唯「えっ?」

紬「さぁ、みんな召し上がれ♪」カパッ

そう言ってムギちゃんは大きな覆いを捲り上げる。中から出て来たのは紛れもなく私の妹だった。
全身をクリームや苺で淫靡にデコレートされ、やはり恥ずかしいのか顔を真っ赤にしている。しかし、どことなく笑みを浮かべているようでもある。

唯「ムギちゃん!!これは…一体どういう事!?」

語気を強めてムギちゃんに詰め寄る。
私の妹がこんな事をするはずがない。ムギちゃんに脅迫されてるとか何かを人質に取られてるとか、何か理由があるはずだ。

紬「どうもこうも、こういう事だけど!?」チュッ

憂「あっ・・・ん・・・紬さんっ・・・ちゅ・・・・ん・・・ぐ・・・」

紬「ん・・・や・・・憂ちゃん・・・いつもみたいに・・呼んで・・・♪」

憂「ムギちゃん・・・ん・・・駄目・・だよぅ・・・お姉ちゃ・・・んが・・・・見て・・・・」

紬「見せつけよう・・・って言ったのは・・・憂ちゃんじゃない・・・」

憂「でもぉ・・・」チュッチュッ

紬「・・・ふぅ。」

憂「あっ、ムギちゃん、手にクリームついてるよ」レロッ

憂がムギちゃんの指についたクリームを丹念に舐めとっていく。

憂「はい、綺麗になったよ♪」

紬「ありがと♪」チュッ

そう言って2人はまたキスをし出す。暫くしてキスを終えたムギちゃんが勝ち誇った様に言い放つ。

紬「これで分かった?」

唯「…」

唯「なんで、なんでなの?ムギちゃん!!私の大切な人取らないでよ!!」

紬「…。」

唯「裏切り者!!泥棒猫!!売女!!」

パシンッ!!
激昂したところを平手でぶたれる。憂だ。
今まで一度も私に手を上げた事なんて無かったのに…。

憂「…ムギちゃんはお姉ちゃんの大切な人なんて取ってないよ。お姉ちゃんの大切な人って私じゃなくて梓ちゃんでしょ!!」

唯「そんな事っ…!!」

憂「あるじゃない!!家でも学校でもあずにゃんあずにゃん!!別にそんなのだったらいいよ。共通の友達なんだから。
あと、何度か梓ちゃんと急に夕飯食べに行ったりもしてたよね。私、直前までお姉ちゃんの分のご飯用意してたのに…。それぐらいだったらたまにある事だし、私気にしなかった。
でも、8月のあの日…お姉ちゃんと私の記念日だったのに…お姉ちゃんは…。」

唯「それは…その…。」

憂「それにこの前…私見たんだ。お姉ちゃんが梓ちゃんに抱き着いてる時に『憂なんかよりあずにゃんだよ♪』って言ってるの。」

唯「…。」

憂「お姉ちゃんの裏切り者!!」

募り募ったものを吐き出した憂はその場で泣き崩れムギちゃんに介抱されていた。
私は…何もできず立ち尽くすばかりだった。

紬「憂ちゃんの介抱もあるし、クリームとか落としたり色々しないといけないから連れて帰るわね。今日はうちに泊めると思う。
片付けは後でするからそのままにしておいて。それじゃ。」

要点を簡潔に述べたムギちゃんが憂をお姫様抱っこで抱きかかえて部室から出て行く。
さっき憂が羽織っていたシーツを上手く纏めて憂の身体が人の目に触れない様にしている。
憂はシーツで隠れてよく見えないがムギちゃんにすっかり身体を預けているようだ。


2人が出て行ってしばらくして呑気な猫の様な後輩がやってくる。

梓「お疲れ様でーす。って甘っ!!一体どうしたんですか?ここは。」

唯「…。」

梓「さては唯先輩ムギ先輩のお菓子をつまみ食いしたんですね!?駄目ですよつまみ食いしちゃ。つまみ食いしていいのは私だけにして下さい♪」

唯「…。」

梓「唯先輩?」

唯「…。」

梓「どうしたんですか?」

唯「ごめん、私帰るね。」

鞄だけ持って部室を後にする。後輩が何か言っているが知ったこっちゃない。
負け犬という言葉が相応しいぐらい惨めに私は帰宅した。

家に帰っても誰もいない。ガランとした家の中はとても寂しい。急いで階段を上り、部屋に荷物を置いて妹のベッドで私は泣いた。

その日は泣き腫らして、一睡も出来ず、次の日学校に行く気もおきず学校をサボった。
りっちゃんや澪ちゃん和ちゃんからメールが着たが読む気にもならずそのまま削除した。
見舞に来たのかドアのチャイムが幾度か鳴ったが私にはどうでもよかった。

鍵を開けて帰って来る妹を待ち、あの日の事が夢である事を祈り、妹が帰ってくるのを待った。

そして、妹の足音と玄関の鍵が開く音にで一縷の希望を抱いて妹を迎えに行く。

無言で迎えた妹を見て私は失ったものの大きさを再確認するのだった。

BAD END


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唯「…というシナリオで和ちゃんにドッキリを仕掛けようと思うんだけどどうかな?」

憂「良いかも。」

紬「でも、これで和ちゃんが騙されたらどうなるの?」

唯「おそらく…良くてあずにゃんが殺されて、悪くてあずにゃんが殺されてから犯されると思う。」

梓「嫌ですよ!!どうやっても私が死ぬじゃないですか!!」

おしまい

まさかのNTR唯憂だよ!!