スタスタ

紬(・・・京都まで来たのね)

ガタンゴトン

紬「・・・」

ガタンゴトン

紬「・・・ふぁ」

さとみ「眠いの・・・?」

紬「・・・うん、少しだけ」

さとみ「座るわね」

紬「どうぞ~」

さとみ「・・・唯ちゃんと律さんがいないとしずかね~」

紬「そうね・・・」

さとみ「・・・」

紬「・・・」

さとみ「少しぐらいなら眠っててもいいわよ?」

紬「そう?」

さとみ「眠れる姫を騎士が守るわよ」ニコニコ

紬「それじゃ、少しだけ・・・」

さとみ「えぇ・・・観光ガイド読んでるから気にしないで」

紬「あり・・・がと・・・」ウトウト

さとみ「・・・」フムフム

紬「」ウトウト

さとみ「・・・」ペラッ

紬「」スヤスヤ

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

梓『それじゃ、さようなら』

唯『じゃあね、バイバイ』

澪『さよならだ』

律『元気でな』

『・・・っ!』

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

紬「っ!」

さとみ「・・・」フムフム

紬「・・・」ドキドキ

さとみ「あ、起きた?」

紬「・・・」ドキドキ

さとみ「どうしたの?」

よつば「つむぎおねえちゃんどうぞ」

紬「え・・・?」

よつば「いちごのあめだまー」

紬「あ、ありがとう・・・」

よつば「おねえちゃんもどうぞ」

さとみ「ありがと」ニコニコ

よつば「くふふ、どういたしまして~」

テッテッテ

紬「・・・どのくらい寝てました?」

さとみ「・・・そんなに長く寝てないけど」

スタスタ

梓「やっぱり飴玉はいちご味がいいですね」コロコロ

澪「あ、あぁそうだな」

紬「あ・・・」ホッ

梓「私たち四葉ちゃんから飴玉をもらいましたよ」コロコロ

澪「・・・むぎ?」

さとみ「・・・」

紬「・・・え?」

梓「私の顔になにかついてますか?」

澪「なんか嬉しそうに見つめてるから・・・。どうした?」

紬「ううん。なんでもないわ~」ニコニコ

さとみ「・・・」

梓「? さとみさん?」

澪「なにか・・・?」

さとみ「私たちも飴玉もらったのよ」

紬「そうなの。おいしいわ~」コロコロ

梓「・・・」

澪「・・・」

さとみ「二人はどこへ行ってたの?」

澪「娯楽車へ・・・。梓がすごかった」

梓「7が全部揃いましたからね・・・。ラッキーです」

紬「コイン全部使い終わったの?」

梓「いえ、預ける事ができるみたいですよ」

澪「使い切れない枚数だったからな」

さとみ「使い切る必要ないわよね」

紬梓「「 あると思ってました 」」

澪「?」

梓「ふふっ」

紬「うふふ」

さとみ「・・・私変な事言ったかな」

澪「いや・・・」

pipipipipi

さとみ「あ・・・、ごめんちょっと席外すね」

テッテッテ

澪「電話か・・・。家からかな?」

梓「本当は降りるはずでしたからね」

紬「・・・」

秋子「みなさんここにいたんですね~!」

澪「あ・・・」

秋子「娯楽車へ行きませんか~?」ウキウキ

梓「私たち行って来たばかりですから・・・」

秋子「そうですか」ションボリ

紬「それなら」

小麦「私らだけで行こうよ秋子ちゃん」

秋子「そうですね~」

修治「そうだぜ!」

梓「あ、いたんですね。見えなかっただけですよ。存在がどうのこうのじゃありません」

修治「・・・うん」

澪「エレナさんは?」

小麦「網戸とか撮ってるからそっとしておいた!」

澪「あ、網戸・・・」

小麦「エレナはたまに変なの撮ってるから。じゃあねえ~」

澪「わ、わたしも行くよ!」

小麦「行こう行こう!」

修治「中野さんたちは?」

紬「ここにいます」

梓「あ、澪先輩、さっきのコイン使っていいですよ」

澪「遠慮なく使わせてもらうな」

スタスタ

梓「妙な組み合わせですね」

紬「うふふ、そうね~」

梓「・・・」

紬「~♪」

梓「・・・なにかありました?」

紬「え?」

梓「なんといいますか・・・」

紬「そうね~。飴玉をもらって再確認した事があるの」

梓「四葉ちゃんの飴玉ですか?」

紬「えぇ・・・。エレナさんが言った通り、唯ちゃんは素敵な人なんだって」

梓「・・・そうですか」

紬「えぇ」

梓「・・・」

さとみ「おかしな組み合わせだったわね~」

紬「うふふ」

梓「・・・」

さとみ「・・・」

紬「浮かない顔してますね」

さとみ「あ、うん・・・。弟からだったの」

梓「それで・・・どうかしましたか?」ソワソワ

さとみ「特に変わりはないんだけど・・・ただ」

紬「ただ・・・?」

さとみ「父が不機嫌な顔してるんだって」

梓「あー・・・」

紬「あら・・・」

さとみ「・・・」

梓「父親が心配するのは当然ですよね!」アセアセ

紬「そうよね!」アセアセ

さとみ「そうね。気にしててもしょうがないか」

梓「京都へ想いを巡らせましょう」

紬「さとみさんはどこへ行くか決めましたか?」

さとみ「清水寺と金閣寺は必ず行こうと思ってるの」

梓「あ、それなら夕方に私たちと金閣寺へ行きませんか?」

紬「ぜひ~」

さとみ「そうね、そうしようかな」

梓「よーしよし」

紬「うふふ」

さとみ「二人は修学旅行どこへ行ったの?」

梓「私たちの学校は3年生になって行きますから、むぎ先輩だけです」

さとみ「そうなんだ」

紬「京都へ」キラン

さとみ「なるほど、それじゃ梓ちゃんはちょうどいいわね。先輩たちといけるから」

梓「はい!」キラキラ

紬「うれしいわ~」

さとみ「私の学校は修学旅行なんてないから・・・羨ましい」

梓「そうなんですか・・・残念ですね」

紬「友達と行けないのは寂しいですね」

さとみ「うん・・・でも、変わりといっちゃなんだけど、ヴェガに乗れたから・・・」

梓「そうですね、これからですよ」キラキラ

さとみ「そうね!」

紬「私たちと修学旅行ね!」

梓「そうです!」

さとみ「ふふっ、それはいいわね」

紬「そうだ、食堂車行かない?」

梓「そうですね、行きましょう」

さとみ「えぇ」


――――

梓「さとみさんと食堂車行くの初めてですね」

さとみ「そうね~、最初は私と律さんとむぎさんで食堂車へ向かったのよね」

紬「そうだったわね~」

梓「休憩しにですか?」

さとみ「違うの、どうして向かったと思う?」

梓「?」

スタスタ

紬「あ・・・」

緑「・・・」

紬(写真みてる・・・のかな?)

緑「・・・なに?」

紬「えぇと・・・」

緑「・・・」

紬「外の景色・・・なにか面白いものでも見えます?」

緑「別に・・・」プイ

紬「・・・」

緑「・・・?」

紬「・・・」

緑「いつまでそこに突っ立ってるの?」

紬「あ、それじゃあこれで・・・」

緑「座ればって事」

紬(あずさちゃんたち・・・どうしよう)

緑「・・・」

紬「じゃあ、失礼して・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「あ、あの・・・」

緑「・・・なに?」

紬「さっき大切そうに写真をみつめていましたけど・・・」

緑「・・・」

紬「えぇと・・・」

―――

さとみ「そうそう、私あの時バトンを渡されたのよ」

梓「へぇ~、誰にですか?」

さとみ「名前は聞いてないわね・・・。なんのバトンかも分からないわ」クスクス

梓「へぇ・・・」

さとみ「忙しくなるだろうけど、楽しめるよって・・・その通りだからビックリしてるのよ~」

梓「・・・」

さとみ「・・・?」

梓「むぎ先輩・・・ひょっとして・・・あれ?」

さとみ「どうしたの?」

梓「むぎ先輩がいない・・・」

さとみ「あれ?」

梓「もぅ・・・急にいなくなるから不安になるんですよね」

さとみ「ふふっ、金沢でもあったわよ」

梓「・・・」

さとみ「戻ればいいのよ。『びっくり』じゃなくて『不安』なの?」

梓「・・・いえ、言葉のあやです」

さとみ「そう・・・?」

梓「あ、いた・・・むぎせん」

さとみ「待って」

梓「・・・え?」

さとみ「こっちの席から様子をみましょう」

梓「?」

―――

紬「えぇと・・・」

緑「別に・・・どうでもいいでしょ」ガタ

紬「あ・・・」

緑「・・・」

スタスタ

紬「・・・あら?」

ヒョイ

紬(これは・・・北上さんが見つめていた写真・・・?幼い子が二人笑顔で・・・片方は北上さんね・・・)

紬「ま、まって」

緑「・・・?」

紬「あの・・・これ」

緑「それっ!」

バシッ

紬「!」


梓「!」

さとみ「ちょっと行って来るわね」



緑「ど、どうして・・・!」

紬「あ、あの・・・席に忘れていたから・・・」

さとみ「ひったくる事ないでしょ?」

緑「・・・」

紬「さとみさん・・・」

さとみ「その写真になにか想い入れでも?」

緑「か、関係ないでしょっ?」

紬「・・・」ションボリ

さとみ「大事なものを届けてくれたんだから、お礼くらい言ってもいいと思うわ」

緑「・・・」

紬「・・・」

さとみ「・・・」

緑「ありがと・・・」ボソッ

紬「え・・・?」

緑「ありがとうって言ったのよ。私がお礼を言うのがおかしい?」

紬「・・・いいえ」ニコ

さとみ「・・・」

緑「ふん・・・」

紬「あ・・・」

緑「・・・まだ、なにか?」

さとみ「うん、あるわ」

緑「・・・なに?」

紬「?」

さとみ「北上さんの右手に・・・」

緑「・・・手?」

ポン

緑「?」

さとみ「バトンタッチ」

紬「さとみさん・・・?」

緑「・・・よく分からないわね」

スタスタ

さとみ「怖かった・・・」

紬「さとみさん・・・今のは・・・?」

さとみ「なんでもないわ、食堂車へ行きましょ」

紬「・・・?」

梓「・・・やっぱりそうだ」


――――

梓「車掌さんが怒ったところ!?」

さとみ「そう、見に行こうなんて言うからビックリしちゃった」

紬「うふふ」

梓「それで・・・見られたんですか?」

さとみ「ううん。直後だったらしくて見ずにすんだわ」

紬「そのあと、ここで休んだのよね~」

梓「・・・」

さとみ「そうそう。今私たちが座っている席も唯ちゃんの手柄?により確保されたのよ」

けさみ「そうなんですよ~。唯ちゃんが椅子を借りたいっていうから~」

梓「あ・・・」

けさみ「お待たせ~。オレンジに、アイスティー、ミルクティーでーす」

紬「ありがと~」

梓「ここの席に座るってそういう事だったんですね」

けさみ「いつの間にか指定席になったんだよね~」

さとみ「ふふっ、そうね」

けさみ「それではごゆっくり~」

テッテッテ

梓「私が帰りの列車に乗ってる間にそんな事が・・・」

紬「・・・」

さとみ「梓ちゃんと入れ替わりになったのね」

梓「不思議な気分です」

紬「そうね~」

澪「やっぱりむぎたちだったか・・・」

さとみ「・・・ふふっ」

紬「あの時の再現ね」

澪「あの時?」

さとみ「初めて食堂車にきた時の話。娯楽車はもういいの?」

澪「うん、小麦が触った機械が調子悪くなってさ・・・店員・・・しのぶさんが直してる」

紬「あらあら」

梓「コイン使い切りました?」

澪「中途半端に残ったかな」

けさみ「澪さん、ご注文はレモンティーでいいですか?」

澪「お願します」

けさみ「かしこまりました~」

テッテッテ

梓「おぉ」

澪「ん?」


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