―――――厨房

『ズバリ愛!!』

コック「若ぇなぁ・・・。しかしいい演奏するじゃないか」


―――――1号車

『ズバリ愛!!』

車掌「まぁ・・・」クスクス

「車掌さん!この演奏どこでやってるの!?」

「これは是非生で聴きたいですワ」

車掌「展望車ですよ」ニコニコ

梓「なんとなく嫌な予感が・・・」

紬「うふふ、りっちゃんたら」

澪『演奏を聴いてくれてあ、ありがとぅ・・・』

唯「澪ちゃん、名前!」

澪『べ、ベースの秋山みぉです・・・』

星奈「か、かわいい・・・」

愛「可愛らしい方ですね」

梓『ギターの中野梓です』

つばさ「あずささーん!」

星奈「あずさー!」

唯「おぉ、黄色い声援が! 最後はむぎちゃん」

紬『琴吹紬です。キーボード担当です』

星奈「むぎちゃーん!」

真美「琴吹さーん!」

唯「おぉ、真美ちゃんまで・・・むぎちゃーん!」ヒャッホー

つばさ「つむぎさーん!」

律「唯、次行こうぜ」ダンダン

唯『次は私たちのオリジナル曲です。わたしの恋はホッチキス!』

唯『なんでなんだろ気になる夜 キミへの

  この思い 便せんにね書いてみるよ』

―♪


澪『どうしようかな読み返すの はずかしい

  あれこれと 便せんにね書いたくせに』


「オーgirls bandデスネー!」

「エレナ・・・自己紹介の時に気付こうよ・・・」


澪「!」

律「澪!」

唯『 気持ちごとゴミ箱行きじゃなんだか

   この胸がせつないから持ってようかな 』

澪『 今の気持ちをあらわす辞書にもない言葉さがすよ 』

澪唯『 ワクワクしちゃう 計画とかグダグダすぎる
    展開とかぜんぶホッチキスで とじちゃおー 』


エレナ「もしかして、あそこにおわすのはミオさんじゃないですカ?」

小麦「ホントだ! ちゃんと撮ってる?エレナ!?」

エレナ「バッチリですワ」


澪『 もう針がないから買わなくちゃ ララ☆また明日 』


梓(澪先輩がポカするなんて・・・どうしたんだろ)

澪(唯に助けられたな・・・。それにしてもエレナさん達もヴェガに乗車してるなんて)


唯『 キラキラひかる願い事もグチャグチャへたる 悩み事もそーだホッチキスで とじちゃおー 』

唯澪『 はじまりだけは 軽いノリで しらないうちに あつくなって 』

唯『 もう針がなんだか通らない ララ☆また明日 』

紬「ふぅ・・・」

律「あずさー、アコギでも全然いけるな!」

梓「いっぱいいっぱいですよ・・・」

星奈「カッコよかったぞー!」

真美「素敵でした~」

愛「よかったです」

修治「すごくよかった」

エレナ「ブラボォー」

小麦「かっこよかったよ~澪ちゃん!」

澪「あ、ありがとう!」

律「誰?」

澪「仙台でちょっとな」

唯「が、外国人さんだ・・・シランプリー」

梓「優しいですね」

星奈「アンコール!」

つばさ「アンコール!」

真美「ア、アンコール」

唯「おぉ・・・」

澪「ありがたいけど」

紬「もう15分経ったものね」

エレナ「アンコール!」

小麦「アンコール!」

車掌「あらあら・・・」

唯(・・・アンコールに答えてもいいかな?)

車掌「・・・」コクリ

唯『! アンコールに答えて次の曲!カレーのちライス!』

紬「!」

梓「えぇっ!?」

澪「お、おい・・・」

律「ワン、ツー、ワンツースリーフォー!」

――――

紬「みんなごめんねぇ」ションボリ

梓「いえ、むぎ先輩が悪い訳じゃないですよ」

律「ったくー、なんの為にふわふわ時間を外したと思ってるんだよー」

唯「ご、ごめんなさい・・・」

澪「アンコールがグダグダになってしまったな・・・」

律「まったくぅ」

澪「お前も走ってただろ!」

律「・・・そうかしら?」ウフ

澪「ごまかすなっ」

車掌「皆様お疲れさまです」

唯「車掌さん、アンコールオッケーしてくれてありがとう~」

車掌「いえいえ、すごくいい雰囲気でしたのでそれを終わらせるのはもったいないと思いましたから」ウフフ

コック「ガッハッハ、いい演奏だったじゃないか!」

澪「!」ビクッ

唯「あ、コックさん」

律「まぁ、翼とホッチキスは上出来だったんじゃないか~」

梓「ピアノのアレンジが凄くよかったですよ!むぎ先輩!」

紬「ありがとう~」

コック「あずさもアレンジだったんじゃないのか?」

梓「は、はい。そうです」

コック「中々よかったぞ」

梓「あ、ありがとうございます!」

律「ん・・・? コックさんがなんで演奏を知ってんだ?」

車掌「あ、ごめんなさい。二曲目が翼をくださいでしたのでそのまま放送させていただきました」

梓「誰でも知っている曲ですからね」

コック「そういう事だ」

律「ふ~ん。っていつまで固まってるんだ澪」

澪「」

コック「ドラム解体するぞ」

律「降ろしちゃうのか?」

コック「あぁ、場所取ってるからな。次の水戸で降ろすんだ」

梓「もうそろそろ到着ですね。私見送りに行くので失礼しますっ」

紬「あずさちゃん、私も行くわ」

唯「私も~」

律「おぅ。・・・おーい、みお~帰ってこ~い」

澪「あ、あぁ。なんだ律?」

コック「おい、デコちゃん。ホッチキスなんたらの時の出だし、少し弱かったんじゃないのか」

律「わたしの恋はホッチキスだよ。しょうがないだろ~朝だし、準備も・・・って、え?」

コック「どうした?」

律「も、もしかして・・・ホッチキスも・・・」ガクガク

澪「掻き捨てじゃないのか?」

律「」

車掌「料理長・・・」ハァ

コック「なんだぁ?」

――――

梓「忘れ物ない?」

つばさ「うん!荷物はお兄ちゃんが持ってくれてるし、大丈夫」

梓「みんなにちゃんと挨拶した?」

つばさ「うん!ライブが終わった後にお別れの挨拶済ましたよ!」

梓「知らない人について行かないようにね?」

つばさ「お兄ちゃんがいるから大丈夫!」

梓「それから・・・」

唯「あずにゃん、お姉さんというよりお母さんですなぁ」

梓「あぅ」

星奈「あっはっは」

紬「うふふ」

修治「あはは」

つばさ「えへへ」

梓「・・・」

つばさ「東京でお見送りするからまだお別れじゃないよ」

梓「そうだね」

修治「行くか」

つばさ「うん! 行ってきま~す!」

紬「行ってらっしゃ~い」

星奈「気をつけるんだよ~」

唯「お兄さんによろしく~」

梓「・・・」

紬「行っちゃったわね・・・」

星奈「うん」

唯「これからつばさちゃんはヴェガに居ないんだね、寂しいな~」

梓「そうですね・・・」

星奈「元気そうな乗客二人が増えたじゃん」

紬「エレナさんと小麦さんね」

唯「むぎむぎコンビだね」

星奈「あっはっは、なんだそれ」

梓「・・・」

紬「あずさちゃん・・・」

星奈「あ、そうだ!お礼を兼ねて放課後ティータイムにごちそうするよ!」

梓「?」

星奈「私を元気付けるために企画してくれたんでしょ?とっても嬉しいからさ、そのお礼」

唯「おぉ、太っ腹ですな」

星奈「太っ腹はやめて・・・」

梓「ブフッ」

紬「うふふ」

星奈「私先に行ってるからさ、出発したら澪ちゃんと律を連れて食堂車に来てね~」

梓「はい」

唯「あいよー」

紬「は~い」

梓「ん~・・・」ノビノビ

唯「あ、むぎちゃんのマネだ」

紬「私も、ん~・・・」ノビノビ

梓「体を伸ばすの気持ち良いですね」

唯「そうだね~、ん~・・・っと」

紬「そうね~」

prrrrrrrrrrr

唯「さぁ、東京へいざ行かん!」ビシッ

律「私もご馳走になっていいのか?」

星奈「うん、唯がライブを発案してくれたらしいじゃん」

唯「えっへっへ~」

澪「私たち演奏しかしてないですよ?」

星奈「いいのいいの~。なんでも好きなの頼んでよ」

唯「おぉ~りっちゃんこれ見てよ!ジャンボパフェっていうのがあるよ!」

律「おぉすげぇ!さすが超豪華特急列車ヴェガ!」

澪「お、おい・・・」

星奈「いいっていいって、澪ちゃんも好きなの頼んで~」

唯「ジャンボパフェ一つお願します!」

律「私もー!」

星奈「チャレンジャーだね~。50cmあるけど大丈夫~?」

澪「ご、50・・・」

唯「おいどん、これぐらいけますたい」

律「パフェは飲み物ですたい」

星奈「くっくっく、澪ちゃんもジャンボにする?」

澪「わ、私はレモンティーで」

星奈「おっけ~、店員さんに注文してくるね~」

唯律「「 ごっつぁんです! 」」

律「稽古は本場所の如く」

唯「本場所は稽古の如くッス」

澪「ププッ」

律唯「「 どすこぉーい、どすこぉーい 」」

梓「なにしてるんですかね、あの二人・・・」

紬「どすこぉい、どすこぉい」

梓「むぎ先輩まで・・・」

星奈「おまたせ、あっちの席は注文したけど、こっちは話が終わってからね」

梓「話・・・ですか?」

星奈「うん。二人にはちゃんと話しておかなきゃね」

紬「いい報告が聞けそうね~」ニコニコ

星奈「あ、うん。朝ヴェガが発車してみんなと別れた後に母さんに電話したんだ」

梓「・・・」

星奈「ちゃんと自分の気持ちをね、言ってみた。父さんに会ってどうしたいのか」

紬「・・・」

星奈「そしたら母さん『自分の気が済む様にしてみなさい。どんな結果になってもあなたは私の子供だから』
   って言ってくれた。母さん勘違いしてたみたいでさ、私が父さんと一緒に暮らすと思ってたみたい」

梓「・・・」

星奈「『私が母さんを裏切るわけ無いでしょ』って言ったら『ありがとう』だって」

紬「・・・」

星奈「父さんがいなくて寂しかったんじゃないかずっと不安だったんだって。そしたらちょっと泣けてきてさ」グスッ

梓「星奈さん・・・」

星奈「電話切った後ちょっと泣いちゃって、それを通りかかった修治に見られちゃった」

紬「まぁ・・・」

星奈「そしたらさ、アイツ何も見てませんって顔で通り過ぎようとしたんだよ」

梓「・・・」

星奈「なんか可笑しくて笑ったら、気まずかった気分が吹き飛んでさ、ちゃんと修治とも話できて以前のような関係に戻れたよ」

紬「そうだったんですか」ホッ

星奈「うん、おかげでライブもみんなで楽しめた。むぎちゃん達にはとても感謝してる。ありがとう」

梓「よかったです」

紬「えぇ、本当に・・・」

星奈「という事で報告終わり! ささ、二人ともなに注文する?」

梓「あの・・・一つ質問が・・・」

星奈「なに?」

梓「あの、その、せ、星奈さんは鳥羽さんの事・・・」モジモジ

星奈「?」

梓「えぇと、その・・・」モジモジ

星奈「? なぁに?私が修治をなんだって?」

梓「す、好きなのではないれしょうか?」カァ

紬(噛んだわ~)

星奈「ブフッ・・・」

梓「・・・?」

星奈「私が修治を!? アッハッハ!それ面白いよ梓ちゃん!」

梓「あれ・・・?」

紬「あらあら」

星奈「ヒッヒッヒ、お腹が痛い・・・アッハッハ!」ゲラゲラ

梓「む・・・」プクー

星奈「ご、ごめんごめん。でも、あり得ないよそんなの~。
・・・まぁ、タイミングが違えばそうなってたかも知れないけどね」

紬「まぁ、そうなの?」

星奈「うん・・・。あの時、UNOの後に追っかけてきたのが梓ちゃんじゃなくて修治だったらそんな関係になってた・・・ブフッ」

梓「もぅ」

星奈「ごめんごめん。機嫌直してよ~梓ちゃん」

梓「知りません」ムス

星奈「なんでも頼んでいいからさ」

梓「・・・」ムスー

紬「うふふ、なんだか懐かしいわ~」

星奈「?」

梓「?」


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