◇数日後◇
紬「本当にごめんね……」
律「いいっていいって!気にすんな、ムギはなにも悪くないさ」
紬「私のせいよね、本当にごめんなさい……」
澪「私たちぜんぜん練習してないからかえってよかったのかもな、はは」
唯「そうだよムギちゃん!来年最高のライヴにすればいいよ!」
紬「ありがとう……みんな」
唯「うん!じゃあ来年にむけて練習をしようよ!」
律「焦るな焦るな」
澪「ライヴがやりたくてしょうがないんだな、唯は」
唯「当たり前だよ!!これからいっぱい思い出作ろうよ!」
唯(1週目よりなにもしてないんだもん、こんなの絶対やだ)
唯「そうだっ、クリスマス会やろうよ!クリスマス会だよっ!」
澪「まだ11月だぞ?」
唯「うん、やろうやろう!企画するだけだよ、ね?」
紬「うん、クリスマス会賛成!私は賛成よ!」
唯「だよね!だよね、クリスマス会やろう~!」
律「テンション高いなあ……」
澪「これに反対する人はいないだろうな」
唯「じゃあ決定だね!クリスマス会決定!じゃあ次はなにする?」
澪「な、なんだよ次って」
唯「次すること決めようよ!あっ、バレンタインデーのチョコ作りしよう!後はなにしよっかな~」
紬「張り切ってるわね~唯ちゃん」
唯「みんなでね~、プレゼント買いに行くんだ~」
憂「みんなで行くの?プレゼント交換の意味なくなると思うんだけど……」
唯「楽しい思い出作るんだ~」
憂「そっかぁ、はいご飯」
唯「憂も行く~?行こうよ~」
憂「私は塾があるからいけないよ?」
唯「来ればいいのに……でも楽しみだよ~、あっ、ういパーティのご飯よろしくねっ」
憂「りょーかいっ」
憂(お姉ちゃんけいおん部の人が大好きなんだねっ、すごく幸せそうな顔してるもん)
唯「なに買おっかな……このうまい棒100本っていうのどうかなっ?」
律「唯のプレゼントだけは当たりませんように神様お願いします」
唯「なにそれひど~いりっちゃん!」
澪「私は……こ、これとか」
紬「ぴゅあ☆ぴゅあまくら?かわいい~」
律「澪のプレゼントだけはガチで当たらないよう神様おn…あだっ!いたい!」
澪「ば、馬鹿にするからだっ!この馬鹿律」
唯「りっちゃんはどんなのがいいの?」
律「いてて、ん?私?私は~ん~と、ん~と、これとか!」
唯「あはは、なにそれ!ゾンビセットだって~」
紬「需要ないわね~」
律「澪~、澪~、ちっ、逃げ足の速いやつめ」
唯「で、みんな結局なんにしたの?」
澪「バラしちゃったら意味なくなっちゃうだろ?」
律「ど~せ澪はシンデレラセットとか、かわいいクマさんとかそんなもんだろ?」
唯「クマさんは私だよ~」
律「言っちゃダメだって、話聞いちゃいねえ」
紬「今日は楽しかったわ~、こんな日もたまにはいいわね」
唯「毎日こんなふうに遊ぼうよ!みんなで!」
律「はは、そんなに暇人じゃないよ私だって」
唯「私はずっとみんなと一緒にいたいな~、3年間ずっと」
澪「まだ3年もあるんだし、簡単に離れたりはしないだろっ?」
唯「う、うん……そうだけど……」
唯(みんなともっと一緒にいたいんだよお)
唯「ただいま~、憂~うい~」
唯「今日はすっごく楽しかったよ~?ほらほら」
唯「うい~?ういは?あっ、塾か、いや~楽しかったぁ」
唯「さて、お風呂に入ろうかな……明日バイトだし、疲れちゃった」
唯「うん……」
唯「……」
唯「うい遅いな~、はやく帰って来てよ~、寂しいよ~」
唯「う~い~、う~……い~……」
唯「くう……むにゃ……」
唯「……」
唯「……」zzz
◇クリスマス会◇
唯「飾り付け大変だねっ、うんしょ」
憂「転ばないように気をつけてねっ!」
唯「うんっ……あっ!」
憂「お姉ちゃん!」
唯「いててて……手が……私の利き手がああ」
憂「大丈夫、お姉ちゃん?痛い?」
唯「大丈夫、大丈夫!これくらいへっちゃらだよ!」
憂「だったらいいけど……」
憂「あっ、今日、私ね、冬期講習行かなくちゃいけないの、だから参加できないの、ごめんねお姉ちゃん」
唯「えっ!?ダメだよ!ういも参加するのっ!」
憂「だけど……もう友達と約束しちゃって……お姉ちゃんと一緒の所受かりたいし……」
唯「真面目すぎるようい~、さぼっちゃいなよ~」
憂「ごめんね、ご飯は本気で作ったから任せて!」
唯「むうううう」
憂「じゃ、行ってくるね~」
唯「いってらっしゃ~い……はやく帰ってくるんだよ~」
憂「わかった~、さ、いこっ」
唯(あ、友達玄関に来てたんだ。私のだらしない声が筒抜けに……・)
唯「暇だよ、暇すぎるよ~、早くみんな来てよ~」
ピンポーン
唯「はいはいはいはい!いらっしゃい!入って!」
律「うおっ!!!!ば、馬鹿!!!心臓が止まるだろ馬鹿!!!!」
唯「いいからさっさと入った入った!!ほれほれ」
澪「朝からなんだそのテンションは……」
紬「は~い、ケーキ。忘れないように持ってきたの」
唯「ういのケーキとムギちゃんのケーキ……今日は贅沢だねっ」
澪「うい?誰それ」
唯「え?知らない?私の妹だよ?」
律「お前、妹いたのかよ!どこどこ!?」
唯(あ、私が100点取っちゃったからみんな憂と会ってないんだっけ?)
唯「ういは勉強でいません!偉い子だから」
紬「姉妹そろって勉強できる子ね」
唯「う、うんっ」
唯「じゃあ……どうしよっか?これからどうしよう」
澪「とりあえず、クリスマスだし……乾杯するかっ」
律「よっしゃあ、全力で乾杯だあ!お前らシャンパン片手に高らかに上げろぉ!」
澪「やかましい!」
律「あだっ!!いてえええ、いつになく威力増してていてえええ!!!」
紬「じゃあ乾杯~、メリークリスマス~!」
唯「乾杯~!」
唯「さあ、食べよう」
澪「乾杯したんならまず飲め!」
唯「和ちゃんも来たしプレゼント交換、もうやっちゃおうよ~」
和「なんかすごい威圧を感じるんだけど、隣の女性から」
さわ子「プレゼント交換~!」
律「っていつから居た!?」
紬「先生の本職は忍者ですか?」
さわ子「そーよ、忍者よ!なにか文句ある!?」
唯(この人、絶対お酒入ってる……缶ビールどこから持ってきたんだろう……)
さわ子「私も持ってきたから、さっさ回して回して!私がストップって言うまで永遠に回し続けなさい!永遠に!」
律「先生、酒臭いぞ?」
さわ子「ストップ!ストップよ!ストップだって、ちょ、止めて止めて無視しないで!」
和「お酒癖悪いですね、先生……」
唯「あ、これムギちゃんのだ~!」
律「げっ、澪のだっ!」
澪「律のプレゼント……」
紬「唯ちゃんのだ~」
律「なんだこれ、ドキュン☆ハートデラックス?うう寒気が……」
唯「えっ、豪華客船の旅ペア2名様って……」
紬「わあかわいいクマさんっ、ありがとう唯ちゃん!」
澪「ひいいいい、みえないみえないみえないみえない!!!」
さわ子「和ちゃん、これ御歳暮じゃないのっ!」
和「先生だってこの砂時計、どうなんですか?」
さわ子「結構高かったのよ!?1万円くらいしたのに!!」
律「無駄な事にお金かけるなあ……」
さわ「う、うるさい!」
唯「はやく彼氏できるといいですね~」
さわ子「うううううっ、もうやめて!!与えられる才能も無く、努力もせず、そのくせ与えられるものに不平を言って、努力する人間の足しか引っ張れないような人は、
目を瞑ってどっか隅っこに挟まって、口だけ開けて雨と埃だけ食って辛うじて生きてればいいのよっ!!うわあああん!!!」
律「ちょ……落ち着いてさわちゃん……ゆ、唯、とりあえず謝っとけ」
唯「すいませんでした……」
唯「あ~、楽しかったね~」
唯「さわちゃん帰っちゃったね、みんなはこのまま泊まるよね?初日の出みるよね?」
紬「ごめん、唯ちゃん~、私これから親戚の会に出席しないといけないの」
唯「えっ?そ、そうなの?」
澪「私、家族と行くことになってるんだ。だから私は帰るなっ」
唯「えぇっ、そんなっ!」
律「私も私も~、だからあとで合流しようぜ~」
唯「和ちゃんも……?」
和「私はこれから他県にいかないといけないから、ごめんね」
唯「ええええっ、そんなぁ……」
律「ははっ、なんちゅー顔してんだよお前はっ。明日会えばいいじゃないか」
澪「そうそう、唯は甘えん坊さんだなっ」
唯「うううう……」
唯「みんな帰っちゃった……」
唯「……」
唯「本当はみんな泊まってたはずなのになぁ……」
唯「なんでこんな意地悪するんだろう……やめてほしいよ、本当に……」
唯「あ~あ、もう一年生の冬かあ……本当にあっという間……」
唯「……」
唯「ういが帰ってくるまで寝ようっと……考えると寂しくなっちゃうよ……」
唯「もう何週もしたいなあ……高校生の間だけが私の人生でいいから何回も何回も……みんなで……」
唯「合宿して……パーティも開いて……あはっ、今度は世界旅行にでも行く?楽しそうだなぁ……」
唯「絶対楽しいよ……絶対……」
唯「……」
唯「……」zzz
――――――――唯
”えっ、誰?”
――――――――私たちはどうなるんだよ
”だ、誰?わかんないよ、どこにいるの?”
――――――――私たちは―――――だろ―――?
”……”
―――――はやく―――起きて――――おき―て――起きて―
”……待って!”
憂「はやく起きて!お姉ちゃ~ん、風邪引いちゃうよ?」
唯「えっ……うい……みんなは?」
憂「え?帰ったんじゃないの?」
唯「……」
唯「……うん」
憂「塾から急いで帰ってきたよっ!お姉ちゃんが言ったからっ」
唯「うん……うい、おかえり」
憂「ただいまっ」
唯「……」
憂「どうしたのお姉ちゃん?怖い夢でもみた?」
唯「う、ううん!なんでもないようい~、そば作ってそば~」
最終更新:2011年09月25日 01:53