真犯人が捕まってもあずにゃんへのいじめは収まることを知りません

あずにゃんの泣き顔は見る者を桃源郷の彼方へと連れて行ってくれるほど気持ちいいです
もちろん、わたしもその1人です

トラックで跳ねるには勿体無いです

そして、あずにゃんは休み時間になる度にわたしの所に来ます
憂が甘やかしたのでしょう

鼻水と涙で顔をグシャグシャにして何度も同じ事を言います


「憂は純達みたいに裏切らないよね……」

「憂が学校休んだら死んじゃうかも……」

「わたしが死んだら葬式に来てくれる…?」


ただただ、気持ち悪いばかりです

死にたいならさっさと死んじゃえ!

澪ちゃん殺しの疑いが晴れたのであずにゃんは部室に行くと言い出しました


梓「律先輩たちに謝ってもらう!」

梓「憂も付き合ってもらっていい?」


また昔に戻れると思っているのかちょっと嬉しそうです

部室に着くと律っちゃんたちがいました

律っちゃんとムギちゃんは不細工な顔でつまらなそうにしてます
真犯人の妹が入部届けを持ってやってきたので当然でしょう
これから毎日顔を会わせなくてはいけません


律「チッ……」


舌打ちをしながら入部届けを受け取るとあずにゃんが口を開きました


梓「律先輩たち!わたしに何か言うことがあるんじゃないですか?」

律「あ、わりぃ……」

梓「悪いで済むと思ってるんですか!?」

梓「わたしがどれだけ辛い目に会ったか知らないんです!!」

紬「まあまあ、終わったことじゃない」

梓「………」プルプル

梓「まあ、いつまでも怒っても仕方ないです!」

梓「特別に許してあげましょう!これからたっぷり練習するんで覚悟してくださいね!」


さっきまで泣いてたのにこの態度です

どうやら全然懲りてません


憂(唯)「あれ…?確か梓ちゃん軽音部辞めるって言ってなかった?」


憂(唯)「お姉ちゃんが言ってたよ」

律「そういえば言ってたな……」

梓「そ、それは……」

憂(唯)「梓ちゃん、自分の言葉には責任を持たなくちゃダメだよ?」

紬「あらあら、それなら仕方ないわね」

紬「じゃあ早速お茶淹れるわね。3人分」

梓「!」

憂(唯)「わーい!ムギちゃん大好きー!」

紬「ムギちゃん…?」

憂(唯)「あっ…ゴホゴホッ!!風邪かな?」

梓「も、もう知らないです!」タッ!

バタンッ!


やっぱり誰も気づかない
さわちゃんを消した甲斐があったよぉ



部室を出ていったあずにゃんは女子トイレの個室にこもって泣いてました

ちなみにお弁当もここで食べてます
いわば彼女の最後の砦です

コンコンッ!


憂(唯)「梓ちゃんどうしたの?」

梓「憂のバカ!憂のせいで…!」ポロポロ

憂(唯)「わ、わたしマズイこと言っちゃったかな……」

梓「うぅっ…!」ポロポロ


あずにゃんは人を喜ばせる天才です
ホントにわたしを楽しませてくれます


憂(唯)「わたし帰るね……」

梓「待って…」

梓「一緒にかえる…」


そうだよね、わたしに見捨てられたら1人になっちゃうもん



その日あずにゃんはわたしの家に泊まっていきました

あずにゃんと一緒にお風呂に入ったのですが、髪をほどいても全く疑いません

おまけに


梓「えっ…?憂って下の毛生えてるの…?」


あずにゃんはツルツルでした

どこまでも恥ずかしい子です


憂(唯)「梓ちゃん今日は一緒に寝よっか?」

梓「う、うん///」



ここ最近、布団に潜ると毎日のようにあの感覚が蘇ります

澪ちゃんやさわちゃんを跳ねた時の感覚

10年20年もがんばって生きた人間が物になる瞬間

もう一度あの感覚を味わいたい


梓「スースー」


あずにゃんはすぐに殺さないよ

もっともっと楽しませてくれないと嫌だから


梓「うーん、うぃぃ……ムニャムニャ」


さてと、そろそろ行かなきゃ……



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