---ほうかご
律「唯、どうする?」
唯「ごめん、わたし先帰るよ…」
唯「ういとゆっくりおはなししたいし…」
澪「まぁ…しょうがないな」
律「大丈夫か?」
唯「うん…」
唯「またね」
ガチャ
唯「ただいまー」
唯(ういはまだ帰ってきてない)
唯(どうしよう)
唯「はぁ…」
唯(別にういがいなくなったわけじゃないし)
唯(ちょっと深く考えすぎかなぁ)
唯(病院に連れて行ったほうがいいのかな)
唯(よし)
---
ガチャ
憂「失礼しまーす」
律「お?憂ちゃん」
澪「どうした?」
憂「おねえちゃんは…?」
律「憂ちゃんと話すからって先帰ったよ」
憂「あっ…」
憂「わかりました、ありがとうございます」ペコリ
憂「失礼しました」
ガチャ
律「どしたんだ?」
澪「さぁ…」
---
憂(梓ちゃんと純ちゃんの付き添いは嬉しいけど)
憂(自分でどうにかしないとね)
憂(病院に行く前に唯さんに言っておこう)
ガチャ
憂「ただいまぁ」
唯「ういー?」
憂「うん、おねえちゃんただいま」
唯「おかえりー」ゴロゴロ
唯憂「あの…」
唯「えへへ、なーに?うい」
憂「あ、ごめんなさい」
唯「いいよぉ」
憂「わたし…病院に行ってみてもらおうと思って」
唯(!)
唯「うい…わたしもついてくよ」
憂「え、あ、ありがとうございます」
唯「でもその前にうい、一つお願いしていい?」
憂「はい」
唯「そんなに心配しなくていいよ」
憂「え?」
唯「あのね、思ったんだけど」
唯「憂はわたしひとりを忘れてるだけの話で、」
唯「これからも普通に暮らせるでしょ?」
唯「だから何も心配しなくていいよ」
憂(唯さん…)
唯「ただ…」
憂「?」
唯「敬語は使わなくていいよ…」
憂「…うん」
---びょういん
憂(わたし…どうなっちゃうんだろ)
憂「…」グスッ
唯「どしたの?うい」
憂「だいじょぶ…なんでもないから…」
唯「隠そうたって無駄だよぉ」
唯「おねえちゃんに何でも話して!」
憂(唯さん…)
憂「怖くて…」
唯「うんうん」
憂「わたしだけ違う世界にいるみたいで…」
憂「これから色んなことを忘れちゃうんじゃ…と思うと」ウルッ
唯「うい」
憂「…?」
唯「だいじょぶだよ」
唯「ういはもう何も忘れないよ」
憂「…」
唯「それにね、もし忘れたとしてもだいじょぶ」
唯「ういはういだから」
唯「わたしの妹だからね」
唯「おねえちゃんがずーっとそばにいるよ」
憂「うぅ…」ボロ
唯「よしよし」ナデナデ
「平沢さーん、平沢憂さーん」
唯「行こっか」
憂「うん…」
* * *
唯(ういはまだ精密検査を受けてる)
唯(何にもないように…)
唯(って何にも無かったら余計怖いよね…)
唯「どうしてこんなことに…」
唯(でも、私が耐えればいいだけなんだ…きっと)
「平沢さーん」
唯「はいっ」
看「診察室3へどうぞ」
唯「はい」
---
医「こんにちは」
唯「こんにちはぁ…」
医「おねえさんの唯さんでいいのかな?」
唯「はい!」
医「うん、じゃあ今から説明しますね」
医「憂さんの検査結果ですが」
医「特に異常は見当たらないんですよ」
唯「えっ…」
医「憂さんも具合が悪いようには見えないし…」
医「これという原因は掴めませんでした」
唯「…」
医「何か心当たりはありませんか?」
唯「…?」
医「精神的な問題としか」
唯「…特に…ないです…」
---
唯(詳しい結果は後日かぁ)
憂「おねえちゃん」
唯「あ、うい!!」
唯「検査は?いたくなかった?」
憂「うん、全然大丈夫だよ」
唯「よかった…」
唯「…うい、あのね」
唯「異常は特に無いって」
憂「そっか…」
唯「へへ…うい、大丈夫だよ!」
唯「異常が無いんだよ!へーきへーき!」
憂「おねえちゃん…」
唯「わたしのことなんか気にしなくていいよ!」
唯「…といっても一応ういのおねえちゃんだけどね…」えへへ
唯「でもそのうち思い出せるよ!いま心配しなくてもだいじょーぶ!」
憂「う、うん…」
憂「ありがとう、おねえちゃん♪」ニコ
唯(あぁ…ういだよ、やっぱりういだぁ)
唯(早く思い出してね、うい、できるだけ早く…)
最終更新:2012年05月07日 22:12