「おっ、ここの湯くせーよw」

「まじだ、ここの湯浸かんのかよ」

「あたりめーだよ、せっかくだから浸かってこうぜ」

澪「?」

「おっ、まじかよ!女いるしw」

「まじで!うわぁー超カワイイし!まじハンパねぇんだけどw」

「めっさテンション上がんなぁ!おいw」


最悪なパターンだ
私が最も苦手とする人種だよ
本当に関わりたくない


「どこから来たの?ねぇ1人?」

澪「いや、あはは…」

「すっごいカワイイねキミ」


身の危険をかつてない程感じた私は焦った
どうするべきか、全裸でもいいから一目散に脱衣所へ…
見られたとしてもたった3人だけだし


「おいシゲさんや、ここの湯みてぇだよ」

「ほほ、おなごがおるわ」

「課長、来て良かったですね」

「残念ね、私キミみたいなカワイイ子に興味はな・い・の」チュ

澪「………」


いつのまにか周りを囲っている
どこを見ても男男男
もう限界が近づいてきてるのに現状は最悪だ
かれこれもう1時間は浸かったままだというのに



澪「(…ん?…まって底にあるこの感触…)」

澪「(か…鍵だ!…間違いない!金庫の鍵だっ!)」


極限まで追い詰められた状態での救いの手
あとは自分の部屋に戻るのみなのだが
何重にも囲まれたこの包囲網を突破するのは至難の業だ


澪「(もう我慢の限界が……見られてもいっか…このままじゃ倒れてしまう…)」

澪「………」スクッ

「おぉ!」



おばさん「ちょっと待ちな」

澪「あれっ…あなたは…」

おばさん「ちょっとおいで、もうのぼせてるんじゃないのかい?」

澪「えっ、あぁ…」

おばさん「ほら、さっさと上がりな、私が見えない様に盾になってやるから」

澪「えっ」


ザブ

「おい、見えねーぞババァ!どけやこらぁ!」

おばさん「うるせぇ!ヒヨっこ共!!男同士仲良くやってろや!!」

「………」




澪「す…すみませんでした……助けてもらっちゃって…」

おばさん「いいのよ、たまたま通りかかってね、見てらんなかったから」

澪「おばさん…私……初めて見ました」

おばさん「なにを?」


豪快に男性を一括したその姿に
私は女性としての憧れを抱いた
私の理想とする女性の姿がそこにはあったのだ


澪「自分より陰毛が濃い女の人をです」

おばさん「ほぉ、そうかい、どれちょっと見せてみな」

澪「あっ…えっ…?」


豪快に男性を一括したその姿に
私は女性としての憧れを抱いた
私の理想とする女性の姿がそこにはあったのだ


おばさん「立派なモンだ」

澪「私…少し自信が持てた気がします、今までは自分の陰毛が濃い事を悩んでました
  だけどさっきのおばさんの姿をみたらそんな些細な事どうでも良くなってしまって…」 

おばさん「そうさね、陰毛の濃い女性は胆ったまの備わった立派な女性だ
     いつかアンタもこうなれる日が来るさ」 

澪「本当ですか?私みたいな小心者でもおばさんみたいに…」

おばさん「ああ、あんたはきっとなれる」


………



澪「おーい、次はあそこの湯に入ってみないか?」

律「おぉ!いいなそれ」

唯「まだ入ってなかったよね」

梓「………」

梓「なんか澪先輩、たくましくなりましたね
  最初はあんなに恥ずかしがってたのに……」 

紬「きっかけがあったのよ、きっと」

梓「なにか知ってるんですか?ムギ先輩」

紬「いいえ、なにも♪」




あぁもうだめだ…
ものすごく疲れました
最後までつきあってくれてありがとうございました