ザザーン

唯「浜辺だ!」

澪「やっと着いたな」

律「浜辺に来たからには!」

唯「泳ごう、りっちゃん!」

律唯「やっほ――っ!」

和「行かせない」ガシッ

律唯「ほああー……」ズルズル

和「まったく…」

和「私たちがここに何をしに来たのかわかってるの?」

唯律「鬼退治!」

澪「元気はいいんだな」

和「じゃあ遊んでる暇なんてないでしょ」

律「でもさー」

和「なに?」

律「鬼ヶ島までどうやって行くんだよ。さすがに海の向こうまでは泳げないよ」

和「あ」

澪「えっ、まさかの無策?」


唯「えー! じゃあどうやって鬼ヶ島行くつもりだったの?」

和「あ、いや。浜辺に来れば亀かなにかがいじめられてるものだとばかり……」

澪「おい」

律「唯ー、雉なら私たちを乗せて飛んでったりできないのか?」

唯「無理だよー。だって私、ねk

和「……」

唯「……き、雉の私でも飛んでくにはちょっと重量オーバーかなー」

唯「あ。逆に澪ちゃんならみんなを引っ張っていけるんじゃない? 犬掻きで」

澪「む、無理無理。海で泳いだらお肌がべたついちゃうじゃないか」

唯「えー」

律「どうするんだよ、和」

和「……ちょっと待ってて。すぐ戻るから」

唯律澪「?」



和「お待たせ」

唯「なにしてたの?」

和「これよ」ジャーン

律「電話? 誰に?」

和「ムギに」

律「ムギに?」


バババババババ


澪「?」

唯「なんの音?」


ババババババババババババババ


律「わっ! うるさっ!」

和「ふふっ」


ババババババババババババババ


律「お、おいあれを見ろ!」

澪「鳥だ!」

律「猫だ!」

唯「たこ焼きだ!」

和「どう見てもヘリコプターじゃない」

ヒューン

唯「あ、なんか落としたよ」


――――バシャーン!!


律「クルーザーだ!」

澪「なんだってこんなものが空から……」

和「私がムギに頼んだのよ。海を渡りたいわって」

律「なんですと!?」

唯「さっすがムギちゃん!」

澪「……」

澪(……あれ?)

澪(ムギって鬼に財産むしられて貧しい暮らしを強いられてたんだよな……)

澪(貧乏人がクルーザーを空輸?)

澪(……あれ?)

気にしてはいけない
紬ちゃんの考える貧乏とはスネ夫んちくらいの生活のことなのだ




そして鬼ヶ島


律「みなさーん」

律「えー。こちらが鬼さん討伐ツアーの目的地、鬼ヶ島でございまーす」

唯「バスガイドさんだ!」

律「右手に見えますのが鬼ヶ岳。あそこが鬼たちがふんぞり返ってる根城でーす」

澪「そうだったんだ」

律「左手に見えますのが鬼。おそらく親分だと思われまーす」

和「えっ」

さわ子「オオオオオオオオオオ!!!」

和唯律澪「わああああああああ!!!」


澪「お、鬼だあああ!!」

さわ子「ぶるらああああああああああ!!!」ガオー!

澪「いやあああああああああ!!」

律「ってビビってる場合じゃないぞ!」

和「そ、そうね。私たちはこの鬼を退治しに来たんだから!」

和「覚悟しなさい、親分鬼! 今からこの名刀"笹錦"のサビにしてあげるわ」

唯「おぉー! 和ちゃんかっこいい!!」

和「カイチョースラ――ッシュ!!」ブンッ

さわ子「ふんっ」

パキーン

和「さ、笹錦が……折れた!?」

唯律「弱っ!?」


和「あ、安心して! こんな時に備えて私は刀を2本持ってきたの」

律「おおっ!」

唯「さすが和ちゃん! 用意周到、準備万端、地震雷火事親父だね!」

和「さあいくわよ!」

和「カイチョーブレ――ド!!」

さわ子「ていっ」

ベキッ

和「あ」

律「あー……」

唯「うん……」



6