紬「ムギ豚って呼んで下さい!!」

澪「突然何を言い出すんだ!!」

律「どうやら今日はアイスティーをムギの頭にぶっ掛けてやらないといけないようだ」

紬「それでもいいわ! 是非この卑しい雌豚めに聖水を! お清めを!」キラキラ

梓「聖水って……」

紬「出来ればおしっk」

梓「わーわーわーわー」

律(叩いて下さいの時の比ではなくキモい)


唯「今日のケーキもおいしいよぉムギちゃん」モグモグ

紬「ありがと~♪ ……ってそうじゃなくてッ!」ダンッ

澪「ひイッ!?」ビクッ

紬「豚って呼ばれたいの! 罵ってほしいの! 罵られるのが夢なの!
  仲のいい友達に心底見下した目で見られるのが夢なの!!」

律「これほど聞きたくなかった夢ってのもそうそうないな」

唯「おいひー」モグモグ

梓(お茶のおかわりでもしてこよう……)コソコソ

紬「あら梓ちゃんお茶のおかわりかしら? 大丈夫よ私がやるから!
  って言って受け取って代わりにおしっこ入れたらキレた梓ちゃんが私にぶっかけてくれたりする?
  しちゃう? ねぇどうなのォ!?」

梓「ひいっ気持ち悪い!!」ドンビキ

紬「はぁぁん!」ゾクゾク


梓「あ、いや、今のはその…ご、ごめんなさいムギ先輩!」

紬「いえ、いいのよ……すごくいいジャブだったわ」ハァハァ

律「お前は悪くない、梓。今のは仕方ない」

澪「ム、ムギ? もう満足したよな? もうやめよう、ね?」

紬「たったあれだけで満足できる変態がどこにいるの!? むしろ火がついちゃったわッ!」メラメラ

澪「ひぃぃぃぃぃ!!」ブルブル

律「そろそろ変態と認めて開き直ると思ってたけどさ、予想以上にキモい」

紬「はぁぁんっ!!」ゾクゾク

律「しまった、ただのツッコミで感じるとは」

紬「突っ込まれるの大好きぃぃぃ! もっと、もっと入れてぇぇぇぇ!」

梓「なんか違う意味に聞こえてきました///」

紬「漫才なら絶対ボケのほうやるもの私」

律「コンビのボケの人=ドMみたいな言い方をやめろ」

紬「同性漫才コンビって絶対夜な夜な性的な関係持ってるよね。
  打ち合わせとか言ってパンパンパンパンナニを打ちあわせてるのやら」

律「おいやめろ!!」

梓「っていうかそれ言い方からして男性限定じゃないですか……」

澪「何かもういろいろ怖い」ガクブル


律「っていうかさっきから唯は?」

梓「あ! ギターいじってます!」

唯「」ジャラーン

紬「唯ちゃん空気読んで!!」

律「読むべきはお前だ」

梓「今日の唯先輩のスルースキルは凄いですね」

澪「軽音部として正しいのが唯ただ一人っていうのが
  この空間の異常さを如実に現していると言えるな」

紬「そのギターで私を叩いてぇぇぇぇ!」

律「落ち着け!」

澪「アツクナラナイデマケルワ」


梓「と、とりあえず唯先輩が珍しく奇跡的に自主的に頑張ってるので練習しましょうよ!
  明日は台風かもしれないですし今日のうちにガッツリと!!」

律「こんな時くらい素直に褒めてやれよ」

紬「私もそれくらい梓ちゃんに見下されたいわぁ」チラッ

梓「ひぃっ!」

律「……仕方ない、梓、やってやれ」

梓「え、ええっ!?」

律「でもムギも、梓がやったら普通に部活すること。いつものムギに戻ること。いいな?」

紬「えー」

澪「そこは素直に頷こうよ」

梓「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!
  私の意見を無視しないでくださいよ! 出来るわけないじゃないですか!」

律「出来るか出来ないかじゃない、やるんだ。やるしかないんだ」

梓「そんな王道RPGみたいなセリフで誤魔化されませんよ!?」

律「でもさっさと終わらせて練習したいんだろ?」

梓「そ、それは……そうですけど。でも私じゃなくてもいいじゃないですか!
  たぶんキャラ的に律先輩や澪先輩のほうが似合ってますよ!」

紬「りっちゃんはDQN役多いし澪ちゃんはヤンデレ役多いもんねぇ」

澪「……何の話だ?」

律「まぁ別に私は練習したいわけじゃないしー」

梓「くっ……」

律「とはいえ、こんなムギをずっと見ているのも心苦しいものがあるのは確かだよ。
  手伝いくらいはしてやるさ」

梓「律先輩……!」パアアッ

紬「イケメンりっちゃんに叩かれたい! 踏まれたい! ゴミクズみたいに扱われたい!!」

律「……すまん梓、心折れそうだ」

梓「私は心が擦り切れそうです」

澪「ある意味最強の精神攻撃なのかもしれないな……」

律「ま、頑張れ梓」

梓「ううっ……ヒトゴトみたいに…」

澪「頑張れ梓! 私達の未来はお前の手にかかっている!」

梓「澪先輩までクサいセリフを……」

紬「よろしくね、『あずにゃん』!」

梓「!?」

澪「急にどうしたんだムギ」

紬「ん、別に…何となく『梓ちゃん』じゃ
  いつもの先輩後輩みたいな感じがしてやりにくいかなぁ、って」

澪「ということは…梓もムギのことを『ムギ』って呼ばないといけないわけか」

紬「ムギ豚がいいです!」ビシッ

澪「……そうか」

紬「ぶひぶひー」

梓(帰りたい)


律「いや…待てよ梓、これは利用できるかもしれない」

梓「はい?」

律「いいか、もう一度ムギが『あずにゃん』って言ってきたところでこう返すんだ――……」ゴニョゴニョ

梓「……――マジですか?」

律「うむ。やれとは言ったけど暴力は流石に振るえないだろ?」

梓「当たり前じゃないですか! どんなに気持ち悪くてもムギ先輩はムギ先輩です!」

紬「はぁん!」ゾクッ

澪「あ、感じてる」

律「コイツこんなんで日常生活困らないの?」



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