律「さっきまでのテンションはどうしたんだよ~」
澪「あぁ、うん・・・」
唯「疲れちゃった?」
澪「うん・・・疲れた。テンション高めってしんどいな・・・律と唯はすごいよ」
律「そうだろそうだろ~」
唯「えぇー、私は別に高めではないんだけどなぁ~」
梓「星奈さん居ませんね・・・」キョロキョロ
紬「本当ね、遅れるのかしら」
「おーい!」
唯「あ、いた~」
星奈「ごめんごめん。電車が混んでてさ~」
梓「電車は混んでても時間通りに到着するじゃないですか!」
星奈「あっはっは、ナイスツッコミ~」イェイ
紬「私たちも今来たところよ」
律「お腹空いたから早く入ろうぜ~」
星奈「小麦に教えてもらった店が近くにあるからさ、そこ入ろうよ」
澪「伊東さんがですか?」
星奈「情報集めるの得意みたいだよ」
唯「新聞部だってエレナさんが言ってたね」
梓「へぇ~。意外ですね」
律「確かに」
澪「でも、あの二人はいいコンビだよな」
紬「二人とも元気だったわね~」
星奈「エレナと小麦も一緒だったの?」
澪「はい、後楽園遊園地行って来ました」
星奈「詳しい話は後にして、まだ敬語なんだね~」
澪「あ、ご、ごめんなさ・・・ごめん!」
律「どんな謝り方だよ」
星奈「あはは、あ、ここだよ~ん」
唯「おぉ、ここですか。どれどれ・・・」
コンコン
梓「ノックはいいですから、早く開けてください唯先輩」
ガラガラッ
律「たのもぉー!!」
梓「道場破りじゃないんですから普通に入りましょうよ」
星奈「店長さーん、とりあえずグラタン6つ!」
梓「もんじゃ焼き食べましょうよ!とりあえずって何ですかっ!」
店長「元気な子達が来たわねぇ・・・さ、ここへどうぞ~」
紬「あずさちゃん元気になったね」
梓「3倍以上な気がする・・・」ウワァァ
澪「梓も大変だな」
梓「澪先輩、後はよろしくお願します」
澪「?」
律「明日ヴェガを降りるんだっけ?」
梓「はい」
澪「そういう事か・・・」
星奈「そっか・・・」
店長「さぁ、なににする?」
律「お勧めは何ですか?」
店長「ミックスだよ!」
唯「じゃあカレーで!」
梓「・・・話の流れを考えてください」
律「私はミックス、みんなは?」
澪「私もミックスで」
紬「私も~」
梓「私もそれで」
星奈「私もカレーで」
店長「面白いねアンタたち、ドリンクサービスしとくよ!」
唯律星奈「「「 ごっつぁんです!! 」」」
紬「ご、ごっつぁん」
店長「あいよ~!」
紬「・・・」ションボリ
星奈「む、むぎちゃん・・・」キュルリン
梓「おぉ・・・」
律「むぎはもうちょっと練習が必要だな~」
唯「そうだね~」
紬「わ、私頑張る!」フンス!
澪「唯と律は演奏の練習もしような」
律「星奈は到着してからどこ行ってたんだよ~」
唯「そうだよ~どこ行ってたんだい?」
梓「話の切り替えはやいな~」
星奈「私は中華街へ行ってきたよ~ん」
律「何食べた!?」
星奈「いやぁ、結構値段が張っていたからさぁ、肉まんだけ食べてきた。けど、すっごくおいしかった」
グゥ~
唯「あ・・・お腹が鳴っちゃった」
澪「もう少しだから」
星奈「都庁へ行って~、臨海副都心へ行ってきた!」
紬「たくさん移動したのね~」
星奈「だからお腹がペコペコ」アハハ
梓「どうでした?」
星奈「建物が大きかったよ!その代わり空は低いけどね」
梓「東京の建物は何かと大きいですよね。そういえば北海道の空は高かったです」
紬「そうね~広くて高かったわ」
梓「・・・」
店長「はいよー、ミックスもんじゃ4つにカレーもんじゃ2つ!」
律「キタキタ~」
唯「おぉ~、コーンスープかと思った」
律「夏にコーンスープ出す店って・・・」
澪「容器がそんな風に見えるからな」
星奈「焼くぞ~」
紬「おぉ~」
ジュ-
唯「鉄板一つだからみんなの合わせて大きいもんじゃにしようよ!」
律「カレー同士二人でやってろ」
星奈「よしやるか!」
店長「やめとくれ。ひっくり返すの大変なんだよ?はいソフトドリンク」
澪「あ、ありがとうございます」
店長「いいえ~、ごゆっくり~」
星奈「じゃ、やめておこうか」
唯「そうだね」
ジュージュー
律「いい匂いだ~」
澪「あぁ」
紬「・・・」ワクワク
梓「・・・」
唯「あずにゃん・・・」
梓「なんですか?」
唯「猫はネギ食べたらいけないんだよ?」
梓「知ってますよ?」
唯「・・・」
梓「?」
星奈「このもんじゃにはネギが入ってるから、梓ちゃんは食べられないねって事」
梓「にゃっ!?」
唯「分かってくれたんだね、星奈ちゃん!」
星奈「ちょっと苦しかったけどね~」
律「すげぇ苦しかったぞ今の・・・」
ジュージュー
澪「そろそろいいんじゃないか?」
紬「わぁ~」パァァ
星奈「いただきます!」
紬「いただきま~す!」
―――――ヴェガ
星奈「あっはっは!フリーフォール二回乗った後にメリーゴーランド!」
澪「・・・」
梓「・・・」
星奈「最ッ高ーだよそれ!アッハッハ!」
律「だよな~」ウシシ
紬「5人とも楽しそうにメリーゴーランドに乗っていたわ~」
梓「楽しんでたのはエレナさんと小麦さんと唯先輩だけです・・・。澪先輩は途中で素に戻ってましたから」
澪「勢いって怖いな・・・」
律「事態を招いたのは澪のテンションのせいだぞ」
澪「うん・・・」
星奈「梓ちゃんはなんで乗ったのさ」
梓「むぎ先輩も乗ると思ってたんです」
星奈「くっくっく」
梓「澪先輩に引っ張られて、後ろ見たらむぎ先輩が乗って無いんですよ。びっくりしました」
律「振り向いたときの梓の表情すごかったな」
紬「定員ちょうどで私は乗れなかったの・・・。ごめんね」
梓「い、いえ・・・」
星奈「あっはっは!ダメだ笑いが止まらない!」
梓「むー・・・」プクー
澪「疲れたけど・・・楽しかった」
律「確かにいい経験になったな」
タッタッタッタ
唯「車掌さんが12時までならおっけーだって~」
律「おぅ、お疲れ。唯」
紬「おつかれさま~」
唯「大丈夫!食後の軽い運動にちょうどいいよ!」ブイ
澪「今8時だから3時間ぐらいだな。展望車に移動するか」
紬「そうね~、私厨房へお湯いただいてから行くから先行ってて」
唯「おっけ~」
律「梓と星奈~、私たち先に行ってるぞ~」
スタスタ
星奈「ごめんって!」
梓「知りません・・・って、誰も居ないですね・・・」
星奈「あれ?ホントだ・・・先に展望車に行ったのかな」
梓「そのようですね。私たちも行きましょう」
星奈「そうだね~。・・・あのさ、一つ聞きたいんだけど」
梓「なんですか?」
星奈「いつもあんな調子なの?」
梓「なにがですか?」
星奈「5人揃うといつもあんな調子なのかなぁって」
梓「いつもはもう少し落ち着いているんですけどね。旅の途中だから気分が高まっているのかもしれません」
星奈「そうか~。なんか楽しそうな部活じゃない」
梓「はい。けいおん部に入って良かったです」ウンウン
星奈「そうかそうか~。いい先輩たちに囲まれて幸せだにゃ~」
梓「そうかもしれませんね」
星奈「そこは『私幸せです』って言った方が素直で可愛いの!」ワシャワシャ
梓「もぅ、止めてください!」
紬「あら?二人ともなにしてるの?」
星奈「ちょっと教育をね」
梓「髪の毛が乱れたじゃないですか・・・」
星奈「・・・浅草に行く前にさ、父さんに電話したよ」
梓「!」
紬「・・・」
星奈「最初はお互い黙ってたけど、明日会いに行くって伝えたら『分かった』だって」
梓「・・・」
紬「そうですか」
星奈「だからもぅ今から心臓ドキドキしてんの」アハハ
梓「いきなりどうしたんですか」
星奈「明日でお別れなんでしょ?」
梓「!」
星奈「二人には迷惑・・・じゃなかった。お世話になったから、そのお礼をね」
紬「いえいえ」
星奈「二人のおかげで素直になれたよ。ありがとう」
梓「・・・」
星奈「ほ、ほら、早く展望車で遊ぼうよ!先に行ってるよ~ん」
タッタッタ
紬「はいは~い」
梓「むぎ先輩・・・」
紬「なぁに?」
梓「私・・・」
紬「・・・」
梓「私・・・唯先輩のように強くなれるでしょうか・・・」
紬「・・・」
梓「自信・・・ないです・・・」
紬「・・・つばさちゃんとも別れるものね」
梓「・・・」
紬「私たちはずっとあずさちゃんと一緒よ」
ギュ
梓「・・・はい」
唯「お~い、むぎにゃ~ん」
律「なんだよそれ」
唯「むぎちゃんとあずにゃんを足して割った言葉だよ!」
星奈「くっくっく、なんだそりゃ」
澪「なにしてるんだ~、はやくこーい」
紬「さぁあずさちゃん、行きましょう」
梓「は、はい!」
律「むぎと梓はなんで手を繋いでるんだ?」
唯「私も~」
ギュ
星奈「いや、え・・・?」
澪「脈絡の無いことするなっ」
梓「むぎ先輩、ピアノリクエストしていいですか・・・?」
紬「えぇ、アラベスクでいいかしら?」ニコニコ
梓「はい!」
5日目終了--------
8月6日
律「なんでまた浅草に来てるんだよ私たちは!」
澪「昨日唯が言ってただろ」
唯「参拝しなきゃバチが当たるよ!」
紬「そうね!」フンス!
梓「私とむぎ先輩は山寺でも参拝したんですけどね・・・」
紬「あずさちゃん。日本にはたくさんの神様がいらっしゃるから、大丈夫よ」ニコニコ
梓「そ、そうですね」
律「どういう理屈だそれ」
唯「ほらほら、りっちゃんも賽銭準備する!」
律「へいへい。・・・って小銭がねぇ!」シマッタ
澪「札か・・・景気がいいな」
律「ちょっと両替してくる」
梓「並びなおしたら乗り遅れますよ?」
律「く・・・!」
唯「神様もきっと喜んでくれるよ」
律「神様はお金の額で歓天喜地しねぇよ」
唯「かんてん・・・おいしい・・・?」
澪「おい受験生・・・」
紬「かんてんきち。天を仰いで喜んだり地にうつむいて喜ぶ事よ」
唯「神様が天を見てたらなんか変だよ~」
梓「そうですね。天は異次元を指してますから、天に居る神様が更に異次元を仰ぐのは変ですよね」
律「いや、神前で変だとか言ってんなよ・・・」
澪「ほら、私たちの番だぞ」
チャリーンチャリーン
律「くぅ・・・」
ヒラヒラ
ジャラジャラ
パンパン
律(ヴェガの乗客みんなの旅が無事に終えますようにっ!)
澪(みんなの旅が安全に終えますように・・・)
紬(みんなが無事に旅を終えますように)
唯(みんなと楽しく旅が出来ますように!)
梓(先輩方の旅の安全と・・・)
澪「よし、行こうか」
律「・・・よし!」
紬「えぇ」
唯「あいよ!」
梓「はい」
澪「みんなは・・・って聞かなくても分かるような気がする」
律「受験に失敗しませんようにだろ?」
澪「違うだろ」
唯「しまった!」
梓「乗り遅れますよ?」
紬「これから頑張りましょ唯ちゃん」
唯「イエッサ!」ビシッ
梓「あ・・・」
愛「みなさん・・・」
律「おー、愛ちゃんも参拝しにきたのー?」
愛「い、いえ・・・私は人ごみに流されてしまって」
澪「そうですか、それなら一緒にヴェガに戻りましょう」
唯「戻ろう~」
愛「は、はい」
「おっとっと!」
ドンッ
律「・・・痛っ!」
愛「・・・!」
澪「り、律!」
唯「りっちゃん!」
「あ、ごめんなさい!大丈夫ですか・・・って律?」
梓「せ、星奈さん?」
澪「ほら、律つかまれ」
ギュ
律「おぅ、サンキュー」
星奈「ごめん律・・・。大丈夫?」
紬「りっちゃん大丈夫?」
律「あー、星奈か~だいじょうぶ。ちょっと転んだだけだからさ」
愛「・・・」ホッ
星奈「昨日唯が参拝しようって言ってたでしょ?私もお願い事があったからさ」
梓「昨日言ってた事ですか?」
星奈「そういう事」
唯「それなら一緒に行けばよかったのに~」
梓「そうです!」
最終更新:2011年09月13日 15:38