さわ子「・・・どちら様?」

美弥「世界を旅している方です。護身用で学んだとか・・・」

修治「そういう事」

澪「あー・・・出会ったとき板を割ってたな」

唯「そんな衝撃的な出会いだったの!?」

和「明日降りるのがもったいなくなってきたわね・・・」

紬「うふふ」

みらい「・・・ふふ」

美弥「・・・」ジーン

さわ子「それじゃ、もうあなたたちは戻りなさい」

唯「えー!」ブー

紬「むー」

さわ子「そんな抵抗してもダメよ。もういい時間だから、担任としてはこれ以上黙認できないわ」

美弥「そうですね」

和「そうね、ヴェガに戻りましょうか」

澪「そうだな・・・」

みらい「はい」

美弥「それでは戻りましょう」

さわ子「おっと、車掌・・・美弥ちゃんはこっち」

美弥「えぇと?」

さわ子「私お腹空いているのよ、付き合ってくれないかしら?後1時間くらいは大丈夫でしょ?」

美弥「ですが・・・」

さわ子「鳥羽修治くん・・・」

修治「はい?」

さわ子「その子たちを・・・世露死苦」

修治「は、はい!」

唯「どうしたの修治くん?」

修治「寒気が・・・」ブルブル

紬「戻りましょうか」

唯「そだね~」

澪「鳥羽さん・・・エレナさんに教わったきっかけって?」

修治「あぁ、朝早くに駅のホームで形をやっててさ、見てたら俺もやってみたくなって」

和「面白い事やってたのね」

みらい「すごいですね、エレナさん」

澪「夢だって言っていたから・・・」

紬「叶えるために努力しているのね・・・」

唯「私たちも努力しているよ!」

修治「・・・?」

唯「これ! ジャジャーン、ギュイーン!」

和「エアギターの練習ね」

唯「ギターだよ!?」

みらい「ふふ、唯さんの演奏聴きたいです」

唯「あ、じゃあヴェガに着いたら!」

澪「今日のところは記事で我慢しててね」

唯「・・・」ションボリ

みらい「記事ですか?」

紬「さっき和ちゃんが読んでいた新聞よ」

和「よく表現されていて面白かったわ」

ワイワイガヤガヤ

さわ子「・・・」

美弥「・・・」

さわ子「・・・二人ともいい子ね~」

美弥「はい。今回のヴェガの乗客はとても恵まれています」

さわ子「エレナって子も気になるわね。あの子たちの今まで旅を聞かせてもらおうかしら」

美弥「ふふ、1時間で足りるかどうか」

さわ子「充分よ・・・それじゃ行きましょ」

美弥「はい」



―――――展望車

紬「今日はこれ飲んだら寝ましょうか」

澪「そうだな」

唯「りっちゃんも気になるからね」

和「えぇ」

唯「さわちゃんたちどこへ行ったのかな~」

澪「もうちょっと一緒に歩きたかったな」

紬「そうね~」

和「・・・」

唯「みらいちゃんたちも一緒にティータイムを味わえばいいのにぃ」

澪「もういい時間だからな・・・」

紬「・・・」

和「・・・」

紬「和ちゃん・・・?」

和「え・・・?」

紬「ぼんやりしていたから・・・」

和「・・・今日あったことを思い返していたのよ」

唯「温泉で和ちゃんが入ってきたときはびっくりしたよ~」

澪「本当にびっくりした」

和「憂はなかなかの策士よね」

紬「私は憂ちゃんに教えて貰っていたの」

唯「さわちゃんが乗る事も?」

紬「えぇ」

澪「なるほど・・・だからあまり驚いていなかったのか」

紬「うふふ」

和「・・・みんな体にだけは気をつけてね」

澪「うん」

紬「分かったわ」

唯「うん!」

和「それじゃ、明日に備えましょうか」

紬「そうね」




7日目終了--------




8月8日




紬(・・・午前・・・二時七分・・・?)

紬(なんだか・・・いい夢・・・見て・・・たわ・・・)

紬(・・・続き・・・見られる・・・か・・・しら・・・)

・・・・・・

・・・

ジリリリリリリリリ

カチッ

紬「・・・ふぁ」

コンコン

斉藤「私です」

紬「・・・なにかしら」

斉藤「時間です」

紬「分かったわ・・・すぐ用意するから待ってて」

斉藤「はい」

紬「・・・少し聞いてて欲しいの」

斉藤「なんでしょうか・・・?」

紬「楽しい夢を見ていたわ・・・」

斉藤「・・・」

紬「放課後ティータイムのみんなで日本縦断の旅に出る夢・・・」

斉藤「そうですか・・・」

紬「とても楽しかった・・・」

斉藤「そのようで・・・」

紬「うふふ」

コンコン

紬「はい?」

ガチャ

紬「どうしたの?斉藤・・・」

斉藤「む・・・むぎちゃん?」

紬「・・・?」


―――

澪「どうした?」

唯「むぎちゃんが私の事をさいとうって呼ぶんだよ・・・」

澪「えっ・・・」

紬「どーしたの~さいと~」ボケー

唯「・・・ほら」

澪「寝惚けているのか・・・」

紬「とてもたのしいゆめだったのよ~」ポケー

唯「どんな夢?」

紬「みんなでにほんじゅーだんするゆめ~」ボケボケ

澪「こんなむぎ初めて見た」キラキラ

唯「か、かわいい」キラキラ

律「なにやってんだよ・・・」

唯「あ、りっちゃん。体は平気?」

律「おかげさまでな!」イエイ

紬「そうなの~りっちゃんがかぜをひいてしまってね~」ボケー

律「げんじつ!だ!」ムニー

澪「あっ・・・」

紬「いふぁいふぁほ・・・はっ」

律「おはようむぎ」

紬「あれ、りっちゃん・・・もう平気なの?」

律「あぁ、看病してくれたおかげだ。サンキュー」

紬「いえいえ。よかったわ」

律「車掌さんにお礼言ってくる。その後に食堂車行くから、みんな先に行ってて」

澪「あぁ、分かった」

唯「おっけ~」

紬「二人とも先に行ってて~、用意できたらすぐ行くわ」

唯「うん・・・」

バタン

澪「もうちょっとみていたかったな」

唯「そだね」


律「あ、車掌さんここにいたんだ」

車掌「田井中さん・・・お体の調子はどうですか?」

律「バッチリです!」

車掌「そうですか。でも病み上がりですから気をつけてくださいね」

律「はーい」

車掌「ふふ」

律「外で点検してたんですか?」

車掌「そうです。・・・ちょっと、空模様が気になりますね」

律「一雨降りそうだ~」

車掌「予報では、昼には晴れると言っていましたが・・・」

律「ま、なんとかなるっしょ!」

車掌「そう・・・ですね・・・」

律「車掌さん、ありがとうございました!」

車掌「いえいえ、元気になられてなによりです」

律「へへっ、それじゃね」

車掌「あまり無理なさらないでくださいね」

律「はーい!」

車掌「ふふ」

ピカッ

車掌「・・・」

ゴロゴロゴロゴロ

車掌「振り出してきましたね・・・」

ザーーー

――――

けさみ「いらっしゃいませぇ~」

律「おはようございまーっす」

けさみ「元気になられたみたいですね」

律「おかげさまで!」ブイ

けさみ「よかったです」ブイ

律「料理長は?」

けさみ「あそこにいますよ」

律「あ、いたいた。料理長ー、おかゆとスープありがとー」

コック「おぅ」

けさみ「ププッ」

律「頑固親父みたいだな」ウシシ

けさみ「なにになさいますか?」

律「いつものやつで」キリ

けさみ「かしこまりました。みなさんお待ちかねですよ~」

唯「りっちゃーん」フリフリ

澪「こら・・・他の乗客もいるんだから」

唯「えへへ」

律「あそこの席・・・もう私らの指定席になってない?」

けさみ「そうですね~」ニコニコ

コック「ほら、もってけ」

けさみ「は、はい!」

律「ま、いっか」

スタスタ

唯「ささっ、どうぞ」

律「あ、あぁ」

「・・・」ペラ

律(新聞読んでいるのか・・・さすが和)

紬「元気になってよかった」

澪「まったくだ」

律「ご迷惑をおかけしました」

唯「私はなんにもしてないけどね~」

律「そうだな」

唯「えぇ~、私も元気になりますようにって念を飛ばしてたんだよ~?」

「それだと悪化するわよ」ペラ

唯「あっそっか~」

律「えっ、誰!?和の声じゃないぞ!?」

澪「あ、知らないのか・・・」ニヤニヤ

律「新聞で顔が見えないんだけど・・・てっきり和だと・・・」

紬「覚えて・・・ないの・・・?」

律「え・・・?」

澪「そうか・・・」

唯「りっちゃんがそんな人だったなんて・・・」

「フフフ」

律「ま、まて・・・本当に分からん」

澪「ひどいな・・・」

紬「りっちゃん・・・」

唯「失望したよ・・・」

律「ぇ」

「ワ タ シ ヨ !」バサッ

律「さ、さゎちゃんっ!?」

澪「こ、声が裏返った」ブフッ

さわ子「もぅ・・・失礼ね~」

紬「」プクク

唯「」プクク

律「な、なんでさわちゃんがここにいるんだよ!」

さわ子「これよ、このリアクションが欲しかったよ~」キラキラ

唯「和ちゃんと入れ替えだよ~」

律「え、和は・・・?」

澪「朝一で帰ったらしい」

紬「見送りたかったわね」

さわ子「起こすの悪いからって言ってたわ」

唯「和ちゃんらしいや」

律「あ、あぁ・・・そっか、そういう事か・・・」

澪「さわ子先生、和を見送りました?」

さわ子「えぇ、車掌さんとね。みんなによろしくって」

紬「そうなの・・・」

唯「そっか・・・」

律「急に現れて急に去って行ったな」

澪「まるで妖精みたいだな・・・」

律「・・・」シーン

さわ子「・・・どういう意味?」ヒソヒソ

紬「分かりません」ヒソヒソ

唯「澪ちゃん、どういう意味?」

律「聞いたよこの子!」

澪「ち、ちがっ!そういう映画を観たんだ!」

さわ子「映画の話だったのね」

紬「見たのかと・・・」

唯「なーんだ」

律「・・・どんな期待をしていたんだよ」

澪「大人になってもまだ見えていた人がいてなっ!」

律「あー、はいはい」

さわ子「お昼まで雨らしいわよ」

唯「えぇー、朝市大丈夫かなぁ」

紬「昨日まで晴れが続いていたんだけど・・・」

澪「突然見えなくなるんだけど、本当は近くにいたんだよっ!」

律「うん、いい話だよねー」

けさみ「みなさん今日も元気ですね~、お待ちどうさま~」


ザーーーーー

澪「・・・」カリカリ

紬「・・・」カリカリ

さわ子「・・・」フムフム

唯「う~ん、さとみちゃんこれ教えて~」

さとみ「あ、これはね・・・こうやれば・・・」

唯「おぉ・・・そうか。わかったよ、ありがと!」

さとみ「いえいえ」ニコニコ

律「・・・」

紬「・・・?」

澪「・・・」カリカリ

愛「律さん・・・?」

律「だぁーーー!!」

さわ子「あら、わからない所あった?」

唯「周りに聞けばいいんだよ~」

律「そうじゃねえ!」

澪「限界がきたか」

律「なんで展望車で勉強会なんか開いているんだよっ!!」

愛「お、おちつきましょう」

律「落ち着いていられるか!」

愛「」ガーン

さわ子「うるさいわねぇ、集中しなきゃ身につかないわよ?」

律「観光行こうぜ!」

さわ子「今大雨降ってるじゃない」

律「観光地に着いたら止むかもしれないだろ」

紬「りっちゃん、今9時だから余裕あるわ」

唯「そうだよ~」

さとみ「朝に勉強するのはいい事なのよ?」

律「みんなどうしたんだよ!?なんで金沢にきてまで勉強していられるんだよ!」

唯「言われてみれば・・・」

律「な?勉強なんてやめて観こ」

さわ子「田井中さん、座りなさい」

律「・・・はい」

澪「・・・」カリカリ

唯「・・・」カリカリ

さわ子「りっちゃんが騒いだから30分延長ね」

唯「りっちゃん~!」

律「・・・みんな、ごめん」

さとみ「どうして私まで・・・」

愛「捕まってしまいましたね」

さわ子「千歳さとみ・・・教師の間では結構有名な名前よ?」

さとみ「!」ビクッ

律「え、どんな風に有名なんだ!?」

唯「教えてさわちゃん!」

紬「うんうん!」

さとみ「ぁ・・・」


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