=1時間後=

梓「よしっ、憂、耳栓貸して!」

憂「え?…こんなの何に使うの」サッ

キュッポン


梓「決めました!決めましたよ、先輩達。私はREALにしますよ。これは絶対です」

和「REALね。グレアパネルだし、いいんじゃないかしら」

唯「ぐれあぱねるって何?」

憂「グレアパネルっていうのは、液晶画面に施す表面処理の一種だよ。つやつやした加工を施していて、光沢パネルともいわれるの」

唯「ほーげー。そうなんだ、憂詳しいね!」

憂「えへへ、和さんのおかげでね」

和「憂は飲み込みが早くて助かるわ。ちなみに黒が引き締まってハイコントラストな映像を楽しめるのが特徴よ」

唯「ふーふん。あずにゃんや、本当にそれでいいのかえ?もしかしたらスーパーグレアパネルとかあるかもしれないよ」

梓「……ん?何を言ってるか分かりませんが、代えるつもりは無いですよ」

唯「あ、あずにゃんがスルー!?まさか、その為に耳栓を…」ガクッ

梓「ふふふ…。先輩達の時代は終わったんです、これからの軽音部は私が引っ張っていくんですよ」

唯「うぅ…。こ…これが世代交代というモノなの…」

憂「あ、梓ちゃん危ないよ、後ろから台車が!」

ガラガラガラガラ

梓「…ん?どしたの憂、そんなに慌て…。はぅぁ!?」ベキッ


梓「あたたたた…。ツイてないなぁ、もう」

唯「やっぱり、あずにゃんにはまだ軽音部を引っ張るには早いって事を神が教えてくれたんだよ」

梓「神とか関係ないですよ。耳栓のせいなんですから!」

唯「負け惜しみは良くないよ、あずにゃんや」

梓「違いますよ!…とにかく私はREALです。先輩は何にしたんですか?」

唯「BRAVIAだよ!私にはこれしかないからね」

和「BRAVIAかぁ…。余りいい評判を聞かないけれど。どうしてそれにしたのかしら?」

唯「だってブー太と同じSONYのだもの。きっとこれはブー太二号なんだよ!」

憂「お、お姉ちゃん…。きっとブー太も喜ぶよ!」

唯「そうだよね、ういー…。ういーっ!」ガバッ

梓「値段もそれなりですけど…、大学生なんですか先輩?」

唯「……。う、ういー…お金貸して下さい…」

憂「あ、うん。分かったよ、お姉ちゃん」

梓「さっきのツッコミは大学生じゃなくて、大丈夫だったなぁ…。まぁでもバレて無いから大丈夫か。……それじゃ、この住所でお願いします」カキカキ

「はい、かしこまりました」サッ

憂「あ、梓ちゃん、配送の手続きは終わった?」

梓「うん。午後7時超えちゃったから、テレビは翌日の配達になっちゃうけどね」

憂「そうなんだ?結構迷ってたからねぇ、もうそんな時間なんだ」

和「でも安心して、ジョーシンは商品の配達はすべて白い手袋で配達設置してくれるのよ。私達の商品をきれいなまま、配送してくれて、部屋を汚さない心遣い。…やっぱり家電を買うなら関西資本のジョーシンよね」

梓「は、はぁ…。そうなんですか…」

唯「そ、それじゃ帰ろうか、みんな…」ガチャガチャ


梓「帰ろうかって…。その手に持ってるテレビはなんなんですか?配送手続きは?」

和「それが、どうしても自分で持って帰るって聞かなくてね」

唯「だってブー太と離れたく無いんだもんー。液晶だから軽いし大丈夫だよ!」ガチャガチャ

憂「ふふふ、お姉ちゃんらしいね。確か高校生の時もギー太とそんな感じだったよね」

唯「いやぁ、あんまり褒められると照れるよぅ、ういー」ガチャガチャ

梓「あ、ほら真直ぐ歩いて下さいよ!半分持ちますから」バッ

憂「あ、私も持つよお姉ちゃん!」バッ

和「コラコラ、そんな大人数で持つと余計危ないわよ」



唯「よいしょっと…。この辺りで大丈夫だよ、憂、あずにゃん」

憂「ホントに、お姉ちゃん?アパートまで付いていこうか」

梓「真鍋先輩も付いてるし大丈夫でしょ。唯先輩ん家まで行ったら遅くなるし」

和「そういう事よ、あなた達はもう帰りなさいな」

唯「あずにゃん、ちゃんとウチに遊びに来てね。絶対だよ!デッカイ液晶テレビがあずにゃんを待ってるよぅ」

梓「はい、それじゃまた今度の休みにでも」

唯「あぁ、それとぉ…wiiも持って来てね」モジモジ

梓「はいはい、分かりましたよ。実はソレが目的だったりして」

唯「違うよぅ、あずにゃんも目的だよー」

梓「『も』ってなんですか!?『も』って!」

憂「それじゃ、お姉ちゃんもたまにはウチに帰ってきてね」

唯「りょーかいだよ、ういー。それじゃあね!」ガチャガチャ



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