スタスタスタ

唯「うーん、今回もばっちりだったね律っちゃん!」

律「あぁ、幸先が良すぎて心配になるぜ。澪、あとどれくらいフィルムは必要なんだ?」

澪「えっと…、そうだな。完璧な作品にしたいからな。…ざっと今で三分の二って所か」

唯「もうちょっとだね。きっと喜ぶだろうなぁ」

律「あったりまえじゃねぇか。んじゃまた食材買いにいかないとな」

澪「そうだな。卒業式まで残りわずかだ、悔いの無いようにしないと」


ガチャリ

紬「ごめんなさい皆。迷惑かけちゃって」

唯「あ、ムギちゃん! もう大丈夫なの」ジュージュー

紬「えぇ。皆が頑張ってるのにいつまでも学校を休むわけにはいかないわ」

律「心配は無用だぜ! もう大分計画は進んでるからな」

紬「本当なの? それじゃあ何をするか決まったのかしら」

唯「うん! ドッキリカメラにしたんだよ」ジュージュー

紬「ドッキリカメラ?」

澪「あぁ、撮影は順調だよ。ムギも見てみるか?」ピッ

ザザザザザ……


梓『純の頭って固焼きそばみたいだよね』

唯『ちょいさぁぁぁあああー!』ブン

バッシャーン

純『あっづづぃぃぃいいい!!!頭に固やきそばがぁ!!?』ゴロゴロ


律「うーん、何度みても最高だぜ!」

唯「私の演技もばっちりだよね!」ジュージュー

澪「カメラワークも問題無いし。どうだムギ素晴らしい映像作品だろ?」

紬「…………………」

唯「どうしたのムギちゃん!凄すぎて言葉もないのかな」ジュージュー


紬「お家の中まで撮影しているけど。これは勿論、鈴木さんの了承を取っているのよね?」

律「了承?なんでそんなの取るんだよ」

唯「そうだよー、そんなのしたらドッキリじゃないじゃん!」ジュージュー

澪「私達は嘘で塗り固めたような作品を作りたくないんだよ」

紬「……それで、固焼きそばと八宝菜は後でちゃんと食べたのよね?」

律「何いってんだよムギ。床でネチョネチョになったのなんか食えるわけないじゃん」

澪「そうだぞ。私達はクリエイターなんだからさ」

唯「おかげで八宝菜の生産が追いつかないよ」ジュージュー

紬「だから唯ちゃんはさっきからずっと料理してたのね…」

唯「そうだよ!トロトロのアツアツでいい純ちゃんリアクションしてくれるんだぁ」

紬「ちょっとそのおなべ貸してくれるかしら………」ヒョイ

唯「そんなの何するの?」

紬「こうするのよぉ! ちょいさぁぁぁあああー!」ブン


バッシャーン!!


澪「あっづづぃぃぃいいい!!!頭にアツアツの八宝菜がぁああぁ!!?」ゴロゴロ

律「なにすんだよムギ!? カメラが回ってないし、ドッキリのターゲットは鈴木…」

紬「問答無用よぉおぉぉお! レンじゃぁあああぁぁー!」ブン


バッシャーン!!


律「ぎゃぁあぁあ!あづいってぅいいぃぃい!!私のおでこがぁぁ!」ゴロゴロ

唯「む、ムギちゃん何をするの…!」

紬「今の私はムギちゃんじゃないの……」グイッ

唯「どういう事。それじゃあ誰なのかな!?」

紬「人呼んで、Parent-Teacher Association紬」グイッ

唯「ぴ、…ぴーてぃーえーつむぎ…?」ビクッ


ガチャリ

梓「ゆーいせんぱーい。次はホラー関係のシチュエーションで攻めてみま」

紬「ゆめいろちぇいさぁぁあああ!」ブン


バッシャーン!!


梓「あっづづぃぃぃいいい!!!私の頭にアツアツの八宝菜がぁああぁ!!?」ゴロゴロ

紬「ほら、梓ちゃんも残さず食べるのよぉ」クイッ

梓「ひぃ……ふぅぃ…。ムギ先輩なにを…」

唯「い…いまのムギちゃんは…ぴーてぃーえーなんだよ…。後ですたっふがおいしく頂かないと…ダメなんだよ…」ピクピク




憂「…という訳だったの。ごめんね純ちゃん」ネチャァ…

純「ほ、…本当にドッキリカメラだったの…」

唯「だからずっと言ってじゃない。私達頑張ったんだよー」

澪「すまん純、悪気は無かったんだ」

純「ふぅ…。いいですよ、別に」

紬「それじゃあ許してくれるの鈴木さん?あれだけ八宝菜ぶちまけたのに…」

純「だって、あのラジオも軽音部の人たちの仕業だったんでしょ」

紬「ラジオ…?何のことなのかしら」

純「私達後輩のためを思ってやっていたんですよね。だったらもう怒れませんよ…」

唯「じゅ、純ちゃん!ありがとうね」

純「その代わりちゃんと完成させてくださいよ。その作品」

澪「あぁ、勿論だよ! 卒業式の日を楽しみにしてくれ」

憂「良かったねお姉ちゃん!」

唯「うん、これで八宝菜も報われるよ。ういー」




=卒業式=


純『唯先輩?なんで、手に中華なべ持ってるの!?』

ダッタダッタッダ

唯『ちょいさぁぁぁあああー!』ブン

バッシャーン

純『あっづづぃぃぃいいい!!!頭に固やきそばがぁ!!?』ゴロゴロ

唯『ドッキリだよー。どう、ビックリした純ちゃん!』

===ドッキリ大成功===


梓「どうですか客席の受けは?」

唯「ばっちりだよ!もう下級生たちドッカンドッカン受けてるよ!」

澪「テロップのタイミングも完璧だしな」

さわ子「卒業式の後、体育館を使わせて欲しいいっていうから何かと思ったら…」

律「これが私達が軽音部があいつら在校生に残してやれる最後のモノだからな」

さわ子「軽音部か…。あれ、そういえばムギちゃんは?」

唯「ムギちゃんならこんな子供に悪影響を与える作品見てられないって外に行っちゃったよ」

さわ子「やっぱりムギちゃんはお堅いのねぇ」

澪「純のためにも上映するのは許してくれたけどな」

梓「さて、そろそろ作品も終わりに近付いてますね」

唯「よし、それじゃ壇上にいこっか」ダッ



パチパチパチ!

純「あぁ恥ずかしかった…。やっと終わったよ…」


唯『どうもどうもー。みんな楽しんでくれたかなー』

律『だったら、私達も頑張って作ったかいがあったぜ!』

澪『あぁ。でも、この作品を作れたのは私達だけの力じゃないだ…』


純「うん…?澪先輩なにを」


澪『この作品の主役。彼女が居なくては企画は実現しませんでした』

唯『鈴木純ちゃん…舞台に来てくれるかな!』


純「…え!…えぇ!?」


純『ど…、どうもどうも…』ペコリ

梓『それじゃほら、純なにか一言いいなよ』

純『な、何をいうのさ!?』

律『なんでもいいんだよ、お前の思った事を言えばいいんだ』

純『私の……。そうだね』ギュ

唯『それでは鈴木さんどうぞ!』

純『私はこのドッキリで最初、軽音部なんて大っ嫌い。軽音部なんて無くなればいいって思ってました』


さわ子「あらあら、ずいぶん手厳しいわね」


純『でも…。今は違います、私達後輩の為にここまでしてくれた軽音部。…先輩達全員に感謝をしきれません。ありがとうございました!』


パチパチパチ

憂「じゅ…純ちゃん」


梓『名残惜しいですけど、もう終わりの時間が迫ってきました』

律『そんじゃ最後に聞いてください。私達の歌を…』

澪『この歌を、私達軽音部から在校生の皆に送ります』

唯『純の頭って固焼きそばみたいだよね!』



純「………………え?」


ガラララッラララララッツ!!

純「え…、ちょっと、何で客席全員が中華なべとお玉と持ってるの…」


唯『いち、にっ、さん、っし!』


『ちぇぇぇぇいいぃさぁぁぁあああぁぁああぁぁぁぁああああー!』


純「……………こんなの………ドッキリじゃない」


ドッバァァァァァアアアアアアアアァァァアーーーーアアアン!!!


『あっづづぃぃぃいいいいいいいいいいぃいい!!』



紬「ずいぶん盛り上がってるわねぇ…。やっぱり皆ああいう番組が好きなのかしら」


=はっぴいえんど!=