律「お前の愛ってうすっぺらいよな」

澪「…なんだよ、いきなり」

律「だってさ、すぐ『愛してる』とか使うじゃん」

澪「そうか?そんなことないと思うけど…」

律「No,Thank you でもいきなり『だって今強く深く愛してるから』とか歌ってるじゃん」

澪「あぁ…、まぁ…」

律「だいたい、あの曲、歌詞があっちこっちいったりするから何伝えたいんだかわかんないんだよな」

澪「…たとえば?」

律「Aメロ、Bメロ聴いてたらさ、『青春期のセンチメンタルな曲なの?』って思うじゃん?」

澪「あぁ…まぁ、それ意識して書いたからな、歌詞。…ホワイトボードとか」

律「だろ?聴いてる側も『そういう曲なのかな?』って薄々予感しながら聴いてるとこあんだよ」

澪「…うん」

律「それなのに、サビでいきなりそういうイメージぶっ壊すからな」

澪「…どこがだよ?」

律「『愛してる』とか、ほんと、バッカじゃねーの?」

澪「…」

律「だいたい、……だっ、誰を愛してんだよっ!?つーさー」

澪「…」

律「くだんねーよ、あんな歌詞を人前で澪が歌うとか」

澪「…」

律「澪が歌うとなんか安っぽいんだよ、くだんねーよ」

澪「…」

律「ほんと、くだんねー」アーヤダヤダ

澪「…」

澪「…あのさ」

律「…なに?」

澪「なんか怒ってるのか?」

律「…は?いや、怒ってねーよ、べつに」

澪「いや、怒ってるだろ」ニヤニヤ

律「怒ってないって言ってるだろっ!!てか、なにニヤニヤしてんだよ!?」

澪「…べつにー」フフッ

澪「…」

澪「…あのさ、律」

律「…なに?」

澪「…なんか勘違いしてるみたいだから言っとくけどな」

律「…?」

澪「あの歌詞は別に『特定の人』を『愛してる』って歌ってるわけじゃないからな?」

律「…」

律「……へ?」

澪「捉え方っていうか、歌詞の切り方の問題っていうか…」

律「…どういうことだよ」

澪「あのな、『今』をすごく深く『愛してる』から、今が思い出になる、とか過去がどうだったとか、そんなことを考えるのは今はまだ遠慮しといて」

澪「とにかく今は『今』っていうこの瞬間を楽しんで生きていたいって意味をこめた歌詞なわけで…」

澪「別に私が誰かを愛してるっていう歌詞なわけじゃ」チラッ

澪「ないんだけど……」

律「……えっ」

澪「何か勘違いしてただろ、おまえ」

律「……今を愛してる?」

澪「うん」

律「……人じゃなくって?」

澪「うん」

律「……」

律「……」

律「……」








律「……///」ボッ



澪「あっれぇ~~りつ、なんか顔赤くなってないか?」ニヤニヤ

律「なっ、なってねーしっ!!つーか、こっち見んなっ!!///」

澪「『愛してるとか、ほんとバッカじゃねーの?』」

律「!?」

澪「『だいたい、誰を愛してんだよ、つーさー』」ニヤニヤ

律「っ!?///」

律「くっ、繰り返してんじゃねーよっ///!?」

澪「私が誰を愛してるのか、りつは気になるのかなぁー?」ニヤニヤ

律「きっ、気になるわけねーだろっ!?に言ってんだよ!?」

澪「ほんとかなぁ~?」ニヤニヤ

律「ほんとだっての!!だから繰り返して蒸し返すのやめろよっ!!」

澪「そっか、そっかぁー。律は私が誰を愛してるのか気になるわけかぁ~」ニヤニヤ

律「だからちがうっての!?///」

澪「ふーん。そっかそっか~」ナデナデ

律「!?」

律「かっ、勝手に撫でんなよっ///!?」

澪「ははは。かわいいやつだなぁ~。勝手に勘違いして機嫌損ねちゃって~」ナデナデ

律「…っ///!?」

律「ばーか、ばーか、澪のばーかっ!?」ジタバタジタバタ

澪「はいはい。恥ずかしいのはわかったから」ナデナデ

律「あー、もうっ!!///」


1通りめ 澪と律 終わり



ピンポーン

『はーい』

タッタッタ

がちゃ

唯「ほっ、どなたかなぁ~」

純「あ、こんちにはー。憂いますか?」

唯「おぉ!よくきたねー。憂は今ちょっとお菓子買いに出かけちゃったんだよ」

純「あ、そうなんですかー…じゃあ、…どうしようかなぁ」

唯「ん?あがらないの?」

純「えっ?」

唯「家あがっていいよ?」

純「あ、いや、そのっ、でも、それはちょっと……」タハハ

唯「遠慮することないのに~。どうせ今日遊びに来る予定だったから憂もお菓子買いに行ったんでしょ?」

純「はは…多分憂のことだからそうだと思い……ます、はい」

唯「なら、ど~ぞ!あがりんしゃい」ニコッ

純「はぁ…、お、おじゃま、しま、す」

唯「うむうむ。お邪魔されちゃうよ~」

純(……2人きりとか)


唯「麦茶でいいよね?」

純「あ、はい。お気遣いなく…」ハハッ


唯「はい、麦茶」スッ

純「あ、すいません。…いただきます」

唯「そんなかしこまらなくてもいいのにい~」ゴクゴク


純「あ、いや、先輩ですし…」

唯「そんなぁ~先輩だなんて」デヘヘ

純(う~ん。憂と違って扱いやすい人だなぁ)ゴクゴク

純(それより、憂、はやく帰ってこーい。お菓子とかどうでもいいから)


純「あ、先輩もしかして勉強中だったりしてました?そうだったらこっちに構わないでいいんで」

唯「え?勉強?ぜんぜん」

純「」

純「…っさっすか」

<ドナイヤネン

唯「ははは、このテレビおもしろ~い♪」

純(…笑えねぇ)

純(先輩は憂と一緒で笑いの沸点ひくいのかぁ)

純(しかしまぁ、なんというか、この角度から見る唯先輩は)ジー

<ソレモカノウトナリマンガナー

唯「くふふっ」

純(憂にそっくりだなぁ)ウンウン

純(この姉妹、本当によく似ていらっしゃる)ジー

唯「たははは~そこはコロンビアだよぉ~」

純(外見だけは)

唯「ん?なに?私の顔になにかついてたかな?」

純「へっ!?あ、いやべつに!?」ワタワタ

唯「じゃあなんで私のことさっきから見てたの?」

純「」

純(きっ、気づかれてた)

純「えっ、あ、いや、その…」

唯「んー?」

純「う、憂とホントにそっくりだなぁ、と思って…」

唯「それよく人に言われるんだけど、そんなに似てるかなぁー私と憂」

純「ちょっとだけ…は似てると思います。姉妹的に」

唯「どこらへんが?」


純「どこらへんって言われましても…困るというか…」

唯「なにか言ってみてよ」

純「いや、そんないきなり言われても…」

唯「言わないと憂に『私のこと見とれてた』って言っちゃうかもよ~」ニヤニヤ

純「それはやめてください」

唯「じゃあ、言ってよ、似てるとこ」

純「え、えと…」

唯「うんうん。なになに?」

純「たまに、ほんとにたまにですけど」

唯「うん。たまに!?」

純「声とか、…仕草とか、…雰囲気とか、横顔とか…似てるかなって、思います」


唯「ほぉ~横顔かぁ」

純「はい」

唯「さっきも?」

純「あ、そうですね。ちょうどこっから見える顔が似てました」

唯「そうなんだぁ~」ヘー

純「……もういいですか」

唯「あ、あとさ、ちょっと聞いてみたかったことがあるんだけど聞いてみてもいいかなっ?」

純「それって拒否したら…?」

唯「言うよ?」ニヤニヤ

純(楽しんでるなぁ、あの笑顔)

純「…なんでしょう」

唯「純ちゃんはさ」

純「純ちゃん…」

唯「あれ?憂は『純ちゃん』って呼んでるよね?」

純「はぁ。そうですね」

唯「私も『純ちゃん』って呼んでいい?」

純「まぁ、いいですよ…てか、それが聞いてみたかったことですか?」

唯「ううん。あのね」

純(喉かわいた…)

純「なんですか?」ゴクゴク

唯「純ちゃんは、憂のどこが好きなの?」

純「」ぶー

唯「うわっ!?純ちゃん、麦茶飛ばさないでよ!?」

純「すっ、すいません!?てか、なんですか!?その質問はっ!!」

唯「なにって、気になるから聞いてみたんだよ、憂のどこが好きなのかな~って」

純「そんなこと答えませんよ!?」

唯「じゃあ、見とれてたって言うしかないね」

純「ぐっ!?」

唯「さぁ!どこが好きなのか教えてよ~」

純(ういーはやくーはやくー帰ってきてぇ~~)

唯「もうネタはあがってんだぜ?純くんよぉ~、さぁ、さっさと吐いて楽になっちまいなぁ」

純(誰?)

純「えぇー(どうしよう……これほんとに言わなきゃいけないのか?)」チラッ

唯「はやくはやく」ワクワク

純「……」

純「……」

純「……」

純「えと、その……」

唯「うん」

純「……み」

唯「み?」

純「みんなに優しいとこ…です…かね?」

唯「…」

唯「…それだけ?」

純「いや、それだけ…ではないですけど……」

唯「なら、それ以外も言ってよぉ~~」

純「いや、無理ですって…」

唯「なんで~教えてくれたっていいじゃん!!」

純「いや…」

唯「じゃあ、質問を変えよう!」

純「えっ?まだ続くんですか!?」

唯「あったりまえじゃん!」

純(当たり前なのか…)

唯「第2問!純ちゃんは、憂のことどれくらい好き?」

純(これまた妙にどストライクに聞いてくるなぁ…)

純(てか、第2問って、絶対遊ばれてるよ、これ)

唯「ねーねー憂のことどれくらい好き?山くらい?」

純「あ、じゃあ山で」

唯「んもう!ちゃんと答えてよぉ~!!」

純(そんなこと言われても)

純「あの」

唯「なんでしょう」

純「なんでそんなに聞きたがるんですか?」

唯「ん?だって気になるんだもん」

純「…なにがですか?」

唯「憂の付き合ってる人って憂のことどれくらい好きで、憂のことどれくらい大切にしてくれるんだろうって」

純「……」

唯「こういうの、聞くのっていけないと思うけど、いざとなるとやっぱ聞きたくなっちゃうなぁ~」タハハ

唯「私、シスコンなのかな?」

純「ちょっとはそうなんじゃないんですか?」

唯「おおう!?直球でくるねぇ純ちゃん~」

唯「でもまぁ、シスコンでもいいかな」

純「なんでですか?」

唯「えー、だって、憂が泣いたり悲しんだりしてるとこ見たくないもん、絶対」

純「……」

唯「だから、こうやって純ちゃんに色々聞いてさ、それで純ちゃんには嫌な思いさせたかもしれないけど」

唯「私にしたら、純ちゃんが嫌な思いするよりも、憂が嫌な思いする方が全然嫌だから」

純「……」

唯「機嫌そこねちゃったらごめんね?」

純「あ、いや、大丈夫です」

唯「純ちゃんだから言ってることだから、そこ、わかってね?」


純「はい。わかってます」

唯「……ほんと?」

純「……なんとなく」

唯「頼りないなぁ~」

純「……よく言われます」

唯「まぁ、今はそれでいいけど、姉の妹に対する愛を甘くみるんじゃないよ、ってことね。わかった?純ちゃん」

純「……はい」

純「……」

純(色々、何も考えてなさそうで)

純(それでもやっぱちゃんと考えて、他人を心配してるとこはそっくりだなぁ)

純(不覚にもジーンときてしまった)

純(この人と憂に対する気持ちに、いつか追い付けたらいいな)

純「……」

純「あの」

唯「はい」

純「……いや、こういうのは…」

唯「ん?」

純「憂の好きなとことか、憂のことどれくらい好きなのかとかは、」

唯「うん」

純「その……唯先輩じゃなくて、ちゃんと憂に直接言うんで、大丈夫…です」

唯「直接?」

純「はい」

唯「それって私に言うより恥ずかしいよね?」

純「…ですね」

唯「罰ゲームっぽいかも」


純「あーそうかもしれないです」

純「でも、まぁ…それくらい、恥ずかしい思いをしないといけないくらい、きっと……」

純「唯先輩の憂に対する気持ちって強いと思ってますから…」

唯「……」

純「今はまだ唯先輩の気持ちと比べたら、全然うすっぺらなのかもしれないけど」

純「こっちだって、……憂のこと生半可に考えてるわけじゃないですから」

唯「そっかぁ」

純「はい」

唯「だってさ、憂」

純「」

純「え?」

憂「お姉ちゃん…ちょっとやりすぎだよぉ///」

純「」

純「い、いつ帰って…?」

唯「私が『憂のどこが好き』って聞いたぐらいだよ~」

純「ほぼ最初っからじゃないですか!?」

唯「うん」

純「いや、そんな簡単に『うん』って言われても…」

唯「憂が帰ってくるのも気づかないくらい私に見とれてたんだね」ヒソヒソ

純「ち、ちがいますから!?」

憂「あの、純ちゃん///」

純「う、あ、いや、その、ね、う、憂///!憂も帰ってきてたんなら声かけて!?」ワタワタ

憂「いや、声かけようと思ったんだけど…ちょっと入りづらい雰囲気で…///」

純「あ、ですよねー」

唯「自分のこと話してたら入りにくいよねー」アルアル

憂「うぅ~///」

純(照れてる憂かわええ///)

唯「純ちゃん、純ちゃん」ヒソヒソ

純「な、なんですか?」ヒソヒソ

唯「照れてる憂ってかわいいよね!」b(´∀`)グッ

純「んなっ!?///」

唯「ははは、照れない照れない。じゃあ、私はちょっと出かけてくるから後は2人でお楽しみに~」ダッ

純(この状態で放置かよー!?)

憂「///」

純「……」

憂「///」

純「」チラッ

憂「」チラッ

憂純「!?」

純「…」

純「///」カァァ

純「……あのさ、憂」

憂「う、うん。なにかな、純ちゃん///」


2通りめ 唯と純 終わり



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