遠い昔、遥か銀河の彼方――――

あるところに紬ちゃんと梓ちゃんがいました
2人は小さな家の中、仲睦まじく暮らしていました

梓「私たちおじいさんとおばあさんみたいですよ」

紬「へぇー」

梓「私最年少キャラなのにどうして最年長キャラを振られたんですかね」

紬「行動が大人っぽいからじゃないかしら? 軽音部の中では真面目だし」

梓「なるほど」

紬「そういえば、まだ仲睦まじい老夫婦らしい会話ができてないわ」

梓「ホントですね。じゃあ……」

梓「ムギ先輩大好き!」

紬「まあ素敵☆」

2人は極めて仲睦まじく暮らしていました



そんなある日
紬ちゃんは山へ芝刈りに、梓ちゃんは川へ洗濯に行きました

ジャブジャブ

梓「情熱のぉ、赤いばらぁ~」

梓「そしてぇ、ジェラシィ~」

ドンブラコ

梓「ん?」

ドンブラコ

梓「あれ? 川上から……」

ドンブラコ ドンブラコ

梓「……桃?」


梓「うーん……」

梓「ムギ先輩甘いもの好きだし、持って帰ったらいいお土産になるかも」

チャプン

梓「わっ、冷た! 秋の川の水冷たっ!」

梓「えいっ……たぁっ……」

ザブン!

梓「わっ、深い! 川の真ん中らへんすごい深い!」

ザブザブ

梓「……ほっ……とりゃっ!」

ザブザブ

梓「……取った!」キャッチ!



家に帰った梓ちゃん
大きな桃を目の前にして正座で紬ちゃんを待っています

梓「ムギ先輩遅いなぁ……」

梓「はぁ……」

ガララッ

梓「!」

紬「ただいまー。今日も大変だったわ」

梓「ムギ先輩、おかえりなさい!」

紬「? どうしたの梓ちゃん、なんか嬉しそ……あら、この桃は?」

梓「えへへ。実はかくかくしかじかで―――」



紬「川で桃を拾ってくるなんて梓ちゃんは偉いわね」ナデナデ

梓「えへへ」ニマニマ

紬「じゃあさっそく桃を切って2人で食べましょ」

梓「はい!」

紬「いくわよー……えいっ」

―――スパッ!

幼女「あっ、どうもこんにちは」バーン

紬「」

梓「」




かくして紬ちゃんと梓ちゃんは小さな女の子を授かったのでした
長らく子宝に恵まれなかった2人はたいそう喜んだそうです

そして

梓「あ」

紬「どうしたの?」

梓「この子の名前、どうしますか?」

幼女「確かに名無しの権兵衛のままじゃあんまりね」

梓(なんか他人事だな)

紬「そうねぇ……」

紬「うーん……。桃から生まれたから和ちゃんなんてどうかしら」

梓「おぉー」

幼和「いいわね、和」

女の子は和と名付けられました



2人は幼い和ちゃんに目一杯の愛情を注いであげました

幼和「お腹空いた」

紬「とりあえずウィダーインゼリーでつないでて♪」

梓「すぐにフランス料理のフルコースを取り寄せますからね!」ピポパ

幼和「本が読みたい」

紬「国会図書館を貸切るよう手配したわ」

梓「私はipad買ってきました!」

というよりむしろ甘やかしました


和ちゃんは不思議な子でした
ものの3ヶ月程度でロリ時代を抜け立派な娘になったのです

かくのごとく甘やかされていましたがとてもしっかりした子に育ちました
ついでに眼鏡もかけました

そんなわけである日の夜中

和「……」カタカタ

和「……」カタカタ

和「ふぅ。株って意外と簡単なのね」

和「……って、もうこんな時間」

和「トイレ行って寝よう」



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