっぱり難しいんでしょうね」

唯「そーだよ、あっでも憂は凄いよ、ちょっとコツを聞いただけで
いきなりホームラン打ったからね」

梓「憂って・・・いつも唯先輩が話してくれる妹さんですか」

唯「何でも出来るし可愛いし自慢の妹だよー」

ピーピーピー

梓「終わったみたいですね」

ガチャ

憂「ふう」

憂「あ、やりますか?どうぞ」

梓「どうもです」

唯「あずにゃん先にやる?」

梓「いえ、まずは唯先輩のお手本を見てます」

憂「お姉ちゃん頑張って」

唯「よーし、可愛い後輩と妹に私の本気みせちゃうよ」


唯「ん?」

憂「ん?」


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