「あっ、こらっ!ピノっ!」
ピノ「ピピッ」
ピョンピョン
唯『それでは次の曲、今日限りのバンドHTTFが演奏します。ヴォーカルカモーン!』
みらい「・・・」トボトボ
律「みらい?」
みらい「・・・」
唯「・・・どうしたの?」
澪「・・・?」
ピョンピョン
紬「あら?リス?」
ピノ「ピピッ」
ピョン
紬「あら、あなた人懐っこいのね~」
梓「・・・」
みらい「・・・」
ザワザワ
澪「・・・どうした?」
みらい「・・・」
梓「みらい、このコインこっちが表ね」
みらい「?」
律「あ、それ・・・」
ピンッ
シュルルルルルルルル
パシッ
梓「どっち?」
みらい「・・・・・・・・・う・・・ら?」
梓「・・・・・・正解。きっとうまくいくよ」
澪「・・・」コクリ
みらい「・・・はい!」
唯『みなさん、おまたせしました。・・・あぁっ!むぎちゃんの肩にリスちゃんが乗ってる~!』
ワハハ ホントダー
純「梓今なにを・・・?
憂「お、お姉ちゃん・・・」
和「ウケてるからいいんじゃない?」
さとみ「さすがね、唯ちゃん」
「す、すいません。あの子私の友達なんです」
秋子「リスちゃんですか?」
「は、はい・・・」
紬「うふふ」
唯『あ~、いいなぁ~、リスちゃん私の肩にカモーン』ポンポン
ピノ「ピピ?」
みらい「ふふ」
律「よし、もう大丈夫だな」
梓「行くです」
唯「みらいちゃん大丈夫?」
みらい「はい!」
唯「・・・」
みらい『みなさんこんにちは。飯山みらいです』
「「 えっ!? 」」ザワザワ
さわ子「あらあら」
律「名前は伏せるんじゃなかったのかよ」
唯「みらいちゃん・・・」
クルッ
みらい「みなさんごめんなさい。でも私、みなさんの前では自分を偽りたくありません」
梓「・・・」
唯「それじゃ、みんな行くよ!」
みらい『ノン・トロッポ』
ポンポンポロポロ
みらい『 心を映し出す 丸い月 赤くやんなり浮かぶ 誰にも知られず
私を形作るすべてが 涙をもっていると 誰にも言えずに 』
唯(みらいちゃん・・・)
みらい『 それでも明日は満ちている この先にずっと わたしは自分に偽りはしない 』
みらい『 仮面を脱ぎ捨て 素顔の自分に出会うの 私は恐れを知らない
過去には縛られずに 背を向け サヨナラと進む 私の軌跡 』
・・・・・・
修治「・・・」
将人「」カシャ
修治「アイツ・・・」
将人「・・・」
スタスタ
修治「どこまでも足を引っ張る気だな・・・」
緑「・・・」
修治「うーん・・・」
緑「・・・」
修治「うわっ、北上さんいたの!?」
緑「? あなた・・・誰?」
修治「えぇー」ガーン
・・・・・・
みらい『 私は自分を愛してゆきたい
新しい私に「おはよう」と言った
あの日の真っ赤な月など忘れて
このまま 幸せ 思う数 私 素直になれる』
紬(みらいちゃん・・・)
・・・・・・
美弥「どうやら間に合ったようですね」
けさみ「ラッキー♪」
憂「あ、車掌さん・・・」
美弥「ふふ、今は美弥とお呼び下さい」
純「あ、TVに出てましたよね」
美弥「はい」ニコニコ
和「・・・」
・・・・・・
みらい『 いつしか手を振る 昔の私に あなたも私も 恐れを知らない
過去には縛られずに 背を向け サヨナラと 歩く 私の軌跡
サヨナラ 』
ジャ ジャジャン
唯「・・・ふぃ~」
澪「終わった・・・な」
律「あぁ・・・心地いい曲だった」
梓「・・・先輩方、すごいです。感動してしまいました」
紬「ふふ、私も感動したわ~」
パチパチパチパチパチパチ
「よかったぞー、みらいちゃーん!」
「いい曲だったわよー!」
みらい「・・・」ペコリ
さわ子「どうやら無事終わったようね」
「プロは厳禁なんですけど?」ジロ
さわ子「あの子、今はアマよ」
「・・・?」
紬「あら」
ピノ「ピピッ」
ピョンピョン
紬「主人の所に帰ったのね」
「「 アンコール! 」」
さとみ「アンコール!!」
エレナ「アンコール!」
小麦「アンコールッ!!」
けさみ「アンコールー!」
美弥「アンコール」
唯「あーっ!車掌さんとけさみちゃんが来てるよー!」
律「あっ!本当だ!」
澪「娯楽車の店員さんも来てるな」
紬「あらあら、しのぶさんまで来てくれたのね~」
梓「しのぶさんですか・・・?」
律「いや待て、アンコールはいいのか?」
みらい「はい、観客の反応があれば答えていいそうです」
しのぶ「アンコール!」
「ア、アンコール!」
ピノ「ピピッ」
修治「アンコールッ!」
秋子「アンコールー!!」
緑「・・・」シーン
憂「アンコール!」
純「アンコール!!」
和「アンコール」
紬「それならリベンジといきましょー!」
梓「カレーですね!」
律「その後にボールペンも入れようぜ」
澪「メドレーなんてやったことないだろ」
唯「なんとかなるよ~。みらいちゃん大丈夫だよね?」
みらい「え、えぇと」
唯「一度聞かせたから大丈夫!」
律「おいおい」
みらい「だ、大丈夫です。今の状況は私の夢と合致していますから、頑張ってついていきます」
梓「夢・・・?」
みらい「わたしの夢は・・・。私を応援してくれる全ての人を」
唯みらい「「 楽しませることができる。そんな人に成ること 」」
澪「唯・・・」
みらい「今は私たちですね」ニコニコ
紬「ホッチキス、ボールペン、カレーのメドレーね!」
律「うっしゃー!」
唯「さ、行くよみんな!」
紬律澪梓みらい「「「「「 おぉー! 」」」」」
―――――♪
美弥「素敵なライブでしたね」
しのぶ「サイッコー!」
けさみ「楽しかった~」
和「楽しんでくれたみたいね」
けさみ「もっちろ~ん」
しのぶ「あんなに盛り上がるとは思わなかったわ~」
憂「はい!」
美弥「平沢さん・・・メッセージ届いたようですね」
憂「はい、・・・あい言葉は」
美弥憂「「 『Oui』 」」
美弥「ですね」
憂「ふふ」
純「あ、そういう意味か~。なるほどねー」
美弥「みなさんご帰宅の予定は?」
和「夕方には帰ろうかと・・・」
憂「はい」
美弥「ご予定がなければヴェガで一泊なさいませんか?」
純「?」
和「でも、乗車証が・・・」
美弥「明日の朝の出発までにお降りいただければ問題はございません」
憂「じゅ、純ちゃんは明日予定あるの!?」
純「どうしたの? ヒマだけど・・・」
憂「和ちゃんは!?」
和「落ち着いて。『ちゃん』になってるわよ」
憂「あっ」
純「?」
和「私も明日の午後まで予定は無いわ」
美弥「それでは、準備してまいりますので私どもはこれで失礼します」
憂「ありがとうございます!」
けさみ「じゃあね~」
しのぶ「みんなによろしくね~」
和「それでは後ほど」
憂「お姉ちゃんと名古屋で観光できる!」キラキラ
和「よかったわね」
純「こんなテンションの憂を見れただけでも来てよかった」
さとみ「和さーん!」タッタッタ
和「元気そうね」
さとみ「たった一日じゃない!」
和「・・・なにか変化でもあった?」
さとみ「ふふ、和さんが言った意味分かったわ」
和「そう、よかったわ」
エレナ「オー!美女が揃ってますワ」
小麦「おぉ~!」
純「・・・」
憂「あ、みなさん。またお会いできて嬉しいです」
秋子「みなさん先生の教え子なんですか~?」
和「この中では私だけ・・・だけど」
秋子「わ~、羨ましいです~」キラキラ
和「えぇと・・・」タジタジ
純「知らない人がぞろぞろと・・・」
タッタッタ
「う~い~!」
「和ちゃ~ん」
「純~!」
憂「あ、お姉ちゃん!」
エレナ「本日の主役たちが登場ネ!」
唯「う~い~!」ダキッ
憂「お、お姉ちゃんってば」
紬「和ちゃんも来てくれたのね!」
和「えぇ、憂に誘われてね」
梓「純、どうしてきたの?」
純「歓迎してよ!」
さわ子「なんで着替えちゃうのよ~」ブー
律「外を歩けないからだっ!」
澪「あぁ・・・あの衣装で演奏してたなんて・・・」
みらい「みなさん似合ってましたよ」
さわ子「記念に残しておきましょうよ~」ブー
律「お、みんな揃ってるな!」
小麦「澪ちゃんお疲れ~」
澪「来てくれてありがと・・・」テレ
エレナ「オツカレサマー!」
唯「夏だけにね!」
梓「グフッ」
澪「ププッ」
紬「プクク」
律「ステージのテンションがまだ残ってるな~」
唯「もぉ~大変だようい~」
憂「どうしたの・・・?」
唯「私たち~スカウトされちゃった~」モジモジ
憂「え・・・」
和「本当なの・・・?」
さわ子「まぁね~」
純「遠くへ行っちゃうんですか、澪先輩!?」
澪「え?」
律「憂ちゃんが心配してるだろ、唯!」
憂「お、おねえちゃん・・・?」ウルウル
唯「ごめんねうい!もちろん断ったよ!」
憂「え・・・?」
唯「みらいちゃんだけならいいけど、私たちもって言うから断っちゃった」
さとみ「大物よねぇ」
小麦「すごーい」
みらい「安心してくださいね、憂さん」
憂「・・・ホッ」
和「びっくりさせないでちょうだい」ホッ
唯「えへへ、ごめんね~」
律「あ、あそこでナンパしてるのは修治か?」
さとみ「え?」
唯「なんと!?」
紬「北上さんよ、りっちゃん」
律「え・・・、ヴェガの乗客?」
さとみ「そうよ」
澪「・・・」ゴクリ
緑「・・・それで?」
修治「俺もヴェガに乗ってるんだってば!」
緑「・・・別に、どうでもいわ」
修治「」ガーン
律「なんか、可哀相になってきた」ウルウル
緑「・・・」
紬「北上さんもライブ見てくれました?」
緑「・・・」
紬「ダメ・・・でした?」
緑「・・・別に」
紬「うふふ」
律「どうしてむぎは喜んでるの?」
さわ子「難しい子ねぇ」
梓「後で聞いてみましょう」
修治「みんな揃ってるから記念写真とろーぜー」
秋子「いいですね~!!」
修治「琴吹さーん、カーメラー貸ーしてー」
律「やる気だせっ」バシッ
修治「いった!」
律「よし、気合入ったな」
紬「お願しますね」
修治「オッケ。あ、律!」
律「んー?」
修治「サンキューな」
律「うわ、叩かれてお礼言ってる!むぎ離れろ!」
紬「?」
修治「ちがう!」
律「へへ、分かってるって。貸し減らしておいてやるよ!」
修治「・・・・・・貸し作ったの俺の方なのに」
唯「はい!私が指揮します!」
修治「え、なにを?」
唯「みんながキレイに枠に収まるように・・・です」
最終更新:2011年09月13日 17:51