唯「水面に映った金閣寺も見てよー!」

律「まったく・・・。私たちはもっと感動したんだぞっ」

紬「金閣寺ってな~」

梓「おぉ」

澪「また出た!」

紬「昭和25年に燃やされてもうて、いまあるんは新しく建てられたもんなんやって」

さとみ「流暢ね」

紬「お釈迦様のお骨を奉った舎利殿の金閣は有名やさかい」

修治「ふむふむ」

紬「金閣寺って呼ばれるようになったけど、ほんまは鹿苑寺っていうらしいわ」

律「・・・くっ」

澪「律の関西弁はよくなかったからな」

紬「ゆっくり金閣寺を楽しんでいっておくれやす」

梓「は、はい!」キラキラ

唯「す、すごいよ!一言一句そのままだよむぎちゃん!」キラキラ

紬「そ、そうなの?」

唯「うん!」

さとみ「それはそれですごいわね」

律「なぁ、あの金箔どのくらいの量なんだろうなー」

修治「そうだなぁ・・・東京ドーム10個分くらいかな?」

澪「勉強になる話だったのに・・・」

律「そんなに多くないだろ~」

修治「うーん。じゃあ銭湯の浴槽56杯分」

律「極端だが・・・そんなもんか」

梓「・・・」

さとみ「いい時間に来たのね私たち」

紬「前に来たときはお昼だったよね~」

澪「お昼は修学旅行生とか多そうだから、いいタイミングだな」

梓「斜陽が反射してさらに輝いて見えますね」

唯「ま、眩しい!」

律「・・・」

さとみ「それは律さんよ唯ちゃん」

修治「あの金箔剥がせないかな?」

唯「ダメだよ!」

律「記念にいいんじゃねーか!?」

修治「よし、剥がしに行くぞ野郎どもー!」

「「「 ・・・ 」」」シーン

律「謝れ」

修治「すいませんでした!女性に対して失礼極まりなかったです!!」

さとみ「本当よ!」プンスカ

唯「剥がしに行くよ、みんな!」

紬律梓「「「 おぉー! 」」」

タッタッタ

澪「どうやってだ」

さとみ「元気よく走って行ったわね」

修治「・・・」フゥ

さとみ「修治くんって不器用よね」

澪「そうだな」

修治「・・・。 俺も剥がしに行って来る!」

タッタッタ

さとみ「・・・」

澪「唯・・・」

さとみ「一生懸命耐えてるって感じね」

澪「私も支えてあげなきゃ」

さとみ「そうね、私たちも行きましょう」

澪「・・・うん」


―――

律「お茶を飲む前にお茶請けを食べたほうがいいんだぜ~」

梓「へぇ~」

律「その方がお茶の渋みが味わえるからな~」

梓「へぇ~」

律「・・・」

梓「・・・」

律「って、むぎに教えてもらった」

梓「ですよね~」

律「中野ォー!」

梓「」ササッ

唯「ダメだよりっちゃん。女性はおしとやかに、だよ」シンナリ

律「・・・ぐっ」

梓「・・・」ジー

澪「ほら、遊んでないで行くぞ」

紬「舞妓さんを探しましょ~」

さとみ「もう日が暮れたけど・・・」

修治「居るんかねぇ・・・」

小麦「おーい!」

澪「あっ」

エレナ「ミナサンも祇園に来てたんですネ!」

秋子「わぁ~偶然~!」

律「姉御は!?」

秋子「見失っちゃいました~」

律「そっかぁ」

澪「姉御?」

風音「あ、みなさん」

ピョン

風音「あ、こら!」

ピョンピョン

律「お、おぉ!」

唯「ななっ!」

梓「そ、そんな!」

ピノ「ピピッ!」

澪「律の肩に乗るなんて・・・」

さとみ「ピノちゃんは分かってるのよ」

紬「見方だと判断したのね」

修治「・・・はは」

律「後でみんなにアイス奢るの忘れてないだろうな?」キラキラ

修治「は、はい」

風音「もう・・・」

律「気にしないでいいからさ」キラキラ

澪「嬉しそうだな」

紬「あ、鳥羽さん・・・お願します」

修治「はいよ。じゃ、みんな並んで~」

エレナ「記念撮影ですネ!」

小麦「並ぼう並ぼう!」

修治「はい、チー」

緑「・・・?」

さとみ「ちょっとま」

修治「-ズ!」カシャ

澪「い、今撮った!?」

エレナ「オー、私ヨソミしていましたヨ」

秋子「私変な顔していたかも~」

梓「ピ、ピノ!」

唯「ピノちゃん!」

ピノ「ピピ?」

紬「二人は撮影にすら気づいていないのね~」

小麦「もー!いきなり撮るなんてひどいよ~!」

風音「私はいいと思うな今の・・・」

修治「そうそう何気ないアングルがいい表情だったりするんだよ」

律「人事だと思いやがって・・・」

紬「北上さんもいらしてたのね~」

緑「たまたま通りがかっただけよ・・・じゃ」

紬「列車で~」フリフリ

澪「・・・あれ?」

さとみ「少し柔らかくなったわね」ニコニコ

澪「そう、か・・・」

修治「もうそろそろ引き揚げたかな・・・」

律「なにが?」

修治「マスコミが」

律「?」

澪「そうだな・・・ヴェガに戻ろうか」

エレナ「そうですネ」

秋子「はーい」

風音「律さんから離れない・・・」

律「・・・」キラキラ

ピノ「ピピッ」

梓「ピノ!」

唯「・・・」

紬「戻りましょ、唯ちゃん」

唯「そだね!」


―――ー

秋月「時間よ」

みらい「もう少しだけ」

秋月「・・・」

みらい「・・・」

秋月「テレビで頑張り続けていたらあの子たちも納得してくれるわ」

みらい「で、でも」

秋月「・・・遅れるわけにはいかないのよ」

みらい「・・・・・・はい」

・・・・・・・・・

修治「ここで待ってて」

タッタッタ

唯「よろしくー!」

律「そんな事になってたのか」

紬「今はもういないと思うけど・・・」

律「珍しく私らについてくると思ったらそういう事か」

唯「用心してくれてたんだね~」

さとみ「なるほど」

澪「いたら大変だ」ブルブル

梓「私は変装完璧です」キリ

唯「あずにゃん、夜にサングラスは変だよ」

梓「そうですか?」

澪「今のうちに髪型を変えておこう・・・」

紬「ポニーにしましょう」

さとみ「わたしも手伝うわ」

澪「え、あぁ・・・お願い」

紬「~♪」

律「私はどう変えようかな~」

唯「カチューシャ外せばいいんだよ」

律「そっか」スチャ

梓「・・・」

唯「・・・」

律「・・・」スチャ

唯「どうして付けるの?」

律「リアクションが無いからだよ!」

紬「はい、出来ました~」

さとみ「いいなぁ、澪さんなんにでも似合ってて・・・」

澪「そ、そんな・・・」テレ

梓「着物似合いそうですよね」

律「十二単で『わらわの言う事が聞けぬのか』とか言いそう」

澪「なにを言っているんだ?」

ダダダダダダ

唯「お、修治くんが」

梓「凄い勢いで来ますね」

律「どうしたんだ?」

さとみ「?」

修治「平沢さん付いて来て!」

唯「どうしたの!?」

修治「みらいちゃんがさっき降りたって!」

唯「え!?」

律「行くぞ唯!」

紬「どこへ行ったか分かるんですか!?」

修治「駐車場かもって!」

ダダダダダダ

梓「は、はやい!」

さとみ「さすが男の子ね!」


――――

秋月「乗って」

みらい「・・・はい」

修治「待って!」

みらい「あっ!」

秋月「・・・?」

修治「待って・・・もう少しで・・・っはぁ・・・平沢さんが来るから・・・、まだ車に乗らないで」ゼェゼェ

みらい「唯さん・・・」

秋月「・・・」

修治「っはぁ・・・はぁ・・・疲れた・・・」

みらい「・・・」

修治「間に合ってよかった・・・飲み物かってこよ」

みらい「・・・ありがとう修治さん」

修治「・・・お礼を言うのは俺にじゃないよ」

スタスタ

みらい「・・・」

秋月「少しだけね」

みらい「・・・はい」

唯「みらいちゃーん!」

タッタッタ

みらい「あ・・・」ホッ

唯「よかった~。間に合って~」

みらい「あ、あの・・・」

唯「ごめんね~、戻ってくるの遅くて~」

みらい「わ、わたしの都合です・・・っ」

唯「えへへ」



秋月「ごめんなさいね」

律「そんなに急いでいるんですか?」

秋月「えぇ。アイドルとして名前が売れていても女優としては新人ですから」

紬「と、いう事は・・・」

秋月「えぇ、出演する事になりました。ちょい役ですけど」

澪「す、すごい」

梓「・・・」

修治「ゴクゴク・・・うめえ」プハー

さとみ「・・・おつかれさま」

修治「うん・・・ゴクゴク」プハー

梓「かっこつければいいのに・・・」

律「それは無理な注文だ」

唯「どうだった~?」

みらい「おかげさまで、出演する事になりました」ニコ

唯「す、すごいよみらいちゃん!」

みらい「ちょっとした役ですけど。・・・自分が好きなように自分を演じられたんです」

唯「自分が好きなように・・・?」

みらい「はい!」

唯「それ素敵な事だよ!」

みらい「紬さんが教えてくれました」ニコ

唯「そっか~、さすがむぎちゃん」

みらい「さわ子先生にもたくさん教わりました」

唯「私たちの先生だもん!」

みらい「律さんにも、澪さんにも、梓さんにも助けて頂いて・・・」

唯「私の仲間だもん!」

みらい「唯・・・っ・・・さんには・・・感謝しきれない・・・っ・・・くらい」

唯「みらいちゃんのファンだもん!」

みらい「・・・ぅ・・・っ・・・演技以外で・・・泣いて・・・いけな・・・っ・・・のに」グスッ

唯「ずっと頑張ってたもんね」

みらい「・・・ぅっ・・・っ」ボロボロ

唯「偉いよ、みらいちゃん」

みらい「あ・・・っ・・・ありが・・・っ・・・」グスッ

唯「えっへへ~、みらいちゃんの役に立てたかな」

みらい「もっ・・・もちろんです。私の大恩人ですっ」グスッ

唯「嬉しいよ~」エヘヘ

みらい「唯さんに負けないように、私っ・・・頑張ります!」

唯「うんっ!」

秋月「・・・」

みらい「本当にお世話になりました」

唯「ううん。一緒にいられて、すっごく楽しかったよ!」

みらい「私もです!」

秋月「・・・それじゃ、行きましょうか」

律「これから草津へ?」

秋月「はい。そうです」

澪「列車で行かないんですか?」

みらい「少し不便な所なので・・・。車、なんです」

秋月「任せなさい」

みらい「・・・」ブルブル

唯「どうして震えてるの?」

みらい「少し荒っぽいのです」

紬「うふふ」

梓「そうなんだ」

さとみ「ふふっ、気をつけてね」

秋月「みらいは変わったわ・・・こんな事言わなかったのに」

律「唯のせいだな」

澪「そうだな」

梓「そうですね」

さとみ「なるほど」

唯「もぉー!」プンス!

みらい「唯さんのおかげです」

紬「そうよね~」

唯「でっへっへ」

みらい「それではみなさん・・・・・・」

梓「私も唯先輩と一緒に応援してるよ」

みらい「ありがとうございます」

澪「名古屋城でのライブ・・・一生忘れない」

みらい「私もです。最高のステージでした」

律「なーにやってんだ、修治も挨拶しろよー」

修治「あ、えと・・・」

みらい「修治さんにもたくさん助けていただいて・・・」

修治「あ、あぁ・・・」

律「今になって口ベタになるのかー」

梓「しょうがないですね」

唯「もぉ~」

修治「・・・うん。俺は誰かの為になんて考えてないんだ。ただ・・・」

澪「ただ・・・?」

さとみ「ただ・・・?」ワクワク

紬「・・・」ワクワク

修治「期待しないで・・・。ただ・・・」

律「引っ張りすぎ」

みらい「ふふ」

修治「ただ、みんなで楽しく旅がしたいだけなんだ」カァ

唯「それって、誰かのためになってるんだよ~」

修治「う・・・」プシュー

みらい「楽しかったです」ニコ

修治「ど、どういたしましてー!」

タッタッタ

みらい「・・・」ペコリ

梓「逃げましたね」

律「みらい・・・元気でな」

澪「無かった事にしたっ!」


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