梓「あずにゃん2号…」
ナデナデ
梓「雄…なんだ…」
ナデナデ
梓「でもかわいいから…あずにゃん2号…」
ナデナデ
その時、東の空が眩しく光り輝いた…!!
カッ!!
梓「キャッ!!何!?」
梓2号「オイーッス」
梓「おっさんwwwwwwwwww」
梓2号「おっさんじゃなんかマズイのかよ」
梓「だってあんなカワイイ猫だったのに、こんなハゲ親父だなんて……」
梓2号「いいか嬢ちゃん、猫にだってオッサンはいるんだ
だが可愛くない猫はいねぇ……どういうことか分かるかい」
梓「人間になったら相応の姿になるのは仕方ないってことですか」
梓2号「そういうことだ嬢ちゃん
人間から見て可愛いかどうかなんて日本人から見てニガーがみんな同じ顔なのと一緒なんだよ」
梓「納得したです」
梓2号「そんなことよりな、まず猫が人間になった事を驚くべきだと思うぞ俺は」
梓「確かに普通ならそうでしょうね」
梓2号「なんでぃ、嬢ちゃんは普通じゃないってのかい」
梓「ええ、だって私も元々猫ですから」
梓2号「嬢ちゃんギターやってるよなぁ」
梓「は、はい、やってますよ…」
梓2号「ちょっと貸してくれねぇか」
梓「あ、はい、どうぞ…」
ジャーン♪ジャジャジャーン♪
梓「あ…うまい」
梓2号「へへ、見よう見まねだけどな、大したもんだろ?」
梓「すごい…あ、合わせてやってみようよ!!合わせよう!!」
梓2号「お、おう、いいぜ!!」
梓「ちょっと待っててね~♪」
梓2号「へへ、やるな嬢ちゃん」
梓「おっさんこそ、こうやって合わせるのって、本当に楽しい!!」
梓2号「そうかい、いつもは一人で弾いてるのかい?」
梓「うん…前はお父さんが教えてくれたんだけど、最近お仕事が忙しいみたいで…」
梓2号「そうか…ところで嬢ちゃん、さっき言ってた『私も元々猫』ってどういうことでえ?」
梓「私は元々猫だったの小さい頃の記憶はぼやけてるんだけど、
私が人になった日も不思議な光が東の空で輝いていた…」
梓2号「ふむ…」
梓「私にとって飼い主だった人は、その日からお父さんになった。
誰も私が人間になったことに疑問は抱かなかった」
梓2号「しかし純の家では俺が最年長だぜ?その場合どうなっちまうんだ?」
梓「分からない…でも、家族や親族としておっさんは扱われると思う」
梓2号「うーん、面倒くせぇなぁ…」
梓「私も最初は戸惑ったけど、みんな優しくしてくれた。おっさんも、きっと大丈夫だよ」
梓2号「だといいんだがなぁ…」
梓2号「さてと…そろそろ寝るか…」
梓「あ、寝る場所…その…」
梓2号「ああいいよ、俺は床で。慣れてるからな」
梓「そ、そんな!!せめてソファーを使って!!」
梓2号「でも嬢ちゃん、知らないおっさんが自分のソファーで寝るなんて、何か嫌だろ?」
梓「嫌じゃないよ!!おっさんなら嫌じゃない!!」
梓2号「そ、そうか…?…じゃあお言葉に甘えて」
梓「うん!!」
梓「じゃあそろそろ寝ますか」
スルスル
梓2号「ちょっ!なぜいきなり服を…!」
梓「わたし元が猫だからかたまに体が熱くて堪らない時があるんです 発情期ってやつなのかな…」
梓2号「じ、嬢ちゃんどこ触って…は、はにゃ~ん///」
梓「ギターで鍛えた指使い舐めないでください…じゃあまずはアルペジオで優しくいたぶってあげます」
梓2号「あっ…ギターヘッドをそんなに触ったら…調律が!調律が狂っちゃうううううう!」
梓「ふふふ…アンプに繋いでもいないのにそんな大きな声出しちゃって…
あらら、もうメンテ用オイルが漏れてきてますよ…」
梓2号「あああっ!そんなに早弾きしたらオイル漏れちゃうううううう!」
梓「おっさん!!昨日はごめんなさい!!発情期が来ると私、私どうしても…!!」
梓2号「い、いや、気にしねぇでくれ…
俺もこの歳だ、経験がないわけじゃねぇんだ。しかしなんというか、嬢ちゃんのテクがその…」
梓「…テク?」
梓2号「い、いや、なんでもねぇんだ!!まぁ気にすんなってこった」
梓「本当にごめんなさい!!」
梓2号「そういや今日は純のとこに帰る日だな、世話になったな嬢ちゃん!!」
梓「あ…うん、こっちこそ…ギター合わせて楽しかった…」
梓2号「まぁ問題は純がどういう反応をするかなんだがなぁ…」
梓「さて、じゃあそろそろ出ましょうか」
梓2号「おう、しかし大丈夫と言われてもこれはなかなか緊張するな」
梓「いつも通りにしてればいいんですよ
おっさんからはちゃんと猫のときと同じオーラが出てますから」
梓2号「なんだかよく分からんがなるべくいつも通りにしてみるよ」
梓「平常心 平常心」
梓2号「平常心…平常心…」
梓「さて、着いたです。インターホン鳴らしますよ」
梓2号「お、おう……」
ピンポーン
純「はぁーい。あ、梓ちゃん!おはようー」
梓「おはよう純ちゃん!預かってた猫ちゃん返しにきたよー」
純「ありがとう~。助かっちゃった
……あれ?それで猫ちゃんはどこにいるの?」
梓「えっ?あれ、いない……と思ったら壁に隠れてる…
おーいおっさーん、恥ずかしがらずに出てきなよー」
梓2号「へ、へへへ……どうも純ちゃん数日ぶり……」
純「ねえ梓ちゃん、このハゲだれ?」
梓「えっ」
梓2号「えっ」
梓2号「結局追い出されちまった・・・」
梓「・・・」
梓2「追い出される前に家に上がることもできなかったけどな、わはは!」
梓「おっさん・・・」
梓2「いやなに、いいさ、野良ってのに憧れてたしな!」
梓2「あ、だがこの体じゃ野良っていうかただの家無しかぁ!がはは!こりゃおもしろい!な?譲t」
梓「よかったら・・・」
梓2「?」
梓「おっさんさえよかったらウチにきてよ!私頼んでみる!」
梓2「いや、だがよぉ・・・」
梓「多分庭くらいなら・・・」
梓2「庭かよ・・・」
翌日
律「おい、梓」
梓「はい?」
律「その・・・なんだ、言いにくいんだが・・・」
唯「あははは、あずにゃんオヤジくさ~い!」
梓「えっ」
澪「こら!唯、もうちょっと言い方ってものが・・・」
梓(結局頼み込んで家に住ませてあげられたのはいいんだけど・・・、こればっかりは仕方ないよね・・・)
梓「すいません、昨日ちょっとネk・・・父の友人が来てて遅くまでお話に付き合わされちゃって・・・」
澪「な、なんだそうだったのか!」
律「・・・」
唯「りっちゃんが変なこと言うからだよ~」
澪「律~?」
律「えっ?なになに?」
澪「どうしたんだ怖い顔して・・・」
律「いやなんでもない、ごめんな!梓にも変なこと言ったな」
梓「いえ・・・」
律「・・・」
唯「あはは!りっちゃんったらおかし~!」
律「なにを~、こうしてやる!」
唯「あ~ん、くすぐったいよぉ~」
梓(これからどうしよう・・・)
梓宅
梓「ただいま~」
梓2「よう、学校とやらはもう終わりかい?」
梓「あ、はい、ただいま・・・」
梓2「どうだ譲ちゃん、また一緒に弾かねぇか?」
梓「え、いや・・・ちょっと今日はもう疲れちゃいました・・・」
梓「私もう寝ますね」
梓2「お、おおそうか・・・」
翌日
憂「おはよう、梓ちゃん」
梓「憂、おはよう」
憂「昨日はお姉ちゃんが酷いこと言ったみたいで、ごめんね?」
梓「え、あぁ、いいよ気にしてないから」
憂「でも私女の子向かってあんなこと・・・その・・・」
梓「オヤジ臭い?」
憂「う、うん・・・それはないと思うの、だから・・・」
梓「もういいよ、別に気にしてないから」
憂「そ、そう?」
梓「うん、だから憂があやまることなんてないよ」
梓「あ、因みに・・・」
憂「・・・?」
梓「今って・・・臭く、ない?」
憂「え、ううん、全然そんなことないよ!」(やっぱり気にしてるよね・・・)
梓「そ、そっか」(ホッ)
憂「あ、あの、やっぱり私からも言っておくね?」
梓「い、いいってば、それよりほら、先生きたよ」
憂「うん・・・」
最終更新:2011年11月21日 20:07