律「何回言わせるんだよお前は~!」
唯「……」
唯「りっちゃん……?ここは……」
律「お前んちだよっ!みんなで歌詞作りしてたんだろっ!?覚えてないのかっ!?」
唯「……」
唯「私、二週目、二週目で!クリアできなくてっ!!」
澪「はは、こいつ寝ぼけてんな」
唯「寝ぼけてない!寝ぼけてないってば!……寝ぼけて……ないよ……っぐすん」
紬「あらあら……」
唯「……みんなぁ」
律「ははっ、なんだよ、どうした唯?」
律「怖い夢でも見たのか?」
唯「……ぐうえええええええん!!!」
梓「えっ!?なんですか、どうしたんですか!?」
唯(そうだ……卒業ライヴで歌う歌を作ってて……)
唯(徹夜でやってたら寝ちゃって……)
唯(変な夢……見ちゃったのかな……)
唯(でも……夢……?)
澪「はは、だって唯が書いてる歌詞、あからさまに離れたくないって言ってるもんなっ」
律「そんなこと思ってるから変な夢みるんだよっ、なになに?高校生活二週目をプレイした夢だって?あっはっは、腹いてぇ~」
梓「先輩……」
紬「どうだったの?唯ちゃん?その二週目は」
唯「……ぐすん」
唯「みんな……みんなバラバラになっちゃって……あずにゃんが……他の高校受験して……それでっ、ううっ」
梓「先輩……」
律「はは、もういいよっ、わかったからっ、泣くなって」
唯「sりゃなくようgええええええん」
律「へへ……っ……馬鹿だなっ……唯は」
澪「……唯」
唯「いいの?全部私が書いても」
梓「リアルな夢をみた、唯先輩だから任せてるんですよ」
紬「私達より一番、想いのこもった歌が出来上がると思うの」
律「そうだぞ、唯~お前寝てたんだからその分働けっ」
澪「お前もだろっ」
唯「本当にいいの?私だけが……」
律「唯のくせに遠慮とかやめろ」
澪「むしろ書いてほしいな、いつも私が書いてたから……」
唯「……」
唯「そっか……じゃあ……任せてっ!私が歌詞全部つくるね!」
律「おう頑張れ頑張れ、その間憂ちゃん捕まえてゲームしてるから、ね!」
憂「えっ、あっ、はい、お姉ちゃんファイトっ!」
唯「……」
唯(書きたいことがありすぎて……)
唯(1曲で収まるかどうかわかんないや……)
梓「私はギブアップです……寝ますね……」
唯「……」
澪「私も寝よう……私と梓は寝てないからな……」
唯「……」
紬「あっ、りっちゃんずるい!私がファ○コン使うっ!」
律「速いもん勝ちだいっ!」
憂「私、プリンが使いやすくて~」
律「プリンとか誰得キャラクターだろ~」
憂「そんなことないですよ~」
唯「……」
唯(本当に……本当に帰ってこれたんだ……)
唯(みんなのいる場所に……私、卒業できるんだ……)
唯(……)
唯(もし……初めっからみんなと出会ってなくて……音楽なんかやってなくて……)
唯(3年間過ごしたら……どんな毎日になってたのかな……)
唯(あの日……私とみんなが出会っていなかったらどんな今日になってたのかな……)
唯(……きっと、毎日お昼ねしたり……勉強もしないで、グダグダしてたんだろうなぁ)
律「ああっ、プリンつえぇっ!プリンまじ勘弁!もう憂ちゃん使わないで!」
憂「吹き飛ばしやすいですから嫌で~す」
律「くそぉっ……さわやかに吹き飛ばすとか言いやがって~」
紬「ぱ~んち」
律「あっ!タンマしてただろっ!?タンマ中だったから無効無効~!だめだぞムギ、一回死ねよぉ、対等になれよぉ」
紬「嫌で~す」
律「くんにゃろぉおおお!!!かかってこいっ!」
唯「……」
唯「……」
澪「んん~っ、ママ……」
梓「すーっ……すーっ……」
唯「……」
唯「みんな……っ……」
律「かんべんしてくだしあ~ぁ~あ」
紬「りっちゃんもっと強いと思ってたわ~」
憂「なにかもってきましょうか?温かいものでも?」
律「やけ酒じゃぁ!貢げ、貢げぇ!」
澪「ふにゃ……うるさい……ふふっ……」
梓「あ゛うっ!……先輩……顔に……手が……痛いぃぃ……」
唯「……」
唯「……」
唯「ありがとね……」
唯「……」
唯「ありがと……」
~♪~♪~♪
律「んなもんか」
澪「うん、上出来だ」
唯「これすごいね!私達もうプロなんじゃない!?」
梓「プロだったらここにいませんよ」
紬「ふふ、そうね」
唯「いやっ、これはスカウトくるんじゃないっ?そして卒業ライヴでスカウトされてメジャーデビュー!!」
唯「武道館も夢じゃないねっ!」
澪「はははっ、だったらいいけどな」
紬「ねえねえ、本当に来たらどうする?」
律「お引き取り願うな」
唯「え~っ、なんでなんで~?」
唯「梓はどうなるんだよっ、馬鹿ちん」
梓「私、中退しないといけないですね……」
唯「あっ、そっか~、残念だね~」
さわ子「早いわね~ほんと3年間って」
律「さわちゃんは3年間ずっとここに通い続けたから大したもんだよ」
さわ子「だってお菓子あるんだもん」
澪「先生」
さわ子「ん?な~に?」
澪「えっと……お、お世話になりました……これ……」
さわ子「えっ?えっ?なに?」
唯「みんなからのプレゼントで~す」
紬「一生懸命選びました~」
さわ子「だ、騙されないんだからっ!どうせあんたたちの事でしょ?びっくり箱とかそんな悪戯じみたもんでしょ?」
律「じゃあ開けてみればいいじゃないですか~」
さわ子「むう……」
さわ子「いいわ、上等よ、私のビビり耐性舐めたら痛い目に合わせて……」
さわ子「あらっ……」
唯「へへへ、かかったな」
さわ子「……これ……あなたたちが作ったの?」
唯「放課後ティータイムの名付け親はさわちゃんだよっ?」
律「特別に私達のベストアルバムと、放課後ティータイムのバッチを進呈しようとしたのになぁ~」
澪「びっくり箱って……古っ……ぷっ」
さわ子「あ、ああんた達ねえ」
紬「私達は卒業しますけど、そのアルバムとバッチを持ってれば寂しくないですね」
さわ子「……なっ」
さわ子「べ、別に寂しくなんか……」
唯「さわちゃん」
さわ子「……」
律「……」
さわ子「……」
唯「3年間、お世話になりました」
さわ子「……」
澪「これくらいしかできませんけど……私達が卒業してもそれを持っていてください」
さわ子「……」
律「放課後ティータイムを語り継いでいくのはさわちゃんですよ~?」
紬「梓ちゃんの事、よろしくお願いします」
梓「よろしくお願いします……これからも」
さわ子「……」
梓「けいおん部の顧問でいてください」
さわ子「……っ……」
唯「えっ!?泣いてるさわちゃん!?えっ、えっ!」
律「泣いてやんの~、しっかりしろ~」
さわ子「な……ない、な、ないて……ない……わよ」
唯「強がらなくていいですよ~」
さわ子「……んもうっ!っさいわねえ!わ、私、仕事あるからもういくっ!」
唯(大成功~♪)
最終更新:2011年09月25日 02:02