―――――


梓「・・・」

律「・・・あちぃー」パタパタ

和「・・・」

純「・・・」

梓「先輩たちなかなかきませんね・・・」

律「ったく、格好なんてどうでもいいのに・・・な~にが『みんなも浴衣きるなら私も着る』だっての」

純「あはは・・・でも、秋山先輩の浴衣姿っていいかもしれませんよ?」

律「あー、そりゃたしかにそうかもしれないけどさー・・・って!お前・・・だれだっけ?」

梓「律先輩、忘れたんですか?俺と一緒に4月にけいおん部に見学きてたじゃないですか・・・」

律「えーそうだっけ・・・あーすまん。あの時はメイドのコスプレをさわちゃんにされててそれどころじゃなくってさ」

梓「あー・・・たしかに。メイド姿でしたね、あの時・・・」

律「俺は嫌だって言ったんだけどな。『着ないなら抱いて!』とかわけわからないこと言い出すからさ、あの人」

梓「あぁ・・・俺もこないだ『ネコ耳つけないなら抱いて!』って言われました。言われたってか、耳元でささやかれました」

律「あのときの梓のおびえ方はいまでも思い出して笑うけどな」ケラケラ

梓「うっわ、この人サイテーだ。てか、あの時最終的に俺にネコ耳つけたの律先輩でしたよね」

律「先輩に対してサイテーとはなんだ、サイテーとは。ネコ耳はけいおん部の儀式だからな!逃れる術はないのだよ、梓くん」

梓「儀式って・・・」

純「あのー」

梓律「ん?」

純「あ、俺は鈴木純っていいます」

律「あ、ごめんごめん。すっかり忘れてた」

純「わす・・・」

律「へー、てか、今日なんでいるの?」

純「」ガーン

和「おい・・・律、おまえ今日はなんだかひどいな。頭が」

律「なんだとー!?ていうか、和もなんでいるんだ?」

和「お前・・・。俺と純も唯に誘われたんだよ。一緒に花火大会行かないかって」

純「まぁ、俺はもともと憂と行くつもりでしたけど。大勢で行ったほうが楽しいだろうし」

律「へ?憂ちゃんと?なんで?てか、なぜに呼び捨て?」

純「え・・・なんでといわれましても・・・なぁ、梓」タハハ

和「・・・・・・」

律「なに?梓、何か知ってるのか?」

梓「いや、俺にふらずに自分で言えよ」

純「だって、なんか自分でこういうのって言いづらくね?」

梓「ったく・・・律先輩」

律「おう!なんだよ!はやくおしえろよっ!!」

梓「こいつは平沢さんの彼氏です」

律「え」

和「・・・・・・」

純「あはは・・・ども。憂の彼氏やってます」

律「なに~~~~~~!?」

律「おい!!梓!!なんでこんな天パが憂ちゃんの彼氏やってんだ!?」

純「天パって!?」ガーン

梓「こらこら先輩、それは言いすぎですって。
まぁ、人それぞれ好みがあるでしょうし・・・平沢さんはきっと天パが好きなんですよ、えぇ、きっと」

純「梓、それ、フォローになってないよ!?」

和(・・・俺も天パならよかったのか?)

タタタタ

紬「みんなおまたせ~!!」

律「お!ムギィ!!――――って」

梓「・・・きれいですね」

純「うん、すっごいきれい」

和「ほう」

紬「えへへ、ありがとう」

律「なぁなぁ」ヒソヒソ

紬「なぁに?りっちゃん」ヒソヒソ

律「澪は澪は?ムギ、澪は?」

紬「ふふふ。りっちゃん、そんなにあせらなくても澪ちゃんたちならもうすぐ」

梓「うわ・・・秋山先輩・・・きれいすぎる・・・」

澪「あ、梓!?そ、そんなお世辞言わなくてもいいから!?」モジモジ

梓「い、いやお世辞じゃないですって・・・てか、やっぱ先輩は青が似合いますねー」

律「!?」

律「ばっ!?梓、てめー俺よりさきに見るとはなに、ご、と・・・だ・・・」

澪「あ、り、りつぅ・・・ど、どうかな?」モジモジ

律「・・・」

澪「ゆ、浴衣とか、着方わからなかったから小学生以来きてなかったんだけど・・・」モジモジ

律「・・・」

澪「・・・りつ?」

律「え・・・えと、すっごいかわいいです・・・はい///」カァアア

澪「・・・あ」

澪「あり・・・がとう///」カァアア

律「ん」

紬「真鍋くん」

和「ん?」

和「あぁ・・・琴吹さん。俺、けいおん部のメンバーじゃないし場違いかもしれないけど今日はよろしく」

紬「!!」

紬「ううん!?そんな、場違いだなんて思ってないよ!!真鍋くんが今日来てくれて私、嬉しいの!!」

和「そっか。嬉しいことを言ってくれるね。ありがとう、琴吹さん」ニコッ

紬「え・・・う、うん!!」

和「つーか、そろそろ行かないと、なかなか混むからいい場所とれなくなるような・・・」

紬「・・・あ、あの!!」

和「ん?どうしたの?」

紬「・・・そ、その、今日のこの姿・・・ど、どうかな?」

和「姿?浴衣?」

紬「」コクコク

和「とってもかわいい、というかきれいだよね」

紬「そ、そんな・・・///」

和「上品っていうか、制服とはまた違った琴吹さんって感じがして、俺は好きだよ」

紬「あ、ありがとう・・・・///」

純「憂はなに着てもかわいいねぇ~~」ナデナデ

憂「純ちゃん・・・あの・・・」

唯「私・・・唯なんだけどな~、純ちゃん」ニッコリ

純「」

純「すすすすす、すいませんっ!?」バッ

憂「んも~。純ちゃんのばか」

純「ご、ごめんって・・・」

唯「そ~んなに、にてるかなぁ、髪あげただけなのになぁ。澪ちゃんにもムギちゃんにも似てるってさっき言われたし」

憂「ん~、でもたしかに私もたまに自分を鏡で見てて『え?お姉ちゃん?』ってなるときあるかも」

唯「え~、そんなぁ~、憂までぇ!?」

憂「っていうか、それでも純ちゃんには気づいてほしかったかも」ムッ

純「うえ!?なんとういう無茶振り!?」

憂「気持ちが足りないなぁ~」

純「で、でも、しょうがないじゃん・・・同じような髪型にしたら本当に2人って見分けつかないって」アハハ

唯「そうだよね~。でも、中学生のときから知ってるんだし、さすがに純ちゃんは見抜けないといけないっていうか~」

純「」

純「あ、あずさぁあああああ!!!2人がいじめるよぉおおおお!!!」

梓「あぁ?なんだよ、大声で人の名前呼んで」

純「お前、どっちがどっちかわかる?」

唯「あ・・・」

梓「ん?どっちがどっちか?」チラッ

憂「えへへ。どうかな?梓くん」

唯「・・・」

律「おぉ~~。これまた難しいクイズだね!梓くんよぉ~」ガシyッ

梓「おわっ!?いきなり肩くんでこないでくださいよ」

律「んー・・・・えー・・・これマジでわからんなぁ・・・え・・・っと、右が憂ちゃんで・・・左が唯・・・か?」

律「和はどっちがどっちだと思う?」

和「ん?」

憂「あはは・・・」

和「・・・右が憂で左が唯だろ」

憂「和くん・・・」

和「?」

唯(和ちゃんまで・・・)

律「ほぉ~~!和は俺に1票か!さて、梓はどうだ?」

唯(きっと・・・あずにゃんも・・・間違えるんだ・・・)

梓「ん~」

唯(私は憂のお姉ちゃんだけど、さ)

純「わかんないよな?な?わからないならわからないで素直にそう言っていいんだぞ?」

唯(どうせ私なんて・・・憂の二番煎じでしかないんだ・・・・)

梓「俺は、左が平沢さんで、右が先輩だと思います。てか、絶対そうだと思います」

唯「え・・・?」

憂「はい!梓くん!!正解です!!」

律和純「なにぃいいい!?」

和(俺が間違えた・・・?)

紬「ま、真鍋くん!?」

唯(・・・あずにゃん)

梓「っていうか、みなさんこの2人の一体どこ見てるんですか?」

律「胸だよ」

澪「おいこら」ガスッ

律「いたっ!?じょ、冗談だっての!?いきなり叩くなよ!?」

梓「・・・アホな先輩の言うことはおいといて。平沢先輩と平沢さんって全然似てないじゃないですか」

澪律和紬憂純「え」

唯「・・・」

梓「『え』ってなんですか、『え』って」

律「梓。お前、どんな目ェつけてんだよ。2人とも瓜二つだからみんな困ってんじゃねーか」

梓「だから、瓜二つじゃないですってば。平沢先輩と平沢さんは全然ちがいます!!!」

梓「ねっ!先輩っ!!」

唯「え?」

梓「先輩も言ってやってくださいよ!!私と妹は全然似てないって!!」

唯「え・・・あ、あ・・・え、えと・・・」ワタワタ

梓「?」

律「こうして唯が髪あげてると本当にわからないんだけどなぁ~」ジー

憂「たはは・・・」

澪「律、距離が近いぞ」

純「というか、目が犯罪者です。そんな目で憂を見ないでください」

律「なにこの俺の扱い!?」

和「というか、そろそろ行かないと本当にやばい時間なんだけど」

澪「あぁ。ここでだべってる場合じゃなかったな」

紬「私、屋台のやきそばが食べたかとですっ!!」

律「んじゃ、とっとと行きますか!!」

和「けいおん部は相変わらずせわしないなぁ~」

スタスタスタ

梓「お・・・じゃあ、行きましょうか、先輩」スタスタ

唯「・・・う、うん」スタスタ


―――――

律「はー着いたな。てか、人多すぎだろ!!」

澪「これは・・・いったん迷子になったらもう会うのはムリだな・・・」ゴクっ・・・

律「探すのめんどいから絶対はぐれるなよ・・・お前祭りは必ず迷子になって泣いてんだからな」

澪「」

憂「なんか年々人が増えるね」

純「だね。やっぱ花火あげるようになったからかな?」

紬「おぉおおおお~~おおおお!!!!」

和「テンション高いね・・・琴吹さん」

紬「私こういうお祭りってはじめてなの!!」

和「そうなんだ。じゃあ、今日は楽しもう。
  あ、でも、はぐれないようにね。花火始まったらもう少し人が増えるだろうから」

紬「うん!!気をつけます!!」ニコッ

和(笑顔がかわいい人だなぁ)

唯「うわ~~、人がおおい!!」

梓「先輩・・・迷子になりそう・・・」

唯「そんなことないよ!!私をみくびらないでよね!!!あずにゃん!!!!」

律「テンション高いなぁ~~、唯のやつ」

紬「なにかいいことあったのかしら?」

澪「マイゴニナラナイマイゴニナラナイマイゴニナラナイマイゴニナラナイ」

律「おーい。ちゃんと探してやるからかえってこーい」

すたすたすた

唯「わー・・・ほんとうに人おおい・・・」

梓「気をつけてくださいね・・・?」

紬「やきそばぁ~」

和「え・・・これで3つめだけどやきそば」

律「ほれ、澪」ンベー

澪「うわ、きれいに緑だな・・・」

憂「あ、フランクフルト食べたい」

純「なんていうか、絵的に俺は食べてほしくないけどね」

憂「?」

純「いえ、こっちの話です。フランクフルト2本くださーい」

唯「♪~」

どんっ

唯「おわっ!?」ズサッ

唯「いてて・・・ころんじゃったよ・・・あたたた・・・」

唯「・・・」

唯「・・・・あれ?みんなは?」

・・・・・
・・・・
・・・
・・




純「あのー、唯先輩がいないんですけど・・・」

梓「・・・え?」

律「お約束かよっ!?」

梓「あ、お、俺さがしてきますっ!!」ダッ

律「ちょおぉい!?梓!?」

和「あー・・・これははぐれたな、完全に」

澪「どうする?」

律「んー・・・まぁ、梓なら大丈夫だろ。きっと見つけるよ、唯」

紬「ほむおいうお」ムグムグ

和「はい、口の中のものをなくしてからしゃべろうね、琴吹さん」

律「ケータイは?」

澪「あー今日、唯『ケータイとか荷物になるだけだからいらないよね!おいておこう』って言ってた」

和「今日こそ必要だろ・・・あいつは特に・・・」

律「・・・梓はもってたっけ?」

純「あ、はい。梓は持ってました」

律「んじゃー梓から連絡くるの待ちつつ俺らは俺らでさがすか!!」


―――――

唯「・・・みんなどこ?」キョロキョロ

唯「私迷子になっちゃった・・・高校2年生なのに・・・」

唯「・・・やっぱり私・・・ダメなのかも」

唯「うぅう・・・」グスッ

唯「・・・あず」

「せんぱーい」

唯「え?」

梓「あー!!いた!!よかった!!!見つかってほんとうによかった!!!」ゼェハーゼェハー

唯「あ、あずにゃん・・・・なんで?」ゴシゴシ

梓「なんでって・・・というか、ひざから血がでてますよ!?」

唯「あ、うん・・・ちょっと転んじゃって・・・」アハハ

梓「どっか座りましょう・・・えと」キョロキョロ

唯「あ、・・・あっちの土手のほうなら座れるとこあるよ」

梓「じゃあ、そっちに行きましょうか。歩けます?」

唯「た、たぶん・・・」スタ

ずき

唯「いてて・・・」

梓「肩かしますよ」スッ

唯「あ・・・うん、ありがとう」

梓「いえいえ。困ったときはお互いさまですよ」


23