22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/03(土) 00:11:40.41 ID:uXQrwFt0P


澪「え?」

律「私たち、来年には社会人だろ?まあまだ内定はないけどさ。
  社会人になるのに、金額が少ないとはいえ賭けごとやってたりしたらダメだと思うんだ」

澪「な、なんでだよ!別に誰にも迷惑かけてないだろ?」

律「ちょっと調べたんだよ、賭けごとに関して。
  それで刑法にはこう書いてあった・・・
 『刑法第2編第23章第186条:常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。』」

澪「・・・!」

律「澪は明らかに常習だろ。確かに金額はかわいいもんだけど、もし社会人になってからこれが問題になったらどうする?
  みんなに迷惑かかるんだぞ」

澪「う、ううぅ、わかったよ」

律「ホントか!?」

澪「ただし、最後一回だけ賭けをしないか?」

律「うん、まあ一回だけならいいよ」

澪「ありがとう。じゃあ賭けの内容だけど・・・」


>>22から分岐で 
別のSSだと思って読んでください








律「賭けの内容は?」

澪「私が賭けごとをやめることができるかできないか、賭けよう!」

律「はぁ?」

澪「さあ、どっちに賭ける?律が選ばないなら私が先に賭けるぞ」

澪「私は『やめられる!』に賭ける」

澪(フフフ、これなら賭けに負けても賭けを続けられるしどっちにしろ得だ・・・
  あれ?賭けにを続けたら賭けに負けるし、あれれ?)」

律「ええと、私が『やめられない』に賭けたら澪が賭けをした場合私の勝ちになるけどそれだと澪が賭けをしちゃうから
  でも賭けをした時点で私の負けみたいなもんだし・・・ええーわかんねーー!」

澪「わたしもよくわからなくなってきた・・・またこんど話合おう」ササッ

律「ちょっと待ておい!」



街中

澪「はあ、律にああいってごまかしたものの」

澪「賭けごとをやめるなんて、考えられないよなあ」

澪「でもなあ・・・」

澪「どうしよう・・・あ!」

澪「これから面接があるんだった!急がないと!」



面接会場

コンコンコン

澪「失礼します。N女子大学から参りました、秋山澪と申します」

面接官「どうぞおかけください」

澪「失礼します」スッ





澪「・・・以上の理由で、御社で是非働きたいと思い、志望いたしました」

澪(よーし、けっこういい感じだぞ)

面接官「秋山さん、履歴書に趣味はベースと書いてありますが、他にはなにかありますか?」

澪「そうですね、賭けご・・・」ハッ

面接官「かけご・・・?」

澪(やばいやばい賭けごとって言いそうになっちゃった)

澪「か、かけ、かけっこが趣味です!」

面接官「かけっこ、ですか」

澪「は、はい!(あああかけっこなんて言っちゃったよ!)」

面接官「具体的にはどのような・・・?」

澪「はい、よく幼馴染と一緒に野原を走り回ってます(律ごめん)」

面接官「非常に素朴な趣味ですね」ニコッ

澪(あれ?意外と好印象?)



数日後


メール 『この度は弊社求人募集に
    ご応募頂きまして誠にありがとうございます。
    つきましては慎重に選考を重ねさせていただきました結果、
    残念ながら採用を見送らさせていただくことになりました。
    ご期待に御答えできず大変申し訳ございません。
    あしからずご了承くださるようお願い申し上げます。
    今後益々の御健勝と御活躍をお祈り申し上げます。』


澪「ああああ!」

澪「何がニコッだ!笑顔の裏ではもう落す気満々だったのか!」

澪「それに毎回思うけど、どの会社もいちいち文面が回りくどいんだよ!
  あーイライラする」



澪「まあいいや、あの会社第15志望くらいだったし、別に行きたくないし」

唯「みーおちゃん!」

澪「ひいっ!」ビクッ

唯「どうしたの?怖い顔して」

澪「唯か。びっくりさせないでよ・・・」

唯「いやーごめんごめん。それでどうしたの?」

澪「就活がうまく行ってなくてなー、ちょっとイライラしてた」

唯「大変だねー」

澪「唯はいいよなー、就活なくて」

唯「むー!私だって教員試験の勉強大変なんだよ!」

澪「冗談だって」

唯「澪ちゃんこの後時間あるんだったら一緒にお昼食べようよ」

澪「うん、いいよ」



どっかのレストラン

唯「それでねー自己紹介の時に、さわちゃん先生まだ独身なんですかって生徒の前で言っちゃって・・・」

澪「ははは、それは先生怒っただろうなー」

唯「ほんと怖かったよー」

澪「はあ・・・」

唯「あれ?どうしたの」

澪「唯は教育実習にも行って、試験の勉強も頑張って、えらいよなあ。
  それに比べて私は・・・」

唯「澪ちゃんだって就活がんばってるじゃん!」

澪「一応は頑張ってるけどさ、知っての通り私は昔からずっと賭けごとのことばっかり考えてたから・・・
  そんなんで社会人になれるのかなーって。
  私より真面目で努力家な人が頑張って就活しても苦労してる世の中なのに、私みたいな人間が就職できるのかなって考えちゃってさ」

唯「澪ちゃん・・・」

澪「律にも賭けごとはもうするな言われちゃって、でも私はとても賭けごとから離れられそうにない・・・私なんて」

唯「澪ちゃん!大丈夫だよ!」

澪「大丈夫って、何を根拠に」

唯「澪ちゃんだから!澪ちゃんは初めて会ったときからすごく頑張り屋さんだったよ!」

澪「でも、賭け癖が・・・」

唯「澪ちゃんは、賭けごとで人に迷惑かけるようなことは絶対にしなかったもん!
  賭けごとのせいで部活とか勉強がおろそかになったことも無かったし!
  それに、私は澪ちゃんがいつもいろんな賭けごとを考えるから楽しかったよ?」

澪「でも、社会人にもなるのに賭けごとはよくないよ」

唯「えっ、う、うーん。確かに」

澪「納得しちゃうのか。まあ唯らしいけど」

唯「そうだ!じゃあ、お金を賭けなければいいんじゃないかな?」

澪「どういうこと?」

唯「お金を賭けないで、ただどっちが勝つか楽しむんだよ。それなら別に問題ないよね?」

澪「そ、そうか!確かに!私はお金のために賭けをやってたわけじゃないんだし、それならいいかも!」

唯「ねー!」

澪「よし、早速なにか賭けよう。そうだな、まあ簡単に、どっちのデザートが先に運ばれてくるか賭けようか」

唯「うん!」



数日後

澪「うーん・・・」

澪「あのあと唯と何度か何も賭けずに賭けごとをやったけど、なんか張り合いがないと言うか、ワクワクしなかったな」

澪「そもそも何も賭けない賭けごとは、『賭けごと』なんだろうか。ただの予想好きな気が・・・」

澪「お金じゃなくて物を賭けるのはどうなんだろう。法律的にありなのかなあ」

澪「でも物じゃあ、毎回賭けるものがあるとは限らないしな、うーん・・・」

澪「あ、今日も面接があるんだった!」



面接会場

コンコンコン

澪「失礼します。N女子大から・・・」





澪「はい、ずっと軽音楽をやってきて・・・」

澪(よし、軽音部の話題に食い付きがいいぞ!」

面接「では、軽音楽と勉強の他に、大学時代熱中したことはありますか?」

澪「はい、か・・・」

澪(やばい、また賭けごとって言いそうになった・・・でも今やってるのは『賭け』じゃないし」

面接官「か?」

澪「か、過去のデータを駆使しながら未来を予想し、その結果を友人と競い合うことに熱中しました」
 (うまいこと言った!ナイス私!)

面接官「なるほど、ではこれからの日本経済はどうなると思いますか?」

澪(そういうのじゃないんだよおお)

澪「は、はい、しばらくは不景気が続きますが、必ず回復して・・・」

面接官「その予想には過去のデータはどのように活かしましたか?」

澪「ええ・・・」



数日後


メール『慎重に検討いたしましたが、誠に残念ながら・・・』


澪「ですよねー」



澪「あーもう留年しようかなもう」

紬「わっ!」

澪「わーーーー!!」ビクゥウ

紬「あ、ごめんなさい、ちょっと驚かそうと・・・」

澪「ほ、ほんとに驚いたよ」

紬「こんなところでどうしたの?就活?」

澪「まあね。ムギは?」

紬「私もよ」

澪「そうかー。ムギはてっきりお父さんの会社に入るんだと思ってたのに、ちゃんと自力で就活しててすごいよ」

紬「そんな、みんなが当たり前にやってることだし・・・」

澪「でも、頼ろうと思えば頼れちゃうのに、そうしないのがすごいよ」

紬「そ、そうかな。ありがとう。
  そうだ、唯ちゃんに聞いたんだけど、澪ちゃん今賭けごとしてないんだって?」

澪「うん。まあ」

紬「すごいわ!あれだけ大好きだった賭けごとをりっちゃんのためにやめるなんて!」

澪「え?どうして律が出てきたんだ?」

紬「りっちゃんに言われてやめようと思ったんでしょ?」

澪「そうだけど、やめたのは自分自身のためだよ。今やめないと、社会に出てからもずるずると続けちゃいそうだから」

澪(まだ賭けをやりたい欲求はあるんだけどね・・・)

澪「それにやめたって言っても、お金を賭けるのをやめただけで、賭けごと自体は唯と何度かやっちゃったし」

紬「でも、澪ちゃんはそれで満足してるならいいじゃない」

澪「実を言うと、それじゃ満足できてないんだ」

紬「え?」

澪「やっぱり、安くてもお金を賭けないと楽しめないみたいで・・・お金をかけたい衝動にかられちゃうんだ」

紬「そうなんだ・・・」

澪「ダメだなあ、私は」

紬「ダメなんかじゃないわ。澪ちゃんはそうやって自分を見つめて、変えようとしてるじゃない」

澪「だけど、どうしてもダメなんだ・・・賭けごとをしてる時が一番頑張れるし、私らしくいられる・・・
  その賭けごとを封印するなんて」

紬「だったら、封印しなければいいわ」

澪「それじゃあ賭けごとをやり続けろって言うのか?」

紬「そうじゃなくて、期間がものすごく長い賭けごとをやればいいのよ。来年の春一番はいつ吹くのか、とか
  そうすれば結果が出るまでの期間は賭けを継続中ってことになるから、一番頑張れて、澪ちゃんらしくいられるんじゃないかな?」

澪「そうか!なるほど!さすがムギだ!ありがとう!」

紬「どういたしまして♪」

澪「そうと決まれば、律のところに行ってくる!やっぱり私の人生最後の賭けの相手は律がいい!」

紬「ええ、行ってらっしゃい。・・・人生最後?」



澪「律!」

律「お、どうした?」

澪「私、賭けごとは人生であと一回限りにするって決めたよ!
  だからその相手になってくれないか?」

律「ほんとか?偉いぞ澪!よし、私が最後の相手になってやる」

澪「ありがとう、じゃあ賭けの内容だけど・・・」




おわり